メール
見積書の送付メール 例文
件名・本文・添付の書き方と場面別の文面
見積書を送るメールは、件名で「どの件の、どの会社の見積か」を示し、本文は短く、正式な内容は添付の見積書に任せるのが基本です。すぐ使えるひな形は次のとおりです。
件名:お見積書送付のご案内(◯◯の件/株式会社△△)
本文:「先日ご依頼いただきました◯◯の件につきまして、お見積書をお送りいたします。添付のPDF(お見積書_◯◯.pdf)をご確認ください。有効期限は◯月◯日までです。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。ご査収のほど、よろしくお願いいたします。」
このページでは、送る前の確認リスト、件名の付け方、本文の組み立て、場面別の例文、よくある失敗、送った後のフォローと保存の注意まで並べました。見積を頼む側のメールは見積依頼メールの例文を見てください。
結論
見積書の送付メールは①宛名と名乗り ②依頼へのお礼 ③見積書を送る旨と添付の案内 ④前提条件・有効期限などの補足と提案の要点 ⑤問い合わせ先と結びで組み立てます。金額や条件の正式な内容は見積書に書き、メールは案内役にとどめます。金額を本文にも書くか、有効期限を何日とするか、押印や原本の郵送をどうするかは会社の決まりと相手の求めに従ってください。
送る前の確認リスト
文面より先に、送り方そのものが相手の求めに合っているかを確かめます。ここを外すと、文面が丁寧でも出し直しになります。
- メールで送ってよいか(相手が郵送や取引システムでの提出を求めていないか)
- ファイル形式(指定がなければ書き換えにくいPDF。相手の指定があればそれに合わせる)
- 相手指定の様式があるか(あれば自社の様式ではなく相手の様式で作る)
- 押印が要るか(会社の決まりと相手の求めに従う)
- 原本の郵送が要るか(要るならメールにその旨を書く)
- 宛名・案件名・金額・有効期限を、添付を開いて確かめたか
- ファイル名で中身が分かるか(例:お見積書_◯◯の件_株式会社△△.pdf)
- パスワードを付けるか、付けるなら伝え方は会社の決まりどおりか
- 宛先・CCは依頼メールと同じ人になっているか
Point
別の会社宛ての見積書を添付する誤りは、取り返しがつきにくい誤送信です。送信の直前に、添付ファイルを開いて宛名を見る習慣をつけてください。万一のときはメール誤送信のお詫びを参考に、すぐ連絡します。押印の考え方は押印・捺印・署名・記名の違いにまとめています。
件名の付け方
件名は「お見積書」+案件名+会社名が基本です。相手は複数の会社から見積を受け取って比べることがあるため、件名だけで見分けられるようにします。
| 場面 | 件名の例 |
|---|---|
| 基本 | お見積書送付のご案内(◯◯の件/株式会社△△) |
| 依頼メールに返信する | Re: ◯◯のお見積りのお願い(件名は変えずに返信で送る) |
| 急ぎ・概算で送る | 【お見積書(概算)】◯◯の件(株式会社△△) |
| 条件を変えて出し直す | お見積書(再提出)◯◯の件/株式会社△△ |
| 誤りを直して送り直す | 【訂正】お見積書送付のご案内(◯◯の件) |
| 複数案を送る | お見積書(A案・B案)◯◯の件/株式会社△△ |
| 資料も一緒に送る | お見積書およびご提案資料の送付(◯◯の件) |
| 頼まれて送り直す | 【再送】お見積書(◯◯の件/株式会社△△) |
注意
相手の依頼メールに返信する形で送ると、やり取りが一つにまとまり、相手が後から探しやすくなります。
本文に書く項目
| 項目 | 書き方の例 | ねらい |
|---|---|---|
| 案件名 | ◯◯の件につきまして | 依頼メールと同じ言葉で、何の見積か分かるようにする |
| お礼 | このたびはお問い合わせいただき、ありがとうございます | 依頼への感謝を一言で |
| 添付の案内 | ■添付ファイル:お見積書_◯◯.pdf | 名前と形式を書き、添付忘れにも気づいてもらえるようにする |
| 有効期限 | ■有効期限:◯月◯日まで | 見積書の記載と同じにする |
| 前提条件 | 数量◯◯、納期◯月◯日を前提とした金額です | 金額が変わりうる条件を先に伝え、後の食い違いを防ぐ |
| 提案の要点 | ◯◯を含めることで、◯◯の手間を省ける内容にしております | 見積書だけでは伝わらない意図や強みを一、二行で添える |
| 問い合わせ先 | ご不明な点がございましたら、□□までお知らせください | 担当者名・電話番号は署名に書く |
| 結び | ご査収のほど、よろしくお願いいたします | 受け取って確かめてほしい、という依頼 |
提案の要点は書きすぎないことが大切です。長い売り込みは読まれにくいので、相手の要望にどう応えたかを一、二行にまとめます。
場面別の例文
初めての相手に送る
件名:お見積書送付のご案内(◯◯の件/株式会社△△)
株式会社◯◯
◯◯部 ◯◯様
はじめてご連絡いたします。株式会社△△の□□と申します。
