挨拶
偲ぶ会の挨拶 例文15選
主催者・遺族代表・友人代表・献杯・閉会
偲ぶ会の挨拶は、①参列へのお礼 ②自分と故人の関係 ③故人の歩みを短く ④人柄が伝わる出来事を一つ ⑤これからの気持ち ⑥結びの順で組めば、どの立場でも形になります。長さは主催者が2〜3分、遺族代表・友人代表・献杯・閉会は1〜2分が目安です。いちばん短い主催者の挨拶なら、次の文でそのまま読めます。
「本日はご多用のところ、故◯◯の偲ぶ会にお運びいただき、誠にありがとうございます。◯◯は、◯年にわたり当社の先頭に立ち、何より現場の声を大切にする人でした。その姿勢を私どもが受け継いでまいります。本日は、皆さまとともに◯◯の思い出を語り合うひとときにできればと存じます。ご遺族の皆さまのお気持ちが少しでも和らぎますよう願いながら、主催者の挨拶とさせていただきます。」
下の早見表で自分の立場を選ぶと、該当する例文へ進めます。会社主催の会だけでなく、友人が発起人になる会、ご遺族が開く会の例文も載せています。司会が黙祷を呼びかける言葉は黙祷の司会 例文にあります。
結論
偲ぶ会は、葬儀とは別の日に、故人とゆかりのある人が集まって故人をしのぶ会です。献花を中心にした改まった「お別れの会」と同じ意味で使われることもありますが、このページでは会食を伴い、故人の思い出を語り合う形の会を想定しています。主催するのは会社、友人・有志(発起人)、ご遺族のいずれかで、宗教儀礼を行わずに献花・黙祷・挨拶・会食(献杯)を組み合わせる形がよく見られます。内容は会ごとに違うため、挨拶の言葉は主催者側が決めた式次第と宗教の扱いに合わせるのが基本です。
立場別の早見表(誰が・何を・どれくらい)
| 立場 | 話す場面 | 必ず入れること | 長さ | 例文 |
|---|---|---|---|---|
| 主催者(社長・会社代表) | 開会直後 | 参列へのお礼、故人の歩みと功績、会社として受け継ぐこと、ご遺族への言葉 | 2〜3分 | 例文1・2 |
| 発起人(友人・有志) | 開会直後 | 会を開いた理由、故人との関係、この会の過ごし方 | 1〜2分 | 例文3 |
| 遺族代表 | 会社主催なら終盤、遺族主催なら冒頭 | 会を開いてくれた人と参列者へのお礼、故人の最期の様子を短く(話せる範囲で) | 1〜2分 | 例文4・5 |
| 友人代表・社員代表 | 主催者の挨拶のあと | 故人に語りかける言葉か、故人を紹介する言葉。具体的な出来事を一つ | 1〜2分 | 例文6・7 |
| 会食中に指名された人 | 献杯のあと | 名乗り、その人にしか話せない思い出を一つ | 1〜2分 | 例文8〜10 |
| 献杯の発声 | 会食の前 | 名乗り、故人との思い出を一言、献杯の発声 | 1分ほど | 例文11・12 |
| 閉会 | 会の最後 | 参列へのお礼、ご遺族への言葉、帰りの案内 | 1分ほど | 例文13〜15 |
どの立場でも、前後に誰が何を話すかを司会か主催者に確かめておくと、同じ思い出話が重なるのを避けられます。
式次第と挨拶の順番の例
| 順番 | 内容 | 話す人の例 | 長さの目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 開会の言葉 | 司会 | 30秒ほど |
| 2 | 黙祷 | 司会が呼びかける | 30秒〜1分 |
| 3 | 主催者(発起人)の挨拶 | 社長、または発起人の代表 | 2〜3分 |
| 4 | 偲ぶ言葉 | 友人代表・社員代表 | 1〜2分 |
| 5 | 献花 | 参列者(係が案内する) | 人数による |
| 6 | 献杯 | 故人と縁の深い方 | 1分ほど |
| 7 | 会食・思い出を語るスピーチ | 司会が指名した方 | 1人1〜2分 |
| 8 | ご遺族の謝辞 | ご遺族の代表 | ご遺族の意向による |
| 9 | 閉会の挨拶 | 役員・発起人、または司会 | 1分ほど |
これは一例で、献花を最初に済ませる会、黙祷を置かない会、ご遺族の謝辞を献杯の前に置く会もあります。誰が何を話すかは、ご遺族と相談して主催者側が決めます。ご遺族が主催する会では、遺族代表の挨拶が3の位置に来ます。
どの立場でも使える組み立てと穴埋めテンプレート
- 01
お礼
