手順
定例会議の進め方
流れ・時間配分・司会の例文・マンネリ対策
定例会議は、決まった曜日と時間に開くぶん、中身がなくても開かれ続けてしまう会議です。結論から言うと、報告は会議の前に文書で済ませ、会議の時間は相談と決定に使うだけで、多くの定例会議は短く、意味のあるものになります。このページでは、当日の流れと時間配分、司会がそのまま使える言い回し、議題の集め方、議事録の型、マンネリの立て直し方までを一つにまとめました。
結論
定例会議は①目的とゴールの確認 ②前回の宿題の確認 ③事前に書いてもらった報告への質問 ④相談と決定 ⑤次回の議題の予告 ⑥決まったことと宿題の読み上げの6ステップで進めます。報告は前日までに共有シートへ書いてもらい、会議の時間の半分以上を相談と決定に回すのが基本です。
定例会議とは? 何のために開くか
定例会議は、毎週・隔週・毎月など決まった間隔で同じメンバーが集まる会議です。役割は、ばらばらに動いている仕事の状態をそろえ、困っていることを早めに拾って手を打つことにあります。状況の報告そのものは文書やチャットでも共有できるので、顔を合わせる時間は文書では決めにくいことに使います。
| 目的 | 会議でやるか | 代わりの方法・やり方 |
|---|---|---|
| 情報をそろえる(連絡事項) | 原則やらない | チャットやメールで流し、質問だけ会議で受ける |
| 進み具合の確認 | 質問だけ会議で | 事前に共有シートへ書いてもらい、読み上げはしない |
| 困っていることの相談 | 会議でやる | 相談したい人が議題として出す |
| 方針や優先順位の決定 | 会議でやる | 決める人が出席する回に載せる |
| アイデア出し・意見交換 | 必要な回だけ | テーマを決めた回にまとめて行う |
注意
定例会議は「約束した宿題を次回に確かめる場」にもなります。実行(日々の仕事)と確認(定例会議)を分けておくと、宿題が流れにくくなります。
定例会議が「無駄」になる原因と直し方
| 原因 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 報告の読み上げが中心 | 聞くだけの時間が続き、相談の時間が残らない | 報告は前日までに文書で。会議では質問だけ |
| 何を決めるかが決まっていない | 話し合っても結論が出ず、次回に持ち越す | 議題ごとに「決めたいこと」を一文で書く |
| 時間が延びる | 後ろの議題が毎回流れる | 議題ごとに持ち時間を置き、決める議題を先にする |
| 宿題が残らない | 同じ話を何度もする | 誰が・何を・いつまでにを議事録に残し、次回冒頭で確認 |
| 参加者が多すぎる | 発言する人が偏り、聞くだけの人が増える | 聞くだけの人は議事録の共有に切り替える |
| 議題がなくても開く | 「話すことない」回が続く | 議題が出なければ短縮・中止のルールを決めておく |
役割分担(司会・記録・タイムキーパー)
| 役割 | やること | ひとことメモ |
|---|---|---|
| 司会(進行役) | 目的とゴールを伝え、議題を順に進め、最後に決まったことを読み上げる | 上司でなくてもよい。持ち回りにすると全員が当事者になる |
| 記録(書記) | 決まったことと宿題をその場で共有画面に書く | 発言を全部書かず、結論と宿題だけ |
| タイムキーパー | 議題ごとの持ち時間を知らせる | 少人数なら司会が兼ねる |
| 議題を出した人 | 背景と「決めたいこと」を短く説明する | 資料は前日までに共有シートへ |
| 決める人 | その場で決めるか、いつまでに決めるかを言う | 欠席するときは、決定の議題を次回へ回す |
当日の問いの立て方や議論のまとめ方はファシリテーションの進め方、開会から閉会までの台本は会議の司会台本にまとめています。
定例会議の進め方6ステップ
- 01
目的とゴールの確認
「今日決めること」を最初に一言で伝えます。終わる時刻もここで言います。
- 02
前回の宿題の確認
誰が・何を・いつまでに、が終わったかを順に確認します。終わっていないものは、次の期限をその場で決め直します。
