敬語
「申し訳ございません」の言い換え一覧
重さ別の言い方と、そのまま使える例文
結論から書くと、「申し訳ございません」の言い換えはことの重さで選びます。小さな行き違いなら「失礼いたしました」、メールで改まって謝るなら「お詫び申し上げます」、大きな迷惑をかけたなら「深くお詫び申し上げます」、弁解できないほどの失敗なら「お詫びの言葉もございません」。さらに、何をかけたか(ご迷惑・ご不便・ご心配・お手数)と原因(不手際・確認不足・失念)を言葉に入れると、「申し訳ございません」を一通に何度も書かずに済みます。下の早見表から場面を探して、例文をそのまま使ってください。お詫びメール全体の組み立てはお詫びメールの例文にあります。
結論
お詫びの言葉は、①謝る言葉(失礼いたしました・申し訳ございません・お詫び申し上げます)②相手にかけたもの(ご迷惑・ご不便・ご心配・お手数)③原因(不手際・確認不足・失念)の三つを組み合わせて作ります。重さは①で、具体性は②と③で調整します。
すぐ使える言い換え早見表(場面別)
| 場面 | 言い換え | そのまま使える一文 |
|---|---|---|
| 名前の書き間違い・添付漏れ | 失礼いたしました | 添付が漏れておりました。失礼いたしました。 |
| 返信が遅れた | お待たせしてしまい | ご返信が遅くなり、お待たせしてしまい申し訳ございません。 |
| 相手に作業をさせた | お手数をおかけし | 再度ご確認いただくことになり、お手数をおかけして申し訳ございません。 |
| 予定や仕事に影響が出た | ご迷惑をおかけし | 納品の遅れにより、ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。 |
| サービスが使えなかった | ご不便をおかけし | ご不便をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。 |
| 連絡が途絶えて不安にさせた | ご心配をおかけし | ご連絡が途絶えてしまい、ご心配をおかけしました。 |
| 頼まれたことを忘れていた | 失念しておりました | ご依頼の件を失念しておりました。誠に申し訳ございません。 |
| 希望に応えられない | ご期待に沿えず | 今回はご期待に沿えず、申し訳なく存じます。 |
| 断る・お願いを重ねる | 心苦しいのですが | 心苦しいのですが、今回は見送らせてください。 |
| 弁解できない大きな失敗 | お詫びの言葉もございません | このような事態を招き、お詫びの言葉もございません。 |
注意
表の言い換えは、どれか一つに置き換えるより、「何をかけたか」+「謝る言葉」の形で組み合わせて使うと自然になります。
お詫びの言葉の段階(軽い→重い)
| 言い方 | 重さ | 使う場面 |
|---|---|---|
| すみません | 軽い(口語) | 社内の同僚・ちょっとした行き違い |
| 失礼しました/失礼いたしました | 軽い〜標準 | 名前の言い間違い、添付漏れ、返信の遅れなど小さなこと |
| 申し訳ありません | 標準 | 社内の上司、影響が小さいミス |
| 申し訳ございません | 丁寧 | 取引先・お客様へのお詫び全般 |
| 申し訳なく存じます | 丁寧・改まった | メールで気持ちを落ち着いて伝えたいとき |
| 大変申し訳ございません/誠に申し訳ございません | 重い | 相手の予定や作業に影響が出たとき |
| お詫び申し上げます | 改まった言い方 | メール・文書でのお詫び、公式な場 |
| 深くお詫び申し上げます/心よりお詫び申し上げます | かなり重い | 大きな迷惑、多くの人への影響、会社としての謝罪 |
| お詫びの言葉もございません/弁解の余地もございません | 最も重い | 明らかにこちらの過失で、大きな損害を与えたとき |
「申し訳ございません」と「お詫び申し上げます」は、重さよりも使う場の違いが大きい言葉です。会話や個別のメールでは「申し訳ございません」、文書やお知らせでは「お詫び申し上げます」が収まりやすくなります。「申し訳ありません」との違いは「申し訳ありません」と「申し訳ございません」の違いで詳しく扱っています。
注意
軽いミスに「深くお詫び申し上げます」を使うと、かえって大ごとに見えることがあります。重さを合わせることも、お詫びの一部です。
言い換え表現の意味と使い方
| 言い方 | 意味・ニュアンス | 向く相手・場面 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 申し訳なく存じます | 「申し訳なく思う」を改まった形にした言い方 | 取引先・目上へのメール | ご提示の条件でのお引き受けが難しく、申し訳なく存じます。 |
| お詫びいたします | 「お詫び申し上げます」よりやや軽い | 社外メール全般 | 確認が遅れましたことをお詫びいたします。 |
