社内イベント
社内イベントの参加率を上げる方法と
参加しない人への配慮
社内イベントの参加率を上げたいとき、参加を強く呼びかけても、参加しない理由が残っていれば状況は変わりません。手をつけるべきは、参加しない理由を聞いて、日時・内容・案内のほうを直すことです。そして、参加しない人が損をしない形にしておくことが、結果として「次は出てみよう」と思える空気をつくります。このページでは、参加しない理由別の見直し方、日時と内容の決め方、案内文の例、参加しない人への配慮を順に整理しました。
結論
社内イベントの参加率を上げる方法は、①目的を一文で決める ②参加しない理由を聞く ③日時を参加しやすくする ④内容を飲酒や体力に頼らないものにする ⑤参加は任意と明記した案内を出す ⑥参加しない人にも情報を共有するの6つです。参加を強制しないこと、参加しないことで評価や扱いに差をつけないことが前提になります。
参加しない理由別の見直し方
まずは前回参加しなかった人の理由を、匿名のアンケートで聞きます。理由が分かれば、直す場所が分かります。アンケートの依頼文は社内アンケートの依頼文を参照してください。
| 参加しない理由 | 見直し方の例 |
|---|---|
| 業務時間外で、家庭の事情がある | 業務時間内の開催を検討する。夜なら早めに終える。開催の曜日を固定しない |
| お酒の場が苦手 | 昼のランチ会やお茶会、飲酒を前提にしない内容にする。ソフトドリンクを十分に用意する |
| 知らない人と話すのが負担 | 席や班を決めて、話すきっかけ(簡単なゲームや共通の話題)を用意する |
| 会費の負担が重い | 会社の補助の有無を確認する。会費を抑えた内容にする |
| 内容に興味がない | 企画の段階で希望を聞く。複数の内容から選べる形にする |
| 上司への気づかいで疲れる | お酌や挨拶回りを求めない、と事前に伝える。役職者の振る舞いを企画側から頼んでおく |
| 仕事が忙しくて抜けられない | 繁忙期を避ける。途中参加・途中退出をはっきり認める |
Point
「参加率」を目標の数字にしすぎないことも大切です。数字を追うと、声かけが強くなり、参加した人の満足度が下がることがあります。目的に合った人が気持ちよく参加できたかも一緒に振り返ります。
日時と内容の決め方
日時
- 候補日をいくつか出してアンケートで決める。出欠の取り方はアンケート・出欠確認の例文
- 業務時間内に行うかどうかを早めに決める。業務時間内なら参加しやすくなる人がいる一方、業務との兼ね合いの調整が要る
- 案内は早めに出す。家庭や通院の予定を組み直せる余裕をもたせる
- 途中参加・途中退出を認めると書いておく
内容
- 目的を一文で決める:「部署をまたいで顔見知りを増やす」「一年の成果を共有する」など。目的が決まると内容が選べる。目的の立て方はインナーブランディングのイベント設計
- 飲酒を前提にしない:ランチ会、社内レクリエーション、勉強会のあとの軽い懇親など。案は社内レクリエーションの企画
- 出し物や余興を新人に義務づけない:出し物の扱いは忘年会の出し物
- オンラインやハイブリッドの参加口を用意する:拠点が分かれている会社や在宅勤務の人向け。オンライン忘年会
参加は任意と明記した案内文(例文)
件名:◯月◯日(◯)◯◯会のご案内(参加は任意です)
皆さん
お疲れさまです。◯◯会の企画担当の□□です。
部署をまたいで顔を合わせる機会として、下記のとおり◯◯会を開きます。
日時:◯月◯日(◯)◯時〜◯時
場所:◯◯(オンラインでの参加もできます)
内容:◯◯(お酒は飲まなくても楽しめる内容です)
会費:◯円(会社の補助があります)
参加は任意です。途中からの参加、途中でのお帰りも歓迎です。
出欠は◯月◯日(◯)までに、下記のフォームでお知らせください。
当日の様子は、参加できなかった方にも後日共有します。
ご不明な点は□□までお気軽にどうぞ。
注意
「参加は任意です」と書くだけでなく、途中参加・オンライン参加・お酒なしでも楽しめることを具体的に書くと、迷っている人が参加しやすくなります。社内向けの案内文の書き方は社内通知・お知らせの書き方にまとめています。
参加しない人・参加したくない人への配慮