「本日はお忙しいところ、◯◯の偲ぶ会にお集まりいただき、ありがとうございます」。主催者・遺族は参列者へ、それ以外は主催者とご遺族へのお礼も添えます。
- 02
自分と故人の関係
「◯◯さんとは◯年来の友人の□□です」。会社主催の会の主催者は「主催者を代表いたしまして」で足ります。
- 03
故人の歩みを短く
経歴を並べるのは主催者か遺族の役目です。友人・同僚は一文で済ませ、時間を出来事に回します。
- 04
人柄が伝わる出来事を一つ
いつ・どこで・何があったか・故人が何と言ったか、の四つを入れると情景が浮かびます。出来事は一つに絞ります。
- 05
これからの気持ち
「教わったことを受け継いでいきます」「これからも折にふれて思い出します」など、聞き手が前を向ける一文にします。
- 06
結び
主催者は「挨拶とさせていただきます」、友人や同僚は「◯◯さん、ありがとうございました」と故人に向けて締めても構いません。
穴埋めテンプレート(1〜2分)
本日は、◯◯さんを偲ぶ会にお招きいただき、ありがとうございます。【関係:◯◯さんとは◯◯の頃からの◯◯】の□□と申します。
◯◯さんは【人柄を一言で:誰にでも分け隔てなく接する】人でした。【出来事:◯年◯月、◯◯で◯◯したとき】、◯◯さんは【故人の言葉や行動】。そのときのことを、今もよく思い出します。
【これから:◯◯さんに教わった◯◯を、これからも大切にしていきます】。
本日は、皆さんと◯◯さんの思い出を語り合えることを、ありがたく思います。ありがとうございました。
注意
原稿の読み上げ時間はスピーチ時間の計算ツールで目安を確かめ、最後は声に出して計ってください。
例文1・2 主催者(社長)の挨拶
例文1 創業者・会長を偲ぶ会(2〜3分)
本日はご多用のところ、故◯◯の偲ぶ会にお運びいただき、誠にありがとうございます。主催者を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
◯◯は、◯年に当社を興し、以来◯年にわたって会社の先頭に立ってまいりました。◯月◯日、◯歳で永眠いたしました。生前、皆さまから賜りましたご厚情に、心より御礼申し上げます。
◯◯がいつも口にしていたのは「答えは現場にある」という言葉でした。社長室にいるより工場にいる時間のほうが長く、若い社員の話にも最後まで耳を傾ける人でした。私自身、入社して間もない頃に出した拙い提案を、◯◯が「やってみなさい」と後押ししてくれたことを、今もはっきりと覚えております。
この「現場を大切にする」という姿勢を、私ども社員一同、これからも受け継いでまいります。
ご遺族の皆さまには、お力落としのことと拝察いたします。本日は、ゆかりの深い皆さまとともに、◯◯の思い出を語り合うひとときにしたいと存じます。
どうか今後とも、当社に変わらぬご指導を賜りますようお願い申し上げ、主催者の挨拶とさせていただきます。
例文2 在職中に亡くなった社員を偲ぶ会(社内中心・1〜2分)
本日は、◯◯さんを偲ぶ会にお集まりいただき、ありがとうございます。
◯◯さんは、◯年に入社し、◯◯部で長く◯◯の仕事を担ってきました。お客さまからの難しいご相談にも、いつも穏やかに、粘り強く向き合う人でした。◯◯さんに助けられた経験のある人は、この会場にもたくさんいると思います。
ご家族の皆さまには、大切な方を失われたお悲しみのなか、本日の会にお越しいただきました。心より感謝申し上げます。
今日は、皆さんそれぞれの◯◯さんとの思い出を、どうぞご家族にお聞かせください。それが◯◯さんへの何よりのはなむけになると思います。
社外の参列者がいる場で自社の人を話題にするときは、主催者の挨拶では「故◯◯」「◯◯」と敬称を付けず、社内中心の会では「◯◯さん」とするのが一つの目安です。迷う場合は、総務や司会と呼び方をそろえておきます。
例文3 友人・有志が発起人の偲ぶ会の開会挨拶(1〜2分)
皆さん、本日はお忙しいなか、◯◯さんを偲ぶ会にお集まりいただき、ありがとうございます。発起人を代表して、□□からご挨拶を申し上げます。
◯◯さんとは大学の山岳部で知り合い、卒業してからも毎年のように一緒に山へ登ってきました。◯月に◯◯さんが亡くなったと聞いたとき、仲間の誰からともなく「みんなで集まって、◯◯さんの話をしよう」という声が上がり、ご家族のお許しをいただいて、今日の会を開くことになりました。
