社内行事
会社のファミリーデー企画
アイデア一覧・当日の流れ・案内文
ファミリーデーは、社員の家族やパートナーを職場に招いて、ふだんどんな場所で、どんな仕事をしているかを知ってもらう社内行事です。このページでは、まず迷ったらこれ、という定番の組み合わせを示し、そのあとに年齢別のアイデア一覧、職場の種類別の組み合わせ例、進行表、準備の段取り、予算の決め方、そのまま使える案内文5種、家族を呼べない社員への配慮と、よくある失敗までをまとめました。
結論
迷ったら「職場見学ツアー+仕事体験+子ども名刺作り+社長への質問コーナー+記念撮影」を半日(3時間ほど)で組みます。決める順番は①目的 ②招く範囲 ③企画の中身 ④配慮(参加しない社員・機密・安全) ⑤案内。参加は任意にし、家族以外も招けて、一人で参加しても楽しめる内容を入れるのが要です。
迷ったらこの組み合わせ
| 役割 | 企画 | ねらい |
|---|---|---|
| 知る | 職場見学ツアー | ふだんの席・会議室・現場を見てもらう |
| 体験する | 仕事体験(その会社の仕事を簡単にしたもの) | 「家の人の仕事」を手で覚えてもらう |
| 持ち帰る | 子ども名刺作り・修了証 | 家に帰ってからも話題が続く |
| 話す | 社長・役員への質問コーナー | 経営陣と家族が直接言葉を交わす |
| 残す | ロゴの前での記念撮影 | 参加した記念として家族に渡せる |
この5つは、オフィスでも工場でも店舗でも組めます。ここにランチ(または軽食)を足すと、家族を連れてこない社員も参加しやすくなります。
目的を決める
| 目的 | 向いている企画 | 当日の重点 |
|---|---|---|
| 家族に仕事を理解してもらう | 職場見学、仕事体験、上司や同僚との顔合わせ | 自分の席と仕事道具を家族に見せる時間をとる |
| 子どもに働くことを知ってもらう | 名刺作り、仕事体験、社長への質問コーナー | 子どもが「やった」と言える体験を一つ入れる |
| 社員同士の交流を深める | 家族も参加できるレクリエーション、ランチ会 | 部署を混ぜたグループ分けにする |
| 会社の価値観を伝える | 会社の歩みの展示、製品やサービスの紹介 | 社長の話を子どもにも分かる言葉にする |
| 社員と家族に感謝を伝える | 記念品、手紙コーナー、記念撮影 | 「いつも支えてくださってありがとうございます」を言葉にする場面を作る |
目的は一つか二つに絞ります。全部を入れると時間が延び、子どもが疲れてしまいます。会社の価値観を伝える行事として位置づけるなら、インナーブランディングのイベント設計も参考になります。
企画アイデア一覧(年齢の目安つき)
職場を知る
| 企画 | 内容 | 年齢の目安 | 準備すること |
|---|---|---|---|
| 職場見学ツアー | 社員が案内役になり、執務室・会議室・現場を回る | 全年齢 | 見せてよい範囲の確認、案内役、ルート図 |
| 家族の席に座ってみる | 社員の席に家族が座り、記念撮影する | 全年齢 | 机の上の書類と画面を片付ける |
| スタンプラリー | 見学ルートの各所にスタンプを置き、全部集めると景品 | 幼児〜小学生 | 台紙、スタンプ、景品 |
| 職場クイズ | 「この部署は何をしている?」を三択で出す | 小学生〜大人 | 問題と答え、景品 |
| 会社の歩み・製品の展示 | 昔の製品や写真、いまのサービスを並べる | 小学生〜大人 | 展示物と説明カード |
仕事を体験する
| 企画 | 内容 | 年齢の目安 | 準備すること |
|---|---|---|---|
| ミニ仕事体験 | 製品の組み立て、検品、接客、電話応対などを簡単にして体験 | 小学生〜 | 安全で短い作業の設計、見本 |
| 名刺交換ごっこ | 作った名刺で社員と名刺交換をする | 幼児〜小学生 | 名刺の渡し方の見本を見せる役 |
| オンライン会議体験 | 別室の社員とビデオ通話で話す | 小学生〜 | 端末、別室の相手役 |
| 一日社長・一日部長 | 名札と役職を渡し、朝礼の挨拶をしてもらう | 小学生 | 役職名札、挨拶の台本 |
| ものづくり工作 | 自社製品や素材を使った工作 | 幼児〜小学生 | 材料、作業台、汚れ対策 |
持ち帰る・残す
| 企画 | 内容 | 年齢の目安 | 準備すること |
|---|---|---|---|
| 子ども名刺作り | 会社の名刺の形式で子どもの名刺を作る | 幼児〜小学生 | 名刺のひな形と印刷(名刺作成ツール) |
