挨拶
キックオフの挨拶 例文集
社長・部長・自己紹介・乾杯・締め
急ぎの方へ、まず最短の形です。社長・部長なら「今期は◯◯を最優先にします。迷ったときは『それは◯◯につながるか』で判断してください。一緒に良い一年にしましょう」。メンバーの一言なら「◯◯担当の◯◯です。今期は◯◯をやり切ります。よろしくお願いします」。乾杯なら「今期の成功を祈念しまして、乾杯!」。このページでは、開会から締めまでの全場面を、立場と状況ごとに例文で並べました。キックオフ全体の企画と時間配分はキックオフイベントの企画、決起集会の挨拶は決起集会の企画と挨拶にまとめています。
結論
キックオフの挨拶は①なぜやるか(背景) ②今期・このプロジェクトで目指すこと ③一人ひとりに期待すること ④結びで組み立てます。このページでは、トップの挨拶は5〜10分、部長・リーダーは1〜3分、メンバーの自己紹介と乾杯は1分以内に収める前提で例文を書いています。
場面別の早見表
自分がどの場面で、どの立場で話すかを確かめてから、該当する例文へ進んでください。
| 場面 | 話す人 | 長さの目安 | 中身 |
|---|---|---|---|
| 開会 | 司会・幹事 | 1分以内 | 目的と流れの予告。自分の意見は入れない |
| トップの挨拶 | 社長・事業部長 | 5〜10分 | 振り返り・今期の方針・判断基準 |
| 部門の方針 | 部長・チームリーダー | 1〜3分 | トップの方針を自部署の進め方に置き換える |
| 自己紹介・決意表明 | メンバー・新任者 | 1分以内 | 名前・担当・今期やること |
| プロジェクトの冒頭 | 発注側・受注側・PM | 各1〜3分 | 目的・役割分担・相談の窓口 |
| 乾杯 | 役員・部門長 | 1分以内 | 一言の感想と乾杯の発声 |
| 締め | 乾杯をした人の次の役職者など(職場の慣例による) | 1分以内 | 明日からの行動と手締め |
挨拶の順番
| 場面 | 順番の例 |
|---|---|
| 期初の全社・部門キックオフ | 開会の言葉(司会)→ 社長・事業部長の挨拶 → 各部門長の方針 → 表彰(ある場合) → 新メンバーの紹介 → 閉会の言葉 |
| プロジェクトのキックオフミーティング | 発注側の責任者の挨拶 → 受注側の責任者の挨拶 → 参加者の自己紹介 → PMから目的・体制・進め方の説明 → 質疑 → 次回の確認 |
| キックオフ後の懇親会 | 幹事の開会 → 乾杯(役員・部門長) → 歓談 → 締め(乾杯をした人の次の役職者など) |
乾杯と締めを誰に頼むかは、会社や部署の慣例で決まっていることが多いので、前回の幹事に確かめておくと迷いません。
注意
当日の時間割はタイムテーブル作成ツール、配布する式次第はプログラム作成ツール、原稿の長さはスピーチの長さ計算ツールで確かめられます。
穴埋めで作る挨拶のテンプレート
どの立場でも、次の4行を埋めれば骨組みができます。例文を選ぶ前に、ここを埋めておくと自分の言葉に直しやすくなります。
- 01
つかみ・お礼
「◯◯部の◯◯です。(お集まりいただき)ありがとうございます」
- 02
なぜやるか
「昨期は◯◯ができた一方で、◯◯が課題として残りました」
- 03
目指すこと
「今期(このプロジェクト)は◯◯を最優先にします。◯◯までに◯◯の状態にします」
- 04
期待すること・結び
「皆さんには◯◯をお願いします。迷ったら◯◯で判断してください。一緒にやり切りましょう」
開会の挨拶(司会・幹事)
全社・部門キックオフの開会
皆さん、おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより◯年度◯◯部キックオフを始めます。本日の司会を務めます◯◯です。今日は、今期の方針を全員で共有し、同じ方向を向いてスタートを切ることが目的です。最初に◯◯社長からご挨拶をいただきます。◯◯社長、お願いいたします。
