結論
送別の寄せ書きは①呼びかけ(◯◯さんへ) ②具体的な思い出を一つ ③感謝 ④これからへの一言 ⑤自分の名前で書きます。色紙なら2〜4行で十分です。目上の人には「お疲れさまでした」「ありがとうございました」を使います。
結論:迷ったらこの型で書く
| 順番 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| ①呼びかけ | 相手の名前と役職 | ◯◯部長へ/◯◯さんへ |
| ②思い出 | 一緒にした仕事・助けられた場面・言われた言葉を一つ | ◯◯の準備で、夜遅くまで資料を見ていただきました |
| ③感謝 | その場面への感謝 | あのとき教わったことが今も役に立っています |
| ④これから | 新しい場所・生活への応援 | 新天地でのご活躍をお祈りしています |
| ⑤名前 | フルネームか、相手が分かる呼び名 | ◯◯(営業部) |
Point
思い出が浮かばない相手には、②を「いつも◯◯してくださったこと」(丁寧な対応、明るい挨拶、電話を代わってくれたことなど)に置き換えます。仕事ぶりへの感謝なら、関わりが少なくても嘘になりません。
そのまま使える一言(色紙の小さな欄向け)
スペースが小さいときや、メッセージカードの一言欄に。目上向けと、同僚・後輩向けで分けています。
| 相手 | 一言の例 |
|---|---|
| 上司・先輩 | たくさんのご指導、本当にありがとうございました。新天地でのご活躍をお祈りしています。 |
| 上司・先輩 | ◯◯さんに教わった段取りの組み方は、今も毎日使っています。どうかお体に気をつけてお過ごしください。 |
| 上司・先輩 | 困ったときに相談に乗っていただき、ありがとうございました。教わったことを大切にします。 |
| 上司・先輩 | いつも穏やかに見守ってくださり、ありがとうございました。今後のご活躍を心より応援しています。 |
| 同僚・同期 | 締め切り前の夜食、いい思い出です。新しい職場でも無理しすぎないでね。 |
| 同僚・同期 | いつも助けてくれてありがとう。離れても応援しています。 |
| 同僚・同期 | ◯◯さんの明るさに何度も救われました。体に気をつけて頑張ってね。 |
| 後輩・部下 | いつも丁寧な仕事をありがとう。新しい場所でもきっと頼りにされます。応援しています。 |
| 後輩・部下 | ◯◯さんに任せた案件は、いつも安心して見ていられました。これからの活躍を楽しみにしています。 |
| 関わりが少なかった方 | いつも気持ちのよい挨拶をありがとうございました。新しい場所でもお元気で。 |
上司への例文
◯◯部長へ
入社したばかりの頃、◯◯の資料を一緒に直していただいたことを今でも覚えています。部長の「まずやってみよう」という言葉に、何度も迷いを断ち切っていただきました。本当にありがとうございました。新しい場所でのご活躍をお祈りしています。◯◯
◯◯課長へ
大きなミスをしたとき、責めずに一緒にお客様のところへ行ってくださったことは忘れられません。あのとき学んだ謝り方と立て直し方は、今も私の基本です。長い間ありがとうございました。◯◯
◯◯部長へ
会議でいつも最後に若手の意見を聞いてくださったこと、とても励みになっていました。部長のようにチームをまとめられるよう、これからも努力します。今後のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。◯◯
注意
「ご苦労さまでした」は目上の人に使うと失礼だと受け取る人もいるため、目上の人には「お疲れさまでした」「ありがとうございました」を使うのが無難です。
先輩への例文
◯◯さんへ
困ったときにいつも最初に相談するのは◯◯さんでした。忙しいときでも手を止めて話を聞いてくださって、ありがとうございました。教えていただいたことを、今度は後輩に伝えていきます。◯◯
◯◯さんへ
初めての出張で緊張していた私に、移動中ずっと段取りを教えてくださったことを覚えています。◯◯さんのような先輩になるのが目標です。新しい職場でも応援しています。◯◯
