書式
セミナーアンケートの項目と質問例
そのまま使える雛形
結論から言うと、セミナーアンケートの項目は①参加者の情報 ②セミナーの評価 ③感想 ④次の行動の希望 ⑤次回への希望 ⑥個人情報の取り扱いへの同意の6つに分けて考えます。全部を細かく聞くと回答が雑になるので、基本の10問(記入2〜3分)に、目的に合わせて1〜2問足すのがちょうどよい量です。このページには、会場用とウェビナー用の雛形、目的別の質問例、配る前のチェックリストまで、そのまま使える形でまとめました。
結論
セミナーアンケートの基本項目は会社名・氏名・連絡先、満足度、内容の分かりやすさ、時間の長さ、役に立った点、もっと聞きたかった点、セミナーを知った経路、今の課題、今後の希望(個別相談・資料・次回の案内)、次回のテーマです。1問で1つのことだけを聞き、評価は選択式、理由は自由記入で組み合わせます。
セミナーアンケートの項目一覧(6分類)
まず、何を聞くかを6つの分類で決めます。「回答を見て、誰が何をするか」が決まらない項目は外します。
| 分類 | 主な項目 | 形式 | 回答の使い道 |
|---|---|---|---|
| ①参加者の情報 | 会社名・部署・役職・氏名・メールアドレス・電話番号、セミナーを知った経路 | 記入(名刺の添付でも可)+選択式 | お礼メール・個別の連絡、集客経路の見直し |
| ②評価 | 満足度、内容の分かりやすさ、時間の長さ、講師の説明、会場・配信の環境 | 選択式 | 次回の構成と運営の改善 |
| ③感想 | 役に立った点、分かりにくかった点、もっと聞きたかった点 | 自由記入 | 講師へのフィードバック、資料の改善 |
| ④次の行動の希望 | 個別相談・資料・デモ・次回の案内の希望、今の課題、検討の時期 | 選択式+自由記入 | 商談につなぐ相手と順番を決める |
| ⑤次回への希望 | 取り上げてほしいテーマ、参加しやすい曜日・時間帯、会場とオンラインのどちらがよいか | 選択式+自由記入 | 次のセミナーの企画 |
| ⑥同意 | 利用目的の明示、案内メールの送付可否 | チェック欄 | 個人情報の扱いを明確にする |
注意
参加申込のフォームで会社名や連絡先をすでに受け取っている場合、①は氏名とメールアドレスだけにして、申込データと突き合わせれば十分です。
会場用:そのまま使える基本の雛形(10問)
A4用紙1枚に収まる量です。表題は「アンケート」より「本日のご感想とご要望のお願い」のように、何を書けばよいか分かる言葉にすると手に取ってもらいやすくなります。
本日はご参加いただき、ありがとうございました。今後のセミナーをより良くするため、ご感想をお聞かせください(記入の目安は2〜3分です)。
- 01本日のセミナーの満足度をお選びください(満足/やや満足/どちらとも言えない/やや不満/不満)
- 02内容の分かりやすさはいかがでしたか(分かりやすかった/普通/分かりにくかった)
- 03時間の長さはいかがでしたか(長い/ちょうどよい/短い)
- 04特に役に立った内容をお書きください(自由記入)
- 05もっと詳しく聞きたかった点があればお書きください(自由記入)
- 06このセミナーを何でお知りになりましたか(メール/自社サイト/SNS/紹介/その他)
- 07いま取り組んでいる課題に近いものをお選びください(複数選択可・選択肢はテーマに合わせて4〜6個)
- 08今後のご希望をお選びください(個別に相談したい/資料がほしい/次回のセミナー案内がほしい/特になし)
- 09今後取り上げてほしいテーマがあればお書きください(自由記入)
- 10会社名・部署・お名前・メールアドレス(名刺の添付でも結構です)
Point
8問目が、主催者にとっていちばん大事な質問です。「個別に相談したい」を選んだ人には、その日のうちに連絡します。「特になし」を必ず入れておくと、無理に選ばせずに済み、回答の信頼性も上がります。
