文例
イベントのお礼状
相手別の例文と、早く出す型
イベントのお礼状は、①御礼 ②相手に固有の一文 ③結果の短い報告 ④今後のお願いの順に書き、来賓・登壇者には3日以内、協賛社には報告書を添えて2週間以内、参加者にはメールで翌日〜2日を目安に出します。下に相手別の例文を10通載せています。◯◯の部分と、太字の一文だけ書き換えれば使えます。
結論
イベント後のお礼状は①送る相手を分ける ②相手ごとに触れる一点を変える ③開催後できるだけ早く出すの3点で決まります。形式ははがき・封書・メールがあり、相手との関係と内容の重さで選びます。全員に同じ文面を送ると、読まれずに終わりやすくなります。
誰に、いつ、どの形式で出すか
| 相手 | 形式の目安 | 時期 |
|---|---|---|
| 来賓・役職者 | 封書または はがき | 3日以内 |
| 登壇者・出演者 | はがき または 封書(普段メールなら メール) | 3日以内 |
| 協賛社 | 封書(報告書を同封) | 2週間以内 |
| 出店者 | メール または 封書 | 数日以内 |
| 会場・関係機関・取引先 | メール(取引の重さで封書) | 数日以内 |
| 一般参加者・来場した顧客 | メール | 翌日〜2日 |
| 社内・スタッフ・ボランティア | メールまたは口頭 | 当日〜翌日 |
Point
速さが最優先です。 文面の出来より、相手が当日の場面をまだ思い出せる時期に届くかで受け取られ方が変わります。凝った文章を練るより、下の例文の型に沿って早く出してください。
注意
紙とメールの使い分けは、相手との関係で決めてください。 普段メールでやり取りしている相手に急に封書を出すと、かえって構えられることがあります。紙で出す相手にも、当日中にメールで一言お礼を伝え、後から書面を送る二段構えにすると時期を逃しません。
相手別の例文(10通)
太字の一文が「相手に固有の一文」です。 ここだけは必ず、当日の具体的な出来事に書き換えてください。◯◯にはイベント名・社名・人数などを入れます。
1. 来賓へ(はがき・封書)
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日の◯◯におきましては、ご多用のところご臨席を賜り、誠にありがとうございました。
頂戴したご祝辞に、参加者から多くの反響が寄せられております。
おかげをもちまして、◯◯は滞りなく終了いたしました。
今後とも変わらぬご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。
まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます。 敬具
2. 登壇者へ(はがき)
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
先日は◯◯にご登壇いただき、誠にありがとうございました。
◯◯についてのお話は、終了後のアンケートで最も多く挙げられておりました。
参加者にとって得難い機会となりました。
略儀ながら書面にて、重ねて御礼申し上げます。 敬具
3. 協賛社へ(封書・報告書を同封)
拝啓 平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたびは◯◯にご協賛を賜り、誠にありがとうございました。
貴社ブースには終日多くの来場者が立ち寄り、◯◯のご紹介に高い関心が寄せられておりました。
開催の結果を別紙にまとめましたので、ご高覧いただけますと幸いです。
次回の開催につきましても、改めてご相談に伺います。
今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。 敬具
4. 出店者へ(メール)
件名:◯◯ご出店の御礼
◯◯ ◯◯様
◯◯実行委員会の◯◯です。
先日は◯◯にご出店いただき、ありがとうございました。
雨で客足が落ちた午後も、店頭での試食を続けていただいたおかげで、通りに人の流れが戻りました。
当日は延べ◯◯名の方にご来場いただきました。
出店者の皆さまへのアンケートを◯月◯日まで受け付けております。お気づきの点をお聞かせいただければ、次回の運営に生かします。
