進行
懇親会の挨拶は誰が、どの順番で
開会・乾杯・締めの決め方
懇親会の挨拶でつまずくのは、「誰に頼むか」より「何人に、どの枠で頼むか」が決まっていないときです。挨拶の枠は通常3つしかありません。開会・乾杯・締め。ここに誰を当てるかを決めれば、順番の問題はほぼ解決します。
結論
懇親会の挨拶は開会の挨拶・乾杯の挨拶・締めの挨拶の3枠が基本です。それぞれ役割が違い、開会は会の趣旨を説明する枠、乾杯は場を始める枠、締めは会を終える枠です。誰に頼むかは組織の序列と、その会の性格によって決まります。決まった正解はなく、組織ごとの慣行があります。
3つの枠と、それぞれの役割
| 枠 | 役割 | 長さの目安 | 一般的に頼む相手 |
|---|---|---|---|
| 開会の挨拶 | 会の趣旨・目的を伝える | 1〜2分 | 主催部門の責任者/幹事 |
| 乾杯の挨拶 | 場を始める。短く明るく | 30秒〜1分 | 出席者の中で上位の方 |
| 締めの挨拶 | 会をまとめて終える | 1〜2分 | 乾杯に次ぐ立場の方 |
Point
乾杯は最も短い枠です。 ここで長く話されると、全員がグラスを持ったまま立ち続けることになります。依頼のときに「乾杯の発声をお願いします」と伝えると、挨拶ではなく発声だと伝わります。
注意
この配分に決まったルールはありません。 組織によっては開会と乾杯を同じ人がやる、締めを三本締めにする、といった慣行があります。まず自社の過去の会がどうだったかを確認してください。 前回の幹事に聞くのが最短です。
誰に頼むかの考え方
序列をどう反映するかは組織の文化によりますが、外すと角が立つ場面は共通しています。
- その会の最上位者に何も振らない(これが最も角が立つ)
- 主賓がいるのに(歓迎会・送別会)、主賓に話す機会がない
- 社外の来賓がいるのに、社内の人だけで枠が埋まっている
- 前回と同じ人ばかりに頼んでいる
- 直前に依頼して、相手に準備の時間がない
Point
最上位者に枠がないのが、いちばん起きやすい失敗です。 「お忙しいだろうから」と気を遣って外すと、かえって失礼になることがあります。一言だけでもお願いするか、事前に「本日はご挨拶をお願いしてもよろしいでしょうか」と確認してください。
歓迎会・送別会の場合
主役がいる会では、主役が話す枠を必ず作ってください。
- 歓迎会 — 新しく入った方の自己紹介・挨拶を、歓談の前に入れる
- 送別会 — 送られる方の挨拶を、締めの前に入れる
- 複数人いる場合 — 全員に話してもらうなら1人あたりの時間を決めて伝える
注意
人数が多いときは、1人あたりの持ち時間を必ず伝えてください。 「お一人1分程度で」と言わないと、最初の人が3分話して、全体が崩れます。
依頼のしかた
幹事の仕事は頼むことではなく、相手が準備できる形で頼むことです。
依頼に含める要素
- 01どの枠か(開会/乾杯/締め)
- 02持ち時間(「1分ほどで」と具体的に)
- 03会の趣旨(何のための会か)
- 04参加者の構成(社外の方がいるか、新入社員がいるか)
- 05日時・場所
- 06自分の前後に誰が話すか
Point
持ち時間を伝えないと、長くなります。 これは相手の問題ではなく、依頼のしかたの問題です。「1分ほどでお願いできますか」と具体的に伝えてください。遠慮して伝えないほうが、結果的に相手に恥をかかせます。
当日は、話す人から見える位置に残り時間を出しておくと、司会が止めに入らずに済みます(大画面タイマー)。
依頼の文面に入れる例
◯月◯日の懇親会にて、乾杯のご発声をお願いできますでしょうか。30秒ほどで結構です。社外の方も◯名ご参加の予定です。
注意
「ご発声」という言い方にすると、長い挨拶ではないことが伝わります。 乾杯の枠で2分話されると場が持たないので、言葉を選ぶ価値があります。
進行の中での位置
挨拶を進行のどこに置くかで、会の流れが変わります。
| 並び | 内容 |
|---|---|
| 1 | 開会の挨拶(会の趣旨) |
| 2 | (主賓の紹介・挨拶)※歓迎会・送別会の場合 |
