手順
会社から供花を手配する手順
名札の書き方・電話の伝え方・家族葬
取引先や社員の家族の訃報で「会社から供花を」と言われたとき、担当者が迷うのはどこに頼むか、電話で何を伝えるか、名札に何と書くかの3つです。このページでは、手配の順番、そのまま読める電話とメールの例文、名義別の名札の例をまとめました。金額は会社の規程や葬儀社のプランで決まるので扱いません。弔電もあわせて送る場合は弔電の文例(会社から)を参照してください。
結論
供花(きょうか・くげ)は、故人を悼んで祭壇の周りに飾る花です。会社から出すときは、先方が辞退していないかを確かめてから、式を担当する葬儀社に直接注文するのが確実です。名札には会社名と代表者の役職・氏名、または部署名と「一同」を入れます。
結論:会社の供花は5つの順で手配する
- 01辞退の有無を確かめる(訃報の案内・先方の窓口・葬儀社)
- 02出す範囲と名義を社内で決める(慶弔規程・前例・上司の了承)
- 03式を担当する葬儀社に電話で注文する(故人名・喪主名・日時・宗教を伝える)
- 04名札の表記を書面で確認する(社名・役職・氏名の誤字を防ぐ)
- 05届く時刻と請求先を確かめ、記録して報告する
Point
急ぐときはまず葬儀社に電話してください。辞退の有無、受け付けの締め切り、外部の花を受け付けるかを一度に確認できます。
出すかどうか・どこまで出すかの決め方
会社が供花を出す範囲は、会社ごとの慶弔規程で決まっていることが多くあります。まず規程を確認し、無ければ上司・総務と相談して決めます。
| 場面 | 考えること | 供花以外の選択肢 |
|---|---|---|
| 取引先の社長・役員・創業者の逝去 | 会社として出すかを上位者が判断する | 弔電・香典・参列 |
| 取引先の担当者のご家族 | 会社として出すか、部署として出すかを決める | 弔電だけにする |
| 社員本人の逝去 | 社葬かどうかで扱いが変わる。規程と総務の判断に従う | 香典・弔電・参列 |
| 社員のご家族(親・配偶者・子など) | 規程で対象の続柄が決まっていることがある | 慶弔見舞金・弔電 |
| 社員の祖父母・兄弟姉妹など | 規程の対象外のこともある。前例を確認する | 部署有志で出す・弔電 |
注意
規程に書かれていない続柄や関係のときは、前例を総務に確認するのが早道です。前例と違う対応をすると、以後の社員の不幸で差が出てしまいます。
どこに頼むか:手配先の比較
| 手配先 | 向いている場面 | 注文前に確かめること |
|---|---|---|
| 式を担当する葬儀社 | ほとんどの場合。祭壇と色や形を揃えてもらえる | 受け付けの締め切り・請求書払いができるか |
| 葬儀社が認める生花店 | 葬儀社から紹介されたとき | 式場に持ち込めるか・届ける時刻 |
| 供花を扱う電報サービス | 弔電とまとめて手配したいとき・夜間に注文したいとき | 式場が外部の花を受け付けるか・名札の書式 |
式場によっては、祭壇の花と揃えるために葬儀社以外からの供花を受け付けないことがあります。外部に頼む場合も、先に葬儀社へ受け付けの可否を確かめてください。
手配の手順と電話で伝えること
- 01
辞退の有無を確認する
訃報の案内に「ご供花・ご香典は辞退いたします」とあれば出しません。書かれていなければ、先方の窓口か葬儀社に確認します。
- 02
葬儀社と式場を確認する
訃報の案内や先方の窓口から、式場と葬儀社の名前・電話番号を聞きます。
- 03
葬儀社に電話で注文する
故人名・喪主名・通夜と告別式の日時・宗教を伝え、供花を出したいと申し出ます。
- 04
名札の名義を伝える
会社名・役職・氏名を名刺どおりの正式な表記で伝えます。「株式会社」が前か後か、旧字体の有無も確認します。
- 05
請求先と届く時刻を確かめる
請求書の宛先(会社名・部署・担当者)と支払い方法、式場に届く時刻を確認します。
- 06
手配の内容を記録して報告する
何を、どの名義で、いつ手配したかを記録し、上司と総務に報告します。
葬儀社への電話で伝える項目
| 項目 | 伝える内容の例 |
|---|---|
| 故人と喪主 | 故人名・喪主名(読み方も) |
| 式の日時 | 通夜・告別式の日付と開始時刻 |
| 名札 | 株式会社◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯ |
| 数 | 一基か一対か(決まっていなければ相談する) |
| 請求 | 請求書の宛先・支払い方法・担当者の連絡先 |
そのまま使える電話・メールの例文
1. 先方の窓口に辞退の有無を確かめる電話
お忙しいところ恐れ入ります。株式会社◯◯の◯◯と申します。このたびは◯◯様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。弊社より供花をお供えしたいと考えておりますが、ご遺族が供花をお受けになるかどうか、伺ってもよろしいでしょうか。
辞退と言われたら「承知いたしました。ご遠慮申し上げます」と返し、それ以上は勧めません。
2. 葬儀社に注文する電話
お世話になります。株式会社◯◯の◯◯と申します。◯月◯日◯時からお通夜の◯◯家のご葬儀に、弊社から供花を一基お供えしたいのですが、お願いできますでしょうか。名札は「株式会社◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯」でお願いいたします。請求書は弊社総務部宛てにお送りいただけますか。
3. 通夜に間に合うか不安なときの相談
訃報を本日伺ったばかりで、通夜に間に合うかどうか心配しております。今からですと、いつまでにお届けいただけますでしょうか。間に合わない場合、告別式からお供えすることはできますか。
4. 名札の表記を書面で確認してもらうメール
件名:供花の名札表記のご確認(株式会社◯◯)
◯◯葬儀社 ご担当者様
先ほどお電話でお願いいたしました供花の名札表記を、念のため文字でお送りいたします。
名札:株式会社◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯
故人:◯◯◯◯様/通夜:◯月◯日◯時
請求先:株式会社◯◯ 総務部 ◯◯(電話◯◯)
相違がございましたら、ご連絡いただけますと幸いです。
5. 上司に了承をもらう社内メッセージ
◯◯部長、取引先の株式会社△△の◯◯会長が亡くなられたとの連絡がありました。通夜は◯日◯時、葬儀社は◯◯です。前例に倣い、会社名義(代表取締役名)で供花一基と弔電を手配したいと考えております。ご了承いただけますでしょうか。
6. 手配後の社内報告
株式会社△△ ◯◯会長のご葬儀について、以下のとおり手配いたしました。
供花:一基(名札「株式会社◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯」)/葬儀社:◯◯/到着:◯日◯時までに式場へ
弔電:◯日着で手配済み/請求:総務部宛て
名札(芳名札)の書き方の例
| 名義 | 名札の例 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 会社名と代表者 | 株式会社◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯ | 会社として正式に出すとき |
| 会社名・代表者・担当役員 | 株式会社◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯ 取締役営業部長 ◯◯◯◯ | 担当役員の名前も添えたいとき(代表者を先に) |
| 会社名のみ | 株式会社◯◯ | 社名が長いとき・代表者名を出さない社内ルールのとき |
| 部署一同 | 株式会社◯◯ 営業部一同 | 部署としてのつきあいのとき |
| 社員一同 | 株式会社◯◯ 社員一同 | 社員本人の逝去・社員の家族の不幸 |
| 個人の連名 | 株式会社◯◯ ◯◯◯◯ ◯◯◯◯ ◯◯◯◯ | 少人数の有志で出すとき(役職の高い順) |
| グループ会社 | ◯◯グループ 株式会社◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯ | グループとして出すとき(グループの規程に従う) |
| 労働組合・社員会 | 株式会社◯◯ 労働組合 | 会社とは別に組合が出すとき |
名札の上部に入る文字(「御供」など)や縦書き・横書きは、式場の書式で決まることが多いので、葬儀社に合わせます。人数が多い有志は、名札は「一同」にまとめ、誰が出したかは社内の記録に残します。
注意
複数の会社から並んで飾られるため、名札は先方の目に留まります。社名の誤字は失礼になるので、電話で伝えた後に上の例文4のように文字で確認してもらうと安心です。
