販促イベント
ポップアップストアの出店方法
手順・費用項目・準備チェックリスト
ポップアップストアは、期間を区切って店を出す方法です。準備の多くは普通の出店と同じですが、期間が短いぶん、やり直しがききません。 搬入時刻を誤る、什器が入らない、決済端末がつながらない、といった一つの漏れが、そのまま売り逃しになります。このページでは、出店の手順を順番に並べ、各段階でそのまま使える表・チェックリスト・例文をつけました。
結論
ポップアップストアの出店方法は、①目的を決める ②予算を立てる ③場所を探す ④申し込んで契約する ⑤人を手配する ⑥売場を作る ⑦商品と在庫を決める ⑧運営のルールを決める ⑨告知する ⑩搬入・設営する ⑪撤去して振り返るの順です。最初に目的が売上か、認知か、テスト販売かを決めると、場所・売場・終わった後に見る数字がまとめて決まります。
出店までの流れ(一覧)
| 段階 | やること | 決まるもの・作るもの |
|---|---|---|
| ①目的 | 売上・認知・テスト販売・顧客との接点から一つ選ぶ | 成功の見方 |
| ②予算 | 費用の項目を出し、黒字になる売上を計算する | 予算表、売上目標 |
| ③場所 | 場所の種類を比べ、候補に条件を聞く | 候補の一覧 |
| ④申込・契約 | 資料を出し、契約前に条件を確認する | 契約書、搬入の時間枠 |
| ⑤人 | 自社・派遣・販売代行から選び、シフトを組む | シフト表、入館者の名簿 |
| ⑥売場 | 見せ場・陳列・レジの位置を図にする | 売場図、什器の一覧 |
| ⑦商品・在庫 | 売上目標から量を逆算し、補充の手段を決める | 商品リスト、在庫表 |
| ⑧運営 | レジ締め・休憩・混雑・クレームの決まりを作る | 運営マニュアル |
| ⑨告知 | 既存客とSNSに会期・場所・限定品を伝える | 告知文、POP |
| ⑩搬入・設営 | 搬入のルールを確かめ、積み込み順を決める | 搬入計画 |
| ⑪撤去・振り返り | 原状回復し、目的に対する結果をまとめる | 振り返りシート |
場所の募集は、施設によって申込の締切や審査の時期が決まっています。出店したい時期が決まったら、まず候補の施設に締切を聞き、そこから逆算してこの表の段階に日付を入れてください。日付はガントチャート作成ツールで並べると、重なりが見えます。
①目的を一つに決める
| 目的 | 選ぶ場所 | 売場の作り方 | 終わった後に見るもの |
|---|---|---|---|
| 売上 | 買う気のある人が通る場所 | 商品を多く並べ、会計を早く | 売上と客単価 |
| 認知(ブランドを知ってもらう) | 人通りの多い場所 | 写真に撮りたくなる見せ方、体験 | 立ち寄った人数、SNSでの言及 |
| テスト販売 | 狙う客層が集まる場所 | 商品の種類を絞り、反応を聞く | 売れた商品、お客さまの声 |
| 顧客との接点(オンライン客と会う) | 既存客が来やすい場所 | 相談・試着・試用の場 | 会えた既存客、会員登録 |
Point
目的を二つ以上にすると、売場が中途半端になります。 「認知もとりたいし売上も」と思ったら、どちらを優先するかだけ決めてください。目的は「会期中に既存客と会って、EC会員を増やす」のように、見る数字まで一文で書くとぶれません。成功の見方はイベントのKPI設定も参考になります。
②予算を立てる(費用の項目と黒字の目安)
出店の費用は場所・期間・時期で大きく変わるため、この記事では金額は示しません。代わりに、見積もりを取るべき項目と、黒字になる売上の出し方を整理します。
| 費用の項目 | 中身 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 場所の費用 | 固定の賃料、売上に応じた歩合、その組み合わせ | 共益費・販促協力費などが別にかかるか |