このたびは◯◯についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
ご依頼のお見積書を作成いたしましたので、PDFにてお送りいたします。
■添付ファイル:お見積書_◯◯.pdf
■有効期限:◯月◯日まで
お見積りは、◯◯の数量を◯◯とした場合の金額です。条件が変わる場合は改めてお見積りいたしますので、お知らせください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
依頼メールに返信して短く送る
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
ご依頼いただきました◯◯の件、お見積書を添付にてお送りいたします。
ご確認のうえ、ご不明な点があればお知らせください。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
継続取引のある相手に送る
件名:お見積書(◯◯の件/株式会社△△)
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯の件、お見積書をお送りいたします。
前回と同じ条件で作成しておりますが、◯◯の項目のみ変更がございますので、ご確認いただけますと幸いです。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
提案の要点を添えて送る
件名:お見積書送付のご案内(◯◯の件/株式会社△△)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
先日お伺いしたご要望をもとに、お見積書を作成いたしました。
今回は「◯◯の負担を減らしたい」とのお話を受け、◯◯の作業を当社で引き受ける内容にしております。
その分の費用は、お見積書の◯◯欄に分けて記載しておりますので、ご判断の材料にしていただけますと幸いです。
■添付ファイル:お見積書_◯◯.pdf
■有効期限:◯月◯日まで
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
見積書と資料を一緒に送る(複数添付)
件名:お見積書およびご提案資料の送付(◯◯の件)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯の件、お見積書とあわせて、ご検討の参考となる資料をお送りいたします。
【添付ファイル】
1.お見積書_◯◯.pdf
2.ご提案資料_◯◯.pdf
3.製品仕様書_◯◯.pdf
金額の内訳は1.に、各項目の内容は2.と3.に記載しております。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
注意
添付が複数あるときは、番号を振って一覧にし、どこに何が書いてあるかを一言添えます。ファイルが大きくて添付できない場合は、会社が認めている共有サービスを使い、その旨と期限を書きます。添付の書き方全般は添付ファイルのメールの書き方を参考にしてください。
急ぎで送る(概算)
件名:【お見積書(概算)】◯◯の件(株式会社△△)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
本日ご依頼いただいた◯◯の件、取り急ぎ概算のお見積書をお送りいたします。
◯◯の費用は確認中のため、目安の金額で記載しております。正式なお見積書は◯日までに改めてお送りいたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
注意
概算で出すときは、どこが概算で、正式な金額をいつ出すかを書きます。概算のまま社内の決裁に回されると、後で金額が変わったときに相手が困ります。
原本を郵送することも伝える
件名:お見積書送付のご案内(◯◯の件/株式会社△△)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯の件、お見積書をPDFにてお送りいたします。
押印した原本は、本日郵送いたしました。◯日ごろお手元に届く見込みです。
先にPDFでご確認いただけますと幸いです。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
郵送する書類に付ける送付状は送付状の書き方にまとめています。
条件を変えて再見積を送る
件名:お見積書(再提出)◯◯の件/株式会社△△
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
先日はお打ち合わせのお時間をいただき、ありがとうございました。
いただいたご要望をもとに、お見積書を作成し直しましたのでお送りいたします。
【前回からの変更点】
・◯◯の数量を変更
・◯◯の作業を削除
前回のお見積書は破棄していただけますと幸いです。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
見積書の誤りを訂正して送り直す
