式次第
式次第とは?書き方と例文12選
式典・会議・懇親会でそのまま使える見本
式次第(しきしだい)とは、式典で行う項目を、進行する順に並べて書いた紙です。参加者に配ったり会場に掲示したりします。書き方の基本は①冒頭に式典名(必要に応じて日時・会場)②「一、開式の辞」から項目を順に並べる ③挨拶の項目に肩書と氏名を添える ④「閉式の辞」で終えるの4点です。最小の形は次のとおりです。令和◯年度 ◯◯株式会社 入社式 式次第
一、開式の辞
二、社長式辞 代表取締役社長 ◯◯ ◯◯
三、辞令交付
四、新入社員代表挨拶 新入社員代表 ◯◯ ◯◯
五、閉式の辞このページには、入社式・表彰式・周年記念式典・落成式・総会・祝賀会・送別会・歓迎会・忘年会・講演会・会議・オンライン懇親会の例文12種を、コピーできる形で載せています。式次第作成ツールに貼り付ければ、縦書き・横書きを選んでA4で印刷できます。後半では、所要時間の積み上げと、押したときに削る場所を先に決めておく手順を整理します。
結論
式次第は、式典の進行順を項目で示した文書です。「次第」は物事の順序を表す言葉で、式典では「式次第」、会議や総会では「議事次第」「総会次第」のように、何の順序かを前に付けて使います。作るときは①式典の目的と中心人物を決める ②構成要素を洗い出す ③順番を決める ④所要時間を積み上げる ⑤押したときに削る箇所を合意する ⑥配布用(式次第)と進行用(進行表)に書き分けるの順で進めます。並べ方や挨拶の順番には慣習がありますが、地域・業界・組織によって異なり、絶対的な正解はありません。社内に過去の式次第があれば、それに揃えるのが最も無難です。
式次第とは — 意味・読み方と「次第」との違い
式次第は「しきしだい」と読みます。式典で行う項目を、行う順に並べて書いたものです。参加者や来賓に配る、会場の入口や壇上の脇に掲示する、といった使い方をします。参加者が「いま何をしていて、あと何が残っているか」を知るための紙なので、時刻や裏方の段取りは載せず、項目名と挨拶者の肩書・氏名だけを載せます。
似た言葉との使い分け
| 呼び方 | 使う場面 | 載せるもの |
|---|---|---|
| 式次第 | 入社式・表彰式・周年記念式典・落成式などの式典 | 式典名、項目名、挨拶者の肩書と氏名 |
| 次第 | 物事の順序を表す言葉。何の順序かを前に付けて使う | — |
| 議事次第・総会次第 | 会議、総会 | 開会、挨拶、議長選出、議案、報告事項、閉会など |
| 進行表(キューシート) | 司会・運営・音響照明の内部用 | 時刻、所要時間、読み上げ文、合図、動線 |
| プログラム | 発表会・講演会・コンサートなど、見る・聴く催し | 演目や講演の題名、出演者、開始時刻を載せることもある |
式次第があると何が変わるか
- 参加者:いまどの項目で、あと何が残っているかが分かり、起立や拍手の場面に備えられる
- 挨拶をお願いした方:自分が何番目で、前後に誰が話すかが分かり、内容の重複を避けられる
- 司会・運営:全員が同じ紙を見ているので、順番の変更や省略を伝えやすい
- あとで振り返る人:記念誌や社内報に、当日の流れをそのまま記録として残せる
式次第を使う主な場面
入社式・入学式・卒業式、表彰式、周年記念式典、落成式・竣工式、就任披露、総会、祝賀会、送別会・歓迎会、忘年会・新年会、講演会、社内外の会議などで使われます。会議や気軽な会では「次第」とだけ書くこともあります。
Point
迷ったら、式典なら「式次第」、会議や総会なら「次第」「議事次第」と書けば足ります。参加者に配る紙と、司会や運営が使う進行表は別物です。配る紙に時刻や裏方の動きを書かないことだけ守ってください。
式典別の式次第の例(コピーして使える)
式典の種類ごとに、項目の並べ方の一例を載せます。枠の中は、1行がそのまま1項目です。「項目,肩書 氏名」の行は、式次第作成ツールの「項目」欄に貼ると、肩書と氏名が右側(縦書きでは下側)に入ります。紙に直接書く場合は、カンマを全角の空白に置き換えてください。
例1:入社式の式次第
式典名の例:令和◯年度 ◯◯株式会社 入社式
社長式辞,代表取締役社長 ◯◯ ◯◯
辞令交付
役員紹介
新入社員代表挨拶,新入社員代表 ◯◯ ◯◯
来賓祝辞,◯◯ ◯◯ 様
記念撮影
閉式の辞
注意
来賓を招かない場合は「来賓祝辞」を削ります。辞令交付を全員に行うか代表者だけにするかで、所要時間が大きく変わります。入社式全体の準備と進行は入社式の準備と進行で整理しています。
例2:社内表彰式の式次第
式典名の例:令和◯年度 社長表彰式
主催者挨拶,代表取締役社長 ◯◯ ◯◯
選考経過報告,選考委員長 ◯◯ ◯◯
表彰状・記念品授与
受賞者代表謝辞,◯◯部 ◯◯ ◯◯
講評,取締役 ◯◯ ◯◯
記念撮影
閉会の辞
注意
受賞者が多い場合は、授与を部門ごとにまとめるか、代表者だけ登壇してもらうかを先に決めます。表彰式の段取りは表彰式の進め方、表彰状の文面は表彰状の文例、印刷は賞状・表彰状作成ツールで進められます。
例3:周年記念式典の式次第
式典名の例:◯◯株式会社 創立◯周年記念式典
主催者式辞,代表取締役社長 ◯◯ ◯◯
来賓祝辞,◯◯株式会社 代表取締役 ◯◯ ◯◯ 様
来賓紹介
祝電披露
感謝状贈呈
記念映像上映
閉式の辞
注意
