進行
ゴルフコンペ表彰式の式次第と進行
順位発表の順番で、場の空気が決まる
ゴルフコンペの表彰式は、一般的な式典とは組み立てが違います。 全員が疲れていて、お腹が空いていて、早く帰りたい。そのうえで場を盛り上げて終わらせる必要があります。鍵は順位発表の順番と賞の並べ方、そしてハンディキャップの扱いを事前に伝えてあるかです。
結論
ゴルフコンペの表彰式は、競技終了後に参加者が集まって成績を発表し、賞品を渡す場です。一般的な式典と違う点は3つあります。①参加者が疲れている ②成績という優劣が公開される ③賞の種類が多い。したがって短く、下位から上位へ盛り上げ、揉める要素を事前に潰しておくのが設計の基本になります。
全体の流れ
まず標準的な並びを示します。そのまま使うのではなく、自分のコンペに合わせて削ってください。 全部やると長くなります。
- 01開会・主催者挨拶(短く。長い挨拶は冒頭で場を冷やす)
- 02乾杯(食事つきの場合。先に飲ませると空気が緩む)
- 03特別賞の発表(ニアピン・ドラコンなど)
- 04飛び賞の発表
- 05成績発表(下位から上位へ)
- 06優勝者の挨拶
- 07次回の案内
- 08集合写真
- 09閉会
Point
成績発表を最後のほうに置くのが基本です。 先に順位を全部出してしまうと、以降の賞が消化試合になります。特別賞・飛び賞で場を温めてから、成績発表で締めるという順番です。
注意
食事つきかどうかで組み立てが変わります。 食事つきなら乾杯を早めに入れて、食べながら聞ける形にする。食事なしで立ったままなら、全体を短くまとめる。どちらかを先に決めてください。
なぜ下位から発表するのか
成績発表は下位から上位へ進めるのが一般的です。理由は2つあります。
- 01盛り上がりが上がっていく — 上位から発表すると、優勝が最初に決まって以降が尻すぼみになる
- 02呼ばれるまでの緊張が続く — まだ呼ばれていない人は上位の可能性があるので、最後まで聞いてもらえる
Point
ただし全順位を発表すると長くなります。 参加者が多いコンペでは、入賞圏(上位数名)だけを発表し、全順位は掲示または配布にするのが現実的です。司会の台本に「全順位は掲示でご確認ください」の一言を入れておいてください。
ブービー賞の扱い
最下位ではなく最下位から2番目に賞を出す形が広く行われています。最下位の人を壇上に呼ばないための工夫です。
注意
どの順位に賞を出すかは主催者が決めることで、決まったルールはありません。 ただし参加者に事前に伝わっているかが重要です。当日になって「そんな賞があるとは聞いていない」となるのは、賞の内容ではなく告知の問題です。
賞の種類と並べ方
ゴルフコンペは賞の種類が多いのが特徴です。どの順で出すかで、進行の体感が変わります。
| 賞 | 性質 | 置く位置 |
|---|---|---|
| ニアピン賞 | ホールごとに決まる。該当者が複数 | 序盤。テンポよく進む |
| ドラコン賞 | 同上 | 序盤 |
| 飛び賞 | 順位が飛び飛びで当たる | 中盤。成績発表の前振りになる |
| ブービー賞 | 下位を盛り上げる | 成績発表の流れの中 |
| 特別賞・主催者賞 | 主催者の裁量 | どこでも。場が緩んだときの調整弁 |
| 入賞(3位〜) | 成績 | 終盤 |
| 準優勝・優勝 | 成績 | 最後 |
Point
ニアピン・ドラコンは序盤に固めてください。 該当者が複数いて、呼ぶ人数が多い。序盤にまとめて処理すると、以降がすっきりします。間に挟むと、そのたびにテンポが切れます。
賞品の置き場所と渡す人
- 賞品を渡す順に並べてある(取り違えがいちばん起きる)
- 誰が渡すかを決めている(主催者・幹事・来賓)
- 誰が手渡すか(賞品を司会の横に置く係)
- 重い賞品・かさばる賞品の受け渡し方法を決めている
- 欠席者の賞品をどうするか決めている
賞状を渡す場合は賞状・表彰状作成、配布や掲示用の式次第は式次第作成の無料ツールで印刷できます。
注意
