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四字熟語

粉骨砕身の意味と読み方
由来・例文・言い換え・目上への使い方

「粉骨砕身」の意味は、骨を粉にし、身を砕くほど、力の限り努力することです。読み方は「ふんこつさいしん」。唐の禅僧・玄覚の『永嘉証道歌』に「粉骨碎身未足酬」という句があります。使い方の基本は「ご期待に応えられるよう、粉骨砕身努めてまいります。」のように、自分の決意を述べる形です。就任・昇進・年頭の挨拶など改まった場面に向き、目上の人や取引先にも使えます。このページでは、結論の早見表、原文と字の意味、場面別のそのまま使える例文、言い換え・類語・英語、間違えやすい点、使う前のチェックリストをまとめました。

更新: 2026-11-01読了:約9分PRODUCER AGENT 編集部

結論

「粉骨砕身」は、力の限り懸命に努力すること・働くことを表す四字熟語です。「粉骨砕身努める」「粉骨砕身の覚悟で」「粉骨砕身して」の形で、主に自分の決意を述べるときに使います。

結論:「粉骨砕身」の早見表

項目答え
意味骨を粉にし身を砕くほど、力の限り努力すること
読み方ふんこつさいしん
出典唐の玄覚『永嘉証道歌』の「粉骨碎身未足酬」の句
基本の形粉骨砕身努めてまいります/粉骨砕身の覚悟で臨みます
向く場面就任・昇進・着任・年頭の挨拶、取引先への担当就任の挨拶
避けたい使い方部下や相手に求める、ちょっとした作業に使う、目上の人の働きを評する
やわらかい言い換え精一杯努めてまいります/全力を尽くします
目上の人の働きにはご尽力(「◯◯様のご尽力のおかげで」)

「粉骨砕身」の意味と由来・出典

字意味
粉骨骨を粉にすること
砕身身(体)を砕くこと
粉骨砕身骨が粉になり体が砕けるほど、力を惜しまず努力すること

出典としてよく挙げられるのは、唐の禅僧・玄覚(永嘉大師)の『永嘉証道歌』です。原文には次の句があります。

粉骨碎身未足酬。一句了然超百億。
(玄覚『永嘉証道歌』)

原文の「粉骨碎身未足酬」は、骨を粉にし身を砕いても、まだ報いるには足りないという形で使われています。この「骨身を惜しまず尽くす」という部分が、日本語の「粉骨砕身」の意味につながっています。出典の示し方は辞書や解説によって異なることがあるため、スピーチで書名に触れるなら「〜に見える言葉だそうです」くらいの言い方にとどめると安心です。

Point

「粉骨砕身」は「力の限り努力する」。言葉が強いぶん、ここぞという場面の決意表明に向きます。日常のちょっとした作業に使うと大げさに聞こえます。

すぐ使える一文の例文(形別)

  • 〜努めてまいります:皆様のご期待に応えられるよう、粉骨砕身努めてまいります。
  • 〜の覚悟で:新店舗の立ち上げに、粉骨砕身の覚悟で臨みます。
  • 〜して:新しい部署でも粉骨砕身して働き、一日も早く結果でお返ししたいと考えています。
  • 〜の思いで:お客様の信頼を取り戻すため、粉骨砕身の思いで改善を進めてまいります。
  • 〜働く:地域の皆さんのお役に立てるよう、粉骨砕身働く所存です。
  • 〜取り組む:ご指摘の課題には、粉骨砕身取り組みます。
  • 〜の努力:この成果は、創業以来の粉骨砕身の努力の積み重ねです。(自社・自分たちの歩みを振り返るとき)
  • 〜する所存:微力ではございますが、粉骨砕身する所存でございます。

注意

「所存」「まいります」は自分の側の言い方です。結びの言い方はスピーチの締めの言葉も参考にしてください。

場面別のスピーチ・挨拶の例文

「粉骨砕身」は重みのある言葉なので、スピーチでは締めくくりの決意として一度だけ使うと効果的です。以下はそのまま読める短い例です。原稿の長さはスピーチの文字数・時間の目安ツールで確かめられます。

就任・昇進の挨拶

このたび、◯◯部の部長を拝命いたしました□□です。身の引き締まる思いでおります。
これまで◯◯部が積み重ねてきた信頼を大切にしながら、新しいことにも皆さんと一緒に挑戦していきたいと考えています。
まだまだ力不足ではございますが、粉骨砕身努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

異動・着任の挨拶

本日付で◯◯支店に着任いたしました□□です。前の部署では◯◯を担当していました。
こちらの業務はまだ分からないことばかりですので、一日も早く戦力になれるよう、皆さんに教わりながら粉骨砕身取り組みます。よろしくお願いいたします。

年頭の挨拶・新年の抱負

あけましておめでとうございます。今年は◯◯の新店舗の開業を控えた、大切な一年になります。
準備の過程では思うようにいかないことも出てくると思いますが、お客様に喜んでいただける店をつくるため、チーム一丸となって取り組んでまいります。
私自身も粉骨砕身の覚悟で臨みます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