オンライン併用のキックオフの開会
会場とオンラインの皆さん、こんにちは。司会の◯◯です。ただいまより◯◯キックオフを始めます。オンラインの方は、発言のとき以外はマイクをオフにしてください。質問はチャットに書いていただければ、最後の質疑で取り上げます。それでは、◯◯本部長からご挨拶をいただきます。
Point
司会の開会は目的を一文で言い、次の話し手へ渡すだけで十分です。自分の抱負を話すと、後に続くトップの話と重なります。開会の言葉の型は開会の挨拶にもあります。
社長・事業部長の挨拶(期初)
基本形:振り返り・方針・お願いの三つ
皆さん、おはようございます。新しい期のスタートにあたり、私から三つお話しします。一つ目は、昨期の振り返りです。◯◯では、皆さんの粘り強い取り組みで大きな前進がありました。ありがとうございました。二つ目は、今期に目指すことです。今期は「◯◯」を最優先にします。◯◯のお客さまに、◯◯という価値を届けることです。三つ目は、皆さんにお願いしたいことです。迷ったときは「それは◯◯につながるか」で判断してください。その判断は、私たち経営陣が全力で支えます。今期も一緒に良い一年にしましょう。
昨期が好調だったとき
昨期は、◯◯で過去にない成果を出すことができました。一人ひとりが持ち場で踏ん張ってくれた結果です。本当にありがとうございました。ただ、同じやり方を続けるだけでは、来期も同じ結果が出るとは限りません。今期は、昨期うまくいった◯◯を仕組みにして、誰がやっても同じ質で届けられる状態をつくります。成功の理由を言葉にして、隣の人に渡す一年にしましょう。
昨期が厳しかったとき(立て直し)
昨期は、目標に届きませんでした。私の判断が遅れたところもあり、皆さんには苦しい思いをさせました。そのうえで、今期やることははっきりしています。◯◯に集中し、◯◯はいったん止めます。やることを減らす分、一つひとつをやり切ってください。うまくいかないことは、早く報告してくれた人を評価します。悪い知らせほど早く上げてください。ここから一緒に立て直しましょう。
新任の社長・本部長として初めて話すとき
このたび◯◯を務めることになりました◯◯です。まずは、これまでこの組織を支えてこられた皆さんに敬意を表します。最初の三か月は、できるだけ多くの方の話を聞くことに時間を使います。そのうえで、変えるべきことと変えないことを決め、皆さんにお伝えします。変えないことの一つは、◯◯を大事にする姿勢です。遠慮なく声をかけてください。一緒に良い組織にしていきましょう。
Point
「迷ったときの判断基準」を一つ渡すと、方針が現場の行動に変わります。目標の数値は資料で示し、挨拶では背景と判断基準に時間を使うほうが伝わります。
部長・チームリーダーの挨拶
部長(部門方針の一言)
◯◯部の◯◯です。先ほど社長からお話のあった「◯◯」を、私たちの部では「◯◯」という形で進めます。具体的には、上期のうちに◯◯を形にすることが目標です。そのために、週に一度、進み具合を全員で確認する場を作ります。困っていることは早めに出してください。一緒に解決します。今期もよろしくお願いします。
チームリーダー(少人数のチームで)
今期もこのメンバーで走れることをうれしく思います。今期のチームの目標は◯◯です。私からのお願いは一つだけで、「一人で抱えない」ことです。詰まったら、その日のうちに声をかけてください。私も分からないことは皆さんに聞きます。一緒にやり切りましょう。
新任のマネージャー(異動・昇格して初めて)
今期から◯◯チームを担当します◯◯です。前の部署では◯◯を担当していました。このチームの仕事については、皆さんのほうが詳しいことがたくさんあります。最初の一か月で、一人ずつ話を聞く時間をいただきます。そのうえで、チームとして何に集中するかを一緒に決めたいと思います。よろしくお願いします。
注意