ご家族の皆さま、本日はお越しいただき、ありがとうございます。
今日は堅苦しい式ではありません。写真や思い出の品も用意しましたので、どうぞゆっくりご覧いただき、◯◯さんの話をたくさん聞かせてください。短い時間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
注意
発起人の挨拶では、なぜこの会を開いたかとご遺族の了承を得ていることを一言入れると、参列者もご遺族も安心します。会費制なら、会費の扱いは受付や案内状で伝え、挨拶では触れなくて構いません。
例文4・5 遺族代表の挨拶
例文4 会社や友人が開いた会での謝辞(会の終盤・1〜2分)
◯◯の妻の□□でございます。遺族を代表いたしまして、一言御礼を申し上げます。
本日は、このような会を設けてくださいました◯◯株式会社の皆さま、そしてお忙しいなかお集まりくださいました皆さまに、心より御礼申し上げます。
家では仕事の話をほとんどしない人でしたので、今日、皆さまからいろいろなお話を伺い、私たち家族の知らなかった◯◯の姿に触れることができました。皆さまに囲まれて、本当に幸せな人だったと感じております。
今後とも、変わらぬお付き合いを賜りますようお願い申し上げ、御礼の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
例文5 ご遺族が主催する偲ぶ会の開会挨拶(1〜2分)
本日はお忙しいところ、父◯◯の偲ぶ会にお越しいただき、誠にありがとうございます。長男の□□でございます。
父は◯月◯日、◯歳で永眠いたしました。葬儀は家族のみで執り行いましたため、生前お世話になった皆さまにお別れの機会をつくれないままでおりましたことを、申し訳なく思っておりました。本日、こうして皆さまにお集まりいただけましたことを、家族一同ありがたく思っております。
父は、休みの日には決まって庭の手入れをし、近所の方に野菜を配って回るのを楽しみにしておりました。会場の入口に、父が育てた庭の写真を飾っております。
ささやかではございますが、お食事を用意いたしました。どうぞ父の思い出話をお聞かせください。本日はありがとうございます。
注意
亡くなった経緯や病名は、ご遺族が話してよいと考える範囲で触れれば十分で、言わなくても失礼にはなりません。葬儀を家族だけで済ませた場合は、例文5のようにその事情を一言添えると、参列者に伝わりやすくなります。
例文6・7 友人代表・社員代表の偲ぶ言葉(1〜2分)
例文6 友人代表(故人に語りかける形)
◯◯さん、学生時代からの友人の□□です。友人を代表して、ひとこと話をさせてください。
初めて会ったのは、◯◯大学の入学式の日でした。道に迷っていた私に「同じ学部だよね、一緒に行こう」と声をかけてくれたのが◯◯さんでした。それから◯年、困ったときにいちばんに電話をするのは、いつも◯◯さんでした。
知らせを受けたときは、正直なところ、まだ信じられませんでした。今日、こうして大勢の仲間が集まったのを見て、あなたがどれだけ多くの人に声をかけてきたのかを、あらためて知りました。
◯◯さんにもらった「一緒に行こう」の一言を、今度は私が誰かに言える人でいたいと思います。◯◯さん、本当にありがとう。
例文7 社員代表(会長を偲ぶ)
◯◯部の□□です。社員を代表して、◯◯会長にお別れの言葉を申し上げます。
会長、私が入社したとき、配属の初日に工場の案内をしてくださったのが会長でした。機械の音に負けない大きな声で「分からないことは、分かる人に聞け。それは恥ではない」と言われたことを、今も仕事の支えにしています。
会長が大切にしてこられた現場は、私たちが守ってまいります。
会長、本当にありがとうございました。
注意
偲ぶ言葉は、故人に語りかける形でも、参列者に向けて故人を紹介する形でも構いません。前に話す主催者の挨拶と経歴が重なりそうなら、語りかける形にすると重なりを避けられます。
例文8〜10 会食中に指名されて思い出を語るスピーチ(1〜2分)
献杯のあと、司会が故人と縁のあった人を何人か指名して思い出を語ってもらう形の会があります。改まった言葉より、その人にしか話せない出来事を一つ話すほうが、ご遺族にも参列者にも届きます。指名されそうな立場なら、1分ほどの話を一つ用意しておきます。
