ビジネス用語
ペルソナとは?意味と使い方
ターゲットとの違いとイベント集客での例
「ペルソナ」は、商品や企画を届けたい相手を、一人の具体的な人物として描いた架空の人物像のことです。日本語に言い換えるなら「想定する顧客像」「代表的な利用者像」。使った一文は「このセミナーのペルソナは、導入を任されたばかりの総務担当者です。」。「三十代の会社員」のような範囲(ターゲット)ではなく、どんな仕事をしていて、何に困っていて、どこで情報を探すのかまで描くことで、企画や告知の言葉を選びやすくなります。このページでは、意味と語源、会議・メール・チャットの例文、「ターゲット」との違い、イベント集客での作り方と使い方の例、社外で使うときの言い換えをまとめました。
結論
「ペルソナ」は、ラテン語のpersonaに由来する言葉です。persona はもともと演劇で使う仮面や、そこから劇の登場人物・人格を表した語と説明されることが多く、英語の person(人)や personality(人柄)とも同じ系統とされます。マーケティングや企画の場面では、届けたい相手を代表する、架空の一人の人物像を指して使われます。
「ペルソナ」の意味と語源
「ペルソナ」は、心理学などの分野でも「人が外に向けて見せる顔」の意味で使われることがありますが、ビジネスで使うときは主に企画やマーケティングのための人物像の意味で使われます。
ペルソナには、名前(仮名)・年齢・仕事・一日の過ごし方・困りごと・情報の集め方などを書き込みます。実在の一人を指すのではなく、届けたい相手に共通する特徴をまとめた架空の人物です。
Point
「ペルソナ」は「この人に届けば成功、と言える一人」。関係者が同じ人を思い浮かべながら企画を進めるための道具として使われます。
使い方の例文(会議・メール・チャット)
会議で(社内)
今回のセミナーのペルソナは、システムの導入を任されたばかりの総務担当者にしましょう。専門用語は使わずに、手順を順番に見せる構成にします。
案内文を書く前に、ペルソナがどこで情報を探しているかを確認しておきたいです。メールなのか、業界の情報サイトなのかで告知の出し方が変わるので。
チャットで(社内)
このタイトル案、ペルソナの人が見て「自分のことだ」と思えるでしょうか?もう少し困りごとに寄せたいです。
前回の参加者アンケートを見ると、ペルソナに置いていた人より、少し経験のある方が多かったようです。次回はペルソナを見直しませんか。
メールで(社内の上司へ)
件名:交流会の告知方針についてのご相談
◯◯部長
お疲れさまです。□□です。
◯月の交流会の告知方針をまとめました。
想定する参加者(ペルソナ)は「地域で独立して間もない、一人で事業をしている方」としております。
そのため、告知では「一人での参加が多い会であること」と「名刺交換のきっかけを用意していること」を前面に出す案にしております。
ご意見をいただけますでしょうか。
メールで(取引先へ・言い換えた形)
件名:告知用チラシのご相談
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯月のセミナーの告知チラシについて、ご相談させてください。
今回は、導入を任されたばかりで、何から始めればよいか迷っている担当の方に、特に来ていただきたいと考えております。
その方が手に取りたくなる見せ方をご提案いただけますと幸いです。
「ターゲット」など似た言葉との違い
| 言葉 | 表す内容 | 例 |
|---|---|---|
| ペルソナ | 届けたい相手を代表する、架空の一人の人物像 | 導入を任されたばかりで、上司に説明する資料づくりに困っている総務担当の◯◯さん |
| ターゲット | 届けたい相手の範囲・層 | 中小企業の総務担当者 |
| セグメント | 市場や顧客を共通点で分けたまとまり | 業種別・規模別に分けた顧客群 |
| 顧客像 | 想定するお客様の姿(ペルソナとほぼ同じ意味で使われることも) | 主に来店するお客様の姿 |
| ユーザー | 実際に商品やサービスを使う人 | 導入企業の現場の担当者 |
「ターゲット」は範囲、「ペルソナ」はその範囲の中の一人を具体的に描いたものです。ターゲットを決めてからペルソナを描く、という順で進めることが多く、どちらか一方だけを使うものではありません。
イベント集客でのペルソナの作り方と使い方
イベントの集客では、ペルソナを決めておくとタイトル・案内文・告知の場所・開催の時間帯を選びやすくなります。次の項目を、手元の情報から埋めていきます。
| 項目 | 書き込む内容の例(お客様向けセミナー) |
|---|---|
| 仮の名前・立場 | ◯◯さん、中小企業の総務担当 |
| 仕事の状況 | システムの導入を任されたばかり。ほかの業務と兼任 |
| 困りごと | 何から手をつければよいかわからない。上司に説明する資料も作らなければならない |