来賓の挨拶が複数になる場合、順番は推測で決めず、来賓側の担当者に事前に確認してください(後の章「挨拶者の順番と持ち時間の決め方」)。祝電の読み上げ方は祝電披露の司会、祝辞の文面は祝辞の例文を参照してください。
例4:落成式・竣工式の式次第(式典部分)
式典名の例:◯◯ビル 落成式
主催者挨拶,◯◯株式会社 代表取締役 ◯◯ ◯◯
工事経過報告,◯◯建設株式会社 ◯◯ ◯◯
感謝状贈呈
来賓祝辞,◯◯ ◯◯ 様
祝電披露
テープカット
閉式の辞
注意
神事を行う場合は、神事の進め方を神職に確認し、式典部分とは分けて書きます。竣工式と落成式の違いや流れは竣工式・落成式の流れで整理しています。
例5:総会(自治会・団体)の次第
見出しの例:令和◯年度 ◯◯会 定期総会 次第
会長挨拶,◯◯会 会長 ◯◯ ◯◯
来賓祝辞,◯◯ ◯◯ 様
議長選出
議事
第一号議案 ◯◯年度 事業報告
第二号議案 ◯◯年度 収支決算報告
第三号議案 ◯◯年度 事業計画(案)
議長退任
閉会の辞
注意
議案の並びや採決の方法は、その団体の規約に従ってください。会社の株主総会は会社法の手続きが関わるため、この例をそのまま使わず株主総会の運営を確認してください。総会での挨拶の文例は総会の挨拶例文にあります。
例6:祝賀会・懇親会の式次第
式典名の例:◯◯受賞 祝賀会
主催者挨拶,◯◯ ◯◯
来賓祝辞,◯◯ ◯◯ 様
乾杯,◯◯ ◯◯ 様
歓談
余興
中締め,◯◯ ◯◯
閉会の辞
注意
式典のあとに懇親の場が続く場合、乾杯を式典の最後に置くか、懇親会の最初に置くかで全体の性格が変わります。挨拶を頼む順番は懇親会の挨拶の順番、開会・閉会の言葉の文例は開会の言葉と閉会の言葉を参照してください。
例7:送別会の式次第
見出しの例:◯◯さん 送別会 次第
主催者挨拶,◯◯部 部長 ◯◯ ◯◯
乾杯,◯◯ ◯◯
歓談
記念品・花束贈呈
送られる方からのご挨拶,◯◯ ◯◯ さん
中締め,◯◯ ◯◯
閉会の言葉
注意
送別会は主役が送られる方なので、主役の挨拶は終盤の、全員が集まっているうちに置きます。社内の気軽な会では「開会の辞」より「開会の言葉」のほうが場に合います。挨拶の文例は送別会の挨拶にあります。
例8:歓迎会の式次第
見出しの例:◯◯部 新メンバー歓迎会 次第
歓迎の挨拶,◯◯部 部長 ◯◯ ◯◯
新しく加わった方の自己紹介
乾杯,◯◯ ◯◯
歓談
メンバー紹介
締めの挨拶,◯◯ ◯◯
閉会の言葉
注意
自己紹介は乾杯の前に置くと、歓談の話題のきっかけになります。迎える人数が多い場合は、自己紹介を1人ずつ短くするか、歓談中に各テーブルを回ってもらう形に切り替えます。挨拶の文例は歓迎会の挨拶にあります。
例9:忘年会・新年会の次第
見出しの例:令和◯年 ◯◯株式会社 忘年会 次第(新年会なら「新年会」に置き換え)
社長挨拶,代表取締役社長 ◯◯ ◯◯
乾杯,取締役 ◯◯ ◯◯
歓談
社内表彰・景品抽選
余興
中締め,◯◯部 部長 ◯◯ ◯◯
閉会の言葉
注意
忘年会なら社長挨拶で一年の労いを、新年会なら新年の方針を述べてもらう形が組みやすくなります。景品抽選や余興は時間が読みにくいので、押したときに短くする項目として先に決めておいてください(後の章「押したときに削る箇所」)。
例10:講演会・説明会の次第(横書き)
見出しの例:◯◯講演会 次第
2. 主催者挨拶,◯◯協会 会長 ◯◯ ◯◯
3. 講師紹介
4. 講演「◯◯◯◯」,◯◯大学 教授 ◯◯ ◯◯ 様
5. 質疑応答
6. 閉会
注意
講演会や説明会は、講演の題名を項目に入れると参加者が内容を把握しやすくなります。休憩を挟む場合は、休憩も1項目として書いておくと、参加者が戻る目安になります。質疑応答の司会は質疑応答の司会、企画全体はセミナーの企画を参照してください。
例11:会議の次第(横書き)
見出しの例:令和◯年度 第◯回 ◯◯会議 次第(見出しの下に「日時 令和◯年◯月◯日(◯)午後◯時から」「場所 ◯◯会議室」を添える。ツールでは日時・会場の欄に入れる)
2. 挨拶,◯◯部長 ◯◯ ◯◯
3. 報告事項
(1) ◯◯の進捗について(資料1)
(2) ◯◯の結果について(資料2)
4. 協議事項
(1) ◯◯の方針について(資料3)
5. その他
6. 閉会
注意
会議の次第は、議題の横に配布資料の番号を書いておくと、参加者が手元の資料をすぐ開けます。「報告事項」(共有するだけ)と「協議事項」(その場で決める)を分けて書くと、どこで時間を使う会議かが一目で分かります。団体の総会のように規約で手続きが決まっている会議は、例5と規約を確認してください。
例12:オンライン・ハイブリッドの懇親会の次第
見出しの例:◯◯ オンライン交流会 次第
主催者挨拶,◯◯ ◯◯
乾杯(各自のお飲み物でご参加ください),◯◯ ◯◯
小グループに分かれての歓談
全体での近況共有
画面での記念撮影
閉会の言葉
注意
オンラインでは、次第を開始前に案内メールやチャットで送り、当日は画面共有で表示しておくと、途中から参加した人も流れを追えます。会場とオンラインを併用する場合は、会場のマイクの声が配信側に届くか、乾杯や拍手の合図をどう揃えるかを、司会と配信担当で事前に決めてください。
Point
例は項目の並べ方の一例です。何を入れ、どの順にするかは、後の章「最初に決める2つのこと」で書き出す「目的」と「中心は誰か」で決まります。社内に過去の式次第があれば、まずそちらに揃えてください。
式次第作成ツールで印刷する手順