送別会での挨拶(送られる側)

本日は温かい会を開いていただき、ありがとうございます。
この部署では、右も左も分からなかった私を、皆さんが根気よく支えてくださいました。そのご恩に報いるためにも、新しい職場でも粉骨砕身努めてまいります。
またどこかで一緒にお仕事ができる日を楽しみにしています。本当にお世話になりました。

入社式・新入社員の挨拶

本日から◯◯部に配属になりました□□です。学生時代は◯◯に打ち込んできました。
社会人としては分からないことばかりですが、一日も早く仕事を覚え、会社のお役に立てるよう粉骨砕身努めてまいります。ご指導のほど、よろしくお願いいたします。

結婚式の謝辞(新郎・新婦)

本日はお忙しい中、私たちのためにお集まりいただき、誠にありがとうございます。
まだまだ未熟な二人ですが、皆様にいただいたご恩を忘れず、力を合わせて温かい家庭を築いてまいります。今後とも変わらぬご指導をお願い申し上げます。

注意

結婚式の謝辞では、「骨」「砕く」という字を含む「粉骨砕身」より、上のように「力を合わせて」などの言い方がなじみます。お祝いの席の言葉選びに迷うときは、言い換えを使うと安心です。

朝礼のスピーチ

おはようございます。「粉骨砕身」という言葉があります。骨を粉にし、身を砕くほど努力する、という意味です。
ただ、私はこの言葉を「無理をしてでも働く」という意味には受け取らないようにしています。体を壊しては、力の限り努力することもできません。しっかり休み、ここぞという場面で力を出し切る。それが今の時代の粉骨砕身だと考えています。
今週は◯◯の締めがあります。体調を整えて、一緒に乗り切りましょう。

部活動・委員会の主将や委員長の挨拶

このたび主将を務めることになりました□□です。先輩方が築いてくださった伝統を引き継ぎ、全員で目標の大会に挑みます。
私自身、粉骨砕身の覚悟で練習に取り組みますので、皆さん、一年間よろしくお願いします。

注意

昇進の挨拶全体の組み立ては昇進の挨拶の例文、送別会の挨拶は送別会の挨拶の例文、自己紹介は自己紹介の例文を参考にしてください。

ビジネスメール・会議・面談での例文

取引先への担当就任の挨拶メール

件名:担当者就任のご挨拶(株式会社△△ □□)

株式会社◯◯
◯◯様

いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
このたび、◯月◯日より貴社のご担当を務めさせていただくことになりました。
前任の◯◯同様、貴社のお役に立てるよう粉骨砕身努めてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

会議で(プロジェクトの立ち上げ)

このプロジェクトのリーダーを務めます□□です。期日まで粉骨砕身取り組みますので、皆さんのお力をお貸しください。

面談で(評価面談での決意)

ご指摘いただいた◯◯の点は、来期の最優先の課題として、粉骨砕身取り組みます。

お詫びのあとの再発防止の結び

このたびはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。再発防止策を徹底し、信頼を回復できるよう努めてまいります。

注意

お詫びの文書では、「粉骨砕身」を入れると決意の強さばかりが目立ち、具体的な対策が薄く見えることがあります。上のように対策を述べて「努めてまいります」で結ぶほうが誠実に伝わります。

周りの働きをたたえるとき

今回の◯◯が無事に終わったのは、チームの皆さんが最後まで力を尽くしてくれたおかげです。

注意

他人の働きをたたえるときは「粉骨砕身してくれた」より「力を尽くしてくれた」のほうが自然です。相手の働きへのお礼は「ご尽力」の意味と使い方も参考になります。

言い換え・類語・反対の表現・英語

表現意味・ニュアンス使いやすい場面
粉骨砕身骨を粉にし身を砕くほど、力の限り努力する就任・昇進・年頭の挨拶など改まった決意
身を粉にする苦労をいとわず懸命に働く話し言葉、働きぶりを描くとき
骨身を惜しまず苦労や手間をいやがらない決意・働きぶりの両方
尽力する力を尽くす社内外のメール全般
精一杯努めるできる限りの力で取り組むやわらかく決意を伝えたいとき
全力を尽くす持っている力をすべて出す会議・挨拶全般
全身全霊体と心のすべてを注ぐ決意表明(「全身全霊を傾けて」)
一意専心ほかに心を向けず一つのことに集中する目標を一つに絞った決意
不撓不屈どんな困難にもくじけない逆境に立ち向かう決意
(反対)手を抜く力を出し惜しみする、いい加減にする注意・反省の話
(反対)怠けるするべきことをしない注意・反省の話

「粉骨砕身」が苦労をいとわない努力の量に重心があるのに対し、「全身全霊」は心と体のすべてを注ぐこと、「一意専心」は一つに集中することに重心があります。詳しくは全身全霊の意味、一意専心の意味、不撓不屈の意味で解説しています。