| 修了証の授与 | 仕事体験をした子どもに修了証を渡す | 幼児〜小学生 | 賞状・証書の作成ツールで用意 |
| 記念撮影 | ロゴの前やフォトパネルで家族写真を撮る | 全年齢 | 撮影係、写真の渡し方、公開範囲の同意 |
| 家族への手紙コーナー | 社員から家族へ、家族から社員へ短い手紙を書く | 全年齢 | 便せん、ペン、書く時間 |
| 記念品・お土産 | 社名入りの文房具、自社製品の試供品、お菓子など | 全年齢 | 数量、アレルギー表示の確認 |
みんなで楽しむ
職場の種類別の組み合わせ例
| 職場 | おすすめの組み合わせ | 気をつけること |
|---|---|---|
| オフィス(事務・営業・IT) | 席に座る体験、名刺交換ごっこ、オンライン会議体験、質問コーナー | 画面・ホワイトボード・書類の機密 |
| 工場・倉庫 | 見学通路からの工場見学、検品体験、ものづくり工作 | 立入禁止区域、保護具、機械の周りの見守り |
| 店舗・飲食 | レジや接客の体験、バックヤード見学、試食 | 営業中のお客さまの動線と衛生 |
| 在宅勤務が中心 | オンライン開催(社長の話、クイズ、親子工作を画面越しに)、または貸会議室で開催 | 画面に映る範囲、通信が途切れたときの進め方 |
当日の流れの例
半日(午前)版
| 時刻 | 内容 | 担当 |
|---|---|---|
| 10:00 | 受付(名札を渡す) | 受付係 |
| 10:15 | 開会、社長の挨拶(短く、子どもにも分かる言葉で) | 司会、社長 |
| 10:30 | 職場見学ツアー(グループに分かれて) | 案内役 |
| 11:15 | 仕事体験・名刺作り | 各コーナーの担当 |
| 12:00 | ランチ・交流 | 全員 |
| 12:45 | 修了証の授与、記念撮影 | 司会、撮影係 |
| 13:00 | 閉会、お土産を渡す | 受付係 |
午後2時間版(平日の午後に短時間で開く場合)
| 時刻 | 内容 |
|---|---|
| 14:00 | 受付・開会 |
| 14:10 | 職場見学ツアー |
| 14:50 | 仕事体験・名刺作り(コーナーを自由に回る) |
| 15:30 | 質問コーナー・記念撮影 |
| 16:00 | 閉会 |
子どもが参加する行事は、半日程度で終えると疲れずに楽しめます。グループ分けにはチーム分けツール、名札には名札作成ツール、進行表にはタイムテーブル作成ツールが使えます。
準備の段取り
- 01
2〜3か月前:目的と日程を決める
目的、開催日(平日か休日か)、招く範囲、会場を決めます。休日に開く場合、運営に当たる社員の勤務の扱い(出勤とするか、振替とするか)を人事・労務の担当と決めておきます。
- 02
2か月前:企画と担当を決める
企画の中身を選び、受付・案内役・各コーナー・撮影・救護の担当を決めます。見学ルートは各部署の責任者と確認します。
- 03
1か月半前:社内に案内する
案内文を出し、参加申込みのフォームを開きます。同伴者の人数、子どもの年齢、食物アレルギーの有無を聞きます。
- 04
1か月前:物品を発注する
名札、名刺、修了証、記念品、飾り、食事を手配します。人数が固まってから数を確定します。
- 05
1週間前:当日の資料を配る
進行表、ルート図、担当表、緊急連絡先を担当者に配り、当日出勤する社員にも見学の時間帯を知らせます。
- 06
前日:リマインドと会場準備
参加者に持ち物と集合場所を知らせ、見学ルートの片付けを確認します。
- 07
翌週:お礼とアンケート
参加者と運営担当にお礼を伝え、アンケートで次回の改善点を集めます(社内アンケートの依頼文)。
予算の決め方
金額は会社の規模と内容で大きく変わるため、費目ごとに「1人あたりいくらまで」を決めてから積み上げると、上限を超えにくくなります。
| 費目 | 決め方 | 抑える工夫 |
|---|---|---|
| 食事・軽食 | 参加人数(大人・子ども別)×1人あたりの上限 | 社員食堂を使う、軽食とお菓子にする |
| 記念品・お土産 | 子どもの人数+予備 | 自社製品の試供品や社名入りの文房具にする |
| 印刷物(名札・名刺・修了証) | 参加人数+予備 | 社内のプリンターと無料のテンプレートを使う |
| 飾りつけ | 会場の広さ | 子どもの絵を飾る、繰り返し使える飾りを選ぶ |
| 外部への依頼(司会・ワークショップ・撮影) | 依頼する範囲を決めて見積もりを取る | 社内の担当で回せる部分は社内で行う |
| 保険 | 外部の会場や屋外で開くときに検討 | 加入するかどうかは保険会社・代理店に相談する(イベントの保険) |
