挨拶
送別会の挨拶 例文集
送る側・送られる側・幹事・乾杯・締め
結論から言うと、送別会の挨拶は①お礼 →②思い出を一つ →③エール(送られる側は「これから」)の3段で、1〜2分に収めればきれいにまとまります。送る側は主役を立て、送られる側は会を開いてくれた人にお礼を言う。違いはそれだけです。このページでは、相手との関係と送別の理由ごとに、名前を入れ替えればそのまま読める例文を並べました。
結論
送別会の挨拶は、幹事の開会→乾杯→(歓談)→送る側の挨拶・花束→送られる側の挨拶→締めの順に置くのが基本の流れです。送られる側の挨拶は締めの直前に入れると、主役の言葉で会がまとまります。
まず早見表:あなたの立場で話すこと
| あなたの立場 | 話すこと | 長さの目安 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 幹事(開会) | 集まってくれたお礼、会の趣旨、終わりの時刻、乾杯の人の紹介 | 30秒ほど | 幹事の開会 |
| 乾杯の担当 | 主役へのねぎらいを一言、乾杯の発声 | 30秒〜1分 | 乾杯 |
| 送る側(上司・同僚・部下) | お礼、主役との思い出を一つ、新しい場所へのエール | 1〜2分 | 送る側 |
| 送られる側(主役) | 会のお礼、在籍中の思い出を一つ、これからのこと、残る人へのお願い | 1〜2分 | 送られる側 |
| 締めの担当 | 主役への感謝、今後の活躍を願う言葉、手締め | 1分ほど | 締め |
注意
話す長さは、原稿を声に出して読んで測るのがいちばん確実です。スピーチ時間の計算で原稿の文字数から目安を出せます。
どの立場でも使える基本の型
- 01
お礼(最初の一文)
送る側は「◯年間ありがとうございました」、送られる側は「このような会を開いていただき、ありがとうございます」。最初にお礼を言うと、あとは何を話しても失礼になりません。
- 02
思い出を一つだけ(真ん中)
人の名前・場面・言われた言葉のどれかを入れます。二つ、三つと重ねると長くなるので、いちばん伝えたいものを一つに絞ります。
- 03
エール/これから(最後)
送る側は「新しい場所でのご活躍を応援しています」、送られる側は「ここで学んだことを次でも生かします」。最後にもう一度お礼で締めると、話の終わりが伝わります。
Point
例文をそのまま読むと、誰の挨拶でも同じに聞こえます。 下の例文の◯◯の部分に、主役とのあいだで実際にあった出来事を一つ入れてください。それだけで「あなたの挨拶」になります。
挨拶の順番と、当日の流れ
| 順番 | 挨拶 | 担当の例 |
|---|---|---|
| 1 | 開会の挨拶 | 幹事 |
| 2 | 乾杯 | 上司・先輩 |
| 3 | (歓談) | |
| 4 | 送る側の挨拶・花束や記念品の贈呈 | 直属の上司、親しい同僚 |
| 5 | 送られる側の挨拶 | 主役 |
| 6 | 締めの挨拶 | 上司・幹事 |
- 主役が複数いるときは、送られる側の挨拶を一人ずつ続けて行い、その後に締めをまとめて一回にします。順番は在籍年数の長い人からなど、事前に本人たちと決めておきます。
- 送る側の挨拶を複数人に頼むときは、役職順にするか主役と親しい順にするかを職場の慣習に合わせて決め、どちらの場合も一人あたりの持ち時間を先に伝えておきます。
- 花束は送る側の挨拶の直後に渡すと、そのまま主役の挨拶へつなげられます。
幹事の開会の挨拶
退職する人を送るとき
皆さん、お疲れさまです。本日幹事を務めます◯◯です。今日は、◯月で退職される△△さんの送別会です。お忙しいなか、お集まりいただきありがとうございます。本日は◯時までを予定しています。それでは、乾杯のご発声を□□部長にお願いいたします。
異動・転勤する人を複数人まとめて送るとき
皆さん、お疲れさまです。幹事の◯◯です。今日は、この春に異動される△△さん、□□さんの送別会です。お二人とも、最後に一言ずついただく時間を用意していますので、それまでぜひたくさん話しかけてください。それでは、乾杯の音頭を◇◇課長にお願いします。
注意
幹事は自分の話を長くしないのがいちばんの気配りです。主役の名前と終わりの時刻を必ず言い、乾杯の人へすぐに渡します。
乾杯の挨拶
ご指名いただきました□□です。△△さん、長い間本当にお疲れさまでした。今日は思い出話をたくさんしましょう。それでは、グラスをお持ちください。△△さんの新しい門出を祝いまして、乾杯!