- 03
報告への質問
共有シートに書かれた報告を見ながら、気になる点だけ質問します。読み上げはしません。
- 04
相談と決定
アジェンダに載せた議題を進めます。決める議題を先に、意見を聞くだけの議題を後にします。
- 05
次回の議題の予告
持ち越した議題と、次回までに考えておいてほしいことを伝えます。
- 06
決まったことと宿題の読み上げ
最後に記録役の画面を見ながら、決まったことと宿題を読み上げてそろえます。
アジェンダの書き方はアジェンダの書き方と例、会議前の準備は会議準備のチェックリストにあります。
時間配分の例(30分・60分)
| ステップ | 30分の定例 | 60分の定例 |
|---|---|---|
| ①目的とゴールの確認 | 2分 | 3分 |
| ②前回の宿題の確認 | 5分 | 10分 |
| ③報告への質問 | 5分 | 10分 |
| ④相談と決定 | 15分 | 30分 |
| ⑤⑥次回の予告・宿題の読み上げ | 3分 | 7分 |
相談と決定に会議の半分以上を回すのが目安です。報告への質問が長引くときは「詳しくは会議のあとに個別で」と切り上げます。持ち時間はタイマーを画面に出しておくと、全員で意識できます。
司会がそのまま使える言い回し例文
| 場面 | 言い方の例 |
|---|---|
| 始める | 時間になりましたので始めます。今日は〇時〇分までです。 |
| ゴールを伝える | 今日決めたいのは、〇〇の進め方と、〇〇の担当の二つです。 |
| 宿題を確認する | 前回の宿題から確認します。〇〇さん、〇〇の件はいかがでしたか。 |
| 宿題が終わっていない | では、いつまでならできそうですか。手伝いが要ることがあれば、ここで言ってください。 |
| 報告に質問する | 共有シートの〇〇の報告について、質問がある方はいますか。 |
| 脱線を戻す | 大事な話なので、別の議題として次回に載せます。今は〇〇に戻ります。 |
| 発言を促す | 〇〇さんの担当にも関わる話なので、気になる点があれば聞かせてください。 |
| 意見をまとめる | ここまでの意見をまとめると、AとBの二案です。どちらにするか決めたいと思います。 |
| 決める人に確認する | 〇〇さん、この案で進めてよろしいですか。 |
| 決まらない | 今日は決めきれないので、〇〇さんが〇日までに材料をそろえて、次回決めます。 |
| 時間が足りない | 残り5分です。この議題は結論だけ確認して、残りは次回に回します。 |
| 締める | 最後に、決まったことと宿題を読み上げます。(読み上げ)以上で終わります。ありがとうございました。 |
注意
社外の方が参加する定例(取引先との定例など)では、「いかがでしたか」「よろしいでしょうか」「ご確認いただけますか」のように、問いかけを一段ていねいにします。
議題の決め方と、募集の仕方
- 固定の議題(宿題の確認・報告への質問)と、その回の議題(相談・決定)を分ける
- その回の議題は前日の決まった時刻までに共有シートへ書いてもらう
- 議題を出すときは「何を決めたいか」「誰に意見がほしいか」も書いてもらう
- 締切までに議題が出なければ、固定の議題だけで短く終えるか中止にする
| ぼんやりした議題 | 直した議題 |
|---|---|
| 新サービスについて | 新サービスの公開日を、A案とB案のどちらにするか決めたい |
| 採用の件 | 面接官の分担を決めたい(〇〇さんと〇〇さんの意見がほしい) |
| 予算 | 下期の広告費の使い道について、優先順位の意見を聞きたい |
(議題募集のチャットの例)
明日の週次定例の議題を、今日の17時までに共有シートに書いてください。相談したいこと・決めたいことがあれば、「何を決めたいか」も一言添えてください。議題が出なければ、宿題の確認だけで早めに終わります。
(議題がないため短縮・中止する連絡の例)
明日の週次定例は、議題の提出がなかったため中止します。宿題の進み具合は、共有シートに各自書き込んでください。急ぎの相談があれば、このチャンネルでお知らせください。次回は〇日の予定です。