同僚・同期への例文
◯◯さんへ
◯◯の締め切り前に二人で遅くまで残ったこと、今では良い思い出です。いつも明るく声をかけてくれて、本当に助かりました。新しい職場でも◯◯さんらしく頑張ってください。また近いうちにごはんに行きましょう。◯◯
◯◯へ
同じ年に入社して、ここまで一緒にやってこられたのは心強かったです。部署は離れても、これからも相談させてください。転勤先でも体に気をつけて。◯◯
◯◯さんへ
隣の席でいつも何気なく声をかけてくれたこと、ありがたかったです。◯◯さんが淹れてくれたコーヒーの味は忘れません。新しい場所でも楽しく働けますように。◯◯
後輩・部下への例文
◯◯さんへ
◯◯のプロジェクトでは、最後まで粘り強く取り組んでくれてありがとう。◯◯さんが作ってくれた進捗表は、今もチームで使い続けています。新しい場所でも、きっと周りから頼りにされると思います。応援しています。◯◯
◯◯さんへ
最初は電話に出るのも緊張していたのに、今ではお客様から名指しで頼まれるようになりましたね。その成長を近くで見られてうれしかったです。自信を持って次の場所へ進んでください。◯◯
注意
部下・後輩にはその人が成長した場面や、頼もしかった場面を書くと、送り出しの言葉になります。上から評価する書き方にならないよう、「ありがとう」を必ず入れます。
場面別の例文(定年・異動・転職・産休など)
相手が去る理由によって、④「これからへの一言」を変えます。本人が公表している内容の範囲で書きます。
| 場面 | ④に合う言葉 | 避けたい言葉 |
|---|---|---|
| 定年退職 | これからはご家族やご趣味の時間を楽しんでください | 「もうゆっくり休んで」だけ(再就職や次の活動を予定している人もいる) |
| 異動・転勤 | 新しい部署(土地)でのご活躍を楽しみにしています | 「左遷」を連想させる言葉 |
| 転職 | 新しい挑戦を応援しています | 転職先や理由の詮索 |
| 産休・育休 | お体を大切に。またお会いできる日を楽しみにしています | 出産や復帰時期への踏み込んだ言及 |
| 結婚による退職 | 新しい生活が実り多いものになりますように | 本人が公表していない事情への言及 |
| パート・アルバイトの方 | いつも現場を支えてくださりありがとうございました | 勤務期間の短さに触れる言葉 |
【定年退職】◯◯さんへ
長い間、本当にお疲れさまでした。◯◯さんが現場で見せてくださった仕事の丁寧さは、私たちの手本です。教えていただいたことを大切に引き継いでいきます。これからはご家族との時間や趣味の時間をどうぞ楽しんでください。◯◯
【異動・転勤】◯◯さんへ
◯◯さんがまとめてくださった手順書のおかげで、私も一人で対応できるようになりました。新しい部署でも、きっと同じように頼りにされると思います。たまには顔を見せに来てください。◯◯
【転職】◯◯さんへ
新しい分野に挑戦すると聞いて、◯◯さんらしい決断だと思いました。一緒に◯◯を立ち上げた日々は私の誇りです。次の職場でのご活躍を心から応援しています。◯◯
【産休・育休】◯◯さんへ
引き継ぎを丁寧にしてくださったおかげで、安心して仕事をお預かりできます。今はご自身のお体を一番に考えてお過ごしください。またお会いできる日を楽しみにしています。◯◯
定年退職の方に永年勤続の表彰や記念品を合わせて渡す場合は永年勤続表彰の挨拶と記念品も参考になります。
書き出し・締めの言い換え
| 使いどころ | 目上の人へ | 同僚・後輩へ |
|---|---|---|
| 感謝 | 大変お世話になりました/ご指導いただきありがとうございました | いつもありがとう/本当に助かりました |
| 思い出の導入 | 今でも覚えているのは〜です | 一番の思い出は〜だね |
| 応援 | ますますのご活躍をお祈りしています | 応援しています/◯◯さんなら大丈夫 |
| 体を気づかう | どうかお体を大切になさってください | 体に気をつけてね |