英語で近い言い方には、do one's utmost(最善を尽くす)、spare no effort(努力を惜しまない)、work oneself to the bone(骨身を削って働く)などがあります。挨拶なら「I will do my utmost to meet your expectations.」のように使えます。

間違えやすい使い方・よくある失敗

ありがちな言い方・書き方気になる点直し方
粉骨砕心・粉骨細心「身」を「心」、「砕」を「細」と書く間違い粉骨砕身
ふんこつさいみ「砕身」の読み間違いふんこつさいしん
粉骨砕身させていただきます誤りではないが、回りくどく聞こえる粉骨砕身努めてまいります
(部下に)粉骨砕身で頑張ってください相手に無理を強いる響きになりやすい◯◯までよろしくお願いします、力を貸してください
(ちょっとした作業に)粉骨砕身でやります言葉が重く、大げさに聞こえるしっかりやります/責任を持って対応します
(上司に)部長の粉骨砕身ぶりに感心しました評価する立場からの言い方に聞こえる部長のご尽力のおかげです
一つの挨拶で何度も使う決意が軽く聞こえる締めに一度だけ使う
粉骨砕身と全身全霊を続けて使う強い言葉が重なってくどいどちらか一つに絞る

目上・社外に使うときの注意

「粉骨砕身」は自分の決意を示す言葉なので、「努めてまいります」のように謙譲の形で結べば、目上の人や取引先への挨拶で使って問題ありません。むしろ改まった場面に向いている言葉です。

気をつけたいのは相手の働きに使う場合です。目上の人の働きには「ご尽力」を使うのが無難です。

相手・場面おすすめの言い方
自分の決意(社内外の挨拶)粉骨砕身努めてまいります
取引先へのメール(少しやわらかく)精一杯努めてまいります/全力で取り組んでまいります
目上の人の働きへのお礼◯◯様のご尽力のおかげで〜
部下・同僚の働きをたたえる最後まで力を尽くしてくれました
お祝いの席(結婚式など)力を合わせて〜してまいります

使う前のチェックリスト

  • 主語は自分(自分たち)になっているか
  • 改まった場面で、言葉の重さに見合う内容か
  • 「努めてまいります」「取り組みます」など、結びの形が整っているか
  • 一つの挨拶の中で一度だけにしているか
  • 書くときに「粉骨砕身」の字(身・砕)が合っているか
  • お詫びの文書なら、決意より先に具体的な対策を書いているか
  • 結婚式などお祝いの席では、言い換えにしなくてよいか考えたか

この記事の要点

  • 「粉骨砕身(ふんこつさいしん)」は力の限り懸命に努力すること。
  • 出典として挙げられるのは唐の玄覚『永嘉証道歌』の「粉骨碎身未足酬」。
  • 就任・昇進・着任・年頭の挨拶など、改まった場面の自分の決意表明に向く。
  • スピーチでは締めの決意として一度だけ使うと効果的。
  • 「粉骨砕心」は書き間違い。相手に求める形では使わず、目上の人の働きには「ご尽力」を使う。

FAQ

よくある質問

01「粉骨砕身」の読み方は?

「ふんこつさいしん」と読みます。「さいみ」とは読みません。

02「粉骨砕身」とはどういう意味ですか?

骨を粉にし、身を砕くほど、力の限り懸命に努力すること・働くことです。

03「粉骨砕身」の由来・出典は?

唐の禅僧・玄覚の『永嘉証道歌』に「粉骨碎身未足酬」(骨を粉にし身を砕いても、まだ報いるには足りない)という句があり、出典としてよく挙げられます。

04「粉骨砕身努めてまいります」は目上の人に使っても大丈夫ですか?

大丈夫です。自分の決意を述べる言葉で、「まいります」と謙譲の形で結んでいるので、上司や取引先への挨拶に使えます。

05ビジネスメールで使ってもよいですか?

担当就任や着任の挨拶メールなど、改まった決意を伝える場面なら使えます。日々のやり取りでは「精一杯努めてまいります」「全力で取り組みます」のほうが自然です。

06「粉骨砕心」と書くのは間違いですか?

はい、正しくは「粉骨砕身」です。「骨を粉にし、身を砕く」という字の意味のとおり「身」と書くので、文書では「砕心」としないよう気をつけましょう。

07「全身全霊」との違いは?

「粉骨砕身」は苦労をいとわない努力に、「全身全霊」は心と体のすべてを注ぐことに重心があります。どちらも決意表明に使えますが、続けて使うとくどくなるので一つに絞ります。

08「粉骨砕身」の言い換えにはどんな言葉がありますか?

「身を粉にして」「骨身を惜しまず」「力を尽くす」「全力を尽くす」「精一杯努める」などがあります。メールでやわらかく伝えたいときは「精一杯努めてまいります」が使いやすい言い方です。

09英語では何と言いますか?

「do one's utmost」「spare no effort」などが近い言い方です。例:I will do my utmost to meet your expectations.

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