幹事
歓送迎会の案内文と進行
迎える人と送る人を、一度の会で両方主役にする
歓送迎会の幹事が最初に決めるのは、主役は誰か、どちらを先に紹介するか、記念品を誰に用意するかの三つです。異動や入社の発令が出て主役が決まったら、まず主役本人に都合のよい日を聞き、上司に挨拶の依頼と費用の相談をしてから、会場と案内に進みます。案内文は次のような短い形で十分です。
「このたび、◯◯さんが◯◯部へ異動されることになり、また◯◯さんが新たに着任されました。つきましては、下記のとおり歓送迎会を開きます。」
歓迎会だけ、送別会だけの案内は歓迎会の案内文・送別会の案内文にまとめています。このページは、二つを一度に行うときの段取りに絞ります。
結論
歓送迎会は、新しく来た人を迎える歓迎会と、異動・退職する人を送る送別会を一度に行う会です。主役が複数になるため、①案内文で主役全員を紹介する ②挨拶の順番を決める ③記念品や会費の扱いをそろえるの三点を、案内を出す前に決めておくと当日迷いません。
合同で行うときに先に決めること
| 決めること | よくある選択肢 | 決め方の目安 |
|---|---|---|
| 主役の範囲 | 異動・入社・退職の人をすべて/部署単位で区切る | 上司と相談し、漏れがないよう人事の発令や部署の名簿で確認する |
| 紹介の順番 | 迎える人を前半・送る人を後半/その逆 | 会の締めくくりに送る人の挨拶を置くと、記念品贈呈から締めまでを続けやすい |
| 記念品・花束 | 送る人だけに用意/全員に用意 | 部署の慣例に合わせる。迷ったら上司に確認する |
| 主役の会費 | 主役は無料/全員同額 | 部署の慣例か会社の決まりに従う。案内文に明記する |
| 挨拶する人 | 開会・乾杯・主役・締めの各担当 | 上位の役職者から順に依頼し、内容が重ならないよう伝えておく |
Point
主役が多いときほど、案内の前に名簿を固めます。主役の名前の書き漏れは、後から訂正しても気まずさが残ります。人事の発令や部署の名簿と照らし合わせ、上司にも一度見てもらってから案内を出します。
準備の流れ
- 01
主役を確定し、本人に都合を聞く
異動・入社・退職の発令が出たら、主役全員の名前と異動先・配属先を整理します。送られる人は引き継ぎで忙しいことが多いので、送られる人の都合を先に聞きます。
- 02
上司に相談する
日程の候補、挨拶をお願いする人、記念品と会費の扱い、会社や部署の補助を使えるかを相談します。補助の範囲は会社の決まりに従います。
- 03
会場を予約する
人数の見込み、主役の挨拶や記念品贈呈ができる場所か(個室・貸切)を確認して予約します。
- 04
案内を出し、出欠を取る
主役全員の名前、日時、会場、会費、出欠の締め切りを書いて案内します。出欠の管理には出欠表が使えます。
- 05
- 06
挨拶の依頼と進行表を作る
開会・乾杯・主役の挨拶・締めの担当に、順番と話す長さの目安を伝えます。
- 07
前日に確認する
会場の人数、記念品の受け取り、主役への当日の案内(集合時間)を確認します。
- 08
当日の進行と、終わった後のお礼・会計報告
会の後は参加者へのお礼と会計報告をします。会計報告の書き方は幹事の会計報告にまとめています。
案内文・挨拶・お礼の例文
案内文(社内メールの基本形)
件名:【ご案内】◯月◯日(◯)歓送迎会のお知らせ
◯◯部の皆さま
お疲れさまです。幹事の□□です。
このたびの人事異動により、◯◯さんが◯◯部へ異動されることになりました。
また、◯◯さんが◯◯部から着任されました。
つきましては、お二人の歓送迎会を下記のとおり開きます。
日時:◯月◯日(◯)◯時から
会場:◯◯(◯◯駅から徒歩◯分)
会費:◯◯円(主役のお二人は無料です)
出欠:◯月◯日(◯)までに□□へご返信ください。
お忙しいところ恐縮ですが、ご参加をお待ちしております。
開会の挨拶(幹事)
皆さん、お疲れさまです。本日幹事を務めます□□です。
今日は、新しく着任された◯◯さんの歓迎と、◯◯部へ異動される◯◯さんの送別を兼ねて、歓送迎会を開きます。
短い時間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