例文8 元同僚・同期として
ご指名をいただきました、元◯◯部の□□です。◯◯さんとは、同じ年に入社した同期でした。
新人の頃、二人で初めて任された展示会で、搬入の日に資料の箱を一つ置き忘れたことがあります。青くなっている私の横で、◯◯さんは「手書きで作り直せばいい」と言って、夜通し一緒に書いてくれました。翌日、その手書きの資料をお客さまが面白がってくださって、結果的にいちばん話の弾んだブースになりました。
どんなときも、まず手を動かす人でした。◯◯さんのそういうところを、今日ここにいる皆さんとあらためて分かち合えて、うれしく思います。ありがとうございました。
例文9 部下だった社員として
◯◯課の□□です。◯◯部長の下で◯年間働きました。
部長はいつも、報告書の最後に赤ペンで一言だけ書き添えてくださいました。「よく調べた」「ここはもう一歩」。その一言を読むのが、毎週の楽しみでした。今日、その報告書の束を持ってきています。ご家族の皆さまにも、あとでぜひご覧いただければと思います。ありがとうございました。
例文10 取引先として
ご指名いただきました、◯◯株式会社の□□と申します。◯◯様には、◯年にわたり大変お世話になりました。
私どもが納期を守れず、ご迷惑をおかけしたことがございます。お詫びに伺った私に、◯◯様は「次にどうするかを一緒に考えましょう」とおっしゃり、その日のうちに段取りを組み直してくださいました。あのときのお取引が、今の私どもの会社の土台になっております。
本日は、このような席にお招きいただき、ありがとうございました。
注意
思い出話では、故人の失敗談や内輪の冗談はご遺族が知らない話かもしれません。笑いを誘う話でも故人の人柄が温かく伝わるものを選び、亡くなった経緯や闘病の様子には触れません。
例文11・12 献杯の挨拶(1分ほど)
例文11 会社主催の会で、取引先や元役員が発声する
ただいまご指名をいただきました、□□でございます。
◯◯会長とは◯年来のお付き合いをいただき、会うたびに仕事の話よりも、ご家族やお孫さんのお話を楽しそうにされていたのを思い出します。
本日は、会長を偲びながら、皆さまと思い出を語り合いたいと存じます。
それでは、献杯をさせていただきます。皆さま、ご唱和をお願いいたします。……献杯。
ありがとうございました。
例文12 友人の会で、仲間を代表して発声する
◯◯さんと同じ山岳部だった□□です。◯◯さんは、山小屋に着くと必ず最初に「お疲れさま」と全員に声をかける人でした。今日は私が、◯◯さんにその言葉を返したいと思います。
◯◯さん、お疲れさまでした。皆さん、ご唱和をお願いします。……献杯。
Point
献杯は乾杯とは違い、静かに行います。杯を目の高さほどまで掲げて控えめな声で「献杯」と言い、グラスを打ち合わせず、拍手もしない作法とされています。会によっては「ご唱和」を求めず、発声する人だけが言うこともあるので、司会と事前にそろえておきます。献杯の挨拶だけをくわしく知りたい場合は献杯の挨拶 例文も参考になります。
例文13〜15 閉会の挨拶(1分ほど)
例文13 会社主催の会(役員が述べる)
本日は、故◯◯の偲ぶ会にご参列いただき、誠にありがとうございました。皆さまから◯◯の思い出を伺い、私どもも改めて◯◯の歩みを胸に刻みました。
ご遺族の皆さまのご健康と、ご参列の皆さまのご健勝をお祈り申し上げ、閉会のご挨拶といたします。お帰りの際は、お足元にお気をつけください。
例文14 発起人が締める
皆さん、今日は本当にありがとうございました。たくさんの思い出話を聞いて、◯◯さんが今もこの場にいるような気がしました。
ご家族の皆さま、今日はお越しいただきありがとうございました。これからも、◯◯さんの話をしに伺わせてください。
これで◯◯さんを偲ぶ会を閉じさせていただきます。気をつけてお帰りください。
例文15 ご遺族が主催した会を締める
本日は最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。皆さまから伺ったお話は、家族にとって何よりの宝物になりました。
