挨拶
新年の挨拶 スピーチ 例文
部署・チームへの一言と1〜3分の型
部署やチームに向けた新年の挨拶は、「新年の挨拶→昨年のお礼を一つ→今年チームで大事にすること一つ→お願い→結び」の順に話せば、1分でもまとまります。そのまま使える短い形は「あけましておめでとうございます。昨年は◯◯をやり切ってくれて、本当にありがとうございました。今年は◯◯を一つ、チームで大事にしていきたいと思います。今年もよろしくお願いします。」。会社全体への年頭の挨拶と違い、聞き手はいつも一緒に働く顔ぶれです。全社の方針をなぞるより、このチームで起きたことを、このチームの言葉で話すと届きます。このページでは、話す順番の型、長さ別に入れる内容、立場・場面別の例文、避けたい話し方をまとめました。社長の年頭の挨拶や新人の挨拶は仕事始めの挨拶の例文、新年会の開会・乾杯・締めは新年会の挨拶の例文にあります。
結論
ここでいう部署・チームの新年の挨拶は、年明けの朝礼や定例会、部署の新年会などで、部長・課長・チームリーダーが自分の部署やチームに向けて話す短いスピーチのことです。全社に向けた年頭の挨拶より範囲が狭いぶん、昨年の具体的な出来事に触れやすく、今年のお願いも具体的にできるのが特徴です。
話す順番の型
| 順番 | 話すこと | 一言の例 |
|---|---|---|
| 1. 新年の挨拶 | 全員に向けて一言 | あけましておめでとうございます |
| 2. 昨年のお礼 | チームでやり遂げたことを一つ、具体的に | 昨年は◯◯の立ち上げを、限られた人数でやり切ってくれました |
| 3. 今年大事にすること | 方針は一つに絞る | 今年は「早めに相談する」を、チームの合言葉にしたいと思います |
| 4. お願い・気遣い | メンバーへのお願い、体調への気遣い | 困ったことは一人で抱えず、気軽に声をかけてください |
| 5. 結び | 今年もよろしく | 今年もよろしくお願いします |
Point
いちばん効くのは2の「昨年のお礼」です。「皆さんのおかげで」だけで終えず、何をしてくれたのかを一つ名指しすると、聞いている人は自分の仕事を見てもらえていたと感じます。
今年の目標の言い方は新年の抱負の例文(仕事)、話の締め方はスピーチの締めの例文も参考にしてください。
長さ別に入れる内容(30秒・1分・3分)
| 長さ | 向く場面 | 入れる内容 |
|---|---|---|
| 30秒 | 少人数の朝会、オンラインの定例の冒頭 | 挨拶+昨年のお礼を一言+今年もよろしく |
| 1分 | 部署の朝礼、課の定例会 | 型の1〜5をすべて。方針は一つ |
| 3分 | 部全体の年始の集まり、新年度に向けた方針の共有 | 型の1〜5に、昨年の振り返りと今年の取り組みを二つまで |
話す速さは人によって違うので、原稿を声に出して読み、時間を測っておくのが確実です。スピーチの長さを測るツールやストップウォッチが使えます。文字数と時間の換算の考え方はスピーチの文字数と時間の目安にあります。
注意
3分のスピーチでも、話題は二つまでにしておくと聞き手が覚えていられます。言いたいことが多いときは、残りを年始のメールや資料に回します。
立場・場面別の例文
例文1 部長が部全体へ(年始の朝礼・1分)
皆さん、あけましておめでとうございます。
昨年は、◯◯の大型案件と通常の業務が重なる中、部全体で支え合って乗り切ってくれました。本当にありがとうございました。
今年、この部で大事にしたいのは「早めの共有」です。うまくいっていないことほど、早く聞かせてください。早く分かれば、打てる手が増えます。
寒い日が続きますので、体調には気をつけて。
今年もよろしくお願いします。
例文2 部長が部全体へ(年始の集まり・3分)
あけましておめでとうございます。
年末年始はゆっくり休めたでしょうか。今日から、また一年よろしくお願いします。
まず、昨年のお礼を言わせてください。
昨年は新しい仕組みへの切り替えがあり、慣れない手順に戸惑いながらも、締め切りを一度も落とさずに年を越せました。切り替えの直後は、問い合わせが重なって手が回らない日もありました。それでも、誰かが手を止めずに対応してくれたおかげで、お客様に大きなご迷惑をかけずに済みました。
特に、手順書を作って皆に配ってくれた◯◯さんのチームには助けられました。あの手順書のおかげで、途中から加わった人も早く仕事に慣れることができました。改めて、ありがとうございました。
