例文
ウェビナー台本の例文
司会の進行・講師の台本・トラブル対応
ウェビナーは会場のセミナーと違い、参加者の反応が見えません。音が聞こえているのか、画面が見えているのか、司会が言葉で確かめながら進める必要があります。そのため台本には、挨拶だけでなく確認の言葉・つなぎの言葉・トラブル時の言葉まで書いておきます。このページでは、司会がそのまま読める台本を場面ごとに複数の言い方で並べ、講師用台本の作り方、トラブル時のアナウンス、役割分担と準備のチェックリストまでまとめました。配信機材の選び方はイベントのライブ配信のやり方、オンライン開催全体の設計は完全オンラインイベント運営ガイドにあります。
結論
ウェビナーの台本は①司会の進行台本(開始挨拶・音声確認→注意事項→本日の流れと講師紹介→講演中のつなぎ→休憩→質疑応答→アンケート案内→終了挨拶) ②講師の台本(伝えることと時間配分→スライドごとのメモ→想定問答) ③トラブル時のアナウンスの3つで構成します。台本を読む司会と、配信を操作する担当は別の人にします。
ウェビナー台本の全体像(進行表テンプレート)
まず進行表で「いつ・誰が・何を言うか・裏で何を操作するか」を一枚にまとめ、そのうえで司会の読み上げ文を書きます。下の表をそのまま写して、時刻と担当者名を埋めてください。
| 場面 | 話す人 | 台本の中身 | 裏の操作(配信担当) |
|---|---|---|---|
| 開始前 | なし | 待機画面(タイトル・開始時刻・音声確認のお願い) | 入室開始、BGMまたは無音 |
| 開始挨拶・音声確認 | 司会 | 開会の宣言、自己紹介、チャットで音声確認 | 録画開始 |
| 注意事項 | 司会 | カメラとマイク、質問の方法、録画の有無、資料配布、アンケート | 注意事項スライドを共有 |
| セミナー紹介・講師紹介 | 司会 | 本日の内容と流れ、講師の紹介 | 講師の画面共有に切り替え |
| 講演 | 講師 | 講師の台本(章ごと) | Q&Aの整理、残り時間の連絡 |
| 休憩(長い回のみ) | 司会 | 休憩の開始と再開時刻 | 休憩画面を表示 |
| 質疑応答 | 司会・講師 | 質問の読み上げと受け渡し | 選んだ質問を司会に送る |
| アンケート・終了 | 司会 | アンケート案内、今後の案内、お礼 | チャットにURL送信、録画停止 |
時刻を入れた進行表はタイムテーブル作成ツールで作れます。講師にはタイマーを別の画面に出しておいてもらうと、残り時間を伝える手間が減ります。
司会の進行台本(場面別の例文)
開始前(待機画面とチャット)
【待機画面】「◯◯ウェビナー」は◯時◯分に開始いたします。開始までしばらくお待ちください。音声が聞こえない場合は、画面下のスピーカーの設定をご確認ください。
【開始直前のチャット】ご参加ありがとうございます。まもなく開始いたします。音声や画面に不具合がある場合は、このチャットでお知らせください。
開始の挨拶と音声確認
皆さま、こんにちは。「◯◯ウェビナー」にご参加いただき、ありがとうございます。定刻となりましたので始めます。司会は、◯◯株式会社の◯◯が務めます。音声は聞こえていますでしょうか。聞こえている方は、チャットで「聞こえています」とお送りいただけますか。(チャットを確認)ありがとうございます。
【参加者が多く、チャットで確認しにくい場合】音声が聞こえにくい、画面が映らないという方は、チャットでお知らせください。運営スタッフが個別にご案内いたします。
【開始を少し遅らせる場合】ただいま入室中の方がいらっしゃいますので、◯分ほどお待ちいただいてから始めます。そのままお待ちください。
注意事項
はじめに、いくつかご案内いたします。参加者の皆さまのカメラとマイクは、オフになっております。ご質問は、画面下のQ&Aから、講演中いつでもお送りください。最後にまとめてお答えします。本日の内容は録画しており、後日、お申し込みの皆さまにお送りする予定です。終了後にアンケートをお願いしておりますので、ご協力をお願いいたします。
【資料を配布する場合】本日の資料は、終了後にお送りするアンケートにお答えいただいた方にお届けします。画面の撮影はご遠慮いただけますと幸いです。
【録画しない場合】本日は録画をしておりません。後から見返すことができませんので、必要な箇所はお手元でメモをお取りください。
セミナー紹介と本日の流れ
本日は「◯◯」をテーマに、前半で◯◯、後半で◯◯についてお話しいただきます。最後に質疑応答の時間を設けております。終了は◯時◯分を予定しています。
講師紹介
それでは、本日の講師をご紹介します。◯◯株式会社の◯◯◯◯様です。◯◯様は、◯◯の分野で◯◯に取り組んでいらっしゃいます。本日は、◯◯について具体的な事例を交えてお話しいただきます。◯◯様、よろしくお願いいたします。
講師の経歴を長く読み上げると、本題に入るまでに参加者が離れます。経歴は本日のテーマにつながる部分だけを選びます。紹介文の組み立ては講師紹介の例文にまとめています。