予算表の形はイベントの予算表が使えます。
家族を呼べない社員・参加しない社員への配慮
- 参加は任意と案内で明確にし、参加しないことで評価に影響しないようにする
- 家族以外(パートナー、親、友人)も招けるようにすると、独身の社員も参加しやすい
- 一人で参加しても楽しめる企画(ランチ、クイズ大会、展示)を入れ、案内に「お一人での参加も歓迎」と書く
- 案内や挨拶で「お子さんのいる方は」と前提を置かず、「ご家族やご友人」と言う
- 当日出勤している社員の業務を妨げないよう、見学ルートと時間を事前に共有する
- 運営を担当する社員の負担が偏らないよう、担当を交代制にする
機密情報・安全のチェックリスト
- 見学ルート上の画面・ホワイトボード・書類を片付けた
- 立ち入れない場所を決め、案内役に伝えた(扉に表示も貼った)
- 子どもが触ると危ない設備や機械の周りに、人を配置した
- 迷子になったときの集合場所と連絡方法を決めた(迷子の対応)
- けがや体調不良に備えて救護の担当と救急箱を用意した(イベントの救護)
- おむつ替え・授乳に使える部屋と、ベビーカーの置き場所を決めた
- 食事を出す場合、食物アレルギーを事前に聞き、お菓子や記念品の表示も確認した
- 写真の撮影と社内外への公開の範囲を決め、参加者に伝えた(イベント写真のSNS投稿と個人情報)
- 来場者の名簿を受付に置き、入館証や名札で社員の家族と分かるようにした
注意
食物アレルギーなど健康に関する申し出は、個人情報保護法の要配慮個人情報に触れる場合があります(第20条第2項は、法令上の例外を除き、本人の同意なく要配慮個人情報を取得することを禁じています)。申込みフォームには何のために聞くのか(食事の手配のため)と、誰が見るのかを書き、回答は任意にしておくと安心です。扱い方の詳細はイベントの個人情報の書き方を参照してください。
参加者を増やす工夫
- 開催日を早めに知らせる(家族の予定を押さえてもらうため)
- 案内に前回の写真や様子を載せ、何をするのかを具体的に伝える
- 子どもの年齢ごとに楽しめるコーナーを書き分ける
- 申込みはフォーム一つで済むようにし、項目を最小限にする
- 上司や役員が「家族を連れてきます」と先に言うと、ほかの社員も申し込みやすい
- 前日にリマインドを送り、持ち物と集合場所を再度知らせる
そのまま使える案内文の例文
例文1:社内への開催案内(メール・掲示)
件名:【ご案内】ファミリーデーの開催について(◯月◯日) 社員各位 お疲れさまです。総務部の◯◯です。 ご家族やご友人に、私たちの職場と仕事を知っていただく機会として、ファミリーデーを開催します。参加は任意です。ご家族以外の方(パートナー、ご両親、ご友人など)もお誘いいただけます。 日時:◯月◯日(◯)10:00〜13:00 場所:本社◯階(受付は◯階エントランス) 内容:職場見学、仕事体験、子ども名刺作り、社長への質問コーナー、ランチ交流 服装:社員はふだんの勤務時の服装、ご家族は動きやすい服装でお越しください 参加される方は、◯月◯日(◯)までに、同伴者の人数・お子さまの年齢・食物アレルギーの有無をフォームからご回答ください(食事の手配にのみ使います)。 お一人での参加も歓迎です。
例文2:前日のリマインド
件名:【明日】ファミリーデーのご案内(集合場所・持ち物) ファミリーデーにお申し込みいただいた皆さま お疲れさまです。総務部の◯◯です。 明日のファミリーデーについて、改めてご案内します。 受付:10:00から◯階エントランス(名札をお渡しします) 持ち物:社員証、動きやすい靴 撮影:会場では記念撮影を行います。写真に写りたくない方は、受付でお知らせください。 お気をつけてお越しください。
例文3:社員から家族に渡す招待状
◯◯へ ◯月◯日(◯)に、ぼく(わたし)が働いている会社で「ファミリーデー」があります。 いつも仕事をしている席を見せたり、名刺を作ったり、社長に質問したりできます。 よかったら一緒に来てください。 時間:10時から13時まで 場所:◯◯(駅から歩いて◯分) 服装:動きやすい服
例文4:開会の社長の挨拶(子どもにも分かる言葉で)
みなさん、こんにちは。今日はファミリーデーに来てくださって、ありがとうございます。 この会社では、◯◯をつくる(届ける)仕事をしています。みなさんのおうちの人は、毎日ここで、その仕事をしています。 今日は、いつも働いている場所を見て、仕事を少しだけ体験してもらいます。分からないことがあったら、どんどん質問してください。 そして、いつも社員を支えてくださっているご家族の皆さま、本当にありがとうございます。今日はどうぞ楽しんでいってください。