(社外との定例で議題を伺う例)
〇〇様
いつもお世話になっております。〇〇の〇〇です。
〇日の定例会議に向けて、議題の案をお送りします。ほかに取り上げたい事項がございましたら、〇日までにお知らせいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
共有シートと議事録のテンプレート
報告用の共有シートと議事録は、アジェンダと同じ順番の型にしておくと、書く人も読む人も迷いません。そのまま写して使えます。
名前:
・先週やったこと:
・今週やること:
・困っていること・相談したいこと:
・会議で決めたいこと(あれば):
日時:〇月〇日 〇時〜〇時 場所/URL:
出席: 欠席: 司会: 記録:
■前回の宿題
・〇〇(担当:〇〇) 完了/未完了→新しい期限:〇日
■決まったこと
・
■持ち越し
・〇〇(次回までに〇〇さんが材料をそろえる)
■宿題(誰が・何を・いつまでに)
・〇〇さん:〇〇を〇日までに
■次回:〇月〇日 〇時〜
議事録を手早くまとめる手順はイベント会議の議事録の手順、文字起こしを使う方法はAI議事録を参照してください。
定例会議の種類別のポイント
| 種類 | 中心にする議題 | 気をつけること |
|---|---|---|
| チームの週次定例 | 宿題の確認、今週の優先順位、困りごとの相談 | 報告は共有シートに寄せ、会議は短く |
| 部門の月次定例 | 目標に対する進み具合、来月の方針の決定 | 数字の資料は前日までに配り、当日は読み上げない |
| プロジェクト定例 | 期限が近い作業、遅れの対策、関係者への確認事項 | 遅れは責めずに、次の手と期限を決める |
| 取引先との定例 | 進み具合の共有、確認・決定が必要な事項 | 議題は事前に先方へ送り、議事録は双方で確認する |
| 朝会(短い定例) | 今日やること、困っていること | 相談は朝会では深掘りせず、終わったあと関係者だけで |
マンネリ・「話すことない」ときの立て直し方
「毎回同じ報告」「話すことがない」と感じたら、会議を続けるかどうかを含めて、次の順で見直します。
- 01
報告を事前の文書に移す
会議の場での報告の読み上げをやめます。それだけで会議は短くなり、相談の時間が生まれます。
- 02
議題がない回のルールを決める
「議題がなければ中止」「宿題の確認だけで短縮」を、あらかじめ全員で決めておきます。中止にしても誰も困らないなら、それが答えです。
- 03
頻度を見直す
毎週から隔週へ、隔週から月一回へ。急ぎの相談はチャットで受け付けることにします。
- 04
参加者を見直す
聞くだけの人は、議事録の共有で済ませられないか考えます。人数が減ると、発言もしやすくなります。
- 05
時間を短くする
予定表の枠を短くします。枠が長いと、話はその長さまで延びがちです。
- 06
ときどき形を変える
月に一度は振り返りやアイデア出しの回にするなど、中身を変えます(下の表)。
| 形を変える方法 | やり方 | 向いているとき |
|---|---|---|
| 振り返りの回 | 「よかったこと」「困ったこと」「次に変えること」を全員が書き出して話す | 区切りのよい時期、同じ問題が続くとき |
| アイデア出しの回 | テーマを一つ決め、批判せずに案を出し合う(ブレインストーミングのやり方) | 新しい施策を考えたいとき |
| 一人一テーマの回 | 担当を持ち回りにし、困りごとを一つ持ってきてもらう | 発言する人が偏っているとき |
| 冒頭のひとこと | 始めに一人ずつ短く近況を話す(会議のアイスブレイク) | オンラインで顔が見えにくいとき |
Point
「話すことがない」は悪いことではありません。 仕事が順調に進んでいるか、会議の役割がほかの方法で果たせている、という合図です。会議を減らす判断も、定例会議の運営の一部です。
頻度の決め方(毎週・隔週・毎月)
| 頻度 | 向いている場面 | 見直しのサイン |
|---|---|---|
| 毎週 | 動きが速い仕事、期限が近いプロジェクト | 宿題の確認だけで終わる回が続く |