迎える人を紹介する一言(幹事)
まずは、◯月から私たちの部署に来てくださった◯◯さんをご紹介します。◯◯さん、一言お願いいたします。
送る人の挨拶と記念品贈呈の前振り(幹事)
ここで、◯◯部へ異動される◯◯さんからご挨拶をいただきます。その後、皆さんからの記念品をお渡しします。◯◯さん、よろしくお願いいたします。
参加者へのお礼(翌営業日)
件名:歓送迎会のお礼と会計報告
皆さま
お疲れさまです。幹事の□□です。
昨日の歓送迎会には、お忙しい中ご参加いただきありがとうございました。
おかげさまで、◯◯さん、◯◯さんにも喜んでいただけました。
会計報告を添付しますので、ご確認ください。
当日の進行例
| 順番 | 内容 | 話す人 | 幹事のポイント |
|---|---|---|---|
| ① | 開会の挨拶 | 幹事 | 会の趣旨(歓迎と送別を兼ねる)を一言で伝える |
| ② | 上司の挨拶・乾杯 | 部署の上位者 | 乾杯の発声をお願いする人には事前に依頼しておく |
| ③ | 迎える人の紹介と挨拶 | 迎える人 | 前半に置くと、歓談で話しかけるきっかけになる |
| ④ | 歓談 | — | 迎える人の席を、ふだん関わる人の近くにする |
| ⑤ | 送る人の挨拶 | 送る人 | 異動先・退職後のことに触れるかは本人に任せる |
| ⑥ | 記念品・花束の贈呈 | 代表者 | 渡す人と渡す順番を決めておく |
| ⑦ | 締めの挨拶 | 上位者または幹事 | 送る人へのはなむけと、迎える人への歓迎の両方に触れてもらう |
主役が多いときは、主役の挨拶を一人ずつ短めにお願いします。迎える人をまとめて紹介し、続けて送る人をまとめて紹介するほうが、行ったり来たりせずに済みます。当日の幹事の立ち回りは飲み会の幹事は当日何をする?にまとめています。
件名の付け方
件名には「何の会か」「いつか」を入れます。主役の名前を入れるかは部署の慣例に合わせます。
- 【ご案内】◯月◯日(◯)歓送迎会のお知らせ
- ◯◯さん・◯◯さんの歓送迎会のご案内(◯月◯日)
- 【出欠確認】歓送迎会(◯月◯日) ◯日までにご返信ください
- 【再送】歓送迎会のご案内(会場を訂正しました)
- 【リマインド】明日◯日の歓送迎会について
- 歓送迎会のお礼と会計報告
案内文に書く項目のチェックリスト
- 主役全員の名前と、異動先・配属先(退職の場合は書き方を本人に確認)
- 歓迎と送別を兼ねる会であること
- 日時(開始と終了の目安)と会場、最寄り駅からの道順
- 会費と、主役の会費の扱い
- 記念品・寄せ書きの集金があるか
- 出欠の締め切りと返信先
- 幹事の名前と当日の連絡先
場面別の例文
主役が多いとき(年度替わり)
件名:【ご案内】◯月◯日(◯)◯◯部 歓送迎会
◯◯部の皆さま
お疲れさまです。幹事の□□です。
このたびの異動・入社に伴い、下記の方々の歓送迎会を開きます。
〈お迎えする方〉◯◯さん(◯◯部から)、◯◯さん(新入社員)
〈お送りする方〉◯◯さん(◯◯支店へ)、◯◯さん(◯◯部へ)
日時・会場・会費は下記のとおりです。
他部署の関係者にも声をかけるとき
件名:◯◯部 歓送迎会のご案内(◯月◯日)
◯◯部の皆さま
お疲れさまです。◯◯部の□□です。
このたび◯◯部の◯◯さんが異動されることになり、歓送迎会を開くことになりました。
◯◯さんが日頃お世話になっている皆さまにもぜひご参加いただきたく、ご案内いたします。
ご都合がよろしければ、◯月◯日(◯)までにご返信ください。
退職する人を送るとき
このたび◯◯さんが◯月◯日をもって退職されることになりました。
また、◯月から◯◯さんが私たちの部署に加わりました。
◯◯さんへの感謝と、◯◯さんの歓迎を込めて、歓送迎会を開きます。
注意
退職の理由や次の勤め先は、本人が公にしていない限り書きません。どこまで書くかは本人に確認してから案内を出します。
主役の都合で日程を変えるとき(急ぎ)
件名:【日程変更】歓送迎会は◯月◯日(◯)に変更します
皆さま
お疲れさまです。幹事の□□です。
先日ご案内した歓送迎会について、主役の◯◯さんの業務の都合により、日程を変更いたします。
(変更前)◯月◯日(◯)
(変更後)◯月◯日(◯)◯時から 会場は変わりません。