欠席者の扱いは必ず決めておいてください。 成績上位なのに表彰式前に帰る人は出ます。「後日お渡しします」と言うのか、その場で誰かに預けるのか。司会が当日その場で判断する事態にしないのがコツです。
いちばん揉めるのはハンディキャップ
ゴルフコンペの表彰式で唯一、本気で揉める要素がここです。
Point
ハンディキャップの算出方式を、競技開始前に告知してあるか。 これに尽きます。表彰式で順位が出てから「その計算方式は聞いていない」となると、収拾がつきません。募集案内と当日の受付時の両方で伝えてください。
注意
本記事では具体的な算出方式や計算式を示しません。 方式は複数あり、主催者が選ぶものだからです。使う方式の正確な計算方法は、採用する方式の公式な説明で確認してください。
事前に伝えておくこと
- ハンディキャップの算出方式(名称と、どう決まるか)
- 同スコアの場合の順位の決め方(これも揉める)
- 各賞の対象(グロスかネットか)
- 飛び賞の対象順位
- 表彰式に不在の場合の扱い
- 成績の訂正を受け付ける期限(表彰式の前に締める)
Point
成績の訂正は、表彰式が始まる前に締めてください。 発表の最中に「スコアが違う」と出ると、その場で止まります。「表彰式開始の◯分前までに申し出てください」と受付時に伝えておくだけで、ほぼ防げます。
司会の台本に書いておくこと
ゴルフコンペの司会は、幹事が兼任することがほとんどです。慣れていない人がやる前提で、台本を作ってください。
- 読み上げる文言(「続きまして、ニアピン賞の発表です」まで書く)
- 氏名の読み方(フリガナを振る。読み間違いが最も起きる)
- 所属を読むかどうか(社外の参加者がいる場合は要注意)
- 賞品の内容を言うかどうか
- 拍手を促す言葉
- 欠席者が出た場合の言い回し
- 時間が押したときに飛ばす箇所
- 集合写真の呼びかけ(全員が帰る前に)
Point
フリガナは必ず振ってください。 表彰式で名前を読み間違えるのは、その場の全員が気づく失敗です。参加申込の時点でフリガナを集めておけば済みます。
挨拶の文例
表彰式の挨拶は短いほど喜ばれます。そのまま読める長さの文例を置いておきます。天候や会の名前は、その日に合わせて言い換えてください。
主催者の開会の挨拶
皆さま、本日は一日おつかれさまでした。おかげさまで全組そろって無事にホールアウトできました。これから表彰式を始めます。終了は◯時の予定です。短い時間ですが、最後までお付き合いください。
優勝者の挨拶
優勝させていただきました◯◯です。一緒に回っていただいた皆さん、ありがとうございました。今日はたまたまパットがよく入ってくれました。幹事の皆さん、準備をありがとうございました。次回もぜひ参加させてください。
閉会の挨拶
以上をもちまして、第◯回◯◯ゴルフコンペの表彰式を終わります。次回は◯月ごろの開催を予定しています。お帰りの際はどうぞお気をつけて。本日はありがとうございました。
注意
優勝者には、表彰式の前に「ひと言お願いします」と声をかけておくと、壇上で戸惑わずに済みます。挨拶をお願いするのは優勝者だけにしておくと、時間が押しません。
時間が押さないようにする
表彰式が長引く原因は、ほぼ決まっています。
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| 挨拶が長い | 事前に持ち時間を伝える。「3分でお願いします」と具体的に |
| 受賞者が壇上で話す | 話してもらうのは優勝者だけと決めておく |
| 全順位を読み上げる | 入賞圏だけ発表し、全順位は掲示 |
| 賞品の受け渡しに手間取る | 渡す順に並べる/手渡し係を置く |
| 写真撮影で止まる | 受賞者ごとの撮影は1枚だけと決める |
| ハンディの質問が出る | 事前告知で防ぐ |
Point
終了時刻を最初に言うのが効きます。 「本日は◯時に終了予定です」と開会時に伝えると、挨拶する人も自分で短くします。司会が途中で巻くより、冒頭の一言のほうが効果があります。
