社内文書
社内アンケートの依頼文 例文
件名・メール・チャット・催促とお礼
結論から書きます。社内アンケートの依頼文は、件名に「アンケートのお願い」と期限を入れ、本文の最初の数行で「何のために」「何分かかるか」「いつまでか」「誰に見られるか」に答えれば成り立ちます。回答が集まらない原因の多くは、この四つが書かれていないことです。このページには、そのまま書き換えて使える依頼文を場面別に並べ、件名の例、匿名と記名の書き分け、催促・期限延長・お礼と結果共有の文例、送る前のチェックリストまでまとめました。質問項目の作り方はセミナーアンケートの質問項目、イベント後の送り方はイベント後のお礼メールとフォローを参照してください。
結論
アンケートの依頼文は①目的 ②対象 ③回答にかかる時間の目安と問数 ④期限 ⑤回答の方法(URL・QRコード) ⑥匿名か記名か ⑦結果の使い方と共有の予定 ⑧問い合わせ先で書きます。謝礼がある場合は⑨として加えます。
そのまま使える基本形(全社向けメール)
まずは全社向けの基本形です。◯の部分を書き換えれば、そのまま送れます。
件名:【ご協力のお願い】働き方に関する社内アンケート(◯月◯日まで)
社員各位
お疲れさまです。人事部の◯◯です。
来年度の働き方の制度づくりの参考にするため、社員の皆さんにアンケートをお願いします。
・対象:全社員
・所要時間:5分ほど(質問は10問です)
・期限:◯月◯日(◯)まで
・回答方法:下記のURLから回答してください
◯◯◯◯
・匿名です。回答者の名前は記録されず、個人が特定される形で結果を公表することはありません
・結果は◯月中に、全体の傾向を社内ポータルでお知らせします
お忙しいところ恐縮ですが、ご協力をお願いします。
問い合わせ先:人事部 ◯◯(内線◯◯)
| 書くこと | なぜ必要か | 書き方のこつ |
|---|---|---|
| 目的 | 「何に使われるか」が分かると、答える意味を感じてもらえる | 「◯◯の参考にするため」と、使い道を一文で |
| 対象 | 自分が答えるべきか迷わせない | 全社員/◯◯部の方/◯月の研修の参加者 など |
| 所要時間・問数 | 時間の見通しが立つと、後回しにされにくい | 実際に自分で答えて計った時間を書く |
| 期限 | 期限がないアンケートは後回しになる | 日付と曜日。時刻を区切るなら「◯時まで」も |
| 回答方法 | どこから答えるかで手が止まらないように | URLは本文の中ほどに単独の行で置く |
| 匿名か記名か | 本音を書いてよいかの判断材料。書かないと身構えられる | 下の「匿名・記名の書き分け」の一文を使う |
| 結果の共有 | 答えた結果がどうなったかが見えると、次回も協力してもらえる | 「いつ・どこで・どの粒度で」共有するか |
| 問い合わせ先 | フォームが開かない等のときに困らない | 部署名・担当者名・内線かチャットの宛先 |
注意
「匿名」と書くなら、本当に個人が特定されない作りにしてください。少人数の部署名や入社年、年代を組み合わせて聞くと、匿名でも誰か分かってしまうことがあります。
件名の例
社内メールは件名で開くかどうかが決まります。【 】で用件、カッコで期限を入れると、受信一覧で埋もれません。
| 場面 | 件名の例 |
|---|---|
| 全社の調査 | 【ご協力のお願い】働き方に関する社内アンケート(◯月◯日まで) |
| 所要時間を前に出す | 【5分で終わります】社内アンケートへのご協力のお願い |
| 匿名を前に出す | 【匿名】職場環境についてのアンケートのお願い(◯/◯まで) |
| イベント後 | 社員総会のアンケートのお願い(◯月◯日まで) |
| 研修後 | 【回答のお願い】◯月◯日の◯◯研修 受講後アンケート |
| 部署内 | 【回答のお願い】部内の打ち合わせの曜日について |
| 催促 | 【明日まで】働き方に関する社内アンケートのお願い |