件名:【訂正】お見積書送付のご案内(◯◯の件)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯月◯日にお送りしたお見積書に、◯◯の金額の誤りがございました。
大変申し訳ございません。訂正したお見積書をお送りいたしますので、先にお送りしたものは破棄していただけますでしょうか。
■訂正箇所:◯◯の単価(誤)◯◯円 →(正)◯◯円
今後は送付前の確認を徹底いたします。
ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。
請求書の誤りを訂正する場合は請求書の間違いのお詫びにまとめています。
複数案を送る
件名:お見積書(A案・B案)◯◯の件/株式会社△△
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯の件、内容の異なる二つの案をご用意し、それぞれのお見積書をお送りいたします。
・A案:◯◯を含む内容
・B案:◯◯を省き、費用を抑えた内容
違いは各お見積書の◯◯欄に記載しております。ご検討の際、ご不明な点があればお知らせください。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
頼まれて見積書を再送する
件名:【再送】お見積書(◯◯の件/株式会社△△)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
ご連絡ありがとうございます。◯月◯日にお送りしたお見積書を、改めてお送りいたします。
内容は前回お送りしたものと同じです。
なお、有効期限が◯月◯日までとなっておりますので、それ以降のご発注の際はお知らせいただけますでしょうか。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
注意
有効期限を過ぎた見積書を送り直すときは、同じ金額で受けられるかを社内で確かめてから送ります。金額を見直すなら「再提出」の例文を使います。
相手指定の様式で提出する
件名:お見積書のご提出(◯◯の件/株式会社△△)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯の件、ご指定の様式にてお見積書を作成いたしましたので、ご提出いたします。
様式の◯◯欄は、当社の◯◯をもとに記入しております。ご想定と異なる場合は、お手数ですがお知らせいただけますでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
社内の上司に確認を頼む(社内向け)
件名:【ご確認のお願い】◯◯社向けお見積書
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
◯◯社から依頼のあった◯◯の見積書を作成しました。
先方には◯日に送る予定です。内容をご確認いただけますでしょうか。
特に◯◯の値引きについて、ご判断をいただけますと幸いです。
メール・郵送・両方の使い分け
| 送り方 | 向いている場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| メールのみ | 相手がメールでの提出を認めている/早く検討してほしい | PDFで送る。宛名と添付の取り違えに注意 |
| メール+原本郵送 | 相手が押印した原本を求めている | メールに郵送した日と届く見込みを書く |
| 郵送のみ | 相手が紙での提出を指定している | 送付状を付け、送ったことをメールか電話で伝える |
| 取引システム・指定様式 | 相手の会社に提出の仕組みや様式がある | 相手の手順に合わせ、自社の様式で出さない |
見積書そのものに書く項目
メールは案内役なので、肝心の内容は見積書に書きます。様式は会社ごとに違いますが、次の項目がそろっているかを送る前に見直すと、問い合わせの往復が減ります。
- 宛名(会社名・部署名・担当者名)
- 発行日と見積番号
- 件名(案件名)
- 品目・数量・単価・金額の内訳
- 合計金額と、税込か税抜かの表記
- 納期や作業の期間
- 支払条件
- 有効期限
- 前提条件・備考(含まないもの、追加費用が出る条件など)
- 発行者の会社名・住所・連絡先・担当者名
請求書に求められるインボイス制度の記載事項はインボイス制度の解説を見てください。
よくある失敗
| 失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 別の会社宛ての見積書を添付 | 金額や取引条件が他社に知られる | 送信直前に添付を開いて宛名を見る |
| 添付を忘れる | 催促されるまで気づかない | 本文に添付ファイル名を書き、送る前に照らし合わせる |
| 本文と見積書の金額が違う | どちらが正しいか問い合わせが来る | 本文に金額を書くなら見積書から写し、税込・税抜もそろえる |
| 前提条件を書かない | 受注後に「その費用も含むと思っていた」と食い違う | 含むもの・含まないものを本文か備考に書く |