| また会う | またお目にかかれる日を楽しみにしております | また近いうちにごはん行こう |
避けたい書き方と言い換え
| 避けたい書き方 | 理由 | 言い換え |
|---|---|---|
| 退職・異動の理由に触れる | 本人が公表していない事情があることもある | 新しい場所での活躍を願う一言にする |
| 内輪ネタ・からかい | 本人や家族が後で読み返すもの | だれが読んでも分かる場面を書く |
| 「寂しい」「困ります」で終わる | 去る人の負担になる | 「寂しいですが、応援しています」と前向きに締める |
| 定型文だけ | ほかの人と同じ文になり印象に残らない | 一緒にした仕事を一つ書き足す |
| 目上に「ご苦労さまでした」 | 失礼だと受け取る人もいる | 「お疲れさまでした」「ありがとうございました」 |
書く前のチェックリスト
- 相手の名前と漢字を確認した
- 具体的な場面を一つ入れた
- 感謝の言葉が入っている
- 最後が前向きな一言で終わっている
- 退職・異動の理由や内輪ネタに触れていない
- 目上の人に「ご苦労さま」を使っていない
- 自分の名前を書いた
- 自分の欄からはみ出さない大きさで書いた(後から書く人の余白を残す)
幹事の段取り(色紙・オンライン)
- 01
色紙かオンラインかを決める
部署が一か所に集まっているなら色紙、拠点やリモートで分かれているならオンラインの寄せ書きサービスやスライドが回しやすいです。両方を組み合わせる職場もあります。
- 02
締切を送別会の数日前に置く
送別会当日に書けていない人が出ないよう、余裕を持たせます。案内の文面に締切を書いておきます(送別会の案内文)。
- 03
回す順番を決める
上司から回すと、ほかの人が書きにくくなることがあります。上司や中心人物の欄を目立つ位置に空けておき、ほかの人から先に書いてもらう方法があります。
- 04
タイトルと名前を先に書く
中央に「◯◯さん ありがとうございました」など、名前とタイトルを先に書いておくと、書く人が余白を判断しやすくなります。
- 05
本人に気づかれないように管理する
保管場所と、今だれが持っているかを幹事が把握しておきます。書けていない人には締切前に一声かけます。
注意
記念品と一緒に渡す場合の段取りは送別のプレゼント・記念品にまとめています。
この記事の要点
- 一言は呼びかけ・具体的な思い出一つ・感謝・これからへの一言・名前。
- 思い出が浮かばない相手には仕事ぶりへの感謝で書く。
- 場面(定年・異動・転職・産休)に合わせて締めの一言を変える。
- 目上には「お疲れさまでした」「ありがとうございました」。退職理由や内輪ネタには触れない。
- 幹事は締切・回す順番・中央のタイトルを先に決める。
FAQ
よくある質問
「入社したばかりの頃、◯◯の資料を一緒に直していただいたことを今でも覚えています。部長の言葉に何度も助けられました。本当にありがとうございました。新しい場所でのご活躍をお祈りしています」のように、具体的な思い出を一つ入れて感謝とこれからへの言葉で締めます。
その人と一緒にした仕事、助けてもらった場面、印象に残っている言葉のどれか一つを思い出して書きます。思い出が少ない相手なら、「いつも丁寧に対応してくださってありがとうございました」のように、その人の仕事ぶりへの感謝で構いません。
挨拶や電話の対応など、見ていた仕事ぶりへの感謝と、これからへの一言で十分です。「いつも気持ちのよい挨拶をありがとうございました。新しい場所でもお元気で」のように短くまとめます。
ふだんの話し方に合わせます。上司や先輩には敬語で書き、親しい同僚や同期なら、ふだんどおりの言葉で書いて構いません。色紙全体は多くの人が読むので、くだけすぎた表現は控えます。
中央にタイトルと相手の名前を先に書き、上司や中心人物の欄を目立つ位置に空けておいて、ほかの人から先に書いてもらう方法があります。締切は送別会の数日前に置き、幹事が今だれが持っているかを把握します。