社内文書
1on1で話すこと
部下・上司の質問例と話すことがないとき
1on1ミーティングは、上司と部下が一対一で定期的に話す時間です。一般に部下のための時間とされ、話すことは今困っていること、相談したいこと、これからやってみたいことが中心になります。部下側の見本を一つ挙げると、「今日は◯◯の進め方について相談させてください。◯◯と◯◯のどちらを先に進めるべきか迷っています」。上司側なら「最近、仕事で一番時間を使っていることは何ですか」のように、答えやすい問いから始めます。1on1を行うかどうか、頻度や時間、記録の扱いは会社やチームによって違うので、職場の決まりに合わせてください。
結論
1on1は①近況(調子・最近の仕事) ②本題(困りごと・相談・キャリア) ③次までにやること(お互いの約束)の流れで進めると、短い時間でもまとまります。部下は話したいことを事前に一つメモしておき、上司は話す量より聞く量を多くするのが基本です。
1on1で話す項目
| 流れ | 話すこと | 部下の一言の例 |
|---|---|---|
| 近況 | 体調・忙しさ・最近の仕事 | 今週は◯◯の締めで少し立て込んでいました |
| 困りごと | 進めにくいこと・迷っていること | ◯◯の判断で迷っています |
| 相談 | 上司の意見がほしいこと | ◯◯の進め方について意見をいただけますか |
| 成長・キャリア | 身につけたいこと・やってみたい仕事 | ◯◯の仕事にも関わってみたいです |
| お願い | 上司にしてほしいこと | ◯◯部への声かけをお願いできますか |
| 次まで | それぞれがやること | ◯◯までに案を作ってお持ちします |
Point
1on1は進み具合の報告会ではありません。仕事の進み具合は日報や定例の会議で共有し、1on1では報告の場では言いにくいことに時間を使うと、意味のある時間になります。報告・連絡・相談の使い分けは報連相の意味を参考にしてください。
1on1の事前メモと記録のテンプレート
部下が事前に用意するメモ
【今日話したいこと】
1. ◯◯の進め方の相談(一番話したい)
2. ◯◯の研修に参加したい件
【最近の様子】
・◯◯が終わり、今は◯◯を担当している
・◯◯で少し時間がかかっている
【お願いしたいこと】
・◯◯部との調整を一緒にお願いしたい
1on1の記録(上司・部下で共有する場合)
| 日付 | 話したこと | 次までにやること(部下) | 次までにやること(上司) |
|---|---|---|---|
| ◯月◯日 | ◯◯の進め方 | ◯◯の案を作る | ◯◯部に確認する |
| ◯月◯日 | ◯◯の研修 | 研修の内容を調べる | 参加できるか確認する |
注意
記録をどこに残すか、誰が見られるかは職場によって違います。話した内容を記録に残す前に、残してよいか本人に確かめると、言いにくいことも話してもらいやすくなります。
部下側:話すことの例
仕事の進め方の相談
今日は◯◯の件で相談させてください。
◯◯と◯◯の両方を今週中に頼まれていて、どちらを先に進めるべきか迷っています。
私は◯◯を先にしたほうがよいと考えていますが、いかがでしょうか。
困っていることを伝える
最近、◯◯の作業に予定より時間がかかっています。
原因は◯◯だと思っていて、◯◯を変えられないか考えています。
何か良い方法があれば教えていただけますか。
やってみたい仕事・キャリアの話
今後、◯◯の仕事にも関わってみたいと考えています。
今の業務と両立できる範囲で、何から始めるとよいか相談させてください。
上司にお願いしたいこと
◯◯部との調整で話が進まず困っています。
一度、◯◯課長から◯◯部長にお声がけいただけないでしょうか。
相談の切り出し方のほかの例は上司への相談の切り出し方にまとめています。言いにくい相談は、「何に困っているか」と「自分はどうしたいか」をセットで話すと、上司も答えやすくなります。
上司側:質問の例
| 目的 | 質問の例 |
|---|---|
| 近況を聞く | 最近、仕事で一番時間を使っていることは何ですか。 |
| 困りごとを聞く | 今、進めにくいと感じていることはありますか。 |
| 負担を聞く | 仕事の量はどうですか。手が回っていないことはありますか。 |
| 考えを聞く | その件は、どう進めるのがよいと思いますか。 |
| 成長を聞く | この数か月で、できるようになったと感じることは何ですか。 |
| これからを聞く | 今後やってみたい仕事や、身につけたいことはありますか。 |