ひと言だけで済ませたいとき
△△さん、お疲れさまでした。△△さんのこれからのご活躍を願って、乾杯!
注意
乾杯の挨拶全般の例文は乾杯の挨拶 例文にあります。
送る側の挨拶(相手・理由別)
上司から部下へ(異動・転勤)
△△さん、◯年間本当にありがとうございました。△△さんが◯◯の立ち上げで、誰よりも早く動いてくれたことを、私は今でもよく覚えています。新しい部署でも、きっと周りから頼りにされると思います。同じ会社ですから、困ったことがあればいつでも声をかけてください。これからも応援しています。
部下から上司へ(異動・転勤)
□□部長、これまで本当にありがとうございました。私が◯◯で失敗したとき、部長が「次にどうするかを一緒に考えよう」と言ってくださったことが、今の私の仕事の支えになっています。部長に教えていただいたことを、私たちでしっかり引き継いでいきます。新しい部署でのご活躍をお祈りしています。
同僚から(転職・独立)
△△さん、一緒に働けて本当に楽しかったです。締め切り前の忙しいときに、いつも何も言わずに手伝ってくれたこと、忘れません。新しい挑戦を選んだ△△さんを、心から応援しています。寂しくなりますが、また近況を聞かせてください。
定年退職を迎える上司へ
□□さん、長い間本当にお疲れさまでした。入社した頃、□□さんの◯◯の進め方を横で見て、仕事の段取りを覚えました。□□さんが築いてくださった取引先との信頼を、これからは私たちが守っていきます。次は□□さんが前から話していた◯◯に、思う存分時間を使ってください。本当にありがとうございました。
結婚を機に退職する人へ
△△さん、ご結婚おめでとうございます。そして、今まで本当にありがとうございました。△△さんの明るい声に、チームは何度も救われてきました。お二人の新しい暮らしに、たくさんいいことがありますように。お幸せに。
産休・育休に入る人へ
△△さん、これまでありがとうございました。仕事のことは私たちに任せて、まずはお体を第一に過ごしてください。△△さんが戻ってくる日を、チームみんなで楽しみに待っています。
遠方・海外へ赴任する人へ
△△さん、◯◯への赴任、おめでとうございます。距離は離れますが、オンラインでまた一緒に仕事をする機会もあると思います。慣れない土地で大変なこともあるかと思いますが、体に気をつけて、向こうでの話をまた聞かせてください。
アルバイト・パート仲間へ
△△さん、今まで本当にありがとうございました。混んでいる時間に△△さんがいてくれると、それだけで安心できました。新しい場所でも、△△さんらしく頑張ってください。また遊びに来てくださいね。
複数人をまとめて送るとき(代表の挨拶)
△△さん、□□さん、◇◇さん、本当にお疲れさまでした。三人それぞれに、助けてもらった場面が私たち一人ひとりにあると思います。△△さんの粘り強さ、□□さんの細やかさ、◇◇さんの明るさを、これからも見習っていきます。新しい場所でのご活躍を、ここにいる全員で応援しています。
Point
具体的なエピソードは「主役が褒められて嬉しいもの」を選んでください。 失敗談は、本人が笑い話にしているものでも、上司や家族がいる席では避けたほうが安全です。
送られる側の挨拶(理由別)
退職(転職)するとき
皆さん、今日は私のためにこのような会を開いていただき、ありがとうございます。◯年間、本当にお世話になりました。入社したばかりの頃、◯◯さんに◯◯を教えてもらったことは今でも忘れません。ここで学んだことを、次の場所でも生かしていきます。皆さんのますますのご活躍をお祈りしています。本当にありがとうございました。