式次第作成ツールは登録不要・無料で、入力した内容はサーバーに送らずブラウザの中で処理します。
- 01
「例から始める」で式典の種類を選ぶ
表彰式・入社式・周年記念式典・忘年会や懇親会の並びが入ります。上の例を使う場合は、どれを選んでもかまいません。
- 02
「項目」欄を直す
1行に1項目です。上の枠の中をコピーして貼り付けるか、1行ずつ直します。「項目,肩書 氏名」と書いた行は、肩書と氏名が右側(縦書きでは下側)に入ります。
- 03
書き方と番号を選ぶ
改まった式典なら縦書きで番号を「一、二、三」、社内の式典や会議形式なら横書きで「1. 2. 3.」が読みやすい組み合わせです。
- 04
式典名・日時・会場・主催を入れる
日時・会場・主催は任意です。日時欄には開催日と開始時刻だけを入れ、項目ごとの時刻は書きません。
- 05
印刷する
印刷設定の倍率と余白は、ツール画面の案内どおりに設定してください。印刷前に、氏名と肩書の表記を本人または担当者に確認します。
式次第の書き方 — 縦書き・横書きと見本
ここからは、参加者に配る配布用の式次第の書き方です。決まった様式が法令で定められているわけではなく、組織に残っている過去の式次第に揃えるのが最も無難です。前例がない場合に、よく見られる形を整理します。
縦書きと横書きの選び方
| 書き方 | 向いている場面 | 項目番号の振り方の例 |
|---|---|---|
| 縦書き | 入社式・周年記念式典・落成式など、改まった式典 | 漢数字で「一、開式の辞」「二、社長式辞」のように並べる |
| 横書き | 社内の表彰式・会議形式の式典 | 算用数字で「1. 開会の辞」「2. 主催者挨拶」のように並べる |
注意
縦書きか横書きかに決まりはありません。式典の改まり具合と、会場に掲示する案内や招待状の向きに合わせると統一感が出ます。縦書きで数字を入れる場合は、漢数字にそろえると読みやすくなります。
書くときの基本
- 冒頭に式典名を書く(例:「令和◯年度 入社式 式次第」)。日付と会場を添えることもある
- 項目は「開式の辞」「閉式の辞」のように、短い名詞で書く
- 挨拶の項目には、肩書と氏名を添える(例:「来賓祝辞 ◯◯市長 ◯◯◯◯様」)
- 来賓に「様」を付けるかどうかは組織や地域で分かれるため、過去の式次第の扱いに揃える
- 配布用には時刻や分数を書かない(押したときに参加者に伝わるため)
- 最後の項目は「閉式の辞」「閉会の辞」で終える
冒頭の書き方:式典名・日時・会場・主催
冒頭には、何の式典か・いつ・どこで・誰が主催するかを書きます。日時は和暦か西暦のどちらかに揃え、曜日と午前・午後を添えると読み違いが起きません。
日時 令和◯年◯月◯日(◯曜日)午後◯時◯分から
会場 ◯◯ホテル ◯階 ◯◯の間
主催 ◯◯株式会社
注意
ここに書くのは開始時刻だけです。項目ごとの時刻は配布用に載せず、進行表に書きます。招待状や会場の案内板と、式典名・日付の表記(和暦か西暦か、正式名称か)を揃えてください。
完成形の例(縦書きの式次第を横に起こしたもの)
一、開式の辞
二、社長式辞 代表取締役社長 ◯◯ ◯◯
三、辞令交付
四、役員紹介
五、新入社員代表挨拶 新入社員代表 ◯◯ ◯◯
六、記念撮影
七、閉式の辞
令和◯年◯月◯日 於 ◯◯ホール
項目名の言い方:改まった式典と社内の会
同じ中身でも、場の改まり具合で項目名の言い方が変わります。「◯◯挨拶」は改まった式典でも普通に使うので、「◯◯の辞」と並んでいてもかまいません。気をつけたいのは「開式の辞」と「おわりの言葉」のように改まった言い方と気軽な言い方が1枚に混ざることです。1枚の中ではどちらかの列に揃えると、読んだときの違和感がなくなります。
| 中身 | 改まった式典で使う言い方 | 社内の会・気軽な会で使う言い方 |
|---|---|---|
| 始まりを告げる | 開式の辞/開会の辞 | 開会の言葉/はじめの言葉 |
| 主催者の代表が趣旨を述べる | 式辞(例:社長式辞)/主催者挨拶 | 代表のご挨拶/主催者からのひと言 |
| 来賓が祝いを述べる | 来賓祝辞 | 来賓挨拶/お祝いの言葉 |
| 当事者がお礼を述べる | 謝辞/代表挨拶 | お礼の言葉 |
| 欠席者のお祝いを読む | 祝電披露 | メッセージのご紹介 |
| 物を渡す | 記念品贈呈/感謝状贈呈 | 記念品・花束贈呈 |
| 終わりを告げる | 閉式の辞/閉会の辞 | 閉会の言葉/おわりの言葉 |
注意
「開式の辞」で始めたら「閉式の辞」、「開会の言葉」で始めたら「閉会の言葉」と、始めと終わりを対にしてください。開式の辞・閉式の辞で司会が読む一文は開式の辞・閉式の辞で文例を載せています。
見やすく仕上げるレイアウト
- 式典名と日付・会場は中央に、項目は左(縦書きでは上)に揃えて並べる
- 項目と項目の間に余白をとり、1枚に収まる量に絞る(収まらないときは項目名を短くする)
- 書体は明朝体なら改まった印象、ゴシック体なら読みやすさを優先した印象になる。1枚の中で混ぜない
- 肩書と氏名は項目名から少し離し、行ごとに位置を揃える
- 会場に掲示する式次第は、離れた席からも読める大きさで別に作る(配布用を拡大するだけだと余白の比率が崩れやすい)
- 高齢の来賓が多い式典では、配布用も文字を大きめにする
- 改まった式典では、白か生成り色の厚手の紙に刷ると配布物として格が整う。会議の次第は普通紙で足りる