| 情報の集め方 | 業界のメールマガジン、取引先からの紹介、検索 |
| 参加しやすい時間・形 | 業務時間内の短い時間、オンラインなら参加しやすい |
| 参加をためらう理由 | 自分の知識で質問してよいのか不安 |
| 参加後になっていてほしい状態 | 導入の手順と、上司への説明の材料を持ち帰れている |
ペルソナから告知を決める例
| 決めること | ペルソナから考えた案 |
|---|---|
| タイトル | 「導入担当になったら最初に見るセミナー」のように、立場と困りごとを入れる |
| 案内文 | 「初めての方向け」「質問は匿名で受け付けます」と、ためらう理由を先に取り除く |
| 告知の場所 | 業界のメールマガジン、既存のお取引先への案内メール |
| 時間帯・形式 | 平日の業務時間内、短めのオンライン開催 |
| 配布資料 | 上司への説明にそのまま使えるまとめを付ける |
注意
ペルソナは過去の参加者アンケートや問い合わせの内容、営業担当から聞いた声など、手元の事実をもとに作ると思い込みに偏りにくくなります。開催後はアンケートで実際の参加者と比べ、ずれていれば見直します。集客全体の進め方はイベント集客の方法、オンライン開催の告知はウェビナーの集客、アンケートの作り方はセミナーのアンケートを参考にしてください。
社外・目上の人に使ってよいか
「ペルソナ」はマーケティングや企画の資料で使われる言葉で、失礼にはあたりません。ただ、企画やマーケティングに関わらない人には通じにくいことがあり、お客様に向けて「あなたはペルソナです」のように使う言葉でもありません。相手に合わせて言い換えます。
| 相手・場面 | おすすめの言い方 |
|---|---|
| 社内の企画会議・企画書 | ペルソナ |
| 社内の上司へのメール | 想定する参加者(ペルソナ) |
| 制作会社・広告会社 | ペルソナ(人物像の資料を添える) |
| 取引先・お客様 | 特に来ていただきたい方/このような方に向けた会です |
| カタカナ語に慣れていない相手 | 想定するお客様の姿/代表的な利用者像 |
作るとき・使うときに気をつけたいこと
| ありがちなこと | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| 「三十代・会社員」だけで終わる | 範囲(ターゲット)のままで、言葉や告知を選ぶ手がかりにならない | 困りごと・情報の集め方・ためらう理由まで書く |
| 担当者の想像だけで作る | 実際の参加者とずれることがある | アンケートや問い合わせなど手元の事実から作る |
| 作ったきり見直さない | 参加者の顔ぶれが変わっても気づけない | 開催後に実際の参加者と比べて更新する |
| ペルソナ以外の人を締め出す書き方をする | 来てほしい人以外が参加しにくくなることがある | 「特に◯◯な方に」と、歓迎の範囲は広く残す |
| 実在の顧客の個人情報をそのまま書き込む | 社内資料でも個人情報の扱いに注意が必要 | 特徴だけを残し、名前や連絡先は書かない |
注意
アンケートの回答をペルソナづくりに使うときは、回答を集める目的の示し方も確認しておきましょう。アンケートの個人情報の取り扱いにまとめています。
この記事の要点
- 「ペルソナ」は届けたい相手を代表する、架空の一人の人物像。
- 日本語なら「想定する顧客像」「代表的な利用者像」。
- 「ターゲット」は範囲、「ペルソナ」はその中の一人を具体的に描いたもの。
- イベント集客ではタイトル・案内文・告知の場所・時間帯を選ぶ手がかりになる。
- 手元の事実から作り、開催後に見直す。社外には「特に来ていただきたい方」と言い換える。
FAQ
よくある質問
商品や企画を届けたい相手を、一人の具体的な人物として描いた架空の人物像のことです。仕事の状況や困りごと、情報の集め方などまで書き込み、関係者が同じ人を思い浮かべながら企画を進めるために使われます。
「ターゲット」は届けたい相手の範囲や層のことで、「ペルソナ」はその範囲の中の一人を具体的に描いた人物像のことです。ターゲットを決めてからペルソナを描く、という順で使われることが多い言葉です。
ペルソナの困りごとや情報の集め方、参加をためらう理由をもとに、タイトル・案内文・告知の場所・開催の時間帯などを決めます。開催後はアンケートで実際の参加者と比べ、ずれていればペルソナを見直します。
「想定する顧客像」「代表的な利用者像」「想定する参加者」などがあります。お客様や取引先には「特に来ていただきたい方」「このような方に向けた会です」と伝えるのが自然です。
ラテン語の persona に由来する言葉です。もともと演劇で使う仮面や、劇の登場人物を表した語と説明されることが多く、英語の person(人)とも同じ系統とされます。