ビジネス用語
報連相とは?意味と三つの違い
そのまま使える報告・連絡・相談の例文
報連相(ほうれんそう)とは、報告・連絡・相談の三つをまとめた言葉です。報告は頼まれた仕事の結果や経過を返すこと、連絡は決まったことや変更を関係者に知らせること、相談は迷ったときに判断や意見をもらうこと。伝えるときは結論を先に、悪い知らせほど早くが基本です。使った一文は「◯◯の件でご報告です。結論から申し上げますと、予定どおり完了しました。」。このページでは、三つの違いの表、目的、伝える順番とタイミング、場面別の例文(口頭・チャット・メール)、報告前のチェックリスト、上司側の心得、「時代遅れ」と言われる理由までまとめました。
結論
「報連相」は報告(ほうこく)・連絡(れんらく)・相談(そうだん)の頭の字を取り、野菜の「ほうれんそう」にかけて覚えやすくした言葉で、日本の職場で使われてきた言い方です。報告は仕事を頼んだ人へ経過や結果を返すこと、連絡は情報が必要な人へ事実を知らせること、相談は判断に迷うときに意見をもらうことを指します。
結論:報連相の意味を一言で
| 一言でいうと | 向き | ひとこと目の例 | |
|---|---|---|---|
| 報告 | 結果・経過を返す | 頼まれた人 → 頼んだ人 | ◯◯の件、完了しましたのでご報告です |
| 連絡 | 事実を知らせる | 知っている人 → 必要な人全員 | ◯◯の日程変更についてご連絡です |
| 相談 | 判断・意見をもらう | 迷っている人 → 判断できる人 | ◯◯の件でご相談させてください |
Point
報告は「返す」、連絡は「知らせる」、相談は「仰ぐ」。三つとも、自分だけが知っている情報を必要な人に届けるためのものです。迷ったら、早めに一言伝えるほうを選びます。
報告・連絡・相談の違いをくわしく
| 報告 | 連絡 | 相談 | |
|---|---|---|---|
| 何をする | 頼まれた仕事の経過や結果を伝える | 関係者に事実や予定を知らせる | 判断に迷うことについて意見をもらう |
| 主な相手 | 仕事を頼んだ人(上司など) | その情報が必要な人全員 | 判断できる人・詳しい人 |
| 主な中身 | 結果・進み具合・問題の有無 | 日時・場所・変更点・決まったこと | 迷っていること・自分の案 |
| 自分の意見 | 求められたら添える | 入れない(事実だけ) | 必ず添える |
| 例 | 資料が完成しました | 明日の会議の時間が変わりました | A案とB案で迷っています |
とくに混ざりやすいのが報告と連絡です。報告には「頼んだ人に返す」という向きがあり、連絡は頼まれていなくても必要な人へ知らせるものです。たとえば「頼まれた見積を送りました」は報告、「先方の担当者が変わりました」は連絡です。
報連相の目的と、しないとどうなるか
報連相の目的は、チームが同じ状況を知った状態で動けるようにすることです。そうなると、次のような良いことがあります。
- 問題が小さいうちに手を打てる:遅れやミスを早く知れば、取れる手が多いうちに対応できる
- 二度手間が減る:誰が何をしているか分かれば、同じ作業の重複や行き違いが起きにくい
- 判断が早くなる:判断する人に材料がそろっていれば、すぐ決められる
- 任せてもらいやすくなる:途中経過が見えている人には、上司も安心して次の仕事を任せられる
- 自分を守れる:相談して決めたことは、一人で抱え込んだ判断にならない
| 抜けたもの | 起きやすいこと |
|---|---|
| 報告がない | 上司が進み具合を知らず、締め切り直前に遅れが分かる |
| 連絡がない | 変更を知らない人が古い情報のまま動き、行き違いが起きる |
| 相談がない | 一人で判断して方向がずれ、やり直しになる |
伝える順番とタイミング
順番は「結論 → 理由・経緯 → 今後」
- 01
結論
完了した・遅れそう・迷っている、など一番伝えたいことを最初の一文で言う
- 02
理由・経緯
なぜそうなったかを短く。事実と自分の考えは分けて話す
- 03
今後
次に何をするか、相手に何をお願いしたいか(確認・判断・承認など)で締める
結論が先にあると、相手は聞きながら次の判断を考えられます。話す前に「結論を一文で言えるか」を確かめておくと、話が長くなりません。
いつ伝えるか
| こんなとき | すること | ひとこと目の例 |
|---|---|---|
| 頼まれた仕事が終わった | すぐに報告 | ◯◯の件、完了しましたのでご報告です |
