メール
新年の挨拶メール 取引先への例文
件名・書き方・返信まで場面別に
取引先への新年の挨拶メールは、年始の挨拶状の代わりです。年明けの受信箱には同じようなメールが何通も届くので、件名だけで誰からか分かること、本文が短いこと、主要な相手には定型文以外の一文があることで差がつきます。最初に「そのまま使える基本形」を置き、そのあと場面別の例文、言い換えの部品、避けたい言葉、送る前のチェックリストの順に並べました。
結論
件名「新年のご挨拶(株式会社◯◯ 氏名)」、本文は①賀詞(あけましておめでとうございます)→②昨年のお礼→③今年の抱負とお願い→④結び(相手の発展を祈る言葉)→署名。送るのは仕事始めの日のうちが目安です。年始の挨拶として受け取られる期間(いわゆる松の内)は地域によって違うため、遅れたときは「ご挨拶が遅くなり」と添え、お祝いの言葉を控えます。
結論:そのまま使える基本形
迷ったら、まずこの文面を相手の名前と自社名に差し替えて使ってください。どの取引先にも失礼にならない書き方です。
件名:新年のご挨拶(株式会社◯◯ △△) 株式会社□□ ◯◯部 ◯◯様 あけましておめでとうございます。 旧年中は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました。 本年も、より一層お役に立てるよう努めてまいります。 変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。 末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。 ―――――――― 株式会社◯◯ ◯◯部 △△(氏名) 電話:◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯ ――――――――
| 順番 | 部品 | 役割 | 書き方のこつ |
|---|---|---|---|
| 1 | 件名 | 誰からの挨拶か分からせる | 「新年のご挨拶」+(会社名・氏名) |
| 2 | 宛名 | 相手を正しく呼ぶ | 会社名・部署名・氏名+様。会社名は略さない |
| 3 | 賀詞 | 新年を祝う | 「あけましておめでとうございます」で十分 |
| 4 | 昨年のお礼 | 関係への感謝 | 具体的な案件名を入れると定型文に埋もれない |
| 5 | 抱負とお願い | 今年の関係をつなぐ | 「本年もよろしくお願い申し上げます」に一言足す |
| 6 | 結び | 相手の発展を祈る | 「貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます」 |
| 7 | 署名 | 連絡先を示す | 普段の署名をそのまま。年始の営業開始日を添えてもよい |
注意
署名の整え方はメール署名の書き方、件名の付け方の基本はメールの件名の付け方にまとめています。
いつ送る?(2027年の目安)
| 相手・場面 | 送る目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 取引先・社外 | 自社の仕事始めの日のうち | 国の行政機関と銀行の年明け最初の日は2027年1月4日(月) |
| 相手の仕事始めが分かっている | 相手の仕事始め以降 | 休み中に届いても失礼ではないが、ほかのメールに埋もれやすい |
| 年賀状やメールを先にもらった | 受け取った日か翌営業日 | お礼を先に書く(後述の返信例文) |
| 松の内を過ぎてしまった | 気づいた時点ですぐ | 「おめでとう」を控え、遅れたお詫びを一言 |
国の行政機関の休日は「行政機関の休日に関する法律」第1条で12月29日から翌年1月3日までと定められており、2027年は1月4日(月)が年明け最初の執務日です(e-Gov法令検索)。民間企業の仕事始めは会社ごとに違うので、相手のカレンダーが分かればそちらに合わせます。
件名の例(場面別)
| 場面 | 件名の例 |
|---|---|
| 基本 | 新年のご挨拶(株式会社◯◯ △△) |
| 営業開始の案内も兼ねる | 新年のご挨拶と営業開始のお知らせ(株式会社◯◯) |
| 担当交代の案内も兼ねる | 新年のご挨拶と担当者変更のお知らせ(株式会社◯◯ △△) |
| 遅れて送る | 年始のご挨拶(株式会社◯◯ △△) |
| 相手が喪中 | 本年もよろしくお願いいたします(株式会社◯◯ △△) |
| 返信 | Re: 新年のご挨拶(相手の件名のまま) |
Point
件名に「謹賀新年」「HAPPY NEW YEAR」だけを書くのは避けてください。 送り主が分からず、宣伝メールと区別がつきにくくなります。
取引先・社外向けの例文