講演中のつなぎ(司会が話す場面)
【チャットの反応を拾う】チャットで「◯◯の部分がわかりやすい」というお声をいただいています。ありがとうございます。
【参加者の代わりに聞く】◯◯様、いま出てきた「◯◯」という言葉について、初めて聞いた方のために、ひとことご説明いただけますか。
【講演が終わったときの一言・その1】◯◯様、ありがとうございました。◯◯の手順を順番に見せていただき、明日から試せる内容でした。
【講演が終わったときの一言・その2】ありがとうございました。特に◯◯のお話は、同じ悩みをお持ちの方が多いのではないでしょうか。このあとの質疑応答で、さらに詳しく伺いたいと思います。
休憩(長い回だけ)
【休憩に入るとき】ここで一度、休憩を挟みます。後半は◯時◯分から始めますので、退出せずに画面をそのままにしておいてください。前半の内容へのご質問は、この間にQ&Aからお寄せいただけると助かります。
【再開するとき】お時間になりましたので再開いたします。音声は聞こえていますでしょうか。それでは後半を、◯◯様、お願いいたします。
質疑応答
◯◯様、ありがとうございました。ここからは、皆さまからいただいたご質問にお答えします。最初のご質問です。「◯◯の場合はどうすればよいですか」。◯◯様、お願いいたします。
【似た質問をまとめる】◯◯について、同じようなご質問を複数いただいています。まとめてお伺いします。
【質問がまだ少ないとき】ご質問をお考えいただいている間に、事前にいただいたご質問からご紹介します。
【時間が来たとき】まだご質問をいただいておりますが、お時間となりましたので、質疑応答はここまでとさせていただきます。お答えできなかったご質問には、後日メールでご回答いたします。
アンケート案内
チャット欄にアンケートのURLをお送りしました。今後の内容づくりの参考にいたしますので、この画面のままご回答いただけますと幸いです。
【チャットに貼る文】本日はご参加ありがとうございました。アンケートへのご協力をお願いいたします。(URL)
終了の挨拶
以上で、本日の◯◯ウェビナーを終了いたします。◯◯様、貴重なお話をありがとうございました。次回は◯月◯日に「◯◯」をテーマに開催いたします。ご案内はメールでお送りします。本日はご参加いただき、誠にありがとうございました。
注意
質問が出ないときの言い方は質疑応答の司会 例文を参照してください。
講師の台本の作り方
講師の台本は、司会の台本と違い、一字一句を書かないのが基本です。全文を読み上げると声が平板になり、画面越しでは特に単調に聞こえます。持ち時間から逆算して、次の順で作ります。
- 01
伝えることを絞る
参加者が見終わったあとに覚えていてほしいことを、短い言葉で書き出します。欲張って増やすと、どれも残りません。
- 02
持ち時間を割り振る
質疑応答の時間を先に差し引き、残りを話す順に割り振ります。時刻を書き込んでおくと、司会が残り時間を伝えやすくなります。
- 03
スライドごとにメモを書く
スライド1枚ごとに、話す順番をキーワードで並べます。文章にせず、目で拾える長さにとどめます。
- 04
間違えると困る箇所だけ文にする
数字・固有名詞・定義・お願いの言葉は、そのまま読める文で書き込みます。
- 05
声に出して時間を計る
主催者と早めに一度通しで話し、テーマとのずれと時間の過不足を直します。
- 06
想定問答を用意する
質疑応答で出そうな質問と答えの要点を、台本の最後にまとめておきます。
Point
ウェビナーは途中で退出する参加者もいます。資料請求や個別相談などの案内は最後だけに置かず、司会のアンケート案内とも内容をそろえておきます。
トラブル時のアナウンス(台本例)
| トラブル | 司会のアナウンス | 裏の対応 |
|---|---|---|
| 講師の音声が途切れた | 「ただいま講師の音声が途切れております。復旧まで少々お待ちください」 | 配信担当が講師に別の連絡手段で連絡する |
| 講師の回線が切れた | 「講師の方が配信から外れたため、ただいま戻っていただいているところです。その間に、いただいたご質問をご紹介します」 | 講師に再入室を依頼し、復旧後に再開する |
| 画面共有が映らない | 「資料の表示に不具合がございます。運営側で資料を表示し直します」 | 事前に受け取った資料データを配信担当が共有する |
| 参加者から「入れない」と連絡 | (司会は触れない) | 事務局がURLとパスコードを個別に再送する |
| 質疑応答が時間を超えそう | 「次のご質問を最後とさせていただきます」 | 残りの質問を控え、後日回答する |
| 配信全体が止まった | (再開できたら)「先ほどは配信が止まり、ご迷惑をおかけしました」 | 事務局が申込者にメールで状況と再開予定を知らせる |
【チャットで知らせる文】ただいま音声に不具合が発生しております。復旧まで少々お待ちください。画面はそのままでお待ちいただけますと幸いです。