- 略称を使わず、組織名・肩書は正式名称で書く
司会が読む開式・閉式の一文(コピー用)
【次の項目へ】続きまして、社長式辞でございます。代表取締役社長 ◯◯ ◯◯より、式辞を申し上げます。
【来賓祝辞】ここで、ご来賓の皆様よりご祝辞を頂戴いたします。◯◯株式会社 代表取締役 ◯◯ ◯◯様、お願いいたします。
【閉式】以上をもちまして、令和◯年度 ◯◯株式会社 入社式を閉式いたします。
注意
司会の一文は配布用の式次第には書かず、司会の台本に書きます。紹介の口上や起立・礼の合図まで含めた台本はイベント司会台本を参照してください。
肩書・氏名・敬称の書き方
| 書く相手 | 書き方の例 | 確認すること |
|---|---|---|
| 社内の挨拶者 | 代表取締役社長 ◯◯ ◯◯ | 肩書の正式名称。社内の人には「様」を付けない |
| 来賓 | ◯◯市長 ◯◯ ◯◯ 様/◯◯株式会社 代表取締役 ◯◯ ◯◯ 様 | 「様」を付けるかどうかは組織や地域で分かれるため、過去の式次第に揃える |
| 挨拶をしない来賓 | 項目は「来賓紹介」とだけ書く | 紹介する方の一覧は司会の台本側に書く |
| 欠席者の祝電 | 項目は「祝電披露」とだけ書く | 読み上げる数と順番は進行表で決める |
書き終えたら確認すること
- 「開式の辞」で始めたら「閉式の辞」、「開会の辞」で始めたら「閉会の辞」で終えている
- 項目名の言い回しが揃っている(「開式の辞」と「おわりの言葉」のように、改まった言い方と気軽な言い方が混ざっていない)
- 挨拶者の肩書と氏名の表記を、本人または担当者に確認した
- 配布用の並び順が、司会の台本・進行表の並び順と一致している
- 配布用に時刻・分数・削減計画を書いていない
Point
完成形の書式は、式次第作成ツールで縦書き・横書きと番号の振り方を切り替えて作れます。書き方に迷ったら、社内に残る過去の式次第の形に揃えるのが最も無難です。
式次第でよくある間違い
印刷してから気づくと刷り直しになる間違いを、起きやすい順に並べます。印刷前にこの表で見直してください。
| よくある間違い | なぜ困るか | 直し方 |
|---|---|---|
| 来賓の肩書・氏名の誤字、旧字体の取り違え | 本人の目の前に配られ、当日は直せない | 表記をそのまま本人または秘書・担当者に確認してから印刷する |
| 「開式の辞」で始めて「閉会の辞」で終える | 始めと終わりが対になっておらず、読み手が引っかかる | 始めの項目名に合わせて終わりの項目名を揃える |
| 改まった項目名と気軽な項目名が混在(「開式の辞」「謝辞」の中に「お礼の言葉」など) | 改まった項目と気軽な項目が並び、式の格がぶれて見える | 項目名の言い方の表で、どちらかの列に揃える |
| 配布用に時刻や分数を書く | 進行が押すと、参加者が遅れに気づく | 時刻は進行表だけに書き、配布用は項目名と挨拶者だけにする |
| 配布用と司会台本の順番が違う | 司会が読み上げた順と手元の紙が食い違う | 変更があったら、台本・進行表・配布用の3つを同時に直す |
| 社内の人に「様」を付ける | 社外の方と同じ扱いに見える | 社内の挨拶者は肩書と氏名だけにする(社内の慣例があればそれに揃える) |
| 略称や社内の呼び名で書く | 来賓や外部の参加者には何のことか分からない | 組織名・肩書・式典名を正式名称で書く |
| 直前の変更に備えていない | 挨拶者の欠席や順番の変更で刷り直しになる | 印刷の締切を決め、締切後の変更は司会の読み上げで対応すると決めておく |
最初に決める2つのこと
構成要素を並べる前に、2つだけ決めてください。これが決まっていないと、項目を足すか削るかの判断がすべて主観になります。
1. この式典の目的
- 対外的な宣言:周年、落成、創立。外に向けて何かを示す
- 内部の区切り:入社、就任、竣工、解散。組織内の節目を共有する
- 感謝の表明:関係者への謝意が主目的
- 関係の構築・維持:集まること自体に意味がある
2. この式典の中心は誰か
主催者か、来賓か、当事者(新入社員、就任者、受賞者)か。中心が決まると、時間配分の優先順位が決まります。来賓が中心の式典で当事者の挨拶を長く取ると、全体の印象がぼやけます。
Point
この2つを1行ずつ紙に書いて、式次第の案と並べて置いてください。項目を足すかどうか迷ったとき、この2行に照らして判断します。「目的に貢献するか」「中心人物を立てるか」のどちらにも当てはまらない項目は、削ってよい項目です。
構成要素を洗い出す
式典に使われる要素を並べます。すべてを入れる必要はありません。目的と中心人物に照らして取捨選択してください。
| 要素 | 位置づけ | 備考 |
|---|---|---|
| 開会の辞/開式の辞 | 式の開始を宣言する | 司会または進行役。省略されることは少ない |
| 国歌・社歌斉唱 | 組織や場の性格による | 慣習のある組織でのみ。強制にならない配慮が要る |
| 主催者挨拶 | 式典の趣旨を述べる | 代表者。式の骨格となる挨拶 |
| 経過報告・事業報告 | ここまでの経緯を共有する | 周年・落成式などで使われる。省略可 |
| 来賓挨拶(祝辞) | 外部からの祝意 | 人数と持ち時間の管理が最も難しい要素 |
| 来賓紹介 | 挨拶しない来賓を紹介する | 全員の挨拶が難しい場合の代替 |