| 内装・什器 | 購入かレンタルか、造作、看板、照明 | 施設の指定業者を使う決まりがあるか |
| 人件費 | 自社スタッフ、派遣、販売代行 | 設営・撤去の日の人手 |
| 交通・宿泊 | 遠方で出店する場合のスタッフの移動 | 会期が長いほど積み上がる |
| 配送・搬入 | 商品と什器の往復の運送、補充の便 | 売れ残りを持ち帰る便 |
| 販促物 | ショップカード、POP、ノベルティ、SNS広告 | 施設の掲示ルールに合う大きさか |
| 決済 | 端末の用意、決済手数料 | 施設のレジを使う場合の精算方法 |
| 消耗品 | ショッパー、包装資材、値札、テープ類 | 足りなくなったときの買い足し先 |
| 保険 | 施設が加入を条件にしているか | 補償範囲は保険会社・代理店に確認 |
- 01
費用を固定と変動に分ける
期間中ずっと同じ額の費用(賃料・什器・人件費・交通)と、売上に応じて増える費用(歩合・決済手数料・商品の原価)に分けます。
- 02
黒字になる売上を出す
「売上 − 売上に応じて増える費用 ≧ 固定の費用」になる売上が、最低限の目標です。固定の費用を、売上から変動費を引いた残りの割合で割ると求まります。
- 03
在庫から上限を確かめる
用意できる在庫を全部売った場合の売上を計算し、最低限の目標に届くかを見ます。届かない場合は、期間・場所・品ぞろえのどれかを見直します。
- 04
1日あたりに直す
目標を営業日数で割り、1日あたり何点・何人に売ればよいかにします。会期中の毎日の確認に使えます。
予算表のひな形はイベントの予算表の作り方が使えます。候補の施設に、同じ区画に出た店の売上の傾向を聞けることがあります。聞けた場合は目標づくりの参考にしてください。
③場所の探し方と比較
| 場所の種類 | 集客 | 内装の自由度 | 向く目的 | 注意すること |
|---|---|---|---|---|
| 商業施設のイベントスペース・催事場 | 施設の人通りを借りられる | 施設のルールの範囲 | 売上・認知 | 施設の審査がある。内装・音量・表示の決まりが細かい |
| 路面の空き店舗・レンタルスペース | 自分で作る | 高い | 認知・顧客との接点 | 告知の力がないと人が来ない。設備が揃っていないことがある |
| 他社の店舗の一角(コラボ出店) | 相手の客層に会える | 相手の店に合わせる | テスト販売・認知 | 売上の分け方、在庫と会計の責任の範囲を決める |
| マルシェ・展示即売会 | 主催者の集客に乗る | 区画の中だけ | テスト販売 | 主催者の募集要項に従う。区画が狭い |
候補が見つかったら、同じ場所で過去にどんな店が出ていたかを施設に聞いてください。客層の近い店が出ていたなら、相性を判断する材料になります。マルシェへの出店はマルシェの開催方法で主催者側の段取りを知っておくと、要項が読みやすくなります。
④申し込みと審査の準備
商業施設では、出店の前に施設側の確認(審査)があることがほとんどです。担当者に聞かれやすいことと、答えとして用意しておくものを表にしました。
| 聞かれやすいこと | 用意しておく答え |
|---|---|
| どんなお客さまが買っているか | ECやSNSで買っている人の年代・地域・購入の傾向 |
| この館で売れそうか | 価格帯と、館の来館者に合うと考える理由 |
| 館内のどの店と近いか | 似た商品を扱う店との違い(品目・価格・打ち出し方) |
| 売場はどんな見た目になるか | 売場の図と、什器・装飾のイメージ写真 |
| どのくらい売れたことがあるか | 過去の出店の結果、ECの販売の実績 |
- 会社・屋号の概要(所在地、担当者、連絡先)
- ブランドと商品の説明、価格帯