異動・転勤するとき
本日はありがとうございます。◯月から◯◯部に異動になります。この部署で過ごした◯年間は、私にとって大きな財産です。担当していた◯◯は□□さんに引き継いでいます。同じ会社にいますので、これからもどうぞよろしくお願いします。
定年退職するとき
皆さん、今日は本当にありがとうございます。◯年前に入社したとき、自分が定年までここで働くとは思っていませんでした。続けてこられたのは、困ったときに相談に乗ってくれた皆さんがいたからです。担当していた◯◯は□□さんたちに引き継ぎましたので、もう安心しています。これからは◯◯にゆっくり時間を使いながら、皆さんのご活躍を楽しみに見ています。長い間、本当にお世話になりました。
結婚を機に退職するとき
本日は私のためにお集まりいただき、ありがとうございます。この職場で、仕事の楽しさも厳しさも教えていただきました。新しい生活でも、ここで身につけたことを大切にしていきます。皆さん、本当にお世話になりました。
産休・育休に入るとき
今日は温かい会を開いていただき、ありがとうございます。しばらくお休みをいただきますが、引き継ぎは◯◯さんにお願いしています。ご迷惑をおかけしますが、戻ってきたらまたよろしくお願いします。
独立・起業するとき
皆さん、今日はありがとうございます。この会社で、仕事の組み立て方から人との向き合い方まで、たくさんのことを教えていただきました。これからは自分で道をつくる立場になりますが、ここで学んだことが私の土台です。いつか、皆さんと別の形でご一緒できるように頑張ります。本当にありがとうございました。
アルバイト・パートを辞めるとき
今日はありがとうございます。最初は◯◯の手順もおぼつかなかった私に、皆さんが何度も教えてくれました。ここで働けて本当に楽しかったです。お店に遊びに来たときは、またよろしくお願いします。
注意
送られる側の挨拶は1〜2分が目安です。お礼・思い出を一つ・これから、の3つで足ります。辞める理由を詳しく話す必要はありません。
簡単に済ませたいときの短い一言
送る側(花束を渡すとき・色紙に添えるとき)
- 「◯年間ありがとうございました。△△さんに教わったことを、これからも続けていきます。」
- 「△△さんがいてくれて、毎日心強かったです。新しい場所でも応援しています。」
- 「寂しくなりますが、△△さんの新しい挑戦を楽しみにしています。」
- 「本当にお疲れさまでした。落ち着いたら、またゆっくり近況を聞かせてください。」
送られる側(時間がないとき)
今日はありがとうございます。皆さんと働けた時間は、私の大きな財産です。本当にお世話になりました。
このような会を開いていただき、ありがとうございます。ここで教わったことを、次の場所でも大切にします。皆さん、お元気で。
注意
寄せ書きに書く言葉は送別の寄せ書き 例文、花束を渡すときの一言は花束贈呈のスピーチにまとめています。
締めの挨拶
名残惜しいところではございますが、そろそろお時間となりました。△△さん、本当にありがとうございました。△△さんのこれからのご活躍とご健康を祈念しまして、三本締めで締めたいと思います。お手を拝借……。ありがとうございました。
一本締めで短く締めるとき
宴もたけなわではございますが、このあたりでお開きにしたいと思います。△△さんの新しい門出を祝して、一本締めで締めさせていただきます。お手を拝借。よーお。(パン)ありがとうございました。
避けたい話題と、よくある失敗
| よくある失敗 | なぜ困るか | こう直す |