| 祝電披露 | 欠席者からの祝意 | 読み上げる数を事前に決める |
| 当事者の挨拶・決意表明 | 就任者、新入社員代表など | 中心人物が当事者の場合は厚く |
| 記念品贈呈・目録贈呈 | 物の受け渡しを伴う | 動線の設計が要る |
| テープカット・くす玉・鍬入れ | 象徴的な所作 | 人数と並び順、合図を決める |
| 記念撮影 | 記録と、参加者への提供物 | 並び順の決定と移動に時間がかかる |
| 乾杯 | 式典から懇親への切り替え | 式典パートの終わりか、懇親パートの始まりかを決める |
| 閉会の辞 | 式の終了を宣言する | 次の案内(会場移動、懇親会)を含める |
注意
この表は要素の一覧であって、順番そのものではありません。また、ここに挙がっていない要素が慣習として存在する業界・地域もあります。社内の過去の式次第、招く来賓側の慣例、会場が持っている知見を確認してください。
並べ方の考え方
順番の原則は「場を作る → 中心を置く → 場を閉じる」です。この3つの塊で考えると、個別の判断がしやすくなります。
3つの塊に分ける
| 塊 | 役割 | 入る要素の例 |
|---|---|---|
| 導入 | 場の性格を定め、全員の意識を揃える | 開会の辞、(斉唱)、主催者挨拶、経過報告 |
| 中心 | この式典でしか起きないことを置く | 来賓挨拶、当事者の挨拶、贈呈、テープカット、表彰 |
| 収束 | 締めて、次へ送り出す | 記念撮影、乾杯、閉会の辞、次の案内 |
並べるときの判断材料
- 立つ・座るの回数を減らす:参加者が起立する場面が点在すると疲れます。まとめられるならまとめる
- 登壇者の入れ替えを連続させない:挨拶と挨拶の間に贈呈を挟むと、動線が交錯します
- 同種の要素は固める:挨拶が4本あるなら、間に別の要素を挟まず連続させるほうが流れが途切れません
- 象徴的な所作は中心に置く:テープカットやくす玉は、式典の山場として見える位置に
- 乾杯の位置で全体の性格が決まる:式典の最後に置けば式典が主、懇親会の冒頭に置けば懇親が主になります
Point
「来賓挨拶は何番目か」に唯一の正解はありません。主催者挨拶の直後に置く構成も、当事者の挨拶を挟んでから置く構成も、どちらも実際に使われています。招く来賓側の慣例や、業界の通例を確認するのが最も確実です。判断に迷う場合は、当該の来賓の秘書や担当者に、どのような扱いが適切かを事前に相談してください。
所要時間を積み上げる
式次第の時間は、挨拶の時間を足しただけでは出ません。間(ま)の時間が、思っているより大きいからです。
積み上げの式
総所要時間 = Σ(各要素の実施時間) + 登壇回数 × 登壇降壇の所要 + つなぎ回数 × 司会のつなぎ時間 + 拍手・間の時間
計算例
次の前提を置きます。すべて仮の値であり、自社の会場と進行で実測して置き換えてください。
- 前提1:挨拶が4本、各5分(主催者、来賓2名、当事者代表)
- 前提2:登壇から定位置まで、および降壇にかかる時間を1回あたり40秒と置く
- 前提3:司会が次の項目へつなぐ時間を1回あたり30秒と置く(紹介の口上を含む)
- 前提4:拍手と間を1要素あたり15秒と置く
- 前提5:開会・閉会の辞が各1分、記念撮影が7分
| 項目 | 計算 | 小計 |
|---|---|---|
| 挨拶4本 | 4 × 5分 | 20分 |
| 開会・閉会の辞 | 2 × 1分 | 2分 |
| 記念撮影 | — | 7分 |
| 登壇降壇 | 4回 × 40秒 | 約2分40秒 |
| 司会のつなぎ | 7回 × 30秒 | 3分30秒 |
| 拍手・間 | 7要素 × 15秒 | 1分45秒 |
挨拶の時間だけなら20分ですが、開会・閉会の辞と記念撮影で9分、登壇降壇・つなぎ・拍手でさらに約8分が加わります。挨拶以外の時間の多くは「間」です。式次第を作るときに挨拶時間だけを足して「30分の式典です」と案内すると、ここで破綻します。
Point
40秒・30秒・15秒は、計算の構造を示すために置いた仮の値です。会場の広さで登壇時間は変わり、司会の口上の長さでつなぎ時間は変わります。リハーサルでストップウォッチを持ち、実測した値に置き換えてください。測れない場合でも、「間」を項目として表に立てること自体に意味があります。
挨拶が予定どおりに終わらない前提を持つ
「5分でお願いします」と依頼しても、そのとおりになるとは限りません。ここも、思い込みではなく自社の実績から係数を出してください。
- 01
過去の式典の記録を探す
録画、録音、進行表に書き込まれた実績時刻。何でも構いません。依頼した時間と、実際にかかった時間の両方が分かるものを探します。
- 02
依頼時間に対する実績の比を出す
「5分で依頼して6分かかった」なら1.2。これを複数の挨拶で集め、平均を取ります。この値が自社の係数です。
- 03
係数を使って再計算する
仮に係数が1.2なら、5分の挨拶は6分として扱います。先の例で挨拶は4本なので、総所要は約4分伸びます。伸びた後の時間で案内と会場押さえを組みます。
- 04
立場ごとに係数を分ける
記録が溜まってきたら、来賓・社内・当事者で係数を分けると精度が上がります。立場によって傾向が違うことがあります。
- 05
毎回、実績を記録する
進行担当が、各項目の開始時刻と終了時刻を進行表に書き込むだけです。これが次回の係数になります。
注意