| 3 | 乾杯 |
| 4 | 歓談 |
| 5 | (余興・企画) |
| 6 | (主役の挨拶)※送別会は締めの前 |
| 7 | 集合写真 |
| 8 | 締めの挨拶 |
| 9 | 閉会・二次会の案内 |
Point
集合写真を締めの前に入れてください。 締めの挨拶が終わると人が動き始めます。写真を撮るなら、全員が揃っているうちに。
当日、順番が崩れたとき
- 依頼した人が来ていない — 代わりを頼む相手を1人決めておく
- 時間が押している — 削るのは余興。挨拶は削りにくい
- 急に別の方が挨拶したいと言う — 枠を1つ増やすか、締めの前に入れる
- 乾杯が長い — 止められない。事前の依頼でしか防げない
注意
代役を1人決めておくのが保険になります。 「もし◯◯さんが間に合わなければ、△△さんにお願いする」と幹事の中で合意しておけば、当日に慌てません。
司会のメモに書いておくこと
- 読み上げる氏名と役職(フリガナつき)
- 紹介の文言(「続きまして、◯◯部長より乾杯のご発声をいただきます」)
- 各枠の持ち時間
- 拍手を促す言葉
- 代役の名前
- 押したときに削る箇所
Point
氏名のフリガナは必ず振ってください。 挨拶の紹介で名前を読み間違えるのは、その場の全員が気づく失敗です。役職も最新のものか確認してください。
注意
司会の台本全体は懇親会の進行表と司会台本、幹事の仕事全体は懇親会の幹事がやること、式典形式の場合は式次第の作り方を参照してください。
この記事の要点
- 挨拶の枠は開会・乾杯・締めの3つ。ここに誰を当てるかを決めれば順番の問題はほぼ解決する。
- 乾杯は最も短い枠(30秒〜1分)。「ご発声をお願いします」と言うと、挨拶ではないと伝わる。
- 最上位者に枠がないのが最も角が立つ。 気を遣って外すと、かえって失礼になりうる。
- 持ち時間を伝えないと長くなる。 これは依頼のしかたの問題。「1分ほどで」と具体的に。
- 歓迎会・送別会では主役が話す枠を必ず作る。複数人なら1人あたりの時間を伝える。
- 代役を1人決めておく。 当日に来ない・間に合わないは起きる。
FAQ
よくある質問
社外の来賓がいるのに、社内の人だけで開会・乾杯・締めの枠を埋めてしまうのは避けたい形です。どの枠をお願いするかは、自組織の前例と来賓との関係で決め、迷う場合は来賓側の担当者に事前に相談してください。依頼のときに、全体の順番と自分が何番目か、持ち時間を伝えておくと当日の齟齬が起きません。
枠は開会・乾杯・締めの3つが基本です。開会は主催部門の責任者または幹事、乾杯は出席者の中で上位の方、締めは乾杯に次ぐ立場の方に頼むのが一般的ですが、決まったルールはなく組織ごとの慣行があります。まず自社の過去の会がどうだったかを前回の幹事に確認するのが最短です。
30秒から1分程度です。乾杯は全員がグラスを持って立っている状態なので、長いと場が持ちません。依頼のときに「乾杯のご発声をお願いします」「30秒ほどで結構です」と伝えると、挨拶ではなく発声だと伝わります。長さは相手の問題ではなく、依頼のしかたの問題です。
乾杯をした方に次ぐ立場の方に頼むことが多いですが、組織の慣行によります。重要なのは、その会の最上位者に何の枠もない状態を避けることです。「お忙しいだろうから」と気を遣って外すと、かえって失礼になることがあります。事前に「ご挨拶をお願いしてもよろしいでしょうか」と確認してください。
歓迎会や送別会では、主役が話す枠を作ってください。歓迎会なら歓談の前に自己紹介、送別会なら締めの前に挨拶を入れるのが一般的な並びです。複数人いる場合は、1人あたりの持ち時間を必ず伝えてください。伝えないと最初の人が長く話して全体が崩れます。
代役を1人決めておいてください。幹事の中で「もし◯◯さんが間に合わなければ△△さんにお願いする」と合意しておけば、当日に慌てません。司会のメモにも代役の名前を書いておきます。なお時間が押した場合に削るのは余興で、挨拶は削りにくいという前提で時間配分を組んでください。