部門長の挨拶はトップの方針を自部署の言葉に置き換えるのが役割です。新しい方針をもう一つ増やすより、具体的な進め方を一つ示してください。
メンバーの自己紹介・決意表明
キックオフでは、新しく加わった人や全員が一言ずつ話す時間を設けることがあります。名前・担当・今期やることの三つを入れれば、短くても伝わります。
新入社員・初めて参加する人
今年度入社し、◯◯部に配属されました◯◯です。キックオフに参加するのは初めてで、会社が今期どこを目指すのかを直接聞けてよかったです。まずは◯◯の仕事を一日でも早く覚え、◯月までに一人で◯◯を担当できるようになります。ご指導よろしくお願いいたします。
異動・中途入社で加わった人
◯月に◯◯部から異動してきました◯◯です。前の部署では◯◯を担当していました。そこで身につけた◯◯を、このチームの◯◯に生かしたいと考えています。分からないことは遠慮なく聞きますので、よろしくお願いします。
参加経験のある中堅・ベテラン
◯◯担当の◯◯です。昨期は◯◯で思うような結果を出せず、悔しい思いをしました。今期は、その原因だった◯◯を最初の三か月で改めます。後輩の皆さんとも、うまくいったことも失敗したことも共有していきます。今期もよろしくお願いします。
時間がないときの一言
◯◯担当の◯◯です。今期は◯◯をやり切ります。よろしくお願いします。
Point
決意表明は「頑張ります」ではなく「何を・いつまでに」を入れると、聞いた人が覚えています。全員が話す場合は、司会が最初に「お一人1分以内で」と伝えておくと時間が延びません。
プロジェクトのキックオフミーティングの挨拶
発注側の責任者
本日はお集まりいただき、ありがとうございます。このプロジェクトは、◯◯という課題を解決するために立ち上げました。私たちが一番大事にしたいのは◯◯です。進めるなかで判断に迷うことがあれば、遠慮なくご相談ください。社内の調整は私たちが責任を持って行います。どうぞよろしくお願いいたします。
受注側(制作会社・パートナー)の責任者
このたびは◯◯のプロジェクトをお任せいただき、誠にありがとうございます。◯◯社の◯◯です。本日は、目的と進め方、そして双方の役割分担をしっかりすり合わせたいと考えております。気になる点は小さなことでも早めに共有いただければ、こちらも早く手を打てます。完了まで、どうぞよろしくお願いいたします。
PM(進行役)の冒頭
本日の目的は、このプロジェクトのゴールと体制、進め方を全員で同じ認識にすることです。時間は◯時までを予定しています。最後に次回までの宿題と担当を確認しますので、気になる点はその前にご質問ください。
社内の部署横断プロジェクトのリーダー
各部署からお集まりいただき、ありがとうございます。このプロジェクトのリーダーを務める◯◯です。皆さんには通常の業務と並行して参加していただくことになります。だからこそ、会議は短く、決めることは決め切る運営にします。部署ごとの事情で難しいことがあれば、私が皆さんの上長と調整しますので、早めに教えてください。
プロジェクトメンバーの自己紹介
◯◯社の◯◯です。このプロジェクトでは◯◯を担当します。◯◯については私に連絡してください。よろしくお願いいたします。
注意
プロジェクトのキックオフでは、挨拶の後に目的・範囲・体制・スケジュール・連絡の方法を確認します。挨拶で全部を話そうとせず、PMの説明に任せてください。
キックオフ懇親会の乾杯と締め
乾杯(役員・部門長)
ご指名いただきました◯◯です。今日のキックオフで、今期の方向がはっきりしたと思います。部署をまたいで話せる機会は貴重ですので、普段話さない人とぜひ話してみてください。それでは、今期の成功を祈念しまして、乾杯!
乾杯(若手が指名されたとき)
ご指名いただきました、◯◯部の◯◯です。僭越ながら乾杯の音頭を取らせていただきます。今日聞いた方針を、私も自分の仕事で形にしていきます。皆さま、グラスをお持ちください。今期の目標達成と皆さまのご健康を祈念しまして、乾杯!