|---|---|---|
| 退職理由や転職先を詳しく話す | 本人が公にしていない場合、会社や家族の前で困らせる | 「新しい場所で」「次の挑戦」とだけ言う |
| 主役の失敗談で笑いを取る | 上司や他部署の人がいる席では評価に関わる | 助けてもらった話、褒められる話に替える |
| 自分の話が長くなる | 主役が主役でなくなり、後の挨拶が押す | 主語を「△△さんは」にして話す |
| 残る人や会社への不満を言う | お別れの席が気まずくなる | 触れない。言うなら「寂しくなります」だけ |
| 例文を読み上げるだけ | 誰の挨拶でも同じに聞こえる | ◯◯に実際の出来事を一つ入れる |
| 目上に「ご苦労さまでした」と言う | 目下へのねぎらいと受け取る人がいる | 「お疲れさまでした」「ありがとうございました」にする |
| 送られる側が謝ってばかりいる | 会の雰囲気が沈む | お詫びは一言にして、お礼を中心にする |
当日までのチェックリスト
挨拶をする人
- 主役の名前・異動先や退職の時期など、言ってよい範囲を確認した。
- 思い出を一つに絞り、人の名前か場面を入れた。
- 原稿を声に出して読み、1〜2分に収まるか測った。
- 最初と最後の一文だけは覚えて、顔を上げて言えるようにした。
- 忘れたとき用に、要点を書いた小さなメモを用意した。
幹事
- 乾杯・送る側の挨拶・締めの担当に、前日までに依頼して長さを伝えた。
- 主役に、最後に挨拶をしてもらうことを事前に伝えた。
- 花束・記念品を渡す人と渡すタイミングを決めた。
- 主役が複数いるとき、挨拶の順番を本人たちと決めた。
- 店の終了時刻から逆算して、締めを始める時刻を決めた。
この記事の要点
- 型はお礼→思い出を一つ→エール(これから)で1〜2分。
- 送られる側の挨拶は締めの直前に置く。主役が複数なら続けて話してもらう。
- 例文の◯◯に実際の出来事を一つ入れると、自分の挨拶になる。
- 退職理由・転職先の詳細、失敗談、会社の悪口は避ける。
FAQ
よくある質問
送る側はお礼と具体的なエピソードを一つ、そしてエール。送られる側は会を開いてもらったお礼と、ここで働けたことへの感謝だけでも挨拶として成立します。短くしても、人の名前や場面を一つ入れると定型文になりません。
幹事の開会の挨拶、乾杯、歓談、送る側の挨拶と花束・記念品の贈呈、送られる側の挨拶、締めの挨拶、の順が基本の流れです。送られる側の挨拶は締めの直前に置くと、主役の言葉で会がまとまります。
会を開いてもらったお礼、在籍中の思い出を一つ、これからのこと、の3つで1〜2分にまとめます。退職の理由を詳しく話す必要はありません。具体的な人の名前やエピソードを入れると、聞いている側の印象に残ります。
「◯年間本当にありがとうございました。◯◯のときに誰よりも早く動いてくれたことを覚えています。新しい職場でも頑張ってください」のように、お礼と具体的なエピソード、エールを入れます。退職理由や転職先の詳細は、本人が話していなければ触れないでください。
頼まれた時点でエピソードを一つ決めておき、前日までに原稿を声に出して読んで長さを確かめておくと安心です。当日に考えると、話が長くなりがちです。
メモを見てかまいません。思い出せないときは、最後のお礼の一文に飛んで締めれば挨拶として成立します。「緊張してしまいました」と一言添えると、会場の空気もやわらぎます。
話す内容をお礼と短い一言に絞っておくと、言葉に詰まっても最後まで言えます。間が空いても、聞いている側は待ってくれます。