| 支援を聞く | 私にできることや、してほしいことはありますか。 |
| 次を確かめる | 次の1on1までに、お互い何をしておきましょうか。 |
質問は「はい・いいえ」で終わらない聞き方にすると、話が広がります。答えにくそうなときは、すぐに助言をせず、「たとえばどんな場面で?」と具体的な場面を聞いてみてください。仕事への意見を伝えるときの考え方はフィードバックの意味にまとめています。
話すことがないときの話題
- 今週いちばん時間を使ったこと:そこに困りごとや工夫が隠れていることが多い。
- 最近うまくいったこと:なぜうまくいったかを話すと、続けるべきことが分かる。
- これから一か月の予定で気になること:先回りして相談できる。
- 目標の進み具合:期のはじめに立てた目標に、今どのくらい近づいているか。
- 周りの人との仕事の進めやすさ:他部署とのやり取りで困っていないか。
- 身につけたいこと:研修・資格・やってみたい仕事。
期のはじめの目標の立て方は目標設定シートの書き方、一週間の振り返り方は振り返りの書き方(KPT)を参考にしてください。振り返りのメモを1on1に持っていくと、話題に困りません。
注意
本当に話すことが無い日は、短く切り上げても構いません。ただ、毎回すぐに終わる場合は、上司から「最近困っていることはないですか」と具体的に聞くか、話題を一つ決めておくとよいでしょう。
1on1で避けたい言い方
| 避けたい言い方 | 理由 | 言い換え例 |
|---|---|---|
| 何かありますか?(だけ) | 広すぎて答えにくい | 今、進めにくいと感じていることはありますか? |
| それは違うよ(すぐに否定) | 次から話してもらえなくなる | そう考えた理由を聞かせてもらえますか? |
| 私の若いころは〜 | 自分の話が長くなる | ◯◯さんはどうしたいと考えていますか? |
| 特にありません(部下) | 時間が生かせない | 今週は◯◯について少し相談させてください |
| ◯◯さんはどう思っているか知っていますか? | その場にいない人の評価の話になる | ◯◯の件で、私が困っているのは◯◯です |
- 上司が話す量より聞く量を多くしたか
- 部下が話したいことを一つ用意したか
- 最後に次までにやることを確かめたか
- 記録に残す前に本人に確かめたか
- 1on1で聞いた話を本人の了解なく広めていないか
1on1の後のお礼・日程変更のお詫び
1on1の後のお礼(部下から上司へ・チャット)
◯◯課長
本日はお時間をいただき、ありがとうございました。
◯◯の件、教えていただいた進め方で今週中に案をまとめます。
◯◯部へのお声がけも、よろしくお願いいたします。
1on1の日程を変えてもらうときのお詫び
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
明日の1on1ですが、急ぎの◯◯の対応が入ったため、日時を変更していただけないでしょうか。
直前のご連絡となり、申し訳ございません。
◯日の午後でしたら、いつでも伺えます。
上司へのお礼の書き方は上司へのお礼メールにまとめています。
この記事の要点
- 1on1は一般に部下のための時間とされる。進み具合の報告会にしない。
- 部下は話したいことを一つメモして持っていく。
- 上司は答えやすい具体的な質問から始め、聞く量を多くする。
- 最後に次までにお互いがやることを確かめる。
- 頻度・時間・記録の扱いは職場の決まりに合わせる。
FAQ
よくある質問
呼び方や目的は会社によって違います。一般には、評価や人事の決定のために行う面談に対し、1on1は部下の困りごとや成長について定期的に話す時間として行われることがあります。自社での扱いは、上司や人事の案内を確認してください。
今週いちばん時間を使ったこと、最近うまくいったこと、これから一か月で気になること、目標の進み具合のどれか一つを話題にしてみてください。本当に話すことが無い日は、短く切り上げても構いません。
不満をそのまま伝えるより、「◯◯のときに困った」「◯◯してもらえると進めやすい」と、困りごととお願いの形にすると伝わりやすくなります。上司本人に言いにくい内容は、社内に相談窓口があればそちらや、人事への相談も考えてください。
決まった頻度はなく、会社やチームによって違います。職場で決まりがあればそれに従い、無ければ上司と相談して決めてください。
扱いは会社によって違います。気になる場合は、1on1の目的や記録の扱いについて、上司や人事に確認してください。