| 長い仕事の途中 | 区切りごとに経過を報告 | ◯◯の進み具合をご報告します |
| 予定より遅れそう・ミスをした | 気づいた時点ですぐに報告 | 申し訳ありません、◯◯の件でご報告があります |
| 予定や決まったことが変わった | 関係者全員に連絡 | ◯◯の日程変更についてご連絡です |
| お客様や取引先から連絡があった | 担当者・上司に連絡 | ◯◯社の□□様からお電話がありましたのでご連絡です |
| どうすればよいか迷う | 期限に余裕があるうちに相談 | ◯◯の件でご相談させてください |
とくに悪い知らせほど早く伝えます。原因が分からないうちでも、まず起きたことを先に伝え、原因はあとで改めて報告するほうが対応が早くなります。
口頭・チャット・メールの使い分け
| 手段 | 向いている場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 口頭(対面・通話) | 急ぎ、悪い知らせ、こみ入った相談 | あとで要点をチャットやメールに残すと行き違いが減る |
| チャット | 途中経過、ちょっとした連絡、相談の予約 | 一つの投稿に一つの用件。結論を一行目に |
| メール | 社外への連絡、記録に残したい報告、複数人への正式な連絡 | 件名に【ご報告】【ご連絡】【ご相談】と用件を入れる |
職場ごとに「急ぎは電話、それ以外はチャット」のような決まりがあることも多いので、最初に先輩や上司に確かめておくと安心です。
場面別の例文(口頭・チャット・メール)
報告:頼まれた仕事が終わった(口頭)
◯◯さん、今よろしいでしょうか。昨日ご依頼いただいた会議資料、完成しましたのでご報告です。共有フォルダに入れてあります。気になる点があれば直します。
報告:途中経過(チャット)
お疲れさまです。◯◯の会場リストの件、途中経過です。候補を◯か所まで絞りました。残りは料金の確認で、明日の午前中にはまとめてお送りできる見込みです。
報告:締め切りに間に合いそうにない(チャット)
お疲れさまです。◯◯の資料の件でご報告です。先方からのデータが届くのが遅れており、◯日の締め切りに間に合わない見込みです。◯日の午前中までお時間をいただくか、データが届いている部分だけ先にお出しするか、ご判断をいただけますでしょうか。
報告:ミスをした(口頭)
申し訳ありません、ご報告があります。◯◯社へのお見積もりで、金額の一部を間違えて送ってしまいました。先ほど気づきました。正しいものをすぐにお送りしたいのですが、お詫びの文面を一度見ていただけますでしょうか。
報告:外出先から(電話)
□□です。◯◯社での打ち合わせが終わりましたのでご報告します。結論から申し上げますと、提案は前向きに検討いただけることになりました。くわしくは戻りましてから改めてご報告します。帰社は◯時ごろの予定です。
報告:メールで(上司へ)
件名:【ご報告】◯◯社との打ち合わせの結果
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
本日の◯◯社との打ち合わせについてご報告いたします。
【結論】◯◯の件は、先方の社内確認を経て◯月◯日までにお返事をいただけることになりました。
【決まったこと】
・開催日は◯月◯日(◯)で仮決定
・会場の候補は先方が◯日までに提示
【こちらの宿題】
・見積の再提出(◯日まで、担当:□□)
議事メモを添付いたします。ご確認をお願いいたします。
連絡:予定の変更(チャット・チーム全体へ)
皆さま、ご連絡です。明日の定例会議は、会議室の都合で◯時から◯階の会議室に変わりました。オンライン参加のリンクは変わりません。
連絡:電話を受けた(メモ・チャット)
◯◯さん、ご連絡です。◯時ごろ、◯◯社の□□様からお電話がありました。見積の件でお話ししたいとのことで、本日中に折り返しをお願いしたいそうです。折り返し先は、いつもの□□様のお電話番号でよいとのことです。
連絡:休み・遅刻(チャット)
おはようございます。体調不良のため、本日はお休みをいただきます。◯◯の件は、急ぎの対応はありません。何かございましたらチャットでご連絡いただければ、確認でき次第お返事します。
連絡:社外へ(メール)
件名:【ご連絡】◯月◯日の打ち合わせ場所の変更について
◯◯株式会社
□□様
いつもお世話になっております。△△の◯◯です。
◯月◯日(◯)の打ち合わせについて、場所が変更になりましたのでご連絡いたします。