記録がまったくない段階では、係数を仮に置いて計算し、当日に実測して検証してください。1回測れば、次回からは推測ではなく実績で組めます。進行表そのものの作り方は進行表(キューシート)の作り方を参照してください。
挨拶者の順番と持ち時間の決め方
最も神経を使う部分です。前提として、順番の付け方は地域・業界・組織の慣習に左右され、唯一の正解はありません。ここで示すのは、判断するための材料の揃え方です。
順番を決める前に確認すること
- 社内に過去の式次第が残っていないか(同種の式典での前例が最も強い材料)
- 招く来賓側に、席次や挨拶順の慣例がないか
- 業界団体や地域の商慣習で、一般的な扱いが定まっていないか
- 複数の来賓の間に、公的な上下関係が存在するか
- 会場や、式典を扱い慣れた事業者に知見がないか
判断の材料になる軸
| 軸 | 考え方 | 注意 |
|---|---|---|
| 公的な立場 | 行政・団体の役職など、客観的に定まる序列 | 正式名称と肩書を必ず確認する |
| 主催者との関係 | 来賓か社内か。来賓を先に置く構成が多い | 組織により扱いが異なる |
| 式典との関わりの深さ | その式典に直接関わった度合い | 立場の序列と食い違うことがある |
| 過去の前例 | 同種の式典で、どの順だったか | 前例を変える場合は理由を説明できるようにする |
| 本人の意向 | 辞退や、順番の希望 | 事前に確認しておくと事故が減る |
Point
迷ったら、関係者に直接確認してください。来賓の秘書や担当者に「このような順番を考えていますが、差し支えありませんか」と事前に相談するのが、最も確実で、失礼のない方法です。推測で決めて当日に問題になるより、事前の一本の連絡のほうが安全です。
挨拶が多すぎるときの逃がし方
- 来賓紹介に切り替える:司会が氏名と肩書を読み上げ、起立・会釈をいただく形にする
- 祝電・メッセージの披露にまとめる:文面を預かり、司会が読み上げる
- 懇親会側に移す:式典では挨拶せず、懇親会の冒頭や乾杯の発声をお願いする
- 印刷物に掲載する:記念誌やパンフレットにメッセージを寄稿いただく
注意
切り替えをお願いするときは、依頼の時点で理由を添えてください。「式典全体の時間の都合で、ご挨拶ではなくご紹介とさせていただきます」と事前に伝えてあれば、当日の齟齬は起きません。当日に順番や扱いを変えるのが最も避けるべき事態です。
持ち時間の伝え方
- 持ち時間を分で明示する(「お手短に」では伝わらない)
- その時間が、登壇から降壇までか、話し始めてからかを明確にする
- 全体の式次第と、自分が何番目かを伝える
- 前後に誰が話すかを伝える(内容の重複を避けられる)
- 式典の目的と、参加者の構成を伝える
- 時間を知らせる方法(計時札、合図)を事前に伝えておく
押したときに削る箇所を、事前に合意しておく
式次第作りで最も省略されやすく、最も効くのがこの工程です。当日に「どこを削るか」を考え始めると、間に合いません。作成の段階で、削る順番を決めて関係者の合意を取ってください。
削減計画の作り方
- 01
各要素に優先度を付ける
A:削れない(式典が成立しなくなる)/B:短縮できる/C:省略できるの3段階です。開会・閉会の辞や中心となる所作はA、記念撮影や経過報告はBやCになることが多くなります。
- 02
Cの要素に、削る順番を振る
C1、C2…と番号を振ります。「5分押したらC1を省略、10分押したらC2も」という形で、判断を機械的にできるようにします。
- 03
Bの要素に、短縮後の時間を書く
「記念撮影7分 → 短縮時4分(全体1カットのみ)」のように、短縮版の内容まで書いておきます。当日に内容を考える余地を残さないことが重要です。
- 04
判断する人と、判断の時刻を決める
誰が削減を決めるか。そしていつ判断するか。「◯◯の終了時点で5分以上押していたらC1を省略」という形で、判断のタイミングを式次第上の位置で指定します。
- 05
関係者に事前共有して合意を取る
最も重要な工程です。削られる可能性のある要素の担当者に、事前に伝えて了解を得ます。当日に黙って飛ばすと、次回以降の信頼に関わります。
- 06
司会の台本に、削減時の読み上げ文を書いておく
省略する場合、司会は何と言って次に進むのか。この一文がないと、当日に不自然な間が生まれます。
削減計画の例(形式のみ)
次の表は書き方の形式を示すためのものです。時間の欄には、前節で積み上げた前提(挨拶各5分、開会・閉会の辞各1分、記念撮影7分)と、経過報告3分・祝電披露2分という仮の見積もりを入れています。いずれも自社でリハーサル計測した値に置き換えてください。優先度の付け方も、式典の目的と中心人物によって変わります。
| 要素 | 優先度 | 通常 | 短縮・省略時 |
|---|---|---|---|
| 開会の辞 | A | 1分 | 削らない |
| 主催者挨拶 | A | 5分 | 削らない |
| 経過報告 | C2 | 3分 | 省略。司会が「お手元の資料をご覧ください」と案内 |
| 来賓挨拶 | A | 5分×2 | 削らない(依頼済みのため) |
| 記念撮影 | B | 7分 | 4分に短縮(全体1カットのみ、個別は閉会後) |
| 祝電披露 | C1 | 2分 | 省略。司会が「お名前のみご紹介」に切り替え |
| 閉会の辞 | A | 1分 | 削らない |
