司会
質疑応答の司会 例文集
始め方・質問が出ない時・締め方
質疑応答は、セミナーや講演会の中でいちばん台本どおりにいかない時間です。質問が一つも出ないこともあれば、一人が長く話し続けることもあります。司会は、どちらになっても慌てない言葉を用意しておけば十分です。まずは下の基本形をそのまま使い、場面ごとの言い換えは各見出しから選んでください。セミナー全体の台本はセミナー・講演会の司会台本にあります。
結論
そのまま使える基本形
始める:「それでは、質疑応答に移ります。ご質問のある方は、挙手をお願いいたします」
つなぐ:「ありがとうございます。◯◯についてのご質問ですね。◯◯様、お願いいたします」
締める:「お時間となりましたので、次のご質問を最後とさせていただきます」
質問が出ない場合に備え、事前に集めた質問か、司会からの質問を一つ用意しておきます。
質疑応答の流れ(司会の台本の骨組み)
質疑応答の司会がする仕事は、次の順番に並びます。台本にはこの行ごとに、言う言葉を一つずつ書いておきます。
| 順番 | 司会がすること | 台本に書く言葉の例 |
|---|---|---|
| 講演の前 | 質疑応答があることを予告する | 「講演の後に質疑応答の時間を設けております。ご質問をお考えいただきながらお聞きください」 |
| ① 始める | 質疑応答に移ること、質問の手順、時間を伝える | 「残りのお時間で質疑応答に移ります」 |
| ② 指名する | 手を挙げた人を、席の位置や服装で示す | 「窓側の、紺色の上着をお召しの方、お願いいたします」 |
| ③ つなぐ | 質問の要点を短く言い直し、講師に渡す | 「◯◯についてのご質問ですね。◯◯様、いかがでしょうか」 |
| ④ お礼を言う | 回答の後、質問者にお礼を言う | 「ご質問ありがとうございました」 |
| ⑤ 予告する | 終了が近いことを先に伝える | 「次のご質問を最後とさせていただきます」 |
| ⑥ 締める | 質疑応答を終え、講師へのお礼と次の案内につなぐ | 「ご登壇いただいた◯◯様に、皆様、拍手でお礼をお伝えください」 |
注意
質疑応答の時間はプログラムを作る段階で決め、始めるときに「◯時◯分まで」と参加者に伝えます。終わりの時刻が分かっていると、質問する側も長さを調整しやすくなります。
質疑応答の始め方と指名のしかた
始め方(基本形)
◯◯様、ありがとうございました。それでは残りのお時間で、質疑応答に移ります。ご質問のある方は、手を挙げてお知らせください。マイクをお届けしますので、お手元に届きましたら、差し支えない範囲でご所属とお名前を添えてご質問ください。ご質問はお一人一問でお願いいたします。
始め方(終了時刻を伝える)
ここからは◯時◯分まで、質疑応答のお時間とさせていただきます。できるだけ多くの方にご質問いただけるよう、ご質問は簡潔にお願いいたします。
始め方(社内の勉強会など少人数の場合)
ありがとうございました。せっかくの機会ですので、◯◯さんに聞いてみたいことがあれば、手を挙げてください。感想でも構いません。
指名する
では、窓側の、紺色の上着をお召しの方、お願いいたします。/続いて、後方の通路側の方、どうぞ。/先に手を挙げてくださった入口側の方から伺い、その次に中央の方にお願いいたします。
質問を講師につなぐ
ありがとうございます。◯◯についてのご質問ですね。◯◯様、いかがでしょうか。
回答の後、質問者にお礼を言う
ご質問ありがとうございました。よろしいでしょうか。それでは、ほかにご質問のある方はいらっしゃいますか。
注意
質問が聞き取りにくかったときは、司会が「◯◯について、というご質問でよろしいでしょうか」と短く言い直してから講師に渡します。会場全体と講師に質問がはっきり伝わり、講師も答えを考える時間がとれます。
質問が出ないときの進め方
手が挙がらないときは、最初の一人になるのをためらっている場合があります。司会が最初の質問をすると、その後に手が挙がりやすくなります。下の順に試します。
少し待つ
どんな小さなことでも構いません。いかがでしょうか。(会場を見渡して数秒待つ)
事前質問を使う
お申し込みの際に、事前にいくつかご質問をいただいておりますので、まずそちらからご紹介します。「◯◯の場合はどうすればよいか」というご質問です。◯◯様、お願いいたします。
司会から質問する
それでは、口火を切る意味で、私から一つ伺ってもよろしいでしょうか。先ほどの◯◯のお話について、◯◯の場合はどう考えればよいでしょうか。
講師に話題を出してもらう
◯◯様、こうした講演の後によく寄せられるご質問があれば、一つご紹介いただけますでしょうか。
それでも出ないとき
ありがとうございました。後ほど思いついたご質問は、アンケートにご記入いただければ、講師にお伝えいたします。それでは、質疑応答はここまでとさせていただきます。
Point
申込フォームに「講師に聞きたいこと」の欄を設けておくのが、いちばん確実な備えです。紙の質問票を休憩時間に回収する方法や、社内の催しであれば同じ部署の人に「最初の質問をお願いできますか」と前もって頼んでおく方法もあります。
長い質問・答えにくい質問・宣伝への対応
| 場面 | 司会の言葉 |
|---|---|
| 質問が長い・意見が続く | 「ありがとうございます。お時間の都合もございますので、ご質問を一つに絞っていただけますでしょうか」 |
| 一人で何問も聞く | 「ほかの方にもお時間をお譲りしたいので、まず一つ目について伺います」 |
