ビジネス文書
議事録の書き方とテンプレート
社内会議・打合せの例文つき
議事録は、会議で何が決まり、誰がいつまでに何をするかを残す文書です。書く順番は、①基本情報(会議名・日時・場所・出席者)②決定事項 ③保留事項 ④ToDo(担当・期限)⑤次回予定。話し合いの経緯は、そのあとに短くまとめます。発言を全部書き写す必要はありません。会議中は決定事項とToDoに印を付けながらメモを取り、会議の当日か翌営業日までに出席者へ共有して、内容に誤りがないか確認してもらいます。録音とAIの文字起こしを使う方法はAI議事録の使い方にまとめています。このページでは、手で書くときのテンプレートと例文を中心に紹介します。
結論
議事録は、会議の内容と結果を記録した文書です。社内会議や取引先との打合せでは、決まったことの証拠と、欠席者への共有、次にやることの確認の役目があります。発言を順に書く「発言録」に対して、ビジネスの会議では結論を中心にまとめる「要点録」の形がよく使われます。株主総会や取締役会など、法令で作成が求められる議事録は、記載事項が決まっているので別に確認してください。
議事録に書く項目
| 項目 | 書くこと | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 会議名 | ◯◯定例会議、◯◯の件 打合せ | あとで検索できる名前にする |
| 日時・場所 | 年月日(曜日)、開始と終了の時刻、会議室やオンライン | 曜日はカレンダーで確認 |
| 出席者・欠席者 | 社名・部署・名前 | 社外の人を先に、社内は役職順に書くことが多い |
| 記録者 | 議事録を書いた人 | 問い合わせ先になる |
| 議題 | 話し合ったテーマ | 事前のアジェンダと同じ順番で |
| 決定事項 | 決まったこと | 「〜とする」「〜で合意」と言い切る |
| 保留事項 | 決まらなかったこと | 誰がいつまでに何を決めるかを書く |
| ToDo | やること・担当者・期限 | 担当者と期限のないToDoは書かない |
| 次回予定 | 日時・場所・議題 | 未定なら「◯日までに調整」と書く |
| 配布資料 | 資料名・版 | 添付するか、置き場所を書く |
Point
決定事項・保留事項・ToDoを、話し合いの経緯より先に書きます。議事録を読む人がいちばん知りたいのは「何が決まり、自分は何をするのか」です。経緯は、決定の理由が分かる程度に短くまとめれば十分です。
議事録のテンプレート
次のテンプレートを、社内の共有ドキュメントやメールにそのまま貼って使えます。
◯◯会議 議事録
日時:令和◯年◯月◯日(◯)◯:◯◯〜◯:◯◯
場所:◯◯会議室(オンライン併用)
出席者:□□、□□、□□(敬称略)
欠席者:□□
記録者:□□
■議題
1.◯◯について
2.◯◯について
■決定事項
・◯◯は◯◯とする。
・◯◯は◯月◯日(◯)までに◯◯する。
■保留事項
・◯◯:◯◯の見積もりが出てから判断する(判断:□□、◯月◯日(◯)まで)
■ToDo
・◯◯を作成する(担当:□□、期限:◯月◯日(◯))
・◯◯に連絡する(担当:□□、期限:◯月◯日(◯))
■共有事項・経緯
・◯◯について、◯◯という意見があった。
■次回
日時:◯月◯日(◯)◯:◯◯〜
議題:◯◯の確認
■配布資料
・◯◯案(第◯版)
注意
ToDoが多いときは、「やること/担当/期限/状況」の表にすると、次の会議で進み具合を確かめやすくなります。社内の名前に敬称を付けるかは会社の慣習に合わせ、付けない場合は「(敬称略)」と書き添えます。
例文① 社内の定例会議
営業部 定例会議 議事録
日時:令和◯年◯月◯日(◯)◯:◯◯〜◯:◯◯
場所:第◯会議室
出席者:□□部長、□□課長、□□、□□
記録者:□□
■決定事項
・年末の顧客向け挨拶状は、例年どおり郵送で送る。
・送付先リストは営業部で確認し、◯月◯日(◯)に総務部へ渡す。
■保留事項
・挨拶状に同封するカレンダーの部数:在庫を確認してから決める(判断:□□課長、◯月◯日(◯)まで)
■ToDo
・顧客リストの住所の更新(担当:□□、期限:◯月◯日(◯))
・カレンダーの在庫確認(担当:□□、期限:◯月◯日(◯))
■共有事項
・移転した取引先があるため、住所は名刺ではなく直近の請求書で確認する。
■次回
◯月◯日(◯)◯:◯◯〜 第◯会議室
例文② 取引先との打合せ
◯◯の件 打合せ議事録
日時:令和◯年◯月◯日(◯)◯:◯◯〜◯:◯◯
場所:株式会社△△様 会議室
出席者:
