文例
喪中の年賀状(ビジネス)
会社と個人の違い・取引先が喪中のとき
年末が近づくと「担当者が喪中だけど、会社の年賀状は出していいのか」「取引先の担当者から喪中はがきが来た。会社宛ての年賀状はどうするか」と迷う場面が出てきます。考え方の軸は一つで、喪中は個人・家族のことで、会社には喪中がないと考えるのが一般的です。ただし、社長が亡くなった場合や家族経営の会社などでは扱いが分かれます。このページでは、場面ごとの判断と、そのまま使える文例をまとめました。
結論
ビジネスの年賀状は、①会社名で出すもの(会社から会社へ)②担当者が個人として出すものに分けて考えます。一般的には、会社名の年賀状は喪中に関係なくふだんどおり出し、個人として出す挨拶は控えて松の内の後に寒中見舞いを出すとされます。どこまでの親族を喪中とするか、会社としてどう扱うかは、家・地域・会社の方針で違うので、迷ったら社内で決めた扱いに合わせてください。
会社として出すか、個人として出すか
まず「この年賀状は誰の名前で、誰に宛てて出すものか」を確かめます。差出人と宛名の組み合わせで、喪中が関係するかどうかが変わります。
| 差出人 → 宛先 | 喪中が関係するか | 一般的な扱い |
|---|---|---|
| 会社 → 会社(社名・代表者名で出す) | ほぼ関係しない | ふだんどおり出す。会社としての業務上の挨拶と考える |
| 会社 → 取引先の担当者個人 | 相手が喪中なら関係する | 相手が喪中と分かっていれば控え、寒中見舞いに回すことが多い |
| 担当者個人 → 取引先の担当者個人 | どちらかが喪中なら関係する | 控えて寒中見舞いにする。私的な付き合いに近いほどこの扱い |
| 社長・家族経営の会社 → 取引先 | 会社の方針による | 会社として欠礼する会社も、ふだんどおり出す会社もある |
Point
迷ったときは「会社名で出すものは出す、個人名で出すものは控える」と分けると、多くの場面で角が立ちにくいとされます。社内で扱いが人によって違うと取引先が戸惑うので、年賀状の準備を始める前に、総務や上長と扱いをそろえておきます。
会社として出す年賀状の文面は年賀状の文例(ビジネス)、年末年始の挨拶の全体像は季節の挨拶の一覧にまとめています。
自分(担当者)や社長が喪中のとき
担当者が喪中のとき
- 会社名の年賀状は、ふだんどおり会社から出すのが一般的です。担当者が差出人欄に名前を連ねる形なら、その年は名前を外す、別の担当者の名前で出すといった調整をする会社もあります。
- 個人として出していた年賀状(担当者の手書きの添え書きや、個人名のはがき)は控えます。
- 取引先の担当者に喪中はがき(年賀欠礼の挨拶状)を出すかどうかは分かれます。業務だけの付き合いなら出さずに、年賀状をいただいたら寒中見舞いで返す人が多いとされます。個人的な付き合いのある相手には出してもかまいません。
- 年始の挨拶回りや挨拶メールは業務として行ってよいとされます。ただし自分からは「おめでとうございます」を言わない・書かないのが一般的です。
社長(代表者)が喪中のとき・社長が亡くなったとき
代表者の家族が亡くなった場合でも、会社としての年賀状はふだんどおり出す会社が多いとされます。一方、代表者や創業者本人が亡くなった場合や、家族経営で会社と家の区別がつきにくい場合は、会社として年始の挨拶を控え、喪中はがきや寒中見舞いで知らせることもあります。どちらにするかは会社が決めることで、決まった正解はありません。
法人・個人事業主の喪中はがきの文例
喪中につき年末年始のご挨拶を失礼させていただきます
本年◯月に弊社代表取締役 ◯◯◯◯が永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に深く御礼申し上げます
明年も変わらぬお引き立てのほど よろしくお願い申し上げます
令和◯年◯月
株式会社◯◯
代表取締役 ◯◯◯◯
喪中につき新年のご挨拶を控えさせていただきます
本年◯月に父 ◯◯が永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に感謝いたしますとともに
明年も変わらぬお付き合いのほど よろしくお願い申し上げます
令和◯年◯月
◯◯事務所 ◯◯◯◯
注意
喪中はがきは、相手が年賀状を書き始める前に届くように出すのが一般的です。句読点を使わない、「年賀」の語を避けて「年始」「新年」のご挨拶とする、といった作法がよく挙げられます。社内への訃報の知らせ方は社内の訃報連絡にあります。
取引先が喪中のとき
- 01
誰が喪中かを確かめる
喪中はがきの差出人が担当者個人か、会社(代表者名・社名)かを見ます。担当者個人なら、会社宛ての年賀状には影響しないと考えるのが一般的です。
- 02
年賀状の送付先リストを直す
担当者個人宛ての年賀状を外します。会社宛ては残してよいとされますが、相手との距離が近い場合や、相手の会社が会社として喪中はがきを出してきた場合は、会社宛ても控えます。
- 03
社内で共有する
