メール
退職の意思の伝え方
上司への切り出し方と例文
退職の意思は、まず直属の上司に、面談の時間をもらって直接伝えるのが基本です。いきなり用件を書いて送るのではなく、最初は「ご相談したいことがあります」と時間をお願いするところから始めます。そのまま使える一文はこちらです。
「お疲れさまです。今後のことでご相談したいことがあります。お忙しいところ恐縮ですが、少しお時間をいただけますでしょうか。」
退職日をいつにするか、退職届をいつ・どこに出すかは会社ごとに決まりが違うので、切り出す前に就業規則を確認しておいてください。このページでは、面談のお願いの仕方、面談で伝える項目、口頭・メール・電話の例文、引き止められたときの返し方、避けたい言い方、伝えた後のフォローを順に並べました。退職が決まった後に送る挨拶は退職の挨拶 例文にまとめています。
結論
退職の伝え方は①就業規則で退職の手続きを確認 ②直属の上司に面談をお願いする ③面談で退職の意思・希望の時期・お礼を伝える ④その後の手続きは会社の決まりに従うの順です。最初に伝える相手は直属の上司で、同僚や他部署の人に先に話すのは避けます。
伝える手段の選び方
| 段階 | 手段 | ポイント |
|---|---|---|
| 面談のお願い | 口頭、またはチャット・メール | 「退職」という言葉は書かず「ご相談したいこと」とする |
| 退職の意思を伝える | 対面(難しければ電話・オンライン会議) | 人のいない場所・時間を選ぶ |
| 上司が長く不在・在宅勤務が続く | 電話・オンライン会議 | まず面談の時間をもらってから話す |
| その後の手続き | 会社の決まりに従う | 退職届の書式・提出先は人事や上司に確認 |
注意
チャットやメールだけで退職を伝えるのは避けたいやり方です。上司が会えない事情があるときも、電話やオンライン会議で声で伝えるほうが、話がこじれにくくなります。
退職の時期について:まず就業規則を確認する
退職の申し出をいつまでにすればよいかは、会社の就業規則に定めがあることが多いので、切り出す前に確認してください。就業規則の見方が分からない場合や、契約期間の決まった働き方をしている場合は、人事の担当者に確認するのが確実です。
法律では、期間の定めのない雇用について、民法第六百二十七条第一項に次のように書かれています。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
(民法 第六百二十七条第一項)
この条文は期間の定めのない雇用についてのものです。契約期間の決まった働き方の場合や、自分の場合にどう当てはまるかは、就業規則と雇用契約の内容を確認し、分からなければ人事や専門の相談窓口に確かめてください。円満に辞めるためには、引き継ぎの時間も考えて、会社の決まりに沿って早めに相談するのが無難です。
面談で伝える項目
- 退職の意思(「相談」ではなく、決めたことなら「退職したいと考えています」とはっきり)
- 希望する退職の時期(就業規則を確認したうえで)
- 退職の理由(前向きな理由を短く。会社や人への不満を並べない)
- これまでのお礼
- 引き継ぎはきちんと行うつもりであること
- 退職届の出し方など、手続きの進め方の確認
- 周りの人にいつ・誰から伝えるか(上司と相談して決める)
例文
面談のお願い(口頭)
◯◯さん、今少しよろしいでしょうか。
今後のことでご相談したいことがありまして、どこかで少しお時間をいただけないでしょうか。できれば会議室などでお話しできると助かります。
面談のお願い(チャット)
お疲れさまです。
今後のことで、直接ご相談したいことがあります。
お忙しいところ恐縮ですが、今週どこかで少しお時間をいただけますでしょうか。
面談のお願い(メール)
件名:ご相談のお時間をいただきたく
◯◯部長
お疲れさまです。□□です。
私の今後のことで、直接ご相談したいことがあります。
お忙しいところ恐縮ですが、近日中に少しお時間をいただけますでしょうか。
ご都合のよい日時をお知らせいただけましたら、合わせます。
どうぞよろしくお願いいたします。
注意
面談のお願いの段階では、件名や本文に「退職」と書かないほうが無難です。メールやチャットは、上司以外の人の目に触れることもあるためです。
面談での切り出し方
お時間をいただき、ありがとうございます。
突然のお話で申し訳ないのですが、◯月末で退職したいと考えております。