| 隔週 | 進み具合をそろえれば足りる仕事 | 急ぎの相談がチャットで済んでいる |
| 毎月 | 方針や目標の確認が中心の部門会議 | 決めることが溜まり、毎回時間が足りない(→頻度を上げる) |
オンライン・ハイブリッドの定例会議
- 参加URLは毎回同じものを予定表に固定しておくと、探す手間がなくなる
- 共有シートと記録を画面共有し、全員が同じものを見ながら進める
- 発言が重ならないよう、指名して順に聞く場面を増やす
- 会議室とオンラインが混ざるときは、会議室側の声がオンラインに届いているかを最初に確かめる
オンライン会議の案内文はオンライン会議の招待メールに例文があります。
定例会議のチェックリスト
- 【前日】その回の議題が共有シートに出ている(出ていなければ短縮・中止を連絡した)
- 【前日】議題ごとに「決めたいこと」と持ち時間が書いてある
- 【前日】決める人が出席できる
- 【前日】報告が共有シートに書き込まれている
- 【当日】最初に今日のゴールと終わる時刻を伝えた
- 【当日】前回の宿題を一つずつ確認した
- 【当日】決める議題を先に進めた
- 【当日】最後に決まったことと宿題を読み上げた
- 【終了後】議事録を当日中に送った
- 【終了後】宿題に誰が・何を・いつまでにが書いてある
よくある失敗と防ぎ方
| よくある失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 上司の話で時間が終わる | 司会を持ち回りにし、議題と持ち時間を事前に決める |
| 決まったはずのことが、次回には誰も覚えていない | 最後の読み上げと、当日中の議事録送付をセットにする |
| 宿題の担当が「みんなで」になっている | 担当は必ず一人の名前にする |
| 遅れの報告が責める場になる | 原因より「次の手と期限」を決める問いかけにする |
| 欠席者に何も伝わらない | 議事録の宿題欄に欠席者の担当分も書いて送る |
この記事の要点
- 報告は事前に共有シートへ。会議の時間の半分以上は相談と決定に使う。
- 流れはゴール確認→宿題確認→報告への質問→相談と決定→次回予告→宿題の読み上げ。
- 司会は最初にゴールと終わる時刻、最後に決まったことと宿題を言う。
- 議題は前日の決まった時刻までに募集し、出なければ短縮か中止。
- マンネリしたら報告・ルール・頻度・参加者・時間・形の順に見直す。
- 宿題は誰が・何を・いつまでにを議事録に残し、当日中に送る。
FAQ
よくある質問
目的とゴールの確認、前回の宿題の確認、事前の報告への質問、相談と決定、次回の議題の予告、決まったことと宿題の読み上げ、の順で進めます。報告は前日までに共有シートへ書いてもらい、会議では読み上げません。
仕事の状態をそろえ、困っていることを早めに拾って手を打つことです。連絡や報告は文書で済ませ、会議の時間は相談と決定、宿題の確認に使います。
宿題の確認や報告への質問などの固定の議題と、その回の相談・決定の議題を分けます。その回の議題は前日の決まった時刻までに共有シートへ書いてもらい、「何を決めたいか」も添えてもらいます。
議題がなければ中止、または宿題の確認だけで短く終える、というルールをあらかじめ決めておきます。それが続くなら、頻度を減らすか、会議そのものをやめても困らないかを検討します。
まず報告の読み上げをやめて事前の文書に移します。そのうえで頻度、参加者、時間の枠を見直し、ときどき振り返りやアイデア出しの回を入れて形を変えます。
議題の数で決めます。このページの例では、30分なら相談と決定に15分、60分なら30分を回しています。議題が少ない回は、枠を待たずに早く終えて構いません。
上司が務める必要はありません。持ち回りにすると、全員が議題や時間を意識するようになります。決める人は司会と分けたほうが、意見が出やすくなります。
アジェンダの順番に、前回の宿題の結果、決まったこと、持ち越し、宿題(誰が・何を・いつまでに)、次回の日時を書けば足ります。当日中に送ると、記憶が新しいうちに確認してもらえます。