社内イベント
社内イベントのアイデア一覧
交流・学び・健康・感謝の目的別
社内イベントの案を探すときは、まず目的を「交流・学び・健康・感謝」のどれか1つに絞るところから始めます。目的が決まると、ふさわしい案、業務時間内に行うか外に行うか、費用を会社がどこまで持つか、何をもって成功とするかが決まります。目的を決めずに「盛り上がるもの」を探すと、参加する人によって評価が分かれ、次の企画に生きません。このページでは、目的別に案を一覧にし、準備の重さと向く場面を添えました。
結論
社内イベントは、社員どうしの関係・知識・健康・感謝の気持ちといった、業務の外側にあるものを育てるための催しです。表彰式は社内MVP、レクリエーションの室内・屋外の案は社内レクリエーションの企画、参加率は社内イベントの参加率を上げる方法で扱っています。このページは目的からの逆引きに絞ります。
結論:企画の型と、最初に決めること
| 最初に決めること | 決め方 | これが決まると何が決まるか |
|---|---|---|
| 目的 | 交流・学び・健康・感謝のどれか1つ | 案の候補、成功の見方 |
| 対象 | 全社か、部署か、新入社員・中途入社者などに限るか | 規模、会場、日程の取り方 |
| 業務時間内か外か | 参加を前提にするなら業務時間内に置くかを検討する | 参加のしやすさ、任意かどうかの伝え方 |
| 費用 | 会社負担か、一部を参加者が負担するか | 案の規模、景品や飲食の範囲 |
| 成功の見方 | 目的ごとに1つ(交流なら部署をまたいだ会話、学びなら実務に使った人など) | 事後のアンケートの質問 |
Point
「参加は任意」と案内するなら、不参加でも不利にならない設計にしてください。業務時間外の参加を事実上求める形や、出し物の強制は、参加率を下げるだけでなく、職場の言動の問題につながることがあります。考え方は社内イベントの参加率を上げる方法と参加しない人への配慮にまとめています。
目的別の企画アイデア一覧
交流:部署や世代をまたいで知り合う
| アイデア | 内容 | 準備の重さ | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| シャッフルランチ | 部署を混ぜた少人数で昼食をとる | 軽い | 部署間の顔が見えない |
| 社内交流会 | テーマ別のテーブルで話す | 軽い〜中 | 中途入社者・新入社員が増えた |
| チーム対抗のクイズ・謎解き | 部署を混ぜたチームで競う | 中 | 話すきっかけを作りたい(謎解きイベントの企画) |
| 社内夏祭り・縁日 | 社員が出し物や屋台を担当する | 中〜重 | 家族も含めて季節の行事を楽しみたい(社内夏祭りの企画) |
| 運動会・球技大会 | 体を動かす種目をチームで | 重い | 全社で一体感を作りたい(社内運動会の企画) |
| BBQ・花見 | 屋外で食事をしながら | 中 | 季節の行事に合わせたい(社内BBQ、会社の花見) |
| ファミリーデー | 社員の家族が職場を訪れる | 重い | 家族の理解を得たい(会社のファミリーデー) |
学び:知識や経験を共有する
| アイデア | 内容 | 準備の重さ | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| 社内勉強会 | 社員が講師になって知識を共有する | 軽い〜中 | 属人化した知識を広げたい(社内勉強会の進め方) |
| 短い発表を順に行う会 | 1人の持ち時間を短く決め、何人かが順に話す | 軽い | 部署の仕事を知ってもらいたい |
| 事例の共有会 | うまくいった案件・失敗した案件を振り返る | 中 | 部署をまたいで学びを広げたい |
| 外部講師を招いた講演会 | テーマを決めて講師を招く | 中〜重 | 社内にない知識を入れたい |
| 職場見学・拠点見学 | 別の部署・工場・店舗を見に行く | 中 | 他部署の現場を知ってもらいたい |
| 体験型の防災訓練 | 避難や初期対応を体験しながら学ぶ | 中 | 訓練を形だけにしたくない(防災イベントの企画) |
健康:体と心を整える
| アイデア | 内容 | 準備の重さ | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| ウォーキングイベント | 期間を決めて歩数をチームで競う、または一緒に歩く | 軽い〜中 | 在宅勤務などで運動の機会が減った |