- 商品と売場のイメージ写真
- 売場の図(区画に何をどう置くか)
- 過去の出店実績とそのときの様子
- ECサイト・SNSのURL
- 希望する期間と、ずらせる範囲
【例文】施設への出店問い合わせ(メール)
件名:ポップアップ出店のご相談(◯◯/◯月希望)
◯◯ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。◯◯(ブランド名)を運営しております、株式会社◯◯の◯◯と申します。
オンラインで◯◯を販売しており、貴施設のイベントスペースでのポップアップ出店を検討しております。
・希望時期:◯月◯日〜◯日(前後の調整は可能です)
・商品:◯◯(価格帯◯◯円〜◯◯円)
・希望の広さ:◯◯程度
空き状況と出店の条件(費用の形、申込の締切、必要な書類)をお教えいただけますでしょうか。会社概要と商品の資料を添付いたします。
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
注意
募集の締切は施設ごとに違い、締切を過ぎた申込や、会期まで間がない申込は受け付けてもらえないことがあります。審査で見送りになった場合は、理由を一つだけでも聞いておくと、次の申込や別の施設選びに生かせます。
契約前に施設へ確認すること
- 期間と営業時間、施設の休館日
- 費用の形(固定の賃料か、売上に応じた歩合か、その組み合わせか)と、含まれるもの・別にかかるもの
- 売上の報告方法と入金の時期(施設のレジを使う場合)
- 搬入・搬出の日時と経路、駐車場所と車両の大きさの制限、荷物の送り先の住所
- 什器・内装の持ち込み可否と、壁や床に加工してよい範囲、原状回復の範囲
- 電源の位置と使える容量、照明
- 決済の方法(施設のレジか、自分の端末か)と通信環境
- 在庫を置ける場所、営業時間外の保管と施錠
- スタッフの入館方法、休憩場所
- 施設側の内装・表示・音量のルール、防火上の制限
- 火気・飲食の提供・試食の可否
- 保険加入の条件、キャンセルや会期変更のときの扱い
注意
契約書で確認すべき条項とキャンセルの考え方はイベント制作の契約書、大きな造作を作る場合は仮設テント・仮設ステージの手続きも確認してください。
扱う商品・やることで確認する手続き
ポップアップの内容によっては、施設の決まりとは別に、法令や自治体の手続きがかかわります。該当しそうなものは、表の確認先に事前に相談してください。当てはまるかどうかの最終判断は、管轄の窓口がします。
| こんなとき | かかわる決まり | 確認先・詳しい記事 |
|---|---|---|
| 食品を売る・試食を出す | 食品衛生の許可・届出。手続きは自治体・行事の種類・期間で違う | 会場を管轄する保健所(イベントの食品出店の手続き) |
| 火気を使う(調理器具など) | 東京都の場合、火気使用器具等を使う露店等は開設の3日前までに消防署長へ届出。条例は自治体ごとに違う | 所轄の消防署(催しの消防への届出) |
| カーテン・じゅうたん・展示用合板などで装飾する | 消防法第8条の3(政令で定める防火対象物で使う防炎対象物品は防炎性能が必要) | 施設・所轄の消防署(イベントの装飾) |
| 会場で中古品を買い取る | 古物営業法第14条第1項(仮設店舗で営む場合は、あらかじめ日時と場所を管轄の公安委員会に届出) | 管轄の警察署(フリマと古物営業法) |
| 購入者に景品・抽選を出す | 景品表示法の景品規制 | イベントの景品と景品表示法 |
| インフルエンサーにPR投稿を頼む | 景品表示法第5条第3号の告示(ステルスマーケティング)。広告であることが分かるように表示する | ステマ規制 |
| お客さまの連絡先を集める | 個人情報保護法第21条(書面で直接取得するときは、あらかじめ利用目的を明示) | イベントの個人情報 |