トラブルの文言は、台本の最後のページにまとめて置いておきます。慌てていても読むだけで済みます。
運営チームの役割分担
| 役割 | やること | 兼務の目安 |
|---|---|---|
| 司会 | 開始・注意事項・講師紹介・質疑応答・終了の進行 | Q&A担当と兼ねない |
| 講師 | 講演、質問への回答 | ― |
| 配信担当(ホスト) | 配信の開始・終了、画面共有の切り替え、録画、参加者の入室管理 | 司会と兼ねない |
| Q&A・チャット担当 | 質問の整理と司会への受け渡し、参加者からの問い合わせ対応 | 少人数なら配信担当と兼ねる |
| 事務局 | 参加URLの送付、当日の問い合わせ窓口、アンケート、録画の共有 | 準備段階の担当 |
Point
司会が配信操作を兼ねるのは避けてください。 音声トラブルが起きたとき、司会は参加者に話しかけながら、配信担当が裏で直す、という分担ができないと、画面が無言のまま止まってしまいます。
運営スタッフ同士は、参加者に見えない別の連絡手段(社内チャットなど)でつないでおきます。
事前準備とリハーサルのチェックリスト
- 参加URLとパスコードを申込者に送ったか(案内文はセミナー案内文 例文)
- 講師・司会の通信環境、マイク、カメラ、照明を確認したか
- 講師の資料を画面共有して、文字の大きさと切り替えを確認したか
- 講師の資料データを配信担当が受け取ったか
- 司会と講師の権限(発言・画面共有)を設定したか
- 録画するかどうか、録画を誰に共有するかを決めたか
- Q&Aとチャットの使い方(受け付けるか、匿名を許すか)を決めたか
- 事前に集めた質問を、質疑応答の台本に入れたか
- 開始前に流す待機画面(タイトルと開始時刻)を用意したか
- アンケートのURLと、チャットに貼る文を用意したか
- 音声が途切れたときの連絡手段と、代わりに話す人を決めたか
注意
リハーサルは、本番と同じ場所・同じ機材・同じ回線で行います。講師が自宅から参加する場合は、講師の環境でも接続を確認してください。録画や視聴ログの扱いはウェビナーの個人情報にまとめています。
画面越しの司会で気をつけること・よくある失敗
| よくある失敗 | なぜ困るか | 対策 |
|---|---|---|
| 台本を下を向いて読む | 目線が外れ、読んでいるのが伝わる | 台本をカメラのすぐ下か別画面に置く |
| 講演中に司会のマイクがオン | 生活音や打鍵音が入る | 自分が話さないときはミュートにする |
| 司会が自分の感想を長く話す | 講演や質疑の時間が削られる | 講演後の感想は二文までにする |
| 講演中も司会の映像を出したまま | よそ見や手元の作業が参加者に見える | 講演中は司会のカメラをオフにする |
| 音声確認をしない | 聞こえていない参加者が黙って退出する | 開始直後と休憩明けにチャットで確認する |
| 専門用語をそのまま流す | 初めての参加者が置いていかれる | 司会が参加者の代わりに意味を尋ねる |
画面越しでは、参加者が黙って離れても司会には見えません。チャットとQ&Aの動きを数分おきに見ることを、台本の余白に書き込んでおくと忘れません。
終了後のフォロー
終了後は、お礼メール・アンケートの再案内・録画の共有・答えきれなかった質問への回答をまとめて送ります。文例はイベントのお礼メール例文とイベント後のお礼メールとフォローにあります。
この記事の要点
- 台本は司会の進行台本と講師の台本に分けて作る。
- 司会の台本はそのまま読める文で、講師の台本は時間配分とキーワードで書く。
- 開始直後と休憩明けに音声の確認をチャットで求める。
- トラブル時の文言を台本の最後にまとめておく。
- 司会と配信操作は別の人にする。トラブルのときに進行が止まらない。
FAQ
よくある質問
司会の台本には、開始の挨拶と音声確認、注意事項(質問の方法・録画の有無・アンケート)、講師紹介、講演中のつなぎ、質疑応答、アンケート案内、終了の挨拶を書きます。トラブルのときに読み上げる文言も書いておくと慌てずに済みます。
書かないほうが自然に話せます。時間配分とスライドごとの話す順番をキーワードで書き、言い間違えると困る数字や固有名詞だけを文にします。
事前に集めた質問や、司会が参加者の立場で用意した質問から始めます。最初の質問が出ると、参加者も質問を送りやすくなります。
講師が配信から外れて戻る途中であることを伝え、その間に届いている質問を紹介するなどしてつなぎます。裏では配信担当が別の連絡手段で講師に再入室を依頼します。
最低限、司会、講師、配信担当の3つの役割が必要です。質問が多く見込まれる場合は、Q&A担当を別に置きます。少人数で回すときも、司会と配信操作は別の人にするのが安全です。
参加URLの送付、講師と司会の権限設定、画面共有と音声の確認、録画の有無、Q&Aとチャットの使い方、アンケートURLの準備です。リハーサルは本番と同じ機材・回線で行います。