| ストレッチ・体操の時間 | 業務の合間に短く行う | 軽い | 座り仕事が多い職場 |
| 健康をテーマにしたセミナー | 睡眠・食事・運動などを専門家に聞く | 中 | 健康への関心を高めたい |
| スポーツ体験会 | ふだんしない競技を体験する | 中 | 運動のきっかけを作りたい |
| 食をテーマにした会 | 料理教室、健康的な食事の試食会 | 中 | 交流と組み合わせたい |
注意
健康をテーマにするときは、体調や体力の差に配慮し、参加しない選択肢や、強度の低い参加の仕方を用意してください。屋外で行う場合は夏の屋外イベントの熱中症対策も確認してください。健康状態を尋ねる場合の個人情報の扱いにも注意が必要です。病歴は要配慮個人情報に含まれます(個人情報保護法第2条第3項)。参加の申込で病歴を尋ねる必要があるかから見直してください。
感謝:働きをねぎらい、伝え合う
準備のスケジュール(順番)
- 01
目的と対象を決める
目的を1つに絞り、対象(全社・部署・新入社員など)を決めます。
- 02
案を選び、業務時間内か外か・費用の負担を決める
上の一覧から目的に合う案を選びます。経費の扱いは経理と確認します。
- 03
日程と会場を決める
繁忙期と重ならない日、参加者が移動しやすい場所。屋外なら雨天の扱いも決めます。
- 04
担当を分ける
幹事1人で抱えず、案内・会場・進行・記録・会計を分けます。
- 05
案内を出し、出欠をとる
目的、日時、場所、費用、参加は任意かどうか、服装と持ち物を書きます。
- 06
詳細を詰める
進行表、景品・飲食の手配、会場の下見、必要な備品。
- 07
前日に準備する
名簿、備品、進行表の共有、雨天時の連絡。
- 08
当日を回す
次の章の進行例を参考にしてください。
- 09
事後の共有とアンケート
お礼、写真の共有、目的に沿った質問のアンケート。結果を次の企画に残します。
準備の期限の一覧はガントチャート作成ツール、出欠の管理は出欠確認ツールで作れます。社内アンケートの依頼文は社内アンケートの依頼文にまとめています。
当日の進行例(業務時間内・午後に行う交流の会)
| 順番 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 受付 | 名札の受け渡し、チーム分けの発表 | 部署が混ざるようにチームを事前に決める |
| 開会 | 目的の説明、進行の案内、撮影の有無 | なぜこの会を開くのかを一言で伝える |
| アイスブレイク | チーム内で簡単な自己紹介 | 話す項目を示す |
| メイン | クイズ・謎解き・ワークなど | 全員が役割を持てる内容にする |
| 結果発表・表彰 | チームの結果、景品 | 勝ち負けより参加をねぎらう言葉を添える |
| 閉会 | お礼、アンケートの案内、片付け | 業務に戻る時刻を守る |
チーム分けはチーム分けツール、進行表はタイムテーブル作成ツール、抽選はくじ引きツールで作れます。
判断基準・決めることの表
| 決めること | 判断の基準 | 参考 |
|---|---|---|
| 業務時間内か外か | 参加を前提にするか、任意にするか。任意なら不参加で不利にならないか | 社内イベントの参加率と配慮 |
| 景品を出すか | 景品は受け取った社員の収入として課税の対象になりうる | 社内イベントの景品と課税 |
| 宿泊を伴うか | 社員旅行は、内容によって参加者の給与として課税されるかが判定される | 社員旅行の幹事 |
| 飲酒を伴うか | 帰りの交通手段。車で来る人への対応。飲まない人向けの飲み物を用意し、飲酒を勧めない | 飲み会のハラスメント防止、社内BBQ |
| 音楽・映像を使うか | 社内でも著作権の扱いを確認する | イベントで音楽を流す著作権 |
| 飲食を外部に頼むか | ケータリングの手配の順番 | イベントのケータリング手配 |
| 成功をどう測るか | 目的ごとに1つ決め、アンケートの質問に入れる | イベントのKPI |
Point
社員旅行について国税庁のタックスアンサー(No.2603)は、旅行期間が4泊5日以内であること、参加人数が全体の50%以上であることのいずれも満たし、少額不追求の趣旨を逸脱しない場合は、原則として給与としなくてよいとしています。自己都合の不参加者に金銭を支給する場合は、参加者・不参加者全員にその額の給与があったものとされます。個別の判断は税理士や税務署に確認してください。