今後ともよろしくお願いいたします。
5. 会場・関係機関へ(メール)
件名:◯◯開催の御礼
◯◯株式会社 ◯◯様
お世話になっております。◯◯の◯◯です。
先日の◯◯では、大変お世話になりました。
とくに開場前の機材トラブルに素早くご対応いただき、予定どおり開始できました。
おかげさまで無事に終えることができました。
また利用させていただく際は、どうぞよろしくお願いいたします。
6. セミナー参加者へ(メール)
件名:【御礼】◯◯セミナーご参加ありがとうございました
◯◯様
昨日は◯◯セミナーにご参加いただき、ありがとうございました。
質疑では◯◯についての質問が多く、関心の高さを改めて感じました。
当日の資料はこちらからご覧いただけます。(URL)
アンケートへのご協力をお願いいたします。(URL・所要◯分)
個別のご相談は、このメールへの返信で承ります。
7. 交流会の参加者へ(メール)
件名:◯◯交流会ご参加の御礼
◯◯様
先日は◯◯交流会にお越しいただき、ありがとうございました。
◯◯様が話題にされていた◯◯の取り組みに、同じテーブルの方々も熱心に聞き入っていました。
当日の写真を共有いたします。(URL)
次回は◯月ごろの開催を予定しています。決まりしだいご案内いたします。
8. 来場した既存顧客へ(メール)
件名:◯◯ご来場の御礼
◯◯株式会社 ◯◯様
いつもお世話になっております。◯◯の◯◯です。
先日はご多用のなか、◯◯にお越しいただきありがとうございました。
ブースでお話しした◯◯の件、資料をまとめましたので添付いたします。
ご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。
引き続きよろしくお願いいたします。
9. スタッフ・ボランティアへ(メール・社内向け)
件名:◯◯お疲れさまでした
皆さま
◯◯、無事に終了しました。長時間ありがとうございました。
受付の行列を誘導で早めに解消してくれたおかげで、開始時刻を守れました。
気づいた点や改善案があれば、◯日までにこのメールへ返信してください。次回の準備に使います。
10. 海外の登壇者へ(英文メール)
Subject: Thank you for speaking at ◯◯
Dear ◯◯,
Thank you very much for speaking at ◯◯ last week.
Your session on ◯◯ was the most mentioned topic in our post-event survey.
Please find the photos from the day at the link below. (URL)
We hope to work with you again.
Best regards,
◯◯
書き方の型(手紙・はがき/メール)
| 順番 | 手紙・はがき | メール |
|---|---|---|
| 1 | 頭語(拝啓など)と時候の挨拶 | 件名(「◯◯の御礼」と用件がわかる形)・宛名・名乗り |
| 2 | 参加・ご協力への御礼 | 参加・ご協力への御礼 |
| 3 | 相手に固有の一文——ここが本体 | 相手に固有の一文 |
| 4 | 結果の報告(来場者数・反応など。簡潔に) | 資料・写真・アンケートなど次の行動の案内 |
| 5 | 今後のお願い・結びの挨拶 | 結びの挨拶・署名 |
| 6 | 結語(敬具など)・日付・差出人 | — |
| 頭語 | 結語 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 拝啓 | 敬具 | 通常のお礼状。迷ったらこれ |
| 謹啓 | 謹白(または敬白) | 来賓・役職者など、とくに改まった相手 |
| 前略 | 草々 | 時候の挨拶を省く略式。目上へのお礼状には使わない |
Point
「相手に固有の一文」だけ、必ず書き換えてください。 ほかは定型でかまいません。来賓なら祝辞への反響、登壇者ならアンケートでの言及、協賛社ならブースの様子、会場なら当日の対応、参加者なら質疑や会話の中身です。
注意