これまで◯◯さんには大変お世話になり、感謝しております。
引き継ぎはきちんと行いますので、今後の進め方についてご相談させてください。
退職の理由を聞かれたとき
以前から関心のあった◯◯の分野に挑戦したいと考え、決心しました。こちらで経験した◯◯を生かしたいと思っています。
家庭の事情で、今の働き方を続けるのが難しくなりました。詳しい事情はお話しできる範囲になりますが、ご理解いただけますと幸いです。
注意
理由は前向きなものを短く伝えるのが基本です。言いたくない事情まで詳しく話す必要はありません。
上司に会えないときの電話
お疲れさまです。□□です。今、少しお時間よろしいでしょうか。
本来は直接お伝えすべきところ、電話で失礼いたします。
実は、退職したいと考えておりまして、そのご相談でお電話しました。
引き止められたときの返し方
お気持ちは大変ありがたいです。ただ、自分なりに考えたうえで決めたことですので、退職の意思は変わりません。残りの期間、引き継ぎはしっかり行います。
まだ迷っている段階なら、条件の提示を受けて考え直すのも一つの選択です。決めているなら、お礼を伝えつつ意思ははっきり伝えます。あいまいな返事をすると、話が長引く原因になります。
避けたい言い方・伝え方
| 避けたい言い方・伝え方 | 理由 | 代わりに |
|---|---|---|
| 同僚に先に話す | 上司が人づてに知ることになる | 最初に直属の上司に伝える |
| チャット・メールだけで退職を伝える | 一方的な印象になりやすい | 面談をお願いし、声で伝える |
| 「辞めようかなと思っていて…」とあいまいに言う | 相談と受け取られ、引き止めの話になりやすい | 決めたことなら「退職したいと考えております」 |
| 会社や上司への不満を並べる | 話がこじれ、残りの期間が気まずくなる | 前向きな理由を短く |
| 忙しい時間帯に通りがかりで切り出す | 落ち着いて話せない | 面談の時間をもらう |
| 「退職させていただきます」と一方的に告げる | 相談の余地がない印象になる | 「退職したいと考えております。今後の進め方をご相談させてください」 |
伝えた後のフォロー
面談の後は、時間をもらったことへのお礼を一言伝えます。口頭でも、チャットやメールでも構いません。
本日はお忙しいところお時間をいただき、ありがとうございました。
突然のご相談で驚かせてしまい、申し訳ありません。
今後の手続きと引き継ぎについては、ご指示に従って進めます。引き続きよろしくお願いいたします。
退職日が決まったら、退職届の提出、引き継ぎ、周りへの報告と進みます。退職届の書式や提出先は会社の決まりに従ってください。退職日までの営業日を数えるときは営業日計算ツールが使えます。最終日が近づいたら、引き継ぎの挨拶メールや退職の挨拶を送ります。
この記事の要点
- 退職の意思は、まず直属の上司に面談をお願いして直接伝える。
- 面談のお願いの段階では「ご相談したいことがあります」とし、「退職」とは書かない。
- 退職の時期や手続きは、切り出す前に就業規則を確認する。
- 理由は前向きなものを短く。決めているなら意思ははっきり伝える。
- 面談の後は時間をもらったお礼を伝え、手続きは会社の決まりに従う。
FAQ
よくある質問
会社の就業規則に定めがあることが多いので、まず就業規則を確認してください。引き継ぎの時間も考えて、決まりに沿って早めに相談するのが無難です。法律では、期間の定めのない雇用について民法第六百二十七条第一項に定めがありますが、自分の場合にどう当てはまるかは、就業規則や雇用契約を確かめ、分からなければ人事に確認してください。
面談のお願いをメールやチャットで送るのは問題ありませんが、退職の意思そのものは対面か、難しければ電話やオンライン会議で伝えるのが基本です。メールだけで伝えると、一方的な印象になりやすくなります。
直属の上司です。同僚や他部署の人、さらに上の役職の人に先に話すと、上司が人づてに知ることになり、話がこじれる原因になります。周りへいつ伝えるかは、上司と相談して決めます。
うそをつく必要はありませんが、すべてを詳しく話す必要もありません。新しい仕事への挑戦や家庭の事情など、前向きで差し支えのない理由を短く伝えるのが一般的です。会社や人への不満を並べるのは避けたほうが無難です。
書式や出し方は会社によって違います。会社で決まった書式がある場合もあるので、上司や人事に確認し、会社の決まりに従ってください。