例文1 継続案件がある取引先(具体的な一文を足す)
株式会社□□ ◯◯部 ◯◯様 あけましておめでとうございます。 旧年中は大変お世話になりました。 昨年の◯◯のリニューアルでは、短い期間の中で細かくご調整いただき、ありがとうございました。 本年は◯月の△△に向けて、準備を早めに進めてまいります。 引き続きご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。 皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
例文2 昨年取引が始まったばかりの相手
あけましておめでとうございます。 昨年はお取引を始めていただき、誠にありがとうございました。 初めてのご依頼で至らない点もあったかと存じますが、本年はより早く、正確にお応えできるよう努めてまいります。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
例文3 営業開始のお知らせを兼ねる
件名:新年のご挨拶と営業開始のお知らせ(株式会社◯◯) あけましておめでとうございます。 旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 弊社は本日◯月◯日(◯)より通常どおり営業しております。 年末年始の休業中にいただいたお問い合わせには、順にご連絡いたします。 本年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
例文4 担当者が変わることを伝える(前任者から)
件名:新年のご挨拶と担当者変更のお知らせ(株式会社◯◯ △△) あけましておめでとうございます。 旧年中は大変お世話になりました。 私事ではございますが、◯月◯日付で◯◯部へ異動することになり、今後は□□が担当いたします。 □□とは引き継ぎを済ませておりますので、これまでと同様にご連絡いただけますと幸いです。 後日あらためて□□からもご連絡いたします。 これまで賜りましたご厚情に、心より御礼申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
例文5 新しく担当になった(後任者から)
あけましておめでとうございます。 本年より貴社を担当いたします、株式会社◯◯の□□と申します。 前任の△△から、これまでの経緯は引き継いでおります。 近いうちにご挨拶に伺いたく存じますので、ご都合のよい日をお知らせいただけますと幸いです。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
例文6 お客様(個人の顧客)へ
◯◯様 あけましておめでとうございます。 昨年は◯◯をご利用いただき、誠にありがとうございました。 本年も、◯◯様のお役に立てるよう努めてまいります。 お困りのことがあれば、いつでもこのメールにご返信ください。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
例文7 短く済ませたい相手(関係が浅い・やりとりが少ない)
あけましておめでとうございます。 旧年中は大変お世話になりました。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
注意
メールではなく直接伺う場合の言葉と段取りは年始の挨拶回り、訪問の約束を取るメールは挨拶回りのアポイントメールにまとめています。
上司・社内向けの例文
例文8 上司へ
件名:新年のご挨拶 ◯◯部長 あけましておめでとうございます。 昨年は大変お世話になりました。 ◯◯の件では何度も相談に乗っていただき、ありがとうございました。 本年は△△を自分で進められるよう努めます。 ご指導のほど、よろしくお願いいたします。 △△
例文9 別の拠点・在宅勤務で会えない同僚へ
◯◯さん あけましておめでとうございます。 昨年は◯◯の件で何度も助けていただき、ありがとうございました。 今年もどうぞよろしくお願いします。
例文10 チーム全体へ(自分が取りまとめ役のとき)
皆さん あけましておめでとうございます。 昨年は一人ひとりの頑張りで、◯◯を無事に終えることができました。ありがとうございました。 今年は△△に取り組みます。体調に気をつけながら、今年もよろしくお願いします。
注意
社内の挨拶は口頭が基本です。メールは、拠点が違う、在宅勤務で会えない、といった場合に使います。社内メールの例文をさらに見たいときは社内向け新年の挨拶メール、口頭の挨拶は仕事始めの挨拶を参照してください。
返信の例文
例文11 取引先から届いた挨拶メールへ