時候の挨拶に迷ったら「時下」を使えます。 季節を問わず使える言葉です。頭語・結語・前文の詳しい組み立ては前文と末文の書き方を参照してください。
出す前の確認
- 宛名と肩書を名刺・招待者リストで照合したか(とくに旧字体)
- 会社宛は「御中」、個人宛は「様」。「◯◯株式会社御中 ◯◯様」と併用していないか
- 頭語と結語の組み合わせが合っているか(拝啓—敬具、謹啓—謹白)
- 相手の名前が行末で切れていないか。名前の途中で改行しない
- 全員に同じ文面になっていないか。固有の一文を入れ替えたか
- 報告の数字(来場者数など)が報告書や社内の集計と一致しているか
- メールの一斉送信で宛先が他の受信者に見えないか(BCCか個別送信)
注意
開催から日が空いてしまったときは、冒頭に「御礼が遅くなり、申し訳ございません」と一言添えてから本文に入ります。遅れたことを理由に出さないより、短くても出すほうが伝わります。お詫びの文面はお詫び状の書き方も参照してください。
早く出すための段取り
- 01
宛先リストを開催前に作る
終わってから作ると出せません。 招待者リストから流用し、受付の記録は無料の出欠表ツールなどでまとめておく。
- 02
当日メモを取る役割を決める
固有の一文の材料。 誰が何をしてくれたか、どの場面が良かったか。終わってからは思い出せません。
- 03
定型部分とはがき・便箋を先に用意する
固有の一文以外は開催前に書けます。用紙も当日までに買っておく。
- 04
翌営業日に書く時間を押さえる
カレンダーに入れる。 空いた時間にやろうとすると出せません。
- 05
出した記録を残す
誰に、いつ、何で出したか。次回の宛先リストになります。
Point
お礼状が出ない最大の理由は「時間がない」です。 終わった翌日に書くのは固有の一文だけ、という状態を開催前に作っておいてください。協賛社への報告書の作り方はイベント報告書にまとめています。
この記事の要点
- 型は「御礼→固有の一文→結果の報告→今後のお願い」。 書き換えるのは固有の一文と◯◯だけ。
- 来賓・登壇者は3日以内、協賛社は報告書と2週間以内、参加者はメールで翌日〜2日。
- 文面より速さ。 紙で出す相手にも、当日中にメールで一言伝えておく。
- 頭語と結語は拝啓—敬具が基本。 目上に前略は使わない。
- 宛名・肩書・名前の改行位置を確認する。 誤字はお礼状の価値を打ち消す。
- 固有の一文の材料は当日のメモ。 役割を1人決め、定型部分は開催前に書いておく。
FAQ
よくある質問
来賓・役職者と登壇者には3日以内、協賛社には報告書を添えて2週間以内、出店者や会場には数日以内、一般参加者にはメールで翌日から2日以内が目安です。文面の出来より、相手が当日の場面をまだ思い出せる時期に届くかで受け取られ方が変わります。
御礼、相手に固有の一文、結果の簡潔な報告、今後のお願い、結びの順です。必ず書き換えるのは「相手に固有の一文」だけで、ほかは定型でかまいません。来賓なら祝辞への反響、協賛社ならブースの様子、登壇者ならアンケートでの言及、参加者なら質疑や会話の中身を書きます。
来賓や登壇者ははがきか封書、協賛社は報告書を同封するため封書、出店者・会場・取引先はメール(取引が重ければ封書)、一般参加者とスタッフはメールが目安です。普段メールでやり取りしている相手に急に封書を出すと、かえって構えられることがあります。関係の温度に合わせてください。
メールで送るのが目安です。全員に同じ文面にせず、質疑で多かった話題や、ブースで話した内容に触れる一文を入れてください。資料やアンケートの案内を添えると、次の行動につながります。
冒頭に「御礼が遅くなり、申し訳ございません」と一言添えてから、通常の本文を書いてください。遅れたからと出さないより、短くても出すほうが伝わります。
どちらでもかまいません。本文を印刷にする場合は、宛名か一言を手書きにすると、一斉に送った印象が和らぎます。それより、相手に固有の一文が入っているかを優先してください。
定型部分を開催前に書いておき、終わった翌日に書くのは固有の一文だけ、という状態を作ってください。宛先リストを開催前に作り、はがきや便箋を当日までに用意し、翌営業日に書く時間をカレンダーに押さえておきます。