集合写真を忘れない
解散してから「写真を撮っていない」と気づくのが、最も多い失敗です。 表彰式の流れの中に組み込んでください。閉会の挨拶の前に撮るのが確実です。閉会後だと人が散ります。
当日までの準備
- 01
募集案内にルールを書く
ハンディキャップの方式、各賞の対象、同スコアの扱い。 ここで書いておけば、当日の揉め事はほぼ消えます。
- 02
受付でもう一度伝える
募集案内を読んでいない人がいます。受付で渡す資料に1行入れる。
- 03
賞品を渡す順に並べる
表彰式の前に、進行順に並べ替えておきます。箱から出すところで止まらないように。
- 04
成績の締切を伝える
「表彰式開始の◯分前までに訂正を」と受付時に伝えます。
- 05
台本にフリガナを振る
参加申込時のフリガナを使います。
- 06
終了時刻を決めて冒頭で言う
挨拶が自然に短くなります。
- 07
集合写真を式次第に入れる
閉会の前に。
- ハンディキャップの方式を募集案内に書いた
- 同スコアの場合の順位の決め方を決めて伝えた
- 各賞の対象(グロス/ネット)を明記した
- 成績訂正の締切を受付で伝えた
- 賞品を渡す順に並べた
- 台本にフリガナを振った
- 欠席者の賞品の扱いを決めた
- 終了時刻を決めて冒頭で言う準備をした
- 集合写真を閉会の前に入れた
この記事の要点
- 成績発表は下位から上位へ。 上位から出すと以降が消化試合になる。
- ニアピン・ドラコンは序盤に固める。 該当者が多く、間に挟むとテンポが切れる。
- いちばん揉めるのはハンディキャップ。 算出方式を募集案内と受付の両方で伝える。
- 成績の訂正は表彰式が始まる前に締める。 発表中に出ると止まる。
- 終了時刻を冒頭で言うと、挨拶する人が自分で短くする。司会が途中で巻くより効く。
- 集合写真は閉会の前に。 閉会後だと人が散る。
FAQ
よくある質問
主催者の開会の挨拶は、ねぎらいのひと言と、表彰式の終了予定時刻を伝える程度で十分です。優勝者の挨拶は、一緒に回った人と幹事へのお礼に、次回への意気込みを添えると短くまとまります。どちらも長くならないよう、事前に「ひと言で」とお願いしておくのがコツです。記事内にそのまま使える文例を載せています。
開会・主催者挨拶、乾杯(食事つきの場合)、ニアピン・ドラコンなどの特別賞、飛び賞、成績発表(下位から上位へ)、優勝者の挨拶、次回の案内、集合写真、閉会という並びが基本です。成績発表を後ろに置くのは、先に順位を出すと以降の賞が消化試合になるためです。全部やると長くなるので、自分のコンペに合わせて削ってください。
2つ理由があります。1つは盛り上がりが上がっていくこと。上位から発表すると優勝が最初に決まって尻すぼみになります。もう1つは、まだ呼ばれていない人に上位の可能性が残るため、最後まで聞いてもらえることです。参加者が多い場合は、入賞圏だけを発表して全順位は掲示や配布にするのが現実的です。
ハンディキャップの算出方式を、競技開始前に告知してください。表彰式で順位が出てから方式の話になると収拾がつきません。募集案内と当日の受付の両方で伝えるのが確実です。あわせて、同スコアの場合の順位の決め方、各賞の対象がグロスかネットか、成績の訂正を受け付ける締切も先に伝えておいてください。
読み上げる文言をそのまま書いてください。「続きまして、ニアピン賞の発表です」まで書きます。あわせて氏名のフリガナ、所属を読むかどうか、賞品の内容を言うかどうか、拍手を促す言葉、欠席者が出た場合の言い回し、時間が押したときに飛ばす箇所、集合写真の呼びかけです。フリガナは必ず振ってください。名前の読み間違いは、その場の全員が気づく失敗です。
終了時刻を開会時に伝えるのが最も効きます。「本日は◯時に終了予定です」と言うだけで、挨拶する人が自分で短くします。司会が途中で巻くより効果があります。あわせて、壇上で話してもらうのは優勝者だけにする、全順位は掲示にする、賞品を渡す順に並べておく、受賞者ごとの撮影は1枚だけと決める、といった対策があります。