今年、この部で取り組みたいことは二つです。
一つ目は、「仕事を一人に寄せない」ことです。昨年は、特定の人に頼る場面が何度かありました。その人が休むと仕事が止まるという形は、本人にとっても部にとっても負担が大きいものです。今年は、どの仕事にも代わりに分かる人をもう一人つけていきます。組み合わせは、春までに課長と相談して決めます。
二つ目は、「お客様の声を部の中で共有する」ことです。お客様からいただく声は、担当者のところで止まってしまいがちです。良い声も厳しい声も、月に一度の定例で持ち寄る時間を作ります。良い声は励みになり、厳しい声は次の改善の手がかりになります。
どちらも、皆さんの協力がなければ進みません。気づいたことがあれば、遠慮なく私や課長に伝えてください。
寒い日が続きますので、体調には十分気をつけてください。
今年も一年、よろしくお願いします。
例文3 課長が課のメンバーへ(定例会の冒頭・1分)
あけましておめでとうございます。
昨年は、急な担当替えが続く中、引き継ぎを丁寧にしてくれたおかげで、お客様に迷惑をかけずに済みました。ありがとうございました。
今年は、この課の仕事の進め方を一つずつ見直していきたいと思っています。「これはやめてもいいのでは」と思うことがあれば、ぜひ教えてください。
今年もよろしくお願いします。
例文4 少人数チームのリーダー(朝会・30秒)
あけましておめでとうございます。
昨年は、この人数で◯◯まで形にできたのは、皆さんのおかげです。ありがとうございました。
今年もこのチームで、一つずつ積み上げていきましょう。よろしくお願いします。
例文5 新任のリーダーが、初めて迎える新年に
あけましておめでとうございます。
昨年の◯月からこのチームを任されて、初めての新年です。
慣れない私を、皆さんが仕事のやり方から丁寧に教えてくれたおかげで、ここまで来られました。ありがとうございました。
今年は、私自身も「決めるべきことを早く決める」ことを心がけます。迷わせてしまっていることがあれば、遠慮なく言ってください。
今年もよろしくお願いします。
例文6 昨年が厳しかった年に(目標に届かなかった・トラブルがあった)
あけましておめでとうございます。
昨年は、目標に届かず、悔しい思いをした一年でした。それでも、◯◯の件で問題が起きたとき、夜遅くまで対応してくれた皆さんの姿を、私はよく覚えています。ありがとうございました。
今年は、同じことを繰り返さないために、仕事の確認の手順を一緒に作り直したいと思います。誰か一人の責任にするのではなく、仕組みで防げるようにしていきます。
今年もよろしくお願いします。
注意
厳しい年ほど、反省を個人に向けず、チームの次の一手に向けると、新年の場の空気が重くなりません。
例文7 プロジェクトチームで(期限を控えて)
あけましておめでとうございます。
昨年は、立ち上げから設計まで、短い期間でよく走り切ってくれました。ありがとうございました。
いよいよ今年の◯月が本番です。ここからは、決めたことを守る段階に入ります。予定どおりに進んでいないことがあれば、小さくても早めに共有してください。
体調を崩さず、最後まで一緒に走り切りましょう。今年もよろしくお願いします。
例文8 オンライン朝会・在宅のメンバーが多いチームで
皆さん、あけましておめでとうございます。画面越しですが、今年もこうして顔を合わせられてうれしいです。
昨年は、離れた場所で働きながらも、チャットでの声かけを絶やさずにいてくれて、ありがとうございました。
今年は、月に一度くらいは集まって話す機会も作りたいと思っています。希望があればチャットで教えてください。
今年もよろしくお願いします。
例文9 社長・役員が部署の朝礼に立ち寄って一言
あけましておめでとうございます。少しだけお時間をいただきます。
昨年、この部署が担当した◯◯は、お客様からも大変好評でした。現場の皆さんの細かな工夫があってこそだと聞いています。ありがとうございました。
今年も皆さんの力を貸してください。どうぞよろしくお願いします。
注意
立ち寄りの一言は、その部署の仕事を一つ名指しして褒めるだけで十分です。全社に向けた年頭の挨拶は仕事始めの挨拶の例文を参考にしてください。
例文10 部署の新年会で、乾杯の前に部長として一言
皆さん、あけましておめでとうございます。