| 質問の意図が分かりにくい | 「確認させてください。◯◯について、というご質問でよろしいでしょうか」 |
| マイクが届く前に話し始めた | 「恐れ入ります、録音と後ろの席の方のために、マイクが届いてからお願いいたします」 |
| 講師が答えに詰まった | 「少し大きなご質問でしたので、◯◯様、まずお話しいただける範囲でお願いできますでしょうか」 |
| 講師が答えにくい内容 | 「個別のご事情に関わるご質問ですので、終了後に講師に直接お声がけいただけますでしょうか」 |
| テーマと関係のない質問 | 「本日のテーマから少し離れますので、終了後に事務局で承ります」 |
| 自社の宣伝になっている | 「ありがとうございます。ご質問の部分について、講師に伺います」と質問部分だけを講師に渡す |
| 講師への批判 | 「ご意見として承りました。講師から何かございますか」と講師に判断を委ね、司会は議論に加わらない |
注意
どの場面でも、質問者を否定する言い方はしないのが原則です。「ありがとうございます」で受けてから、時間や趣旨を理由に区切ります。
時間が迫ったときと質疑応答の締め方
時間が迫ってきたとき
残りのお時間が少なくなってまいりました。ご質問はあと一つから二つほどお受けいたします。
最後の質問を予告する
まだご質問のある方もいらっしゃるかと存じますが、お時間となりましたので、次のご質問を最後とさせていただきます。
締める(後日回答する場合)
ありがとうございました。お答えしきれなかったご質問は、アンケートにご記入ください。後日、事務局からご回答いたします。
締める(講師へのお礼と次の案内)
以上で質疑応答を終了いたします。ご登壇いただいた◯◯様に、皆様、拍手でお礼をお伝えください。(拍手の後)この後は◯◯時◯◯分から◯◯を予定しております。
「次のご質問を最後に」と先に言っておくと、突然打ち切った印象になりません。後日回答すると言った場合は、必ず実行します。回答はお礼メールに添えると手間が減ります(イベントのお礼メール例文)。
オンライン・ハイブリッドでの質疑応答
- 質問はQ&A機能かチャットで受け付け、司会が読み上げて講師に渡す。
- 講演中から質問を受け付けておき、運営スタッフが似た質問をまとめて司会に渡す。
- 読み上げるときは、質問者の名前を出すかどうかを事前に決めておく(匿名での質問を受け付ける設定にした場合は、そのことを案内しておくと質問しやすくなる)。
- 時間内に答えられなかった質問への対応(後日回答・回答しない)を、最初に案内しておく。
- ハイブリッド開催では、会場とオンラインから交互に質問を取ると、どちらかに偏らない。
始め方(オンライン)
ここからは質疑応答のお時間です。ご質問は、画面下のQ&Aからお送りください。お名前を出さずにご質問いただくこともできます(匿名の質問を受け付ける設定にした場合)。
質問を読み上げる
チャットでご質問をいただいております。「◯◯についてもう少し詳しく知りたい」というご質問です。◯◯様、お願いいたします。
ハイブリッドで交互に取る
会場の方からご質問をいただきましたので、次はオンラインでご参加の方からのご質問をご紹介します。
ウェビナー全体の台本と役割分担はウェビナーの進行台本と運営マニュアルにまとめています。
質疑応答の前に確認するチェックリスト
- 質疑応答の開始と終了の時刻を、講師と司会で共有した
- 事前質問を集め、最初に紹介する質問を選んである
- 質問が出ないときに司会がする質問を一つ用意した
- 講師に答えたくない話題がないか確認した
- マイクを運ぶ係と、会場のどこから回るかを決めた
- 質問者に所属と名前を言ってもらうかどうかを決めた
- 答えきれなかった質問を後日回答するかどうかを決めた
- オンラインの場合、Q&Aやチャットを読む担当を決めた
この記事の要点
- 基本形は「質疑応答に移ります。ご質問のある方は挙手をお願いいたします」。
- 質問が出ないときに備え、事前質問か司会の質問を一つ持っておく。
- 長い質問は「お時間の都合もございますので」で一つに絞ってもらう。
- 終える前に「次のご質問を最後に」と予告し、講師へのお礼で締める。
- オンラインではQ&A機能で受け付け、司会が読み上げる。ハイブリッドは会場とオンラインを交互に。
FAQ
よくある質問
数秒待っても手が挙がらなければ、申込時に集めた事前質問を紹介するか、司会から「口火を切る意味で、私から一つ伺います」と質問します。最初の一人が出ると、その後に手が挙がりやすくなります。
「それでは、質疑応答に移ります。ご質問のある方は、挙手をお願いいたします」が基本形です。続けて、マイクの受け取り方、所属と名前を添えるかどうか、一人一問であることを伝えます。
「ありがとうございます。お時間の都合もございますので、ご質問を一つに絞っていただけますでしょうか」と、まずお礼を言ってから時間を理由にお願いします。質問者を否定する言い方は避けます。
「お時間となりましたので、次のご質問を最後とさせていただきます」と予告し、回答後に「お答えしきれなかったご質問は、アンケートにご記入ください」と添えて、講師へのお礼で締めます。
質問が出ないときに司会が質問するのは、会場が話しやすくなるきっかけづくりです。「口火を切る意味で」と一言添えると、司会が質問する理由が参加者に伝わります。
プログラムを作る段階で講演時間とあわせて決め、講師にも伝えておきます。当日は始めるときに終了時刻を伝え、講演が延びた場合は質疑応答を短くして全体の終了時刻を守ります。