| 謝罪いたします | 非を認めて謝ることをはっきり示す硬い言い方 | 公式な謝罪・文書 | このたびの弊社の不手際につきまして、心より謝罪いたします。 |
| お詫びの言葉もございません | 謝る言葉が見つからないほど申し訳ない | 重大なミスの直後 | 多大なご迷惑をおかけし、お詫びの言葉もございません。 |
| 弁解の余地もございません | 言い訳をしない姿勢を示す | 明らかな過失を認めるとき | すべて私の確認不足によるもので、弁解の余地もございません。 |
| 心苦しい | 相手に負担をかけて気がとがめる。ビジネスでは断り・依頼に添えることが多い | 断るとき・無理をお願いするとき | 急なお願いで心苦しいのですが、ご検討いただけますでしょうか。 |
| 恐縮です/恐れ入ります | 相手の手間や好意をありがたく、申し訳なく思う | 手間をかけたとき・依頼の前置き | お忙しいところお手数をおかけし、恐縮です。 |
| 失念しておりました | 「忘れていた」の改まった言い方 | 依頼や約束を忘れたとき | お約束の資料送付を失念しておりました。 |
| ご容赦ください | こちらの事情を許してほしいとお願いする | やむを得ない事情を伝えるとき | 行き届かない点もあるかと存じますが、ご容赦ください。 |
| 陳謝いたします | 事情を述べて謝る。硬い言葉 | 会社としての発表・報道向け | このたびの事態につきまして、深く陳謝いたします。 |
| 遺憾に存じます | 残念に思う。これだけでは謝罪にならない | 結果が残念だと伝えるとき | 抽選の結果、今回はご案内がかなわず遺憾に存じます。 |
| 平身低頭 | ひたすら恐れ入って謝る様子を表す言葉 | 本人が使うより、謝る様子を描くときに使う | 担当者が平身低頭で謝罪に伺った。 |
| 面目ない/合わせる顔がない | 恥ずかしくて顔向けできない | 社内の親しい上司・同僚(口語) | 同じミスを繰り返してしまい、面目ないです。 |
「遺憾」と「陳謝」は使い方を誤りやすい言葉です。こちらに非があるとき「遺憾に存じます」だけで済ませると、謝っていないと受け取られるおそれがあるため、「お詫び申し上げます」を必ず添えます。詳しくは遺憾の意味、陳謝の意味、「恐縮ですが」と「恐れ入りますが」の違い、「ご容赦ください」と「ご了承ください」の違いを参照してください。
何をかけたかで選ぶ言葉
| 言い方 | 合う場面 | 例 |
|---|---|---|
| ご迷惑をおかけし | 相手の仕事や予定に実害が出た | 納品が遅れ、ご迷惑をおかけし申し訳ございません。 |
| ご不便をおかけし | 使えない・待たせるなど、不便な状態にした | システムが利用できず、ご不便をおかけしております。 |
| ご心配をおかけし | 相手を不安にさせた | 連絡が遅れ、ご心配をおかけしました。 |
| お手数をおかけし | 相手に作業をさせた | 再度のご確認をお願いすることになり、お手数をおかけします。 |
| お待たせし | 相手の時間を使わせた | ご回答までにお時間をいただき、お待たせして申し訳ございません。 |
| ご足労をおかけし | 来てもらう手間をかけた | 遠方までご足労をおかけし、恐縮です。 |
| ご不快な思いをさせ | 言動で相手の気分を害した | 担当者の言葉で、ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。 |
| お騒がせし | 周りの人を慌てさせた | 誤った案内を送ってしまい、お騒がせいたしました。 |
実害がないのに「ご迷惑」を使うと大げさに、実害があるのに「ご不便」で済ませると軽く聞こえます。相手の側で何が起きたかを考えて選びます。
原因を言う言葉・反省を伝える言葉
| 言い方 | 意味・印象 | 例 |
|---|---|---|
| 不手際 | やり方のまずさ | 弊社の不手際により、ご迷惑をおかけしました。 |
| 確認不足 | 確かめなかったこと | 私の確認不足で、誤った資料をお送りしました。 |
| 不注意 | うっかりしたこと | 私の不注意で、宛先を誤ってしまいました。 |
| 説明不足 | 伝えるべきことを伝えなかった | 私の説明不足で、誤解を招いてしまいました。 |
| 行き届かず | 配慮や準備が足りなかった | ご案内が行き届かず、失礼いたしました。 |
| 至らず | 力や配慮が足りなかった(へりくだり) | 私の力が至らず、申し訳ございません。 |
| 配慮が足りず | 相手への気づかいが足りなかった | 配慮が足りず、ご不快な思いをさせてしまいました。 |
| 深く反省しております | 反省を強く伝える | 今回のことを深く反省しております。 |
原因の言葉は自分(自社)の側の言葉を選ぶのが基本です。「システムの不具合により」と書く場合も、「弊社システムの不具合により」と、自社の問題として書くと責任を引き受ける姿勢が伝わります。