⑤人を手配する
| 手配の方法 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 自社スタッフ | ブランドの説明や既存客との会話が大事なとき | 本業の手が止まる。遠方なら交通・宿泊がかかる |
| 派遣スタッフ | 人数が足りない時間帯を埋めたいとき | 商品知識の研修が要る。指示は契約の範囲で |
| 販売代行 | 売場の運営をまとめて任せたいとき | 任せる範囲(設営、在庫、売上報告)を書面で決める |
- シフトは開店前の準備・レジの開け閉め・休憩・混む時間帯から組む。売場を一人にしない時間を作る
- 施設の入館手続きに、スタッフの名前の届けが要る場合がある
- 立つ人全員に、商品の説明・値引きの可否・返品の扱い・困ったときの連絡先を一枚にして渡す
シフトはシフト表作成ツールで作れます。
⑥売場を作る(VMDとレイアウト)
売場づくりは、見せ方を三つの役割に分けて考えると整理しやすくなります。
| 役割 | 置く場所 | やること |
|---|---|---|
| VP(ブランドを見せる) | 通路から一番目に入る正面 | テーマや季節を一目で伝える。いちばん見せたい商品を置く |
| PP(売りたい商品を見せる) | 棚や壁の目線の高さ | おすすめ商品を、使う場面と一緒に見せる |
| IP(選んで手に取らせる) | 棚・ハンガー・平台 | サイズや色をそろえて並べ、在庫を出しやすくする |
- 01
区画の寸法を測る
幅・奥行き・天井の高さ、柱や消火設備の位置、電源の位置を図に入れます。
- 02
通路側に見せ場を置く
通りすがりの人から見える面にVPを置き、入りやすい入口を作ります。
- 03
レジと在庫の位置を決める
レジは売場の奥か出口側に。補充用の在庫はレジの近くの、お客さまから見えない場所に置きます。
- 04
試着・試用・体験の場所を取る
混んだときに通路をふさがない位置にします。
- 05
什器の一覧を作る
図から什器の数と寸法を拾い、持ち込み・レンタル・施設の貸出のどれで用意するかを決めます。
会場図の描き方は会場レイアウトの作り方が参考になります。
準備する備品のチェックリスト
レジまわり
- 決済端末(クレジット・電子マネー・QRコード)と充電器、予備の通信手段
- レジまたは売上を記録する端末
- 釣り銭と釣り銭の両替の手段、コイントレー、現金を入れる袋
- 電卓、レシート・領収書の用紙(領収書作成ツール)
- ショッパー、包装資材、テープ
売場
- 什器、ハンガー、トルソー、鏡
- 値札、POP、プライスカード、ブランドの看板
- ショップカード、EC・SNSへのQRコード(QRコード作成ツール)
- 延長コード、照明
- 会員登録やアンケートの案内
設営・撤去
- 搬入の書類(入館証、搬入の申請書)と、施設の担当者の連絡先
- 什器の組み立てに使う工具(ドライバー、六角レンチなど)、養生テープ、結束バンド、S字フック
- 高い所の装飾に使う脚立、荷物を運ぶ台車(施設で借りられるかも確認)
- 撤去後の清掃に使う掃除道具、段ボールや梱包材を持ち帰る袋
スタッフ
- 運営マニュアル、緊急連絡先の一覧
- 名札、統一する服装
- 「スタッフ以外立入禁止」などの掲示(貼り紙作成ツール)
⑦商品と在庫を決める
- 売上目標から量を逆算する——1日あたりの目標点数に営業日数を掛け、売れ残りの持ち帰りも考えて上乗せの量を決める
- 見せる分と売る分を分ける——ディスプレイに使う分、試着・試用の分、スタッフが着る分は売る在庫と別に数える
- 目的に合わせて品ぞろえを変える——テスト販売なら種類を絞って反応を比べる。認知なら限定品や体験を用意する
- 補充の手段を先に決める——倉庫からの追加発送、近くの店からの移動。何がどれだけ減ったら補充するかも決めておく