末尾に、個人情報の利用目的と、案内メールを送ってよいかのチェック欄を入れます(書き方は後述)。
ウェビナー用:会場用から変える点
ウェビナーでは、会場用の雛形をもとに配信の環境についての質問を足し、記入欄はさらに減らします。
| 変える点 | 質問例 | 理由 |
|---|---|---|
| 配信環境の質問を足す | 音声や画面に問題はありませんでしたか(問題なかった/ときどき途切れた/聞き取りにくい・見づらい箇所があった) | 配信ツールや回線の見直しに使う |
| 視聴の状況を聞く | 最後までご視聴いただけましたか(最後まで見た/途中まで見た) | 途中で離れた人の満足度を分けて見る |
| 録画の希望を聞く | 録画の配信を希望しますか(希望する/不要) | 見逃し配信の案内先を決める |
| 参加者情報を減らす | 申込時のメールアドレスと同じものをご記入ください | 申込データと突き合わせれば会社名は不要 |
| 自由記入を1つに絞る | ご感想・ご質問があればお書きください | スマートフォンで長文は書きにくい |
ウェビナーの録画や視聴ログの扱いはウェビナーの個人情報、終わり方の台本はウェビナーの進行台本にまとめています。
目的別に足す質問例
| 目的 | 足す質問の例 | 回答の使い道 |
|---|---|---|
| 参加理由の把握 | 参加された理由に近いものをお選びください(情報収集/導入の検討/社内への報告/その他) | 次回のテーマと案内文を決める |
| 理解度の確認 | 本日の内容を、ご自身の業務に生かせそうですか(すぐ生かせる/一部生かせる/難しい) | 内容の水準を見直す |
| 講師の評価 | 講師の説明はいかがでしたか(分かりやすかった/普通/分かりにくかった) | 登壇者の依頼とフィードバックに使う |
| 運営の改善 | 受付や会場の案内で困ったことはありましたか(自由記入) | 当日の動線と案内を直す |
| 商談化 | ご検討の時期に近いものをお選びください(3か月以内/半年以内/1年以内/未定) | 連絡の順番と頻度を決める |
| 商談化 | ご検討に関わる立場をお選びください(決める立場/意見を出す立場/情報を集める立場) | 誰に何を送るかを決める |
| 次回の企画 | 参加しやすい曜日と時間帯をお選びください | 次回の日程を決める |
| 次回の企画 | 次回は会場とオンラインのどちらがよいですか(会場/オンライン/どちらでもよい) | 開催形式を決める |
| 紹介の広がり | このセミナーを同僚や知人に勧めたいと思いますか(思う/どちらとも言えない/思わない) | 満足度とは別に、勧めたいかどうかを見る |
注意
足すのは1〜2問までです。講師へのフィードバックとしてアンケートを共有する場合は、個人が分かる部分を外して渡してください。登壇者へのお礼は講師・登壇者へのお礼にまとめています。
選択肢の作り方
| 聞きたいこと | 選択肢の例 | ポイント |
|---|---|---|
| 満足度 | 満足/やや満足/どちらとも言えない/やや不満/不満 | 満足側と不満側を同じ数にする |
| はっきりした傾向を見たい | 満足/やや満足/やや不満/不満 | 真ん中を置かず、どちらかを選んでもらう |
| 時間・量 | 長い/ちょうどよい/短い | 「ちょうどよい」を真ん中に置く |
| 検討の時期 | 3か月以内/半年以内/1年以内/未定 | 「未定」を入れて、無理に選ばせない |
| 今後の希望 | 個別相談/資料/次回の案内/特になし | 「特になし」を入れる。複数選択可にする |
回を重ねて比べたい項目(満足度など)は、毎回同じ文言と同じ選択肢で聞きます。言い方を変えると、数字が上がったのか聞き方が変わったのか分からなくなります。
避けたい聞き方と直し方