Point
「依頼済みの挨拶」は原則として削れません。だからこそ、削れる要素を他に用意しておく必要があります。挨拶を4本も5本も組んだうえで削減計画が「挨拶を短くしてもらう」しかない式次第は、設計として破綻しています。削る余地を、式次第を組む段階で作り込んでください。
注意
逆に、早く終わりすぎたときの備えも1つ用意しておくと安心です。会場の押さえ時間や次のプログラムとの関係で、極端に早い終了が望ましくない場合があります。写真撮影を丁寧に行う、閉会前に一言添える、といった調整の余地を残しておいてください。
配布用と進行用を書き分ける
式次第は2種類作ります。混ぜると、どちらの用途にも使えなくなります。
| 種類 | 読む人 | 載せるもの | 載せないもの |
|---|---|---|---|
| 配布用(式次第) | 参加者、来賓 | 項目名、挨拶者の肩書と氏名、おおよその流れ | 時刻、分数、裏方の動き、削減計画 |
| 進行用(進行表) | 司会、運営、技術 | 時刻、各項目の所要、読み上げ文、合図、動線、削減の判断基準 | —(すべて載せる) |
配布用で気をつけること
- 氏名の表記(旧字体、ミドルネーム、読み仮名)を本人確認済みか
- 肩書の正式名称が最新か(人事異動や組織変更の反映)
- 並び順が、進行用の順番と一致しているか
- 時刻を載せるか載せないか(載せると、押したときに参加者に伝わる)
- 印刷の締切と、直前の変更にどう対応するか
Point
氏名と肩書の誤りは、式典で最も起こしてはいけない事故です。印刷前に、本人または担当者に表記のまま確認を取ってください。「おそらくこう書くはず」で印刷しないこと。読み仮名も必ず押さえ、司会の台本に振ってください。
進行用に必ず書くこと
- 各項目の開始時刻(分単位以上の精度で):「14:05」のように書く。「14時過ぎ」では遅れを判断できません
- 司会の読み上げ文:紹介の口上は一字一句書く。即興にしない
- 登壇者の動線:どちらから上がり、どちらから降りるか
- 裏方への合図:音響、照明、スライド、扉の開閉
- 削減の判断基準:「この時点で5分押していたら」をその位置に書き込む
- 実績を書き込む空欄:当日の実際の時刻を書き込む列。次回の設計値になります
注意
司会用の台本の書き方はイベント司会台本、裏方の動きを含む進行表の作り方は進行表(キューシート)の作り方に詳しく整理しています。式典全体の準備項目はイベント準備のチェックリストを参照してください。
リハーサルで確認すること
式次第の精度を上げる最後の工程です。全員を集めた通しリハーサルが難しくても、時間に関わる部分だけは必ず確認してください。
- 登壇から定位置まで、実際に歩いて秒数を測る(置いた前提値を実測に置き換える)
- 司会の口上を、実際に声に出して読んで秒数を測る
- マイクの高さ、演台の位置、原稿を置くスペース
- 照明やスライドの切り替えが、合図から何秒で反映されるか
- 記念撮影の並び順の決定と、整列にかかる時間
- 削減が発動したときの、司会の読み上げ文の確認
- 想定外が起きたときに、誰がどう判断するか
Point
リハーサルで測った秒数を、その場で進行表に書き込んでください。「あとで直す」と記憶に頼ると、必ず反映されません。計算で置いた前提値が、実測値に置き換わった瞬間に、式次第は「予定」から「計画」になります。
注意
式典の運営をイベント会社に任せる場合は、リハーサルの回数を見積の前提に書いてください。 人員数やリハーサルの回数が違うと、各社の見積は比べられません(イベント会社の見積書を比較する時の4つのポイント)。
この記事の要点
- 式次第は式典の項目を進行順に並べた紙。式典名を書き、「開式の辞」で始めて「閉式の辞」で終える。
- 式典・会議・懇親会の例文12種(入社式・表彰式・周年・落成式・総会・祝賀会・送別会・歓迎会・忘年会・講演会・会議・オンライン)をコピーして式次第作成ツールに貼れば、縦書き・横書きでそのまま印刷できる。
- 項目名は改まった言い方か社内向けの言い方かのどちらかに揃え、始めと終わりを対にする。
- 最初に「式典の目的」と「中心は誰か」を1行ずつ書く。項目の取捨はこの2行で判断する。
- 所要時間は挨拶の合計では出ない。登壇降壇・司会のつなぎ・拍手を項目として積み上げる。
- 挨拶の超過は、過去の記録から「依頼時間に対する実績の比」を出して織り込む。
- 押したときに削る箇所と順番を、事前に関係者と合意する。当日に考え始めると間に合わない。
FAQ
よくある質問
式次第(しきしだい)は、式典で行う項目を進行の順に並べて書いたものです。参加者や来賓に配ったり、会場に掲示したりします。式典名を冒頭に書き、「一、開式の辞」「二、社長式辞」のように項目を並べ、「閉式の辞」で終えるのが基本の形です。
「次第」は物事の順序を表す言葉で、何の順序かを前に付けて使います。式典の進行順なら「式次第」、会議や総会の進行順なら「議事次第」「総会次第」です。会議の次第には議案や報告事項が並び、式典の式次第には挨拶や贈呈などの項目が並びます。
冒頭に式典名(例:令和◯年度 入社式 式次第)を書き、項目を短い名詞で並べます。挨拶の項目には肩書と氏名を添え、最後を「閉式の辞」「閉会の辞」で締めます。配布用には時刻や分数を書かず、時刻は司会や運営が使う進行表に書きます。本文の式典別の例をコピーして使えます。