(変更前)弊社◯階 会議室A
(変更後)弊社◯階 会議室B
時間に変更はございません。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
相談:判断に迷う(口頭)
◯◯さん、◯分ほどご相談よろしいでしょうか。◯◯の案内状で、日付の書き方をA案とB案のどちらにするか迷っています。私はA案のほうが読みやすいと思うのですが、ご意見をいただけますか。
相談:時間をもらう(チャット)
お疲れさまです。◯◯の進め方についてご相談したいことがあります。◯分ほどで済みますので、本日か明日でご都合のよい時間を教えていただけますか。
相談:仕事の量が多い(口頭)
ご相談があります。今週は◯◯と△△の締め切りが重なっていて、このままだとどちらかが遅れそうです。私としては◯◯を先に仕上げたいと考えていますが、優先順位をご判断いただけますでしょうか。
注意
毎日の仕事の報告をまとめるなら日報の書き方と例文、打ち合わせの記録は議事録のテンプレート、ミスの伝え方は上司へのミス報告も参考にしてください。
そのまま埋める報告テンプレートと送る前のチェック
【件名】【ご報告/ご連絡/ご相談】◯◯の件
【結論】(一文で)
【経緯・理由】(事実を短く。自分の考えは分けて書く)
【今後】(次にすること・期限・担当)
【お願い】(確認/判断/承認など、相手にしてほしいこと)
- 最初の一文で結論が分かるか
- 事実と自分の推測・意見を分けて書いたか
- 日時・数量・金額・固有名詞を確かめたか
- 相手に何をしてほしいか(確認・判断・返事の期限)を書いたか
- その情報が必要な人を全員宛先に入れたか
- 悪い知らせを後回しにしていないか
- 相談なら、自分の案を添えたか
上司が忙しそうなとき・悪い知らせのとき
上司が忙しそうでも、急ぎかどうかとかかる時間を先に伝えれば、相手が都合を決めやすくなります。
| 状況 | 声のかけ方 |
|---|---|
| 急ぎではない | お手すきの際に、◯◯の件で◯分ほどご相談させてください |
| 急ぎ | お忙しいところすみません。急ぎで◯◯の件をご報告させてください |
| チャットで先に知らせる | ◯◯の件でご相談があります。◯時以降でお時間をいただけますか |
ミスやトラブルなどの悪い知らせは、「何が起きたか」「今どうなっているか」「自分はどうしようと思っているか」の順に伝えます。自分では判断できないことを上に上げる考え方はエスカレーションの意味と使い方にまとめています。
報連相でよく使う敬語の言い方
| 言いたいこと | 言い方 | ひとこと |
|---|---|---|
| 報告する | ご報告します/ご報告いたします | 「ご報告させていただきます」より短く伝わる |
| 連絡する | ご連絡します/ご連絡いたします | 社外へは「ご連絡いたします」が落ち着く |
| 相談したい | ご相談させてください/ご相談したいことがあります | 時間の目安を添えると親切 |
| 見てほしい | ご確認いただけますでしょうか | 期限があるなら「◯日までに」と添える |
| 判断してほしい | ご判断をいただけますでしょうか | 選択肢と自分の案を先に示す |
| 話しかける | 今よろしいでしょうか/お手すきの際に | 急ぎのときは「急ぎで」と先に言う |
受ける側(上司・先輩)の心得
報連相は部下から上司への向きで語られがちですが、受ける側の反応で、次から報連相が来るかどうかが変わります。
- 悪い知らせほど、まず「知らせてくれてありがとう」:叱る前に受け止めると、次も早く上がってくる
- 相談しやすい時間を示す:「◯時以降なら話せる」と伝えておくと、部下が声をかけやすい
- 決まったことは上司からも連絡する:上の会議で決まったことを伝えないと、現場は古い情報のまま動く
- どこまで報告がほしいかを最初に伝える:「この金額を超えたら相談」など、線を決めておくと迷いが減る
部下が受け身の報連相に慣れすぎないよう、どこからは任せるのかを話し合っておくことも大切です。新人を迎える側の準備は新入社員の受け入れ準備リストにまとめています。
「報連相は時代遅れ」と言われる理由
報連相は今も使われる言葉ですが、「古い」「時代遅れ」という声もあります。言われる理由と、今の職場での向き合い方を整理します。
| 言われる理由 | 今の職場での考え方 |
|---|---|
| 何でも上司に確認させると、自分で考えなくなる | 任せる範囲を決め、その外だけ相談する |