例文5:終了後のお礼とアンケートのお願い
件名:ファミリーデーへのご参加ありがとうございました 社員各位 お疲れさまです。総務部の◯◯です。 ◯月◯日のファミリーデーには、ご家族・ご友人を含め多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。運営にご協力いただいた皆さまにも、お礼申し上げます。 当日の写真は社内の共有フォルダに置きました(社外への公開は行いません)。 次回をよりよくするため、アンケートへのご協力をお願いします。回答の期限は◯月◯日(◯)です。
注意
「お一人での参加も歓迎」「ご家族以外の方も招ける」と書くことで、家族を呼べない社員の居心地の悪さを減らせます。社内告知の書き方は社内告知文の書き方も参考になります。
服装の案内
| 対象 | 案内のしかた |
|---|---|
| 社員 | ふだんの勤務時の服装(制服がある職場は制服だと、子どもに仕事の姿が伝わる) |
| 家族 | 動きやすい服装と歩きやすい靴 |
| 汚れる体験がある場合 | 汚れてもよい服、またはエプロンを用意すると案内する |
| 工場・現場を見学する場合 | サンダルやヒールの高い靴は避けてもらい、必要な保護具は会社で用意する |
よくある失敗と防ぎ方
| 失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 社長の挨拶が長い | 子どもが飽きて会場がざわつく | 挨拶は短くし、子どもに向けた言葉を入れてもらう |
| 企画を詰め込みすぎる | 時間が押し、ランチや撮影が慌ただしくなる | 目的を絞り、半日以内に収める |
| 見学ルートに機密が残っている | 画面や書類が家族の目に触れる | 前日と当日朝に、ルートを歩いて確認する |
| 家族のいる社員だけの行事になる | 独身の社員や家族を呼べない社員が疎外感を持つ | 家族以外も招ける、一人でも楽しめる内容にする |
| 運営が総務だけに偏る | 担当者が当日休めず疲弊する | 各部署から案内役を出してもらい、交代制にする |
| 写真の公開範囲を決めていない | 社外に出したくない写真がSNSに載る | 撮影前に公開範囲を決め、案内とリマインドで伝える |
この記事の要点
- 迷ったら職場見学+仕事体験+子ども名刺+質問コーナー+記念撮影を半日で組む。
- 目的は一つか二つに絞り、職場の種類(オフィス・工場・店舗・在宅中心)に合わせて企画を選ぶ。
- 参加は任意。家族以外も招けるようにし、一人で参加しても楽しめる内容を入れる。
- 見学ルートの機密情報を片付け、迷子・救護・アレルギーの対応を決めておく。
- 予算は費目ごとに1人あたりの上限を決めて積み上げる。
FAQ
よくある質問
社員の家族に職場と仕事を知ってもらい、理解を深めることが中心です。子どもに働くことを知ってもらう、社員同士の交流を深める、会社の価値観を伝える、家族に感謝を伝える、といった目的を加える会社もあります。目的は一つか二つに絞ると企画を選びやすくなります。
職場見学ツアー、仕事体験、子ども名刺作り、社長・役員への質問コーナー、記念撮影が定番です。ほかにスタンプラリー、職場クイズ、ものづくり工作、ランチ会、キッズスペースなどを、参加する子どもの年齢に合わせて組み合わせます。
受付、開会と社長の挨拶、職場見学、仕事体験や名刺作り、ランチ、修了証の授与と記念撮影、閉会の順が組みやすい流れです。子どもが参加するなら半日程度で終えます。
食事、記念品、印刷物、飾りつけ、外部への依頼などの費目ごとに「1人あたりいくらまで」を決め、参加人数を掛けて積み上げます。社員食堂や社内のプリンター、自社製品の試供品を使うと費用を抑えられます。
開催日を早めに知らせ、当日の内容を具体的に書き、申込みをフォーム一つで済むようにします。上司や役員が先に参加を表明すると、ほかの社員も申し込みやすくなります。
参加を任意にし、家族以外(パートナー、親、友人)も招けるようにします。ランチやクイズ大会など一人で参加しても楽しめる企画を入れ、案内に「お一人での参加も歓迎」と書いておくと参加しやすくなります。
社員はふだんの勤務時の服装、家族は動きやすい服装と歩きやすい靴、と案内すると迷いません。汚れる体験や工場の見学がある場合は、そのことも案内に書いておきます。
開けます。オンラインで社長の話やクイズ、親子でできる工作を行う形や、貸会議室に集まる形があります。オンラインの場合は、画面に映る範囲に気をつけてもらうよう案内します。