急な変更で申し訳ありません。お手数ですが、変更後の日程での出欠を◯日までにお知らせください。
主役の名前や会場を訂正するとき
件名:【訂正】歓送迎会のご案内(主役のお名前)
皆さま
お疲れさまです。幹事の□□です。
先ほどお送りした歓送迎会のご案内で、◯◯さんのお名前の漢字に誤りがありました。
正しくは「◯◯」です。◯◯さん、大変失礼いたしました。
そのほかの内容に変更はありません。
前日のリマインド
件名:【リマインド】明日◯日の歓送迎会について
皆さま
お疲れさまです。幹事の□□です。
明日の歓送迎会のご案内です。
◯時に◯◯(会場)へお越しください。会費は当日、受付で集めます。
遅れる場合は、□□の携帯(◯◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯)までご連絡ください。
主役本人に日程を打診するとき
◯◯さん
お疲れさまです。□□です。
◯◯さんの送別と、◯◯さんの歓迎を兼ねて、部署で歓送迎会を開きたいと考えています。
引き継ぎでお忙しいところすみませんが、◯月◯日から◯日のうち、ご都合のよい日を教えていただけますか。
避けたい言い方
| 避けたい言い方 | 気になる点 | 言い換え |
|---|---|---|
| 歓迎会のついでに送別会もします | 「ついで」は送られる人に失礼に聞こえる | 歓迎と送別を兼ねて、歓送迎会を開きます |
| ◯◯さんが辞めるので | くだけすぎて、事情を詮索させる | ◯◯さんが退職されることになり |
| 開催させていただきます。幹事を務めさせていただきます(一通の中で重ねる) | 「させていただく」が続くと回りくどい | 開きます。幹事の□□です |
| 送別される◯◯さんにも会費をお願いします | 主役に会費を求めるかは慣例による。書き方が事務的 | 会費は部署の慣例に合わせ、主役の扱いを明記する |
| ◯◯さんは◯◯の理由で退職されます | 本人が公にしていない事情を書いている | ◯◯さんが◯月◯日をもって退職されることになりました |
後日のフォロー(お礼・お詫び)
会の翌営業日には、参加者へのお礼と会計報告を送ります。挨拶をお願いした上司や、記念品の集金に協力してくれた人には個別にもお礼を伝えます。
◯◯部長
お疲れさまです。□□です。
昨日は歓送迎会でご挨拶と乾杯のご発声をいただき、ありがとうございました。
◯◯部長のお話で会が和やかになり、主役のお二人も喜んでいました。
主役の紹介で誤りがあったときのお詫び
◯◯さん
お疲れさまです。□□です。
昨日の歓送迎会では、ご紹介の際に前の部署名を誤ってお伝えしてしまい、失礼いたしました。
皆さんには、本日あらためて正しい部署名をお知らせしておきます。
この記事の要点
- 歓送迎会は迎える人と送る人の両方が主役。案内文で全員の名前を並べる。
- 主役の名簿は案内の前に上司と確認し、書き漏れを防ぐ。
- 進行は迎える人の紹介を前半、送る人の挨拶と記念品を後半に置くと流れを作りやすい。
- 記念品と主役の会費は、部署の慣例か会社の決まりに合わせて案内に明記する。
- 退職の理由や次の勤め先は、本人が公にしていない限り書かない。
FAQ
よくある質問
決まった順番はありません。迎える人の紹介を前半に置くと歓談で話しかけるきっかけになり、送る人の挨拶と記念品を後半に置くと締めの挨拶につなげやすくなります。部署の慣例があればそれに合わせてください。
送る人だけに用意する部署も、全員に用意する部署もあります。迷ったら上司に確認し、主役の間で差が目立たないよう、渡し方(花束だけ全員に渡すなど)を工夫します。
部署の慣例や会社の決まりによります。主役を無料にする場合は、その分をほかの参加者で負担するのか、補助を充てるのかを先に決め、案内文に書いておきます。会費の決め方は社内イベントの会費の決め方にまとめています。
送られる人の都合を最優先にして日程を決めます。どうしても合わない場合は、異動後に改めて送別の場を設けるか、昼休みなどに短い挨拶の時間を作るなど、本人と相談して決めます。
使えますが、案内文の中で何度も重ねると回りくどく見えます。「開きます」「ご案内いたします」で十分丁寧です。