| 期限延長 | 【期限延長】社内アンケートの回答期限を◯月◯日に延ばします |
| 結果の共有 | 社内アンケートの結果とお礼 |
場面別の依頼文
社内イベントの後
件名:社員総会のアンケートのお願い(◯月◯日まで)
社員各位
昨日の社員総会へのご参加、ありがとうございました。次回をよりよい会にするため、感想を聞かせてください。3分ほどで終わります。
回答URL:◯◯◯◯(匿名・◯月◯日(◯)まで)
いただいたご意見は、次回の企画に反映し、主なものを社内報でご紹介します。
研修の後
件名:【回答のお願い】◯月◯日の◯◯研修 受講後アンケート
◯◯研修を受講された皆さん
お疲れさまです。人材開発課の◯◯です。
先日は研修へのご参加、ありがとうございました。内容や進め方を見直すため、受講後アンケートにご協力ください。
・所要時間:5分ほど
・期限:◯月◯日(◯)
・回答URL:◯◯◯◯
・記名ですが、回答の内容が人事評価に使われることはありません
結果は、次回の研修の内容づくりに使います。
新しい制度・システムの使い心地を聞く
件名:【ご協力のお願い】新しい勤怠システムの使い心地についてのアンケート
社員各位
お疲れさまです。総務部の◯◯です。
◯月から使い始めた勤怠システムについて、使いにくい点や困っている点を教えてください。設定の見直しや操作マニュアルの改善に使います。
所要時間は3分ほど、期限は◯月◯日(◯)です。
回答URL:◯◯◯◯
急ぎで困っていることは、アンケートを待たずに総務部(内線◯◯)までご連絡ください。
上司・役員の名前で全社に送る
件名:【社長より】社内アンケートへのご協力のお願い
社員の皆さんへ
代表の◯◯です。
会社をより働きやすい場所にするために、皆さんの率直な声を聞かせてほしいと考え、アンケートを実施します。回答は匿名で、私を含め経営陣が個人の回答を見ることはありません。集計は人事部が行い、結果と、それを受けて何に取り組むかを◯月中に私からお伝えします。
回答URL:◯◯◯◯(5分ほど・◯月◯日(◯)まで)
経営者の名前で送ると開封されやすくなる一方、本音を書きにくくなることもあります。「誰が回答を見るか・見ないか」をはっきり書くのが要点です。
部署内の小さなアンケート
件名:【回答のお願い】部内の打ち合わせの曜日について
営業部の皆さん
お疲れさまです。◯◯です。
週一回の部内の打ち合わせの曜日を見直したいと考えています。都合のよい曜日を、下記のフォームから◯日(◯)までに選んでください。1分で終わります。
フォーム:◯◯◯◯(記名です。結果は来週の打ち合わせで共有します)
外部の調査会社に頼んで実施する
件名:【ご協力のお願い】従業員アンケート(外部の調査会社が実施します)
社員各位
お疲れさまです。人事部の◯◯です。
職場環境の改善に向けて、従業員アンケートを実施します。回答の集計は外部の調査会社◯◯が行い、会社には個人が分からない形の集計結果だけが届きます。
回答URL:◯◯◯◯(◯月◯日(◯)まで・10分ほど)
調査会社からのメールは「◯◯◯◯」のアドレスから届きます。
外部のアドレスから届くメールは、なりすましを警戒されやすいので、差出人のアドレスを社内から先に知らせておきます。
チャットで送る短い依頼
【アンケートのお願い】来月の勉強会のテーマを決めるため、希望を聞かせてください。3問・1分ほどです。◯日(◯)まで→ ◯◯◯◯
@channel 【回答のお願い】◯◯についての社内アンケートです。匿名・5分ほど、期限は◯日(◯)です。回答した方はこの投稿にスタンプを押してもらえると、催促の連絡を減らせます→ ◯◯◯◯
忘年会など宴会の出欠や希望を聞くアンケートは忘年会のアンケート・出欠確認にまとめています。
匿名・記名と結果の扱いの書き方
| 形式 | 依頼文に書く一文の例 |
|---|---|
| 匿名 | 回答者の名前は記録されません。個人が特定される形で結果を公表することはありません。 |
| 匿名(自由記述あり) | 自由記述は、書き方の癖で個人が分からないよう、要旨にまとめてから共有します。 |
