挨拶
一本締めのやり方
三本締め・一丁締めとの違いとリズム
手締めは、宴会や式典の終わりに全員で手を打って会を締めるならわしです。よく使われるのは3つで、一本締めは「パパパン・パパパン・パパパン・パン」(3・3・3・1)を1回、三本締めはそれを3回、一丁締めは「パン」と1回だけ。音頭を取る人は①締め方を言う ②リズムを一言説明する ③「お手を拝借」で手を構えてもらう ④掛け声 ⑤一緒に打つ ⑥お礼の順で進めます。そのまま読める形は次のとおりです。
「それでは、一本締めで締めさせていただきます。パパパン・パパパン・パパパン・パンのリズムで1回打ちます。皆さま、お手を拝借。いよーおっ(パパパン パパパン パパパン パン)。ありがとうございました。」
呼び名とやり方は地域や会社によって違うので、打つ前にリズムを説明するのがいちばん確実です。締めの挨拶の言葉(祈念の一言や場面別の例文)は締めの挨拶 例文にまとめています。
結論
手締めは、物事が無事に終わったことを、その場の全員で手を打って区切るならわしです。宴会の締めや中締め、式典の結び、商談や催しが無事に済んだときなどに使われます。名前とやり方は一つに決まっておらず、同じ「一本締め」でも、3・3・3・1を1回打つ形を指す場合と、1回だけ打つ形を指す場合があるので、その場の慣行に合わせます。
音頭の流れ(話す順番)
| 順番 | 音頭を取る人が言うこと・すること | 例 |
|---|---|---|
| 1 | 締め方を言う | 「それでは、一本締めで締めさせていただきます」 |
| 2 | リズムを説明する | 「パパパン・パパパン・パパパン・パンのリズムで1回打ちます」 |
| 3 | 手を構えてもらう | 「皆さま、お手を拝借」→全員が手を胸の前に出すまで一呼吸待つ |
| 4 | 掛け声 | 「いよーおっ」(伸ばしてから短く切る) |
| 5 | 全員で打つ | 音頭を取る人も一緒に打つ |
| 6 | お礼 | 「ありがとうございました」と一礼し、拍手で終える |
手締めの前に入れる挨拶(お礼と「◯◯を祈念しまして」の一言)は、1分ほどで十分です。挨拶の言葉は締めの挨拶 例文を見てください。
一本締め・三本締め・一丁締めの違い
| 名前 | 打ち方 | 掛け声の流れ | 使われることが多い場面 |
|---|---|---|---|
| 一本締め | 3・3・3・1を1回 | 「お手を拝借」→「いよーおっ」→打つ→「ありがとうございました」 | 部署の飲み会、中締め、歓送迎会 |
| 三本締め | 3・3・3・1を3回 | 「いよーおっ」→打つ→「もう一丁(よっ)」→打つ→「もう一丁(よっ)」→打つ | 会社全体の会、年の締めくくりの会、祝賀会 |
| 一丁締め | 「パン」と1回だけ | 「お手を拝借」→「いよーおっ」→パン | 店で大きな音を出しにくいとき、時間がないとき、人数が多く揃えにくいとき |
Point
呼び名は地域や会社で違います。1回だけ打つ形を「一本締め」「関東一本締め」と呼ぶところもあり、その土地ならではの締め方を持つ地域もあります。迷ったら名前ではなく、打ち方を口で説明すると全員が揃います。
どれを使うかに決まりはありません。前回の会や、その会社でいつも使われている締め方に合わせるのが確実です。初めての会なら、幹事に「いつもはどの締め方ですか」と聞いておきます。
リズムと打ち方のコツ
3・3・3・1のリズム
「パパパン」のあとに一拍おくつもりで打つと揃いやすくなります。最後の「パン」は1回だけ。口で言うなら「パパパン、パパパン、パパパン、パン」です。
- 01
手を胸の前で構える
両手を胸の高さで向かい合わせにします。手を上げすぎると打つ音が揃いにくくなります。
- 02
掛け声の終わりで打ち始める
「いよーおっ」の「おっ」で切った直後が打ち出しです。音頭を取る人が最初の音をはっきり打つと、全員が付いてきます。
- 03
最後の一打で止める
最後の「パン」で手を合わせたまま止め、一呼吸おいてから「ありがとうございました」と言います。
- 04
拍手で終える
お礼のあとに自然に拍手が起きるのが一般的です。音頭を取る人が最初に拍手をすると、終わりが分かりやすくなります。
揃わないときの立て直し
- 打ち出しがばらけた:そのまま最後まで打ち、「ありがとうございました」で終えれば問題ありません。やり直すと間延びします。
- 人数が多く、後ろまで声が届かない:マイクを使い、「お手を拝借」のあとに一呼吸長めに待ちます。
- 手締めに慣れていない人が多い:一丁締めか拍手に切り替えます。説明しても揃いそうにないときは、無理に一本締めにしなくて構いません。
立場・場面別の音頭の例文(1分ほど)