| 避けたい聞き方 | なぜ困るか | 直した例 |
|---|---|---|
| 内容と講師の説明に満足しましたか | 2つのことを1問で聞いている | 内容と講師の説明を別の質問に分ける |
| 大変好評でしたが、いかがでしたか | 答えを誘導している | 本日のセミナーはいかがでしたか |
| ご意見をご自由にお書きください(だけ) | 書くことが思いつかず空欄になる | もっと聞きたかった点はありましたか |
| 選択肢が「良い/普通」だけ | 不満を選べず、改善点が出ない | 不満側の選択肢も同じ数だけ用意する |
| SFAの導入フェーズを教えてください | 社内の言葉や専門用語が伝わらない | ご検討の時期に近いものをお選びください |
| 電話番号・役職・従業員数をすべて必須に | 書く手間が増え、提出をやめる人が出る | 連絡に使う項目だけ必須にする |
回答率を上げる工夫
- 記入の時間をプログラムに組み込む(会場では質疑応答の前に3分)
- 表題を「本日のご感想とご要望のお願い」のように、書くことが分かる言葉にする
- 冒頭にお礼と記入の目安時間を一文で入れる
- A4用紙1枚・10問前後に収め、選択式を中心にする
- 自由記入は2つまでにし、問いを具体的にする
- 回答した方に補足の資料をお送りするなど、答える理由を用意する
- フォームのURLはQRコードにして、スライドの最後と配布資料に載せる
- 司会が「最後にご協力をお願いします」と、目安時間と一緒に呼びかける
- 会場では出口や受付で回収し、ペンを人数分用意する
司会の言い方はセミナーの司会台本にあります。フォームのURLはQRコード作成ツールで画像にできます。
個人情報の書き方
アンケート用紙やフォームで、参加者本人に氏名や連絡先を書いてもらう場合は、個人情報保護法第21条第2項により、あらかじめ本人に利用目的を明示しなければなりません(緊急の場合などの例外を除く)。用紙の末尾かフォームの送信ボタンの前に、次のような文を入れます。
ご記入いただいた個人情報は、本セミナーに関するご連絡、資料の送付、今後のセミナーのご案内に利用します。それ以外の目的には利用しません。
- 今後の案内メールを送ってよいか、チェック欄で選べるようにする
- 共催・協賛の会社や講師に参加者の情報を渡す予定があるなら、渡す相手と目的を書いて同意をもらう(第27条第1項は、例外を除き、あらかじめ本人の同意なく個人データを第三者に提供することを禁じています)
- 回収した用紙は、持ち帰り・保管・廃棄の担当を決めておく
注意書きのひな形はアンケートの個人情報の注意書き、共催の場合の考え方は共催セミナーの参加者リスト共有にまとめています。
回答の集計と活用の手順
- 01
当日中:相談希望を抜き出す
「個別に相談したい」「資料がほしい」を選んだ人を一覧にし、相談希望の人にはその日のうちに連絡します。
- 02
翌営業日まで:お礼メールを送る
参加者全員にお礼と資料を送ります。相談希望の人には日程の候補を添えます。文面はイベント後のフォロー設計を参考にしてください。
- 03
1週間以内:数字を集計する
満足度などの選択式は、回答の分布(何人がどれを選んだか)で見ます。平均だけで見ると、不満を選んだ人がいても埋もれます。
- 04
1週間以内:自由記入を分類する
「内容」「時間」「講師」「運営」「次回の希望」のように分けて数え、多かった声から直します。
- 05
次回の企画会議:直す点を決める
直す点を3つまでに絞り、講師と社内に共有します。次回のアンケートで、同じ質問の数字が変わったかを確かめます。
回答への感謝の伝え方はアンケート回答のお礼文、セミナー全体の組み立てはセミナーの企画にあります。
よくある失敗
- 終了後に配る:多くの人がそのまま帰ってしまい、回答が集まらない。記入の時間を質疑応答の前に取る。