| 記名(集計は全体のみ) | 記名でお願いしますが、結果は全体の集計としてのみ共有し、個人の回答を上長に伝えることはありません。 |
| 記名(個別に連絡あり) | 記名でお願いします。ご意見について詳しく伺いたい場合、担当の◯◯から個別にご連絡することがあります。 |
| 評価との関係 | 回答の内容が人事評価に使われることはありません。 |
書いた約束は守れる範囲に限ります。たとえばフォームの設定で回答者のメールアドレスが自動で記録されるなら「匿名です」とは書けません。送る前にフォームの設定を確かめてから文面を決めます。
氏名など個人を識別できる情報や健康に関わることを聞く場合は、使い道と管理のしかたを依頼文やフォームの冒頭に書いておきます。個人情報保護法第21条第2項は、本人から直接書面(電磁的記録を含む)で個人情報を取得する場合、あらかじめ本人に利用目的を明示するよう定めています(会社が個人情報取扱事業者に当たる場合)。注意書きの書き方はアンケートの個人情報の注意書きを参照してください。
謝礼がある場合の書き方
社内アンケートでは謝礼がないことも多いですが、出す場合は何を・誰に・いつを書きます。抽選なら、当選者の決め方と連絡方法も添えます。
回答いただいた方の中から抽選で◯名に、社員食堂の食事券をお渡しします。当選された方には、◯月◯日までに総務部からメールでご連絡します(抽選のため、回答時にメールアドレスを伺います。アドレスは抽選と連絡にのみ使い、回答内容とは分けて管理します)。
注意
抽選のためにメールアドレスを聞くと、匿名ではなくなります。回答フォームと抽選の応募フォームを分けると、匿名を保ったまま謝礼を出せます。
QRコードで回答してもらう掲示と配布
【アンケートにご協力ください】
社員食堂のメニューについて、皆さんのご意見を募集しています。
右のQRコードから回答できます(匿名・3分ほど)。
期限:◯月◯日(◯)
総務部
【研修の最後にお願い】
本日の研修の感想をお聞かせください。スクリーンのQRコードから、退出前の3分ほどで回答できます。
回答フォームのURLは、QRコード作成ツールでQRコードにして掲示物や配布資料に載せられます。掲示は貼り紙作成ツールで作れます。休憩室やエレベーター前など、スマートフォンを手に取りやすい場所に貼ります。会場で答えてもらう場合は、終了前に回答の時間を取ると集まりやすくなります。
注意
QRコードを貼る前に、自分のスマートフォンで読み取って、回答画面が開くかを確かめてください。社外のフォームサービスを使う場合は、社用スマートフォンで開けるかも確かめます。
催促・期限延長・お礼と結果の共有
催促(期限の前日など)
件名:【明日まで】働き方に関する社内アンケートのお願い
社員各位
お疲れさまです。人事部の◯◯です。
先日お願いしたアンケートの回答期限が、明日◯月◯日(◯)です。すでに回答いただいた方、ありがとうございます。まだの方は、5分ほどですので、ご協力をお願いします。
回答URL:◯◯◯◯
記名式で未回答の人だけに送る催促
◯◯さん
お疲れさまです。◯◯です。
◯日にお願いした研修アンケートが、まだ届いていないようでしたのでご連絡しました。行き違いでしたら失礼しました。お手すきのときに、◯日(◯)までにご回答をお願いします。
回答URL:◯◯◯◯
期限の延長
件名:【期限延長】社内アンケートの回答期限を◯月◯日に延ばします
社員各位
働き方に関する社内アンケートについて、繁忙期と重なったため、回答期限を◯月◯日(◯)まで延ばします。すでに回答いただいた方は、改めて回答する必要はありません。
回答URL:◯◯◯◯
お礼と結果の共有
件名:社内アンケートの結果とお礼
社員各位
先日の働き方に関する社内アンケートに、多くの方からご回答いただきました。ありがとうございました。
主なご意見と、それを受けて検討することを、添付の資料にまとめました。いただいたご意見は、来年度の制度の検討に使います。すぐに対応できないご意見についても、理由とあわせて今後お知らせします。