株式会社△△ □□様、□□様
株式会社□□ □□、□□
記録者:□□(株式会社□□)
■決定事項
・会場は◯◯ホールとし、仮予約を本予約に切り替える。
・受付開始は開演の◯分前とする。
■保留事項
・懇親会の有無:参加者数の見込みが出てから判断する(判断:□□様(株式会社△△)、◯月◯日(◯)まで)
■ToDo
・会場の本予約(担当:□□(株式会社□□)、期限:◯月◯日(◯))
・案内状の原稿確認(担当:□□様(株式会社△△)、期限:◯月◯日(◯))
■次回
◯月◯日(◯)◯:◯◯〜 オンライン
社外の人が出席する打合せでは、社外の出席者に「様」を付け、社名ごとに分けて書きます。ToDoの担当者にも社名を添えると、どちらの会社がやるのかが一目で分かります。議事録を送るときは、「内容に相違がございましたら、◯月◯日(◯)までにお知らせください」と一文添えると、認識のずれを早めに直せます。
会議中のメモの取り方
| やること | 方法 |
|---|---|
| 事前に枠を作る | テンプレートの見出しと議題を会議前に書いておく |
| 決定に印を付ける | 決まったことの行頭に「決」、ToDoに「T」など、自分の記号を付ける |
| 数字と固有名詞は確かめる | 金額・日付・人名・社名は、その場で聞き返すか資料で確認する |
| あいまいなまま終わらせない | 「では、◯◯で決定でよろしいですか」と確認してもらう |
| 会議の最後に読み上げる | 決定事項とToDoを読み上げ、担当と期限をその場で確定する |
記録者が進行役も兼ねると、メモが追いつかなくなります。できれば進行役と記録者を分けておきます。会議の進め方は会議の進行のコツ、事前の準備は会議のアジェンダの作り方を参考にしてください。
文末表現と書き方のコツ
| 書きたいこと | よい例 | 避けたい例 |
|---|---|---|
| 決まったこと | ◯◯とする。/◯◯で合意した。 | ◯◯という方向で… |
| 決まらなかったこと | ◯◯は継続検討(判断:□□、◯月◯日まで) | ◯◯は引き続き検討 |
| やること | □□が◯月◯日(◯)までに◯◯を送る。 | ◯◯を送る予定 |
| 意見 | ◯◯という意見があった。 | □□さんが◯◯と言っていた |
| 数字 | 見積額は資料◯の通り。 | だいたい◯◯くらい |
議事録は、出席していない人が読んでも分かるように書きます。「あれ」「例の件」などの指示語や、社内の略語は、初めて読む人にも分かる言葉に置き換えてください。誰の発言かを書くかは会議の性質によりますが、社内の定例会議では結論だけを書き、発言者名は省くことも多くあります。
共有する前の確認
- 会議名・日時・出席者が書いてあるか
- 決定事項が冒頭にあり、言い切りの形で書いてあるか
- ToDoのすべてに担当者と期限があるか
- 保留事項に、誰がいつまでに決めるかが書いてあるか
- 金額・日付・曜日・人名を資料やカレンダーで照合したか
- 指示語や社内の略語を、欠席者にも分かる言葉にしたか
- 次回の予定を書いたか
この記事の要点
- 議事録は基本情報・決定事項・保留事項・ToDo・次回予定を先に書く。
- ToDoには担当者と期限を必ず書く。
- 決定事項は「〜とする」「〜で合意した」と言い切る。
- 会議の最後に決定事項とToDoを読み上げて確定させる。
- 当日か翌営業日までに共有し、相違を知らせてもらう期限を書く。
FAQ
よくある質問
社内会議や打合せでは、全部書く必要はありません。決定事項・保留事項・ToDoを中心に、決定の理由が分かる程度に経緯をまとめる「要点録」の形が一般的です。発言を残す必要がある会議では、事前に録音の可否を確認しておきます。
決まった期限はありませんが、内容を覚えているうちに出すほど正確になります。会議の当日か翌営業日までに共有するのを目安にすると、ToDoの着手も早くなります。
社外の人には「様」を付けます。社内の人は会社の慣習に合わせ、付けない場合は「(敬称略)」と書き添えます。並べる順は、社外の人を先に、社内は役職順にすることが多いです。
会議の前に、議題と出席者を確かめて、テンプレートの見出しを書いておきます。会議中は決定事項とToDoに印を付けながらメモを取り、最後に読み上げて確認してもらいます。書き終えたら、共有の前に上司や進行役に目を通してもらうと安心です。
社内のルールで認められていれば使えます。録音することを出席者に伝え、金額・日付・人名は必ず人が確認してください。使い方は「AI議事録の使い方」の記事にまとめています。