- 聞くだけで連絡しない:「相談したい」と書いた人に数日連絡がないと、関心が冷める。当日中に連絡する担当を決めておく。
- 毎回質問を変える:前回と比べられず、改善できたかが分からない。比べる項目は文言を固定する。
- 質問が多すぎる:後半の回答が雑になり、自由記入が空欄になる。使い道のない項目から外す。
- 利用目的を書き忘れる:集めた連絡先を案内に使ってよいかが曖昧になる。用紙とフォームの両方に入れる。
配る前のチェックリスト
- どの質問も回答の使い道が決まっている
- 1問で1つのことだけを聞いている
- 満足側と不満側の選択肢が同じ数になっている
- 「特になし」「未定」など、選ばなくてよい選択肢がある
- 記入が2〜3分で終わる(実際に自分で書いて測る)
- 個人情報の利用目的と、案内メールの可否のチェック欄がある
- フォームのURL・QRコードがスマートフォンで開ける
- 相談希望の人に当日連絡する担当が決まっている
参加者として感想を書くときの例文
取引先や業界団体のセミナーに参加して、感想欄を書くときの例です。何が役に立ったかを具体的に一つ書くと、主催者にとって参考になります。
役に立った点を伝える
◯◯の事例が具体的で、自社の◯◯の進め方を見直すきっかけになりました。特に、◯◯の段階で関係者に確認しておくという点は、すぐに取り入れたいと思います。
要望を添える
全体として分かりやすい内容でした。◯◯の部分は時間が短く感じたので、次回はもう少し詳しく伺えるとうれしいです。
初めての分野だったとき
基本的な内容から丁寧に説明していただき、初めての分野でも理解できました。社内でも共有させていただきます。
次回のテーマを希望する
本日の内容を踏まえて、次は◯◯を導入した後の運用について伺いたいと思いました。機会があればぜひ参加したいです。
ウェビナーに参加したとき
移動せずに参加でき、質問にもチャットで答えていただけて助かりました。資料を後日いただけると、社内で見返すときに役立ちます。
この記事の要点
- 項目は参加者の情報・評価・感想・次の行動・次回の希望・同意の6分類。
- 基本は10問・記入2〜3分。目的に合わせて1〜2問だけ足す。
- 1問で1つのことを聞き、選択肢は満足側と不満側を同じ数に。
- 連絡先を書いてもらうなら利用目的をあらかじめ明示する。
- 会場では質疑応答の前に記入の時間を取り、相談希望の人にはその日のうちに連絡する。
FAQ
よくある質問
参加者の情報(会社名・氏名・連絡先)、満足度、内容の分かりやすさ、時間の長さ、役に立った点、もっと聞きたかった点、セミナーを知った経路、今の課題、今後の希望(個別相談・資料・次回の案内)、次回のテーマの10問が基本です。
記入が2〜3分で終わる10問前後が目安です。ウェビナーではスマートフォンで答える人もいるので、自由記入を1つに絞るなど、会場より少なめにします。
「どちらとも言えない」を真ん中に置く5段階が答えやすい形です。はっきりした傾向を見たい場合は、真ん中を置かない4段階にします。回を重ねて比べるなら、毎回同じ段階と文言で聞きます。
個別相談や資料送付につなげたいなら記名にします。率直な改善点を聞きたい場合は、評価の部分だけ無記名のフォームに分ける方法もあります。
会場では質疑応答の前に記入の時間を取り、終了後に配らないことです。ウェビナーでは終了時の画面とチャット、お礼メールの3か所にフォームのURLを載せます。司会から記入の目安時間を伝えると、協力してもらいやすくなります。
参加者本人に氏名や連絡先を書いてもらう場合、個人情報保護法第21条第2項により、あらかじめ利用目的を明示する必要があります。共催の会社などに情報を渡す予定があるなら、渡す相手と目的を示して同意をもらいます。
役に立った内容を具体的に一つと、それをどう生かしたいかを書きます。改善してほしい点があれば「次回はもう少し詳しく伺えるとうれしいです」のように、希望の形で添えると角が立ちません。