匿名のアンケートでは誰が未回答か分からないので、催促は全員宛てに「回答済みの方はありがとうございます」と添えて送ります。記名式なら、未回答の人だけに個別に送れます。催促の言い回しは催促メールの例文にもあります。お礼の文面はアンケートのお礼の例文も参考になります。
送る前のチェックリスト
- 件名に「アンケート」と期限が入っている
- 最初の数行で目的が分かる
- 対象が書いてある(自分が答えるべきか迷わない)
- 所要時間は自分で答えて計った時間にした
- 期限は日付と曜日で書いた
- URLを自分で開き、スマートフォンでも開けることを確かめた
- 「匿名」と書いた場合、フォームでメールアドレスや氏名が記録されない設定にした
- 評価に使うか・誰が回答を見るかを書いた
- 結果をいつ・どこで共有するかを書いた
- 問い合わせ先を書いた
- 催促とお礼・結果共有を送る日を、送る前に決めた
よくある失敗と直し方
| よくある失敗 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 目的が「現状把握のため」だけ | 何に使われるか分からず、答える意味を感じてもらえない | 「来年度の◯◯の見直しに使います」と使い道を具体的に |
| 所要時間が実際より短い | 途中でやめられ、次回から信用されない | 自分で答えて計った時間を書く |
| 匿名と書いたのに部署・年代・入社年を細かく聞く | 誰の回答か推測でき、本音が出なくなる | 少人数の区分はまとめるか、聞かない |
| URLが文末の署名の下に埋もれている | どこから答えるか分からない | URLは本文の中ほどに単独の行で置く |
| 結果を共有しない | 「答えても何も変わらない」と思われ、次回の回答が減る | 結果と、それを受けて何をするかを必ず知らせる |
| 催促で未回答者を責める書き方 | 回答済みの人まで不快にさせる | 回答済みの人へのお礼を先に書く |
この記事の要点
- 依頼文は目的・所要時間・期限・匿名か・結果の使い方を最初に書く。
- 件名には【 】で用件、カッコで期限を入れる。
- 「匿名」と書くならフォームの設定まで確かめて、本当に特定されない作りにする。
- 掲示はQRコードと期限と所要時間を大きく。貼る前に読み取りを確かめる。
- 催促は回答済みの人へのお礼を添えて全員宛てに。記名式なら個別に。
- 結果と、それを受けて何をするかまで共有すると、次回の回答が集まりやすい。
FAQ
よくある質問
「来年度の制度づくりの参考にするため、社員の皆さんにアンケートをお願いします」と目的を書き、対象、所要時間、期限、回答方法(URL)、匿名かどうか、結果の共有の予定、問い合わせ先を箇条書きで並べます。
目的、回答にかかる時間の目安、期限、匿名か記名か、結果をどう使い・いつ共有するか、の五つです。答える側の「何のため」「どれくらいかかる」「誰に見られる」という不安に先に答えると、回答が集まりやすくなります。
「【ご協力のお願い】◯◯に関する社内アンケート(◯月◯日まで)」のように、【 】で用件、カッコで期限を入れます。所要時間が短い場合や匿名の場合は、それを件名に入れると開いてもらいやすくなります。
「回答期限が明日です。すでに回答いただいた方、ありがとうございます。まだの方はご協力をお願いします」のように、回答済みの人へのお礼を添えて全員に送ります。所要時間と回答URLももう一度書きます。
依頼文に「誰が回答を見るか・見ないか」「評価に使わないこと」を書き、フォームでは氏名やメールアドレスが記録されない設定にします。少人数の部署名や年代など、組み合わせると個人が分かる質問も避けます。
回答フォームのURLをQRコードにして、掲示物や配布資料に載せます。掲示には目的・所要時間・期限・匿名かどうかを短く書き、貼る前に自分のスマートフォンで読み取って回答画面が開くか確かめます。