⑧運営のルールを決める
| 場面 | 決めておくこと |
|---|---|
| 開店・閉店 | レジの開け閉めの手順、売上と現金の照合、日報の書き方 |
| 休憩 | 誰がいつ抜けるか、その間の売場の人数 |
| 混雑 | 試着や会計の待ちの並び方、声かけの担当 |
| 品切れ | 取り寄せやECへの案内の仕方 |
| クレーム・返品 | その場で判断できる範囲と、責任者への連絡方法 |
| お客さまの声 | 聞かれたこと・言われたことを記録する用紙 |
| 会員登録・EC誘導 | 声をかけるタイミングと、登録の特典 |
| トラブル | けが・急病・盗難のときの連絡先(施設の防災センターなど) |
⑨告知する(例文つき)
告知は既存客から始めます。会期・場所・限定品・来てほしい理由を、媒体ごとに長さを変えて伝えます。
【例文】SNSの告知(会期の前)
【POP UP STORE 開催】
◯月◯日(◯)〜◯日(◯)、◯◯(施設名)◯階のイベントスペースに出店します。
オンラインでしか買えなかった◯◯を、実際に手に取ってお選びいただけます。会場限定の◯◯もご用意しました。
営業時間:◯時〜◯時(最終日は◯時まで)
詳しくはプロフィールのリンクから
【例文】メルマガ・LINE(既存のお客さまへ)
いつも◯◯をご利用いただき、ありがとうございます。
このたび◯◯で、期間限定のポップアップストアを開くことになりました。サイズや色味を実際にお確かめいただける機会です。
この案内をお受け取りのお客さまには、会場で◯◯をお渡しします。スタッフにこの画面をお見せください。
皆さまのお越しを、スタッフ一同お待ちしております。
【例文】SNSの投稿(会期中)
本日も◯時からオープンしています。
昨日のご来店ありがとうございました。人気の◯◯は本日分を補充しました。
会場は◯◯(施設名)◯階、エスカレーター横です。
【例文】終了のお礼
◯月◯日まで開いていたポップアップストアは、無事に最終日を終えました。足を運んでくださった皆さま、ありがとうございました。
会場でいただいたご意見は、これからの商品づくりに生かします。会場で人気だった◯◯は、オンラインストアでもお求めいただけます。
【例文】店頭POP
期間限定 ◯月◯日まで
オンラインストアの人気商品を、手に取ってお選びいただけます
ご試着・ご相談はお気軽にスタッフまで
注意
「限定」「最終日」などの表示は、事実と違わないようにしてください。会場での配布物や景品の扱いは、上の「確認する手続き」の表を見てください。
⑩搬入・設営と⑪撤去
- 01
搬入のルールを確かめる
搬入口と時間枠、駐車場所、車両の大きさ、荷物の送り先、台車やエレベーターの使い方を施設に確認します。
- 02
積み込みの順番を決める
売場の図の奥に置くものから順に下ろせるように積みます。時間枠に遅れると設営が間に合いません。
- 03
人手を確保する
設営と撤去の日は、営業日より人が要ります。
- 04
設営後に試す
決済端末・通信・照明・電源を、営業と同じ状態で試します。
- 05
撤去と原状回復
搬出の時間枠に収めます。原状回復の範囲は、契約時に確認したとおりにします。
会期中の記録と終了後の振り返り
毎日の記録を翌日の売場に反映できるのが、期間の短いポップアップの強みです。次の項目を毎日書きます。
| 項目 | 書くこと | 翌日にすること |
|---|---|---|
| 売上 | 売上、客数、客単価 | 目標との差を見て、声かけや売場を変える |
| 売れたもの | 商品ごとの点数 | 補充、見せ場の入れ替え |
| 聞かれたこと | 質問、在庫がなくて断ったもの | POPに答えを書く、取り寄せを手配 |
| 来た人 | 既存客か新しいお客さまか、会員登録の数 | 告知の内容を変える |