至らないところもあったかと存じますが、どうかご容赦ください。今後とも、変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。
注意
偲ぶ会の閉会では、拍手を求める言い方や「盛会のうちに」「お開き」など祝いの席の言い回しを使わない形に直します。司会の台本全体の書き方はイベント司会台本の例文にあります。
避けたい言葉・言い方と言い換え
弔事の場では、不幸が重なることや続くことを連想させる重ね言葉・繰り返しの言葉を避けるとされています。どこまで気にするかは人や地域によって違いますが、挨拶の原稿からは外しておくと安心です。
| 避けたい言い方の例 | 理由として言われること | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 重ね重ね/たびたび/くれぐれも/ますます/いよいよ | 重ね言葉で、不幸が重なることを連想させる | 深く/心より/どうか/一層 |
| 再び/続いて/追って/また | 不幸が続くことを連想させる | (文を分けて言い直す) |
| 死亡/死んだ/生きていた頃 | 直接的で強い響きになる | 永眠/亡くなる/生前(よその家の故人には「ご生前」) |
| 急死/事故や闘病の詳しい様子 | 亡くなった経緯に踏み込むことになる | (触れない。ご遺族が話す場合のみ) |
| さぞ無念だったでしょう/やり残したことがあったはず | 故人の気持ちを推し量る言い方で、ご遺族を傷つけることがある | ◯◯さんが大切にしていたことを、私たちが続けていきます |
| 早く元気を出してください/がんばってください | 悲しみの最中のご遺族には負担になることがある | どうぞご無理をなさいませんように |
宗教によって違う言い方
次のような言葉は、使われる宗教が限られると言われることがあります。偲ぶ会は宗教色のない形で開かれることも多いため、故人とご遺族の宗教が分からないときは、どの宗教でも使いやすい言い方を選ぶと無難です。迷う場合は主催者やご遺族の意向を確かめてください。
| 言葉 | 言われることのある注意点 | 宗教によらない言い換えの例 |
|---|---|---|
| ご冥福をお祈りします | 仏教の考え方に基づく言葉とされ、浄土真宗やほかの宗教では使わないとする考え方もある | 心から哀悼の意を表します/謹んでお悔やみ申し上げます |
| 成仏/供養/往生 | 仏教の言葉 | はなむけ/思い出を語り合う |
| 天国 | キリスト教の考え方に基づく言葉とされる | (使わずに言い換える) |
| 安らかにお眠りください | 浄土真宗では、故人は眠っているのではないとして使わないとする考え方がある | 心から哀悼の意を表します |
注意
社外へのお悔やみの文面はお悔やみメールの例文、弔電は弔電の例文にまとめています。
よくある失敗と防ぎ方
| よくある失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 経歴を年表のように読み上げる | 主催者の挨拶と重なり、聞き手の印象に残らない | 経歴は一文にして、出来事を一つ話す |
| 出来事を三つも四つも入れる | 持ち時間を超え、どの話も薄くなる | いちばん人柄が伝わる一つに絞る |
| 前の人と同じ思い出を話す | 会場が気まずくなる | 前後に話す人と話題を事前に伝え合う。重なったら「先ほどのお話にもありましたが」と短くつなぐ |
| 自分の話が中心になる | 故人ではなく話し手の話に聞こえる | 主語を故人にして、自分は聞き役として登場させる |
| 宗教の言葉をそのまま使う | 故人やご遺族の考え方と合わないことがある | 「供養」「冥福」は宗教が分かるときだけにする |
| 原稿なしで話して詰まる | 沈黙が長くなり、本人も焦る | 原稿を手元に持つ。見ながら読んで構わない |
当日の話し方のコツ
- ゆっくり、ふだんより低めの声で。祝いの席より間を長めにとると、落ち着いて聞こえます。
- 原稿は見ながら読んでよい。便箋や白い紙に書いておき、読む前と読み終えたあとに一礼します。
- 涙で言葉が詰まったら、無理に続けず一呼吸置く。その間を責める人はいません。
- マイクの位置を先に確かめる。声が小さくなりがちな場なので、マイクに口を近づけます。