決まりはありません。入社式や周年記念式典のような改まった式典では縦書き、社内の表彰式や会議形式の式典では横書きが選ばれることが多い形です。縦書きなら「一、開式の辞」のように漢数字、横書きなら「1. 開会の辞」のように算用数字で並べると読みやすくなります。組織に過去の式次第があれば、それに揃えるのが最も無難です。
本文に、入社式・社内表彰式・周年記念式典・落成式・総会・祝賀会・送別会・歓迎会・忘年会・講演会・会議・オンライン懇親会の12の例を、1行1項目のコピーできる形で載せています。たとえば入社式なら「開式の辞・社長式辞・辞令交付・役員紹介・新入社員代表挨拶・来賓祝辞・記念撮影・閉式の辞」が一つの並べ方です。何を入れるかは式典の目的と中心人物で決めてください。
「開会の辞・会長挨拶・来賓祝辞・議長選出・議事(第一号議案、第二号議案…)・議長退任・閉会の辞」が一つの並べ方です。議案の並びや採決の方法は、その団体の規約に従ってください。会社の株主総会は会社法の手続きが関わるため、別に確認が必要です。
冒頭に会議名・日時・場所を書き、「1. 開会 2. 挨拶 3. 報告事項 4. 協議事項 5. その他 6. 閉会」のように横書きで並べるのが一つの形です。議題ごとに配布資料の番号を添えると、参加者が資料をすぐ開けます。本文の例11をそのままコピーして使えます。
「開会の言葉・社長挨拶・乾杯・歓談・社内表彰や景品抽選・余興・中締め・閉会の言葉」が一つの並べ方です。抽選や余興は時間が読みにくいので、押したときに短くする項目として先に決めておくと、終わりの時刻を守れます。
あると便利です。開始前に案内メールやチャットで送り、当日は画面共有で表示しておくと、途中から参加した人も流れを追えます。冒頭に画面と音声の確認を1項目として入れておくと、開始直後の混乱が減ります。
式次第は入社式や周年記念式典などの式典で、行う項目を進行の順に並べたものです。プログラムは発表会・講演会・コンサートなど、見る・聴く催しの演目や出演者を並べたもので、開始時刻を載せることもあります。会議や総会の順序なら「次第」「議事次第」と呼びます。
必ず要るものではありませんが、挨拶や記念品贈呈がある会では、幹事と司会、挨拶をお願いする方が順番を共有するために1枚あると進行が安定します。本文に送別会と歓迎会の見本を別々に載せています。社内の気軽な会なら、項目名は「開会の言葉」「閉会の言葉」のようなやわらかい言い方に揃えると場に合います。
決まりはありません。改まった式典では明朝体、読みやすさを優先するならゴシック体が選ばれ、1枚の中で書体を混ぜないほうが整って見えます。式典名と日付は中央に、項目は左(縦書きでは上)に揃え、項目の間に余白をとります。会場に掲示するものは、離れた席から読める大きさで別に作ってください。
配布用の式次第には書かないのが無難です。時刻を載せると、進行が押したときに参加者に伝わります。時刻・所要時間・読み上げ文は、司会や運営が使う進行表に書きます。
組織や地域で扱いが分かれます。社内に過去の式次第があれば、その扱いに揃えてください。社内の挨拶者には「様」を付けず、肩書と氏名だけを書きます。どちらの場合も、肩書の正式名称と氏名の表記は、印刷前に本人または担当者に確認してください。
式次第作成ツールは登録不要・無料で、式典名と項目を入れるだけで縦書き・横書きのA4で印刷できます。表彰式・入社式・周年記念式典・懇親会の例から始められ、本文の例をコピーして貼り付けることもできます。
「導入(場を作る)→ 中心(この式典でしか起きないこと)→ 収束(締めて次へ送る)」の3つの塊で考えると判断しやすくなります。ただし個々の要素の順番は地域・業界・組織の慣習に左右され、絶対的な正解はありません。社内に残る過去の式次第、招く来賓側の慣例、業界の通例を確認したうえで決めてください。
挨拶の合計時間だけでは出ません。Σ(各要素の実施時間)+登壇回数×登壇降壇の所要+つなぎ回数×司会のつなぎ時間+拍手・間、で積み上げます。たとえば挨拶4本×5分、登壇降壇を1回40秒、司会のつなぎを1回30秒、拍手・間を1要素15秒と置くと、挨拶だけなら20分のところ、開会閉会と記念撮影、間の時間を含めると、挨拶の合計を大きく上回ります。これらの秒数は仮に置いた値なので、リハーサルで実測して置き換えてください。
公的な立場、主催者との関係、式典への関わりの深さ、過去の前例、本人の意向、といった軸を並べて判断します。ただし扱いは地域や業界で異なるため、推測で決めないでください。最も確実なのは、来賓の秘書や担当者に「このような順番を考えていますが差し支えありませんか」と事前に相談することです。
過去の式典の録画や進行表から、依頼した時間に対して実際に何分かかったかの比を出し、自社の係数として使ってください。たとえば係数が1.2なら、5分の挨拶は6分として計画します。記録がない段階では仮に置いて計算し、当日に各項目の開始・終了時刻を記録して、次回の係数にしてください。
当日に考えるのでは間に合いません。式次第を作る段階で、各要素をA(削れない)・B(短縮できる)・C(省略できる)に分類し、Cには削る順番を、Bには短縮版の内容を書いておきます。そのうえで、判断する人と判断の時刻、削られる可能性のある要素の担当者への事前の了解、司会の読み上げ文まで用意してください。依頼済みの挨拶は原則削れないため、削る余地を他に作り込んでおくことが前提になります。