件名:Re: 新年のご挨拶(株式会社◯◯ △△) ◯◯様 ご丁寧に新年のご挨拶をいただき、ありがとうございます。 あけましておめでとうございます。 旧年中は大変お世話になりました。 本年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
例文12 自分から送っていない相手から先に届いたとき
ご丁寧に新年のご挨拶をいただき、ありがとうございます。 本来であればこちらからご挨拶すべきところ、失礼いたしました。 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
例文13 上司から届いたとき
◯◯部長 ご挨拶をいただき、ありがとうございます。 あけましておめでとうございます。 昨年は大変お世話になりました。本年もご指導のほど、よろしくお願いいたします。
注意
件名は「Re:」のままで構いません。 何の返信か分かるほうが相手は助かります(返信の件名「Re:」の扱い)。年賀状へのお礼をメールで伝える場合は年賀状のお礼メールを参照してください。
遅れてしまった場合
例文14 松の内を過ぎてから送る
件名:年始のご挨拶(株式会社◯◯ △△) 株式会社□□ ◯◯部 ◯◯様 年始のご挨拶が遅くなり、失礼いたしました。 旧年中は大変お世話になりました。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
年始の挨拶として受け取られる期間を過ぎた後は、「おめでとうございます」を避けて「本年もよろしくお願いいたします」を中心にします。その期間の長さは地域によって違うため、迷うときはお祝いの言葉を省いた文面にしておけば失礼になりません。はがきで出す場合の時期と書き方はビジネスの寒中見舞いにまとめています。
喪中の相手・自分が喪中のとき
例文15 相手が喪中
件名:本年もよろしくお願いいたします(株式会社◯◯ △△) 旧年中は大変お世話になりました。 ご服喪中と伺い、新年のご挨拶は控えさせていただきます。 寒さの厳しい折、どうぞご自愛ください。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
例文16 自分が喪中
旧年中は大変お世話になりました。 喪中のため、新年のご挨拶は控えさせていただきます。 本年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
- 相手が喪中: 「おめでとうございます」「謹賀新年」などのお祝いの言葉を避ける
- 自分が喪中: 同じくお祝いの言葉を避ける。取引先への業務上の挨拶メールは送って差し支えない
- 相手が喪中か分からない: 一斉に送る文面は、お祝いの言葉を控えめにしておくと無難
注意
喪中のときの取引先とのやりとりは喪中の年始の挨拶(ビジネス)にまとめています。
差し替えて使える言い回し
| 部品 | 丁寧(取引先・目上) | ふつう(社内・親しい相手) |
|---|---|---|
| 賀詞 | 謹んで新年のお慶びを申し上げます | あけましておめでとうございます |
| 昨年のお礼 | 旧年中は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます | 昨年は大変お世話になりました |
| 具体的なお礼 | 昨年は◯◯の件で格別のご配慮をいただき、ありがとうございました | ◯◯の件では助けていただき、ありがとうございました |
| 抱負 | 本年も皆様のご期待にお応えできるよう、一層努めてまいります | 今年は◯◯に力を入れます |
| お願い | 本年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます | 今年もよろしくお願いします |
| 結び | 貴社のますますのご発展と、皆様のご健勝をお祈り申し上げます | 体調に気をつけて、よい一年にしましょう |
「謹賀新年」「恭賀新年」のような四字の賀詞は、目上の相手にも使える改まった言い方です。「賀正」「迎春」のような短い賀詞は、目上の相手には使わないほうがよいとされることがあるため、取引先には文章の賀詞(「謹んで新年のお慶びを申し上げます」など)を選ぶと迷いません。
避けたい言葉と書き方
| 避けたい書き方 | 理由 | 言い換え |
|---|---|---|
| 新年あけましておめでとうございます | 「新年」と「あけまして」で意味が重なると気にする人がいる | あけましておめでとうございます/新年おめでとうございます |
| 去年はお世話になりました | 「去る」は年始の挨拶で避ける人が多い | 昨年は/旧年中は |
| 一月一日元旦 | 「元旦」は元日の朝の意味で、日付と重なる | 元旦/一月一日 |