昨年は本当によく頑張ってくれました。今日は仕事の話は抜きにして、ゆっくり楽しんでください。
それでは、乾杯の発声を◯◯課長にお願いします。
注意
乾杯の前の一言は、短く切り上げて乾杯役に渡すのが何よりの心配りです。乾杯の発声そのものの言い方は乾杯の挨拶の例文にあります。
言葉選びで気をつけたいこと
- 喪中のメンバーがいるとき:全員に向けた「あけましておめでとうございます」は年始の挨拶として使われることが多いものの、気になる場合は「新年を迎えました。今年もよろしくお願いします」と言い換えると角が立ちません。
- 新年の場で縁起を気にする言葉:「去る」「失う」「倒れる」などを新年の挨拶では避ける人もいます。気にしない人も多いですが、言い換えられるなら言い換えておくと安心です。
- 個人を名指しで叱らない:昨年の失敗に触れるなら、誰のせいかではなく、チームとしてどう変えるかを話します。
- 名指しで褒めるときは偏らない:一人だけを繰り返し褒めると、ほかのメンバーが置いていかれたように感じることがあります。チームや係の単位で褒めるのも一つの方法です。
- 会社の数字や方針の読み上げだけにしない:全社で共有済みの内容を繰り返すより、このチームで何をするかに置き換えて話します。
注意
喪中の相手への年始の言葉は喪中の相手への年始の挨拶、話し始めの工夫はスピーチの話し始めの例文にあります。
よくある失敗・NG例
| ありがちな話し方 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| 「皆さんのおかげで良い一年でした」だけで終える | 何を見ていたのかが伝わらない | 昨年の出来事を一つ名指しする |
| 今年の目標を五つも六つも並べる | 聞き手が一つも覚えていられない | 方針は一つ、多くても二つ |
| 昨年の失敗を、特定の人の話として話す | 新年の場で本人が傷つき、場が重くなる | チームの仕組みの話に置き換える |
| 全社の方針をそのまま読み上げる | すでに聞いた話で、チームの言葉にならない | 「この部では◯◯をする」と言い換える |
| 乾杯の前に長く話す | 飲み物を持ったまま待たせることになる | 乾杯前は短く、話したいことは別の機会に |
| 「今年こそ頑張りましょう」で終える | 何を頑張るのかが分からない | 今年大事にすることを一言で言い直してから結ぶ |
話す前のチェックリスト
- 昨年のチームの出来事を一つ、具体的に入れたか
- 今年大事にすることは一つ(3分でも二つまで)に絞ったか
- メンバーへのお願いは、明日から何をすればよいか分かる言い方か
- 失敗に触れるなら、個人ではなくチームの次の一手として話しているか
- 喪中のメンバーなど、言葉に配慮が要る人はいないか
- 声に出して読み、時間を測ったか
- 結びの一言(今年もよろしく/乾杯役への渡し)が決まっているか
この記事の要点
- 型は新年の挨拶→昨年のお礼→今年大事にすること→お願い→結び。
- 昨年のお礼は出来事を一つ名指しする。
- 今年の方針は一つに絞る。3分でも二つまで。
- 失敗に触れるなら個人ではなくチームの次の一手として話す。
- 新年会の乾杯前は短く切り上げて乾杯役に渡す。
FAQ
よくある質問
新年の挨拶、昨年チームでやり遂げたことへのお礼、今年チームで大事にしたいこと一つ、メンバーへのお願い、今年もよろしく、の順に話すとまとまります。
朝礼や定例の冒頭なら1分ほど、部全体の集まりで方針を伝えるなら3分ほどが話しやすい長さです。オンラインの朝会など少人数の場では、30秒ほどの一言でも十分です。
うまくいかなかったことを認めたうえで、その中でメンバーがしてくれたことにお礼を言い、今年チームとして何を変えるかを一つ話します。特定の人の責任として話すのは避けます。
「去る」「失う」などを新年の挨拶では避ける人もいます。気にしない人も多いですが、言い換えられるなら言い換えておくと安心です。喪中のメンバーがいるときは、「おめでとう」を「今年もよろしくお願いします」に替える方法もあります。
新年の挨拶と昨年のお礼を短く伝え、「それでは乾杯の発声を◯◯さんにお願いします」と乾杯役に渡します。話したいことが多くても、乾杯の前は短くするのが心配りです。
チームに迎えてもらったことへのお礼を先に伝え、自分が今年心がけることを一つ宣言すると、偉そうにならずに方針を伝えられます。