締め(一丁締め)
皆さん、今日はありがとうございました。今日話したことを、明日からの仕事で一つでも形にしていきましょう。それでは、今期の飛躍を願って、一丁締めで締めたいと思います。お手を拝借。よーお!(パン)ありがとうございました。
締め(一本締め)
宴もたけなわではございますが、そろそろお開きの時間となりました。今日のキックオフで決めたことを、全員でやり切る一年にしましょう。それでは一本締めで締めます。皆さま、お手を拝借。いよーお!(パパパン、パパパン、パパパン、パン)ありがとうございました。
手締めをしない締め
本日はありがとうございました。次に全員がそろうのは◯月の中間報告です。そのときに、今日の目標にどこまで近づけたかを笑って話せるようにしましょう。これでお開きとします。気をつけてお帰りください。
| 手締め | 打ち方 | 向いている場 |
|---|---|---|
| 一丁締め | 掛け声のあと1回だけ打つ | 短く終えたいとき、会場が狭いとき |
| 一本締め | 3回・3回・3回・1回のリズムを1セット | キックオフの懇親会の締めとして使いやすい |
| 三本締め | 一本締めのリズムを3セット | 全社規模・節目の会など、改まった場 |
1回だけ打つ締めを一本締めと呼ぶ地域や会社もあります。呼び名とやり方は職場の慣例に合わせ、締めの前に「一回だけ打ちます」などと打ち方を伝えると揃います。ほかの型は乾杯の挨拶と締めの挨拶にあります。
よくある失敗と直し方
| よくある失敗 | 直し方 |
|---|---|
| 「頑張りましょう」で終わり、何をするかが残らない | 最後に「迷ったら◯◯で判断」「◯月までに◯◯」を一つ入れる |
| トップが数値を読み上げて時間が延びる | 数値は資料に回し、挨拶は背景と判断基準に絞る |
| 部長がトップと違う方針をもう一つ出す | トップの方針を自部署の進め方に置き換えるだけにする |
| 自己紹介が経歴の説明で長くなる | 名前・担当・今期やることの三つに絞る |
| 乾杯の前の話が長く、グラスを持ったまま待たせる | 乾杯は1分以内。話したいことは締めか歓談で |
| 前の人と同じ話を繰り返す | 前の話し手の言葉を一つ引用して、自分の担当の話につなぐ |
話す前のチェックリスト
- 自分が話す場面(開会・方針・自己紹介・乾杯・締め)と順番を確認した
- 持ち時間を司会に確認し、原稿をその長さに収めた
- 「なぜやるか・目指すこと・期待すること」が一文ずつ入っている
- 最後に、聞いた人が明日からやることが一つ入っている
- 社外の人がいる場合、社内の略語や未公表の情報を外した
- 前の話し手と内容が重ならないよう、事前に方針資料を読んだ
- 乾杯・締めの場合、グラスの準備と手締めの種類を幹事と合わせた
- 名前・役職の読み方を確かめた
この記事の要点
- なぜやるか・目指すこと・期待することの三つで組み立てる。
- トップは迷ったときの判断基準を一つ渡す。数値は資料で。好調・立て直し・新任で切り口を変える。
- 部門長はトップの方針を自部署の言葉と進め方に置き換える。
- メンバーの自己紹介は名前・担当・今期やることを1分以内で。
- プロジェクトのキックオフは発注側→受注側→PMの順。
- 懇親会の乾杯は1分以内、締めは「明日から一つ形に」と手締めの打ち方を先に伝える。
FAQ
よくある質問
「新しい期のスタートにあたり、三つお話しします。昨期の振り返り、今期に目指すこと、皆さんにお願いしたいことです」と予告してから、それぞれを具体的に話す形が基本です。最後に「迷ったときは◯◯で判断してください」と判断基準を一つ渡すと、方針が行動に変わります。
「◯◯担当の◯◯です。今期は◯◯をやり切ります。よろしくお願いします」のように、名前・担当・今期やることの三つを入れれば十分です。
期初の全社キックオフなら、開会の言葉、社長・事業部長の挨拶、各部門長の方針、表彰(ある場合)、新メンバーの紹介、閉会の言葉の順で組むと流れが自然です。プロジェクトのキックオフミーティングでは、発注側の責任者、受注側の責任者、参加者の自己紹介、PMからの説明の順で進めます。
名前・担当・今期やることの三つです。新入社員なら「◯月までに◯◯を一人で担当できるようになります」、異動してきた人なら前の部署で身につけたことをどう生かすかを一言加えます。経歴を長く話す必要はありません。
「このたびはプロジェクトをお任せいただき、誠にありがとうございます。本日は、目的と進め方、双方の役割分担をしっかりすり合わせたいと考えております。気になる点は小さなことでも早めに共有いただければ幸いです。完了まで、どうぞよろしくお願いいたします」が基本形です。
「今日のキックオフで、今期の方向がはっきりしたと思います。部署をまたいで話せる機会は貴重ですので、普段話さない人とぜひ話してみてください。それでは、今期の成功を祈念しまして、乾杯!」のように1分以内でまとめます。
職場の慣例に合わせるのが第一です。決まりがなければ、懇親会は一本締めか一丁締めにし、全社規模の改まった場では三本締めを選ぶとよいでしょう。打ち方の呼び名は会社によって違うので、締めの前に打ち方を伝えてください。