準備のチェックリスト
- 目的を交流・学び・健康・感謝のどれか1つに絞った
- 対象と規模を決めた
- 業務時間内か外か、参加は任意かを決め、案内に書いた
- 費用の負担と経費の扱いを経理と確認した
- 景品・旅行など課税に関わるものがあれば確認した
- 体力や体調の差、家庭の事情に配慮した参加の仕方を用意した
- 飲酒を伴う場合、帰りの交通手段の案内を決めた
- 担当(案内・会場・進行・記録・会計)を分けた
- 撮影の有無と、写りたくない人への配慮を決めた
- 目的に沿ったアンケートの質問を決めた
当日の運用(役割・連絡・文例)
役割
| 役割 | やること |
|---|---|
| 責任者 | 全体の判断、開会と閉会の挨拶、時間の管理 |
| 受付 | 名札・チーム分けの案内、出欠の確認 |
| 進行 | 進行表どおりに回す。押したときの削り方を事前に決めておく |
| 記録 | 撮影(ルールに従う)、結果の記録 |
| 会計 | 立て替えの管理、事後の精算 |
連絡のルール
- 体調不良・けが:見つけた人→責任者。屋外なら救急への連絡の判断も責任者が行う
- 時間が押している:進行→責任者。業務に戻る時刻は動かさない
- 欠席・遅刻:受付→進行。チームの人数を調整する
案内文の例
件名:【ご案内】◯月◯日 部署をまたいだ交流会のお知らせ
お疲れさまです。◯◯です。部署をまたいで顔を知る機会として、交流会を開催します。
日時:◯月◯日(◯)◯:◯◯〜◯:◯◯(業務時間内)
場所:◯◯
内容:部署を混ぜたチームでのクイズ
参加は任意です。業務の都合で参加できない方も、気にせずお知らせください。
出欠は◯月◯日までに◯◯からご回答ください。
開会の文例
本日はお集まりいただきありがとうございます。今日の目的は、ふだん一緒に仕事をする機会の少ない人と知り合うことです。勝ち負けより、チームの方と話すことを楽しんでください。◯時には業務に戻れるよう進めます。
よくある失敗
| 失敗 | 起きる理由 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 盛り上がったが、何のためだったか分からない | 目的を決めずに案を選んだ | 目的を1つに絞り、成功の見方を決めてから案を選ぶ |
| いつも同じ人しか参加しない | 業務時間外・任意で、参加しにくい人がいる | 業務時間内に置く、短くする、家庭の事情に配慮する |
| 部署ごとに固まって交流にならない | チームを当日の自由に任せた | 部署を混ぜたチームを事前に決める |
| 健康イベントで体調を崩す人が出る | 強度や体調の差を考えていない | 強度の低い参加の仕方と、参加しない選択肢を用意する |
| 景品や旅行の課税を後から指摘される | 経理と確認していない | 企画の段階で経理・税理士に確認する |
この記事の要点
- 社内イベントは、目的を交流・学び・健康・感謝のどれか1つに絞ってから案を選ぶ。
- 目的が決まると、業務時間内か外か、費用の負担、成功の見方が決まる。
- 参加を任意とするなら、不参加で不利にならない設計にする。
- 景品や社員旅行は課税に関わることがある。企画の段階で経理・税理士に確認する。
- アンケートは目的に沿った質問にし、結果を次の企画に残す。
FAQ
よくある質問
目的で分けると、交流(シャッフルランチ、交流会、運動会など)、学び(勉強会、事例の共有会、講演会など)、健康(ウォーキング、ストレッチ、健康セミナーなど)、感謝(サンクスカード、打ち上げ、周年の会など)があります。
シャッフルランチ、短い発表を順に行う会、ストレッチの時間、サンクスカードなどは、会場や外部の手配が少なく始めやすい案です。
体力や体調の差に配慮し、強度の低い参加の仕方や参加しない選択肢を用意してください。屋外で行う場合は暑さ・寒さへの備えも必要です。健康状態を尋ねる場合は個人情報の扱いにも注意してください。
参加を前提にするなら、業務時間内に置くことを検討してください。業務時間外に任意で行う場合は、不参加で不利にならないことを案内に明記してください。
景品は受け取った社員の収入として課税の対象になりうるため、経理や税理士に確認してください。考え方は社内イベントの景品と課税にまとめています。
室内・屋外・オンラインでできる案は社内レクリエーションの企画に、新年会の余興は新年会の企画と出し物にまとめています。