| 困ったこと | 混雑、備品の不足、施設とのやり取り | 運営のルールを直す |
終了後は、①で決めた目的に対する結果、費用の実績、次に同じ場所に出るかどうかの判断をまとめます。お客さまの連絡先を集めた場合は、申込用紙などで示した使い道の範囲で使います(上の「確認する手続き」の表を参照)。
よくある失敗と防ぎ方
| 失敗 | 起きる理由 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 売上は出たのに赤字 | 交通・宿泊や運送の往復を予算に入れていない | ②の表で費用を固定と変動に分けて出す |
| 什器が搬入口を通らない | 寸法を区画でしか測っていない | 搬入経路の幅・高さ・エレベーターの寸法も聞く |
| 決済端末がつながらない | 会場の通信環境を試していない | 設営後に実際に決済を試す。予備の通信手段を持つ |
| 人気商品が早々に品切れ | 補充の手段を決めていない | 補充の基準と発送手段を先に決める |
| 人が来ない | 場所の集客に頼りきり | 既存客への告知を会期前から行う |
| 装飾をやり直すことになった | 施設の内装・防火のルールを確認していない | 契約前のチェックリストで内装と防火の制限を聞く |
この記事の要点
- 目的(売上・認知・テスト販売・顧客との接点)を一つに決める。場所も売場も目的で変わる。
- 予算は固定の費用と売上に応じて増える費用に分け、黒字になる売上を先に出す。
- 契約前に搬入・什器・電源・決済・内装のルールを施設に確認する。
- 食品・火気・装飾・買い取り・景品・個人情報は、施設とは別の手続きがあるか確認先に相談する。
- 毎日の記録を翌日の売場に反映する。短期出店の強みはそこにある。
FAQ
よくある質問
売上・認知・テスト販売・顧客との接点のどれが目的かを一つ決めることからです。目的が決まると、選ぶ場所、売場の作り方、終わった後に見る数字が決まります。次に費用の項目を出し、黒字になる売上を計算してから場所を探します。
商業施設のイベントスペースや催事場、路面の空き店舗やレンタルスペース、他社の店舗の一角、マルシェや即売会への出店などがあります。候補が見つかったら、過去にどんな店が出ていたかを施設に聞くと、客層の相性を判断できます。
場所の費用(固定の賃料・歩合)、内装・什器、人件費、交通・宿泊、配送・搬入、販促物、決済手数料、消耗品、施設が求める場合の保険です。金額は場所・期間・時期で大きく変わるため、この記事では示していません。候補の施設に条件を出してもらい、目的に対して見合うかで判断してください。
出せる場所はあります。マルシェや即売会、レンタルスペース、知り合いの店の一角は、小さく始めやすい場所です。商業施設は審査があるため、ECやSNSでの販売実績、商品と売場の写真を用意して申し込みます。
ブランドと商品の説明、価格帯、商品と売場のイメージ写真、売場の図、過去の出店やECでの実績、SNSのURLです。施設の客層と合うか、館内の店と商品が重ならないかを、申込の前に自分で確かめておきます。
物を売るだけなら施設との契約で出店できることが多いですが、食品の販売や試食は保健所、火気の使用は消防署、会場での中古品の買い取りは警察(公安委員会)への手続きがかかわることがあります。手続きは自治体や内容で違うため、管轄の窓口に事前に相談してください。
決済端末と釣り銭、ショッパーなどのレジまわり、什器・値札・POP・照明などの売場の備品、工具・台車・ごみ袋などの設営・撤去の道具、運営マニュアルと緊急連絡先です。記事のチェックリストをそのまま使えます。
持ち帰りの運送を予算と搬出の計画に入れておきます。会期中に売れ行きを毎日記録し、売れにくい商品は見せ場を変える、売れる商品の補充を優先する、といった調整を早めにすると、残る量を減らせます。