同じ取引先に営業・経理・役員など何人もが個人で年賀状を出していることがあります。喪中の連絡が来たことを、取引先を担当する人に伝えておきます。
- 04
年始の挨拶は言葉を変える
挨拶回りや電話・メールでは「おめでとうございます」を使わず、「旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします」とします。
- 05
寒中見舞いで挨拶する
年賀状を控えた相手には、松の内(期間は地域で違います)が明けてから寒中見舞いを出すと丁寧です。文例は寒中見舞いの文例(ビジネス)にあります。
Point
喪中はがきが来ていない相手が喪中か分からないときは、ふだんどおりで差し支えないとされます。後から喪中と分かった場合は、寒中見舞いで「ご服喪中とは存じ上げず」とお詫びを添える形が一般的です。喪中はがきへの返事の書き方は喪中はがきを受け取ったら(ビジネス)で扱います。
年始の挨拶メール・挨拶回りでの配慮
メールや対面の挨拶は、業務上の連絡として行ってかまわないとされます。変えるのはお祝いの言葉だけです。件名も「新年のご挨拶」より「年始のご挨拶」にしておくと、相手が喪中でも自分が喪中でも使えます。
相手(取引先の担当者)が喪中のとき
件名:年始のご挨拶(株式会社◯◯ ◯◯)
株式会社◯◯
◯◯部 ◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。
旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。
寒さの厳しい折、どうぞご自愛ください。
本年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
自分が喪中のとき(取引先へ)
件名:年始のご挨拶と営業開始のお知らせ(株式会社◯◯ ◯◯)
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。
旧年中は大変お世話になりました。
弊社は本日より通常どおり営業しております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
相手が喪中か分からない・一斉に送るとき
旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
本年も皆さまのお役に立てるよう努めてまいります。
引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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年賀状の準備前のチェックリスト
- 社内で「会社名の年賀状」と「個人として出す挨拶」の扱いをそろえたか
- 届いた喪中はがきの差出人が、個人か会社かを確かめたか
- 喪中の相手を、個人宛ての年賀状リストから外したか
- 同じ取引先に年賀状を出す社内の人に、喪中の連絡を共有したか
- 年始の挨拶メールの件名と本文から「おめでとう」を外したか(必要な相手だけ)
- 年賀状を控えた相手に、寒中見舞いを出す予定を入れたか
- 顧客管理の台帳に、喪中の連絡があったことを記録したか(翌年の確認のため)
この記事の要点
- 喪中は個人・家族のことで、会社名で出す年賀状はふだんどおり出すのが一般的とされる。
- 担当者が個人として出す挨拶は控え、松の内の後に寒中見舞いにする。
- 社長本人が亡くなった場合や家族経営の会社は会社の方針で扱いが分かれる。
- 取引先が喪中なら、差出人が個人か会社かを見て送付先リストを直し、社内で共有する。
- 年始のメールは件名を「年始のご挨拶」にし、お祝いの言葉だけを外す。
FAQ
よくある質問
一般的には出してかまわないとされます。会社名で出す年賀状は会社としての業務上の挨拶で、喪中は個人・家族のことと考えるためです。ただし担当者個人の名前で出していた年賀状や手書きの添え書きは控え、年賀状をいただいた相手には松の内の後に寒中見舞いで返すのが無難です。
担当者個人の喪中であれば、会社宛ての年賀状はふだんどおり出してよいと考えるのが一般的です。担当者個人宛ての年賀状は控えます。相手の会社が社名や代表者名で喪中はがきを出してきた場合は、会社宛ても控えて寒中見舞いにします。
会社によって分かれます。代表者の家族が亡くなった場合は会社としての年賀状をふだんどおり出す会社が多いとされ、代表者本人や創業者が亡くなった場合、家族経営の会社などでは会社として年始の挨拶を控えることもあります。社内で方針を決めて、取引先への扱いをそろえてください。
業務上の挨拶として送ってかまわないとされます。件名を「年始のご挨拶」とし、本文は「旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。本年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます」のように、お祝いの言葉を外して書きます。