| 件名が「ご送付」だけ | 相手が他の見積と見分けられない | 案件名と会社名を件名に入れる |
| 再見積で前の版の扱いを書かない | 古い金額で社内決裁が進む | 変更点と「前の版は破棄を」を本文に書く |
| 編集できる形式のまま送る | 相手先で意図せず書き換わるおそれ | 指定がなければPDFにして送る |
避けたい言い方
| 避けたい言い方 | 理由 | 言い換え |
|---|---|---|
| お見積りを送付させていただきます | 「させていただく」が続くと回りくどく感じる人もいる | お見積書をお送りいたします |
| ご査収してください | 「ご〜する」は自分がへりくだる形で、相手の動作に使うと誤りになる | ご査収ください/ご査収のほど、よろしくお願いいたします |
| とりあえず送ります | 軽く聞こえ、内容が仮なのか正式なのか分からない | 取り急ぎお送りいたします(正式版の時期を添える) |
| 何かあれば言ってください | 社外にはくだけた印象 | ご不明な点がございましたら、お知らせください |
| 安くしておきました | 恩着せがましく受け取られることがある | ◯◯の項目は、今回のご依頼に合わせて調整しております |
「ご査収」の使い方は「ご査収ください」の意味と使い方、「送る」の敬語は「お送りします」「ご送付いたします」の違いにまとめています。
送った後のフォロー
返事がないときの確認
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯月◯日にお送りした◯◯のお見積書について、届いておりますでしょうか。
ご検討の状況を伺えれば、必要に応じて内容の調整も承ります。
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
確認のメールは、見積の有効期限より前に送ると自然です。返事を促す言い方は催促メールの例文を参考にしてください。
採用の連絡をもらったとき
見積が通って発注を受けたときのお礼は受注のお礼メールに例文を並べています。
見送りの連絡をもらったとき
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
ご検討いただき、ありがとうございました。
今回はご期待に沿えず残念ですが、またの機会がございましたら、ぜひお声がけください。
今後ともよろしくお願いいたします。
メールで送った見積書の保存
電子帳簿保存法(電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律)は、見積書などに通常書かれる事項を電子的にやり取りする取引を「電子取引」と定めています(第2条第5号)。そして所得税・法人税の保存義務者は、電子取引を行った場合、その取引情報の電磁的記録を保存しなければならないとされています(第7条)。
つまり、所得税・法人税の保存義務者にあたる会社や個人事業主は、見積書をメールに添付して送った場合も、送ったデータを保存の対象として扱う必要があります。保存の方法や期間などの細かな要件は、国税庁の案内と会社の経理の決まりに従ってください。
この記事の要点
- 件名は「お見積書」+案件名+会社名。
- 送る前にメールでよいか・形式・押印・原本郵送を確かめる。
- 本文には案件名・添付の名前・有効期限・前提条件・問い合わせ先、必要なら提案の要点を一、二行。
- 正式な金額と条件は見積書に書き、メールは案内役。
- 訂正・再見積は変更点を本文に書き、前の版の扱いを伝える。
- メールで送った見積書も電子取引の記録として保存の対象になる。
FAQ
よくある質問
会社の決まりに従ってください。書く場合は見積書と同じ金額にし、税込か税抜かも見積書と同じ表記にそろえます。書かない場合は「詳細は添付のお見積書をご確認ください」とすれば足ります。
相手から指定がなければ、書き換えにくいPDFで送ると安心です。相手が編集できる形式を求めている場合や、社内の決まりがある場合はそれに従ってください。
相手がメールでの提出を認めていれば、郵送しなくても構いません。押印した原本を求められている場合は、メールで先にPDFを送り、原本を郵送したことを本文に書きます。
見積書への押印は会社の決まりと相手の求めによります。迷ったら、送る前に相手に確認してください。
使えます。より柔らかくしたいときは「ご査収のほど、よろしくお願いいたします」とします。
見積書に書いてあれば必須ではありませんが、本文にも書いておくと相手が検討の予定を立てやすくなります。期限の長さは会社の決まりに従ってください。
件名に【再送】と付け、前回送った日と、内容が同じであることを書いて送ります。有効期限を過ぎている場合は、同じ金額で受けられるかを社内で確かめてから送ります。
電子帳簿保存法では、見積書などのやり取りを電子的に行う取引を電子取引とし、所得税・法人税の保存義務者にその電磁的記録の保存を求めています。保存の方法は会社の経理の決まりに従ってください。
会社や部署宛てなら「御中」、担当者個人宛てなら「様」です。「株式会社◯◯御中 ◯◯様」のように両方を重ねることはしません。