「申し訳ございません」を繰り返さない書き方(書き換え例)
一通のメールに「申し訳ございません」が三回出てくると、言葉が軽く見えてしまいます。冒頭・本文・結びで言葉を替えます。
書き換え前
納品が遅れてしまい、申し訳ございません。
確認が足りず、申し訳ございません。
今後は気をつけます。申し訳ございませんでした。
書き換え後
このたびは納品が遅れ、ご迷惑をおかけしましたこと、誠に申し訳ございません。
出荷前の確認が不足していたことが原因です。
今後は出荷前に二名で確認いたします。重ねてお詫び申し上げます。
- 冒頭:何をかけたか+申し訳ございません
- 本文:謝る言葉を使わず、原因を事実として書く
- 結び:「重ねてお詫び申し上げます」または「今後ともよろしくお願いいたします」
場面別の一言フレーズ集
メールの行き違い
- 先ほどのメールに誤りがございました。失礼いたしました。
- 宛先を誤ってお送りしてしまいました。お手数ですが、削除いただけますと幸いです。
- 件名に誤りがありましたので、再送いたします。失礼いたしました。
- お名前の漢字を誤って記載しておりました。大変失礼いたしました。
遅れ・待たせたとき
- ご返信が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。
- 大変お待たせいたしました。ただいま確認が取れましたので、ご報告いたします。
- お約束の時刻に遅れ、ご迷惑をおかけしました。
- お電話に出られず、失礼いたしました。
要望に応えられないとき
- ご意向に沿うことができず、誠に申し訳ございません。
- せっかくのお申し出ですが、今回はお受けできかねます。心苦しい限りです。
- ご希望の日程でのご用意が難しく、申し訳ございません。
- 在庫を切らしており、ご不便をおかけいたします。
相手に手間をかけたとき
- お手数をおかけしますが、再度ご確認いただけますでしょうか。
- 何度もご連絡いただくことになり、恐縮です。
- わざわざお越しいただいたのに、お待たせしてしまい申し訳ございません。
大きなミスのとき
- 取引の予定を大きく狂わせてしまい、深くお詫び申し上げます。
- 弊社の不手際によるもので、弁解の余地もございません。
- 私どもの確認が至らず、お詫びの言葉もございません。
重さ別のメール例文
軽い:添付を忘れた(社外)
件名:Re: ◯◯資料の送付(添付漏れのため再送)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
先ほどのメールに資料を添付しておらず、失礼いたしました。
改めて添付いたしますので、ご確認をお願いいたします。
標準:日程の連絡を間違えた(社外)
件名:【訂正】◯月◯日打ち合わせの開始時刻について
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
先ほどお送りしたご案内で、開始時刻を誤って記載しておりました。
正しくは◯時からとなります。
私の確認不足でお手数をおかけし、申し訳ございません。
標準:依頼を忘れていた(目上)
件名:◯◯資料の送付が遅れたことのお詫び
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯日にご依頼いただいた資料の送付を失念しておりました。誠に申し訳ございません。
本日、資料を添付にてお送りいたします。
今後は依頼をいただいた時点で予定表に登録し、同じことのないようにいたします。
重い:相手の作業に影響が出た(取引先)
件名:◯◯の納品遅れについてのお詫び
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
このたびは、◯◯の納品が予定より遅れ、貴社の作業にご迷惑をおかけしましたこと、誠に申し訳ございません。
弊社の工程管理の不手際によるものです。
◯日までに全数をお届けいたします。今後は進捗を毎週ご報告いたします。
重ねてお詫び申し上げます。
重い:お客様に不快な思いをさせた
件名:担当者の対応についてのお詫び
◯◯様
このたびは、弊社担当者の対応により、ご不快な思いをさせてしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。
ご指摘いただいた点は、担当者本人と部署内で共有し、改めて指導いたしました。
貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
社内:上司へのお詫び
件名:◯◯の提出遅れについて
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
◯◯の提出が期限に間に合わず、申し訳ありません。
本日◯時までに提出いたします。今後は前日に進捗をご報告します。