| 細かい報告が多いと、伝える側も受ける側も時間を取られる | チャットやタスク管理の画面で進み具合が見えるなら、口頭の報告は要点だけにする |
| 部下から上司への一方通行になりやすい | 上司からも連絡し、相談しやすい雰囲気をつくる |
つまり、情報を必要な人に届けるという考え方そのものは変わらず、やり方を職場に合わせて変えていく、という受け止め方が現実的です。
似た言葉・報連相の言いかえ
| 言葉 | 表す内容 | 報連相との関係 |
|---|---|---|
| 共有 | 情報をほかの人も知っている状態にすること | 報連相の目的にあたる |
| エスカレーション | 自分では判断できないことを上位の人に引き上げること | 報告・相談の一つの形 |
| フィードバック | 相手の仕事について意見や評価を返すこと | 報連相を受けた側からの返事にあたることが多い |
| ざっそう(雑談・相談) | 気軽に話せる雑談と、相談しやすい関係 | 報連相が出やすい雰囲気づくりを表す言い方 |
| かくれんぼう(確認・連絡・報告) | 相談の代わりに「確認」を入れた言い方 | 自分で考えた案を確認してもらう形にし、任せる範囲を広げる |
| おひたし(怒らない・否定しない・助ける・指示する) | 報連相を受ける側の心がけ | 上司側の受け止め方を表す言い方 |
「ざっそう」「おひたし」などは決まった定義がある言葉ではなく、職場や研修で使われる覚え方です。使うときは、相手が知っているかどうかを考えてから使います。
新人がつまずきやすいこと
| よくあること | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| 終わってから報告しようと思い、途中で何も言わない | 上司が進み具合を知らず、遅れに気づけない | 区切りごとに一言、途中経過を伝える |
| 経緯から話し始める | 結論が分かるまで時間がかかる | 結論を先に、理由はあとで |
| 相談のときに「どうすればいいですか」とだけ聞く | 相手が一から考えることになる | 自分の案を添えて「◯◯にしようと思いますが、どうでしょうか」 |
| ミスを隠したり、自分で何とかしようとしたりする | 気づいたときには手遅れになることがある | 気づいた時点ですぐに報告する |
| 事実と推測を混ぜて話す | 相手が状況を正しくつかめない | 「事実は◯◯、私の考えでは△△」と分ける |
| 連絡を一部の人にしか送らない | 知らなかった人が困る | その情報が必要な人を全員宛先に入れる |
| 口頭で伝えただけで終わる | 言った・言わないになりやすい | 大事なことはチャットやメールにも残す |
この記事の要点
- 「報連相」は報告・連絡・相談の頭文字。仕事の情報を必要な人に届けるための基本。
- 報告は結果を返す、連絡は事実を知らせる、相談は判断を仰ぐ。
- 順番は結論 → 理由・経緯 → 今後。悪い知らせほど早く。
- 相談には自分の案を、忙しい相手には急ぎかどうかとかかる時間を添える。
- 受ける側の反応しだいで報連相の量が変わる。知らせてくれたことをまず受け止める。
FAQ
よくある質問
報告・連絡・相談の頭文字をつなげ、野菜の「ほうれんそう」にかけた言葉です。仕事の情報を上司や関係者と共有するための基本として、新人研修などでよく教えられます。
報告は、頼まれた仕事の経過や結果を、仕事を頼んだ人に返すことです。連絡は、予定の変更や決まったことなどの事実を、頼まれていなくてもその情報が必要な人に知らせることです。
チームが同じ状況を知った状態で動けるようにすることです。遅れやミスに早く気づける、二度手間が減る、判断が早くなるといった良いことにつながります。
仕事が終わったときだけでなく、長い仕事の途中の区切り、予定より遅れそうなとき、ミスに気づいたときにすぐ行います。迷ったら早めに一言伝えるほうが安心です。
急ぎかどうかと、かかる時間を先に伝えます。「お手すきの際に◯分ほどご相談させてください」と言えば、相手が都合を決めやすくなります。チャットで先に知らせる方法もあります。
何に迷っているのかと、自分ならどうするかという案を添えて相談します。「どうすればいいですか」とだけ聞くより、相手が判断しやすくなります。
何でも確認させるやり方や一方通行の報告が古いと言われることはありますが、情報を必要な人に届けるという考え方は今も変わりません。任せる範囲や使う道具を職場に合わせて決めるのが現実的です。