| 今年こそ失敗しないよう | 「失う」「敗れる」は縁起を気にされやすい | 今年はより確実に進められるよう |
一斉送信か、個別送信か
| 送り方 | 向いている相手 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1通ずつ個別に送る | 主要な取引先、昨年案件があった相手 | 宛名と具体的な一文を相手ごとに変える |
| BCCで一斉に送る | やりとりが少ない多数の相手、お客様 | 宛先を必ずBCCに入れる。本文の宛名は「お取引先各位」など |
| 送らない | 社内で毎日顔を合わせる相手 | 口頭の挨拶で十分 |
Point
一斉送信でいちばん避けたいのは、TOやCCに大勢のアドレスを並べることです。 ほかの取引先のアドレスが全員に見えてしまいます。BCCの使い方はBCCの使い方を参照してください。
よくある失敗
| 失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 件名が「あけましておめでとうございます」だけ | 誰からか分からず後回しにされる | (会社名・氏名)を必ず入れる |
| 全員に同じ定型文 | 読まれずに終わる | 主要な相手だけでも案件名を一文入れる |
| 宛名の差し替え忘れ | 別の会社名のまま届く | 送る前に宛名と本文中の社名を見直す |
| 長い近況報告 | 年始の忙しい時期に読む負担になる | 本文は画面一つに収まる長さに |
| 相手の喪中を知らずに「おめでとう」 | 気まずくなる | 喪中はがきを受け取った相手を事前に確認する |
| 営業開始日を書き忘れる | 休業明けの問い合わせが遅れる | 署名の上に営業開始日を一行足す |
送る前のチェックリスト
- 件名に「新年のご挨拶」と会社名・氏名が入っている
- 宛名の会社名・部署名・氏名が正しい(前の相手のままになっていない)
- 賀詞が「新年あけまして」の重ねになっていない
- 「去年」「失う」などの言葉を使っていない
- 主要な相手には具体的な一文を入れた
- 喪中の相手にはお祝いの言葉を外した文面にした
- 一斉送信なら宛先はBCC
- 署名に連絡先がある(営業開始日を添えると親切)
この記事の要点
- 件名は「新年のご挨拶(会社名・氏名)」で、誰からか分かるように。
- 本文は賀詞→昨年のお礼→抱負とお願い→結び。主要な相手には具体的な一文を。
- 送るのは仕事始めの日のうち。遅れたらお祝いの言葉を控え、一言お詫びを。
- 喪中の相手には「おめでとう」を避ける。
- 一斉送信はBCC、返信は件名「Re:」のままでよい。
FAQ
よくある質問
「あけましておめでとうございます」→「旧年中は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました」→「本年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます」→「貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます」の順に書けば失礼になりません。主要な取引先には、昨年の案件名を入れたお礼を一文足します。
「新年のご挨拶(株式会社◯◯ 氏名)」のように、新年の挨拶であることと送り主が件名だけで分かるようにします。営業開始の案内を兼ねるなら「新年のご挨拶と営業開始のお知らせ」とします。
仕事始めの日のうちに送るのが目安です。2027年は国の行政機関と銀行の年明け最初の日が1月4日(月)です。年始の挨拶として受け取られる期間(いわゆる松の内)は地域によって違うため、遅くなったときは「年始のご挨拶が遅くなり、失礼いたしました」と添え、お祝いの言葉より「本年もよろしくお願いいたします」を中心にします。
年賀状を出していれば、同じ相手にメールを重ねて送らなくても失礼にはなりません。休み明けに案件の連絡をするときに、冒頭で「本年もよろしくお願いいたします」と添えれば十分です。
返信するのが丁寧です。「ご丁寧に新年のご挨拶をいただき、ありがとうございます」で始め、お祝い・昨年のお礼・今年もよろしく、を短く書きます。件名は「Re:」のままで構いません。
やりとりが少ない相手には一斉送信でも構いませんが、宛先は必ずBCCにします。昨年案件があった主要な相手には、個別に宛名と具体的な一文を入れて送ると読まれやすくなります。
業務上の挨拶として送って構いませんが、「おめでとうございます」などのお祝いの言葉は避け、「旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします」とします。件名も「新年のご挨拶」ではなく「本年もよろしくお願いいたします」にすると気遣いが伝わります。