多くの人へのお知らせ(文書調)
件名:【お詫び】◯◯サービスの一時停止について
お客様各位
◯月◯日、弊社◯◯サービスが一時的にご利用いただけない状態となりました。
ご利用の皆様には多大なるご不便とご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
現在は復旧しております。原因と今後の対策は、改めてお知らせいたします。
場面ごとのお詫びは、メール誤送信のお詫び、日程変更のお詫び、納期遅延のお詫び、クレームへの返信メールに詳しい例文があります。
英語での言い換え
| 英語 | 重さ・使う場面 | 日本語の近い言い方 |
|---|---|---|
| Sorry for the late reply. | 軽い。返信の遅れなど | ご返信が遅くなり、失礼いたしました。 |
| I'm sorry for the confusion. | 標準。行き違いがあったとき | 混乱を招き、申し訳ございません。 |
| I apologize for the inconvenience. | 改まった言い方。メール向け | ご不便をおかけし、お詫び申し上げます。 |
| Please accept our sincere apologies. | 重い。会社としての謝罪 | 心よりお詫び申し上げます。 |
英文メールの型は英語でお詫びのメールにまとめています。
よくある失敗チェックリスト
- 一通の中で「申し訳ございません」を何度も繰り返していないか(冒頭と結びで「お詫び申し上げます」に替える)
- ことの重さと言葉の重さが合っているか
- 「ご迷惑」と「ご不便」を、相手に起きたことに合わせて選んだか
- 原因を相手や他社のせいに聞こえる書き方にしていないか
- 「遺憾に存じます」だけで謝ったことにしていないか
- 取引先に「すみません」「申し訳ないです」を使っていないか(目上には軽く聞こえることがある)
- 「お詫びさせていただきます」と重ねていないか。「お詫び申し上げます」「お詫びいたします」で十分(くどいと感じる人もいる)
- お詫びの言葉だけで、これからどうするかを書き忘れていないか
お詫びを受けたときの返事
お詫びを受けた側は、受け入れたことと、気にしなくてよいことを短く返すとやり取りが落ち着きます。
| 返し方 | 向く場面 |
|---|---|
| どうぞお気になさらないでください。 | 小さなミスへのお詫び |
| ご丁寧にご連絡いただき、ありがとうございます。 | 取引先からの改まったお詫び |
| 迅速にご対応いただき、ありがとうございます。 | すでに対応してもらったとき |
| 承知いたしました。今後ともよろしくお願いいたします。 | 再発防止の説明を受けたとき |
返信の例文はお詫びメールへの返信にあります。
この記事の要点
- 重さは失礼いたしました→申し訳ございません→お詫び申し上げます→深くお詫び申し上げます→お詫びの言葉もございませんの順。
- ご迷惑・ご不便・ご心配・お手数・お待たせは、相手に起きたことで選ぶ。
- 不手際・確認不足・失念など原因の言葉を添えると具体的になる。
- 「心苦しい」「恐縮です」は断り・依頼に、「遺憾」は謝罪の代わりにならない。
- 一通の中では冒頭・本文・結びで言葉を替え、最後にこれからどうするかを書く。
FAQ
よくある質問
重さに応じて「失礼いたしました」「申し訳なく存じます」「お詫び申し上げます」「深くお詫び申し上げます」「お詫びの言葉もございません」などがあります。「ご迷惑をおかけしました」「私の確認不足でした」のように、相手にかけたことや原因を言う形に変えると、同じ言葉の繰り返しを避けられます。
使えます。名前の言い間違いや添付漏れ、返信の遅れなど、小さな行き違いへのお詫びに合います。相手の仕事に影響が出たときは、「申し訳ございません」を使うほうが気持ちが伝わります。
どちらも丁寧な言い方で、重さより使う場の違いが大きい言葉です。個別のメールや会話では「申し訳ございません」、文書やお知らせでは「お詫び申し上げます」が収まりやすくなります。
「申し訳ないです」は目上には軽く聞こえることがあります。取引先には「申し訳ございません」、改まったメールでは「申し訳なく存じます」を使うと安心です。
相手に負担をかけて気がとがめる、すまなく思う気持ちを表す言葉です。ビジネスでは、断るときや無理なお願いをするときに添えることが多く、ミスを謝る場面では「申し訳ございません」「お詫び申し上げます」を使います。
相手の仕事や予定に実害が出たときは「ご迷惑」、サービスが使えない・待たせるなど不便な状態にしたときは「ご不便」です。両方当てはまる場合は「ご不便とご迷惑をおかけし」と並べることもあります。
社内の上司へのお詫びなら「申し訳ありません」で問題ありません。影響が大きいときや改まった場面では「大変申し訳ございません」とし、あわせていつまでに何をするかを伝えます。