- 参加・不参加で評価や仕事の割り振りに差をつけない。そう受け取られる発言もしない
- 欠席の理由を聞き出さない。出欠フォームの理由欄は任意にする
- 不参加の人を名指しで話題にしない。「◯◯さんはまた来なかった」は、場の空気も悪くする
- イベントで決まったこと・共有された情報は全員に届ける。業務に関わる話はイベントの場だけで済ませない
- 参加した人だけが得をする仕組みに注意する。表彰や重要な発表は、参加しない人にも伝わる形で行う
参加したくない人が断るときの文面は忘年会の断り方と欠席メールにあります。断りやすい空気を企画側がつくっておくと、参加する人も気持ちよく参加できます。
強制・労働時間・費用で確認すべきこと
社内イベントへの参加を求める言動や、業務との線引きについては、次の点を確認しておきます。
| 論点 | 確認すること |
|---|---|
| 参加の強制・職場での言動 | 労働施策総合推進法第31条は、事業主に、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより労働者の就業環境が害されることのないよう、相談に応じ適切に対応する体制の整備などの措置を講じることを求めています。社内イベントの場がこれに当たるかどうかの判断はここでは示しません。参加の強要や出し物の強制について相談があった場合の窓口を、人事・コンプライアンス担当と確認しておきます |
| 業務として扱うかどうか | 勤務時間内に行うか、参加を命じるか、時間外の扱いや手当をどうするかは、就業規則など社内規程と人事・労務担当に確認します。企画側の判断で決めません |
| 費用の負担と経理 | 会社が費用を負担する場合の扱いは社内懇親会・忘年会の費用は交際費かを参照し、経理・税理士に確認します |
| 社員旅行の参加割合 | 社員旅行は、国税庁の案内で参加人数が全体の50%以上であることが給与として課税しない条件の一つに挙げられています。詳しくは社員旅行の幹事がやることリスト |
| お酒と帰りの運転 | 道路交通法第65条は、酒気を帯びた運転と、運転するおそれがある人への酒類の提供・飲酒のすすめを禁じています。車で来る人がいる場合の扱いを案内に書いておきます |
参加率を上げる前のチェックリスト
- イベントの目的を一文で書いたか
- 前回参加しなかった人の理由を匿名で聞いたか
- 日時の候補を出して、参加しやすい日を選んだか
- 飲酒を前提にしない内容になっているか
- 案内に「参加は任意」「途中参加・途中退出可」と書いたか
- 参加しない人にも内容を共有する方法を決めたか
- 業務として扱うかどうかを社内規程と人事・労務担当に確認したか
- 強要の相談があったときの窓口を確認したか
この記事の要点
- 参加率は強制ではなく、日時・内容・案内を直して上げる。
- まず参加しない理由を匿名で聞く。理由が分かれば直す場所が分かる。
- 案内には参加は任意・途中参加可・お酒なしでも楽しめることを具体的に書く。
- 参加しない人を評価や扱いで不利にせず、情報は全員に届ける。
- 業務として扱うかどうかや強要の相談窓口は、社内規程と人事・労務担当に確認する。
FAQ
よくある質問
参加しない理由を匿名で聞き、その理由に合わせて日時(業務時間内にする、早めに終える)、内容(飲酒を前提にしない、話すきっかけを用意する)、案内(参加は任意・途中参加可と書く)を直します。声かけを強くするより、参加しない理由そのものに手を打てます。
参加しないことで評価や仕事の割り振りに差をつけず、欠席の理由も聞き出さないようにします。イベントで共有された情報や決まったことは、参加しなかった人にも届けます。
参加が任意の会であれば、早めに丁寧に伝えれば問題ありません。業務として参加を求められている場合の扱いは会社ごとに違うため、就業規則や人事担当に確認してください。断り方の文例は忘年会の断り方の記事にまとめています。
職場での優越的な関係を背景とした言動について、事業主には相談体制の整備などの措置が法律で求められています。社内イベントでの個別の言動がどう判断されるかはここでは断定できないため、参加は任意とし、強要の相談があった場合の窓口を人事・コンプライアンス担当と確認しておくのが安全です。