上司・役員として社内の会を締める(一本締め)
皆さん、今日はお疲れさまでした。この◯か月、それぞれの持ち場で踏ん張ってくれたおかげで、◯◯を無事に終えることができました。ありがとうございました。
それでは、一本締めで締めます。パパパン・パパパン・パパパン・パンのリズムで1回です。皆さん、お手を拝借。いよーおっ(パパパン パパパン パパパン パン)。ありがとうございました。
取引先を招いた会を締める(三本締め)
本日はお忙しいなか、お集まりいただき誠にありがとうございました。皆さまのご協力のおかげで、◯◯を無事に迎えることができました。
僭越ながら、三本締めで締めさせていただきます。パパパン・パパパン・パパパン・パンを3回繰り返します。2回目と3回目の前に「もう一丁」と声をかけますので、ご一緒にお願いいたします。皆さま、お手を拝借。いよーおっ(パパパン パパパン パパパン パン)、もう一丁(同じく)、もう一丁(同じく)。ありがとうございました。
店の中・時間がないとき(一丁締め)
お時間になりましたので、ここで締めさせていただきます。お店の中ですので、一丁締めで、1回だけ手を打ちます。皆さま、お手を拝借。いよーおっ(パン)。ありがとうございました。
若手・幹事が頼まれた
◯◯部の△△です。僭越ながら、締めの音頭を取らせていただきます。本日はありがとうございました。
一本締めで、パパパン・パパパン・パパパン・パンのリズムで1回打ちます。皆さま、お手を拝借。いよーおっ(パパパン パパパン パパパン パン)。ありがとうございました。
注意
「僭越ながら」の使い方は「僭越ながら」の意味と使い方にあります。声が小さいと打ち出しが揃わないので、掛け声だけは大きく出します。
手締めをしないほうがよい場面・気をつけたいこと
| 場面 | 気をつけたいこと | 代わりの終え方の例 |
|---|---|---|
| 弔事(偲ぶ会・法要のあとの会食など) | 手を打つ締めは祝いの席のものとされ、弔事では避けるのが一般的 | 閉会の挨拶で静かに終える |
| 店の個室・ほかの客がいる店 | 大きな音が迷惑になることがある | 一丁締め、または拍手 |
| 会議・研修・説明会 | 宴席ではないので手締めは使わないことが多い | 決まったことの確認とお礼で終える |
| 中締めのあとにまだ会が続く | 一本締めで終わると、帰ってよい合図に聞こえる | 中締めであることを一言添える |
音頭を頼まれたら確認すること
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 締め方 | 一本締め・三本締め・一丁締めのどれか。その会社・会でいつも使っている形 |
| 呼び名 | その場で「一本締め」がどの打ち方を指しているか |
| タイミング | 精算・集合写真・お知らせが終わってからか。司会がいつ指名するか |
| マイク | 人数が多い会場ならマイクを使うか、どこに立つか |
| 前の挨拶 | 締めの挨拶と手締めを同じ人がするのか、挨拶は別の人で音頭だけか |
宴会の挨拶を誰に頼むか、どの順番で入れるかは懇親会の挨拶の順番、司会の台本はパーティー司会の台本にあります。
この記事の要点
- 一本締めは3・3・3・1を1回、三本締めは3回、一丁締めは「パン」と1回。
- 呼び名とやり方は地域や会社で違う。打つ前にリズムを口で説明すると揃う。
- 音頭は締め方→リズムの説明→お手を拝借→掛け声→打つ→お礼の順。
- 店の中や慣れない人が多いときは一丁締めか拍手で十分。
- 弔事の席では手締めはしないのが一般的。
FAQ
よくある質問
一本締めは「パパパン・パパパン・パパパン・パン」(3・3・3・1)を1回打ち、一丁締めは「パン」と1回だけ打つのが一般的な違いです。ただし、1回だけ打つ形を「一本締め」と呼ぶ地域や会社もあるので、打つ前にリズムを説明すると行き違いがありません。
3・3・3・1のリズムを3回繰り返します。1回目は「いよーおっ」、2回目と3回目の前に「もう一丁」と声をかけてから打ち、最後に「ありがとうございました」で終えます。
「お手を拝借」で手を構えてもらい、「いよーおっ」「よーおっ」などと伸ばしてから短く切る掛け声のあとに打ち始めるのが一般的です。表記はいろいろですが、打ち出しが分かる言い方なら通じます。
決まりはありません。部署の飲み会や中締めは一本締め、会社全体の会や祝いの席は三本締め、と分ける会社もありますが、前回の会やその会社の慣行に合わせるのが確実です。
そのまま最後まで打ち、「ありがとうございました」で終えれば問題ありません。やり直すと間延びしやすいので、次の機会に打つ前の説明を少し丁寧にします。