- 上手に話すことより、故人への気持ちが伝わることを優先する。言い間違えても、言い直せば十分です。
話し方の練習方法はスピーチの話し方のコツ、原稿の文字数の考え方はスピーチの文字数の目安にまとめています。
前日までのチェックリスト
- 自分が話す順番と持ち時間を、司会か主催者に確かめた
- 前後に話す人と、取り上げる思い出が重ならないことを確かめた
- 故人の名前の呼び方(「故◯◯」「◯◯さん」「会長」など)を主催者とそろえた
- 故人とご遺族の宗教、宗教色のない会かどうかを確かめた
- 原稿から重ね言葉・繰り返しの言葉を外した(遺族以外は、亡くなった経緯の話も外した)
- 原稿を声に出して読み、持ち時間に収まることを確かめた
- 献杯の発声なら、「ご唱和」を求めるかどうかを司会とそろえた
- 案内状で服装・会費(香典の扱い)・献花の有無を確かめた
当日のマナーと、事前に確認すること
| 項目 | 目安 | 確認すること |
|---|---|---|
| 服装 | 案内に「平服で」とあっても普段着ではなく、地味な色のスーツやワンピースなどを選ぶ人が多い | 案内状の服装の指定。喪服で来てほしいのか、平服でよいのかは会ごとに違う |
| 受付 | 記帳し、名刺を出す。会社として参列するなら会社名で記帳する | 会費制か、香典・供花を辞退しているか(案内状に書かれていることが多い) |
| 献花 | 係の案内に従い、順番に花を手向けて一礼する | 花の向き・置き方は会場の係の案内に合わせる |
| 席 | 立食か着席かは会による。着席なら主催者が席を決める | 挨拶をする人は、呼ばれたときに前へ出やすい席か |
主催者側は、案内状に服装・会費(または香典の扱い)・献花の有無を書いておくと、参列者が迷いません。社内への知らせ方は社内向けの訃報の書き方、会社として供花を出すかの判断は会社からの供花の手配、香典の表書きは会社の香典の書き方を参考にしてください。
この記事の要点
- 組み立てはお礼→関係→歩みを短く→出来事を一つ→これから→結び。どの立場でも同じ。
- 長さは主催者2〜3分、それ以外は1〜2分。
- 発起人は会を開いた理由とご遺族の了承、遺族代表は参列者と、会を開いてくれた人へのお礼を必ず入れる。
- 献杯は静かに・グラスを合わせず・拍手なし。
- 重ね言葉・亡くなった経緯・故人の気持ちを推し量る言い方は避ける。
- 宗教が分からないときは「心から哀悼の意を表します」など宗教によらない言い方に。
FAQ
よくある質問
主催者の挨拶は2〜3分、遺族代表・友人代表・献杯・閉会は1〜2分ほどが目安です。持ち時間は会ごとに決まるので、司会か主催者に確かめ、原稿を声に出して読んで収まるか試してください。
仏教の考え方に基づく言葉とされ、ほかの宗教では使わないとする考え方もあります。故人の宗教が分からないときは「心から哀悼の意を表します」「謹んでお悔やみ申し上げます」と言うのが無難です。
会を開いてくれた人と参列者へのお礼、故人の最期の様子を話せる範囲で短く、皆さんの話で知った故人の姿、今後のお付き合いのお願い、の順でまとめます。病名や経緯は言わなくても失礼にはなりません。
名乗りと故人との関係を述べたら、その人にしか話せない出来事を一つに絞って話します。故人に語りかける形にすると、主催者の挨拶と経歴が重なりません。最後は故人へのお礼の言葉で締めます。
名乗り、故人との思い出を一言、「それでは献杯をさせていただきます」と続け、杯を掲げて静かに「献杯」と言います。乾杯と違い、グラスを打ち合わせず、拍手もしない作法とされています。
どちらも葬儀とは別に故人をしのぶ会を指して使われ、はっきりした使い分けの決まりはありません。献花を中心にした改まった会を「お別れの会」、会食をしながら思い出を語り合う会を「偲ぶ会」と呼ぶこともあります。挨拶では、案内状に書かれた会の名前をそのまま使います。
見ながら読んで構いません。偲ぶ会では気持ちが高ぶって言葉が出なくなることもあるため、原稿を手元に持っておくほうが安心です。読む前と読み終えたあとに一礼します。
普段着ではなく、黒や紺、グレーなど地味な色のスーツやワンピースを選ぶ人が多いようです。喪服を求めているのか、平服でよいのかは会によって違うので、案内状の書き方に従ってください。