届ける時刻の目安
| 状況 | 考えること |
|---|---|
| 通夜がある | 通夜の開始より前に届くよう、注文時に締め切りを聞く |
| 通夜がない(一日葬など) | 告別式の当日しか受け付けないことがある。届け先と時刻を葬儀社に確認する |
| 訃報を知るのが遅れた | 告別式からのお供えができるかを相談する。無理なら弔電に切り替える |
| 式が終わった後に知った | 遺族の了承を得たうえで、後日お悔やみの手紙・メールや自宅への花を検討する |
宗教・地域で変わる点
供花の花の種類や名札の扱いは、宗教・宗派や地域の習わしで変わります。担当者が花を選ぶ必要はなく、葬儀社に宗教を伝えれば式に合う花を用意してもらえます。
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 式の宗教(仏式・神式・キリスト教式・無宗教など) | 式に合う花の種類が変わるため |
| キリスト教式の場合の名札の扱い | 名札を付けない、またはカードにするなど、仏式と扱いが違うことがあるため |
| 地域の習わし | 花輪や供物の扱いなど、地域で違うことがあるため |
| 宗教が分からない | 葬儀社に聞けば分かる。先方に改めて尋ねる必要はない |
弔電・香典とあわせて出すとき
- 会社名義で供花を出すなら、弔電も同じ名義(会社名と代表者)に揃えると、先方が誰からかを把握しやすくなる
- 供花を辞退されても、弔電は受け付けることがある。案内を確認して切り替える
- 香典も出すかは規程で決める。書き方は香典の会社名の書き方へ
- 弔電の文面は弔電の文例(会社から)から選べる
家族葬・辞退のときの対応
家族葬では、供花・香典・弔電をまとめて辞退されることがあります。辞退の案内があれば、出さないことが先方の意向に沿う対応です。
- 辞退が明記されている:出さない。会社として気持ちを伝えたいなら、後日お悔やみの手紙やメールにする
- 「香典のみ辞退」など一部だけ辞退:辞退されていないものを出すかを検討する
- 何も書かれていない:先方の窓口か葬儀社に確認してから手配する
- 後日、遺族からお礼を言われたときに備え、何を出したかを記録しておく
社員の家族葬の場合、会社が何をするか(何をしないか)を訃報の社内通知で社内に伝えておくと、社員がそれぞれ個別に供花や香典を出して混乱するのを防げます。
よくある失敗と防ぎ方
| 失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 辞退の案内を見落として送ってしまった | 訃報の案内を最後まで読み、迷えば葬儀社に聞く |
| 外部の花屋に頼んだら式場で受け付けられなかった | 先に葬儀社へ外部の花を受け付けるか確かめる |
| 名札の社名・役職を間違えた | 名刺どおりの表記を文字で送り、確認してもらう |
| 部署と会社の両方から出て重なった | 総務に一本化し、社内に誰の名義で出したかを伝える |
| 通夜に間に合わなかった | 注文時に締め切りを聞く。間に合わなければ告別式からにするか弔電に切り替える |
| 請求書の宛先が個人になり精算が遅れた | 注文時に会社名・部署・担当者を請求先として伝える |
手配前のチェックリスト
- 先方が供花を辞退していないか
- 会社の慶弔規程の対象か(または上位者の了承を得たか)
- 式場・葬儀社・通夜と告別式の日時
- 故人名・喪主名の正しい表記
- 式の宗教(葬儀社に伝えたか)
- 名札の名義(会社名・役職・氏名、または部署名と「一同」)を文字で確認したか
- 届く時刻と受け付けの締め切り
- 請求書の宛先と支払い方法
- 弔電・香典もあわせて出すか(香典の会社名の書き方)
- 社内(上司・総務・関係部署)に手配内容を報告したか
この記事の要点
- まず辞退の有無を確認する。辞退されていれば出さない。
- 注文は式を担当する葬儀社へ。外部の花を受け付けない式場もある。
- 電話では故人名・喪主名・日時・宗教・名札・請求先を伝える。
- 名札は会社名+代表者の役職・氏名、または部署名・社員一同。文字で確認する。
- どこまで出すかは慶弔規程と前例で決め、手配内容を記録する。
FAQ
よくある質問
式を担当する葬儀社に直接注文するのが確実です。祭壇の花と揃えるため、外部の花を受け付けない式場もあります。葬儀社の連絡先は、訃報の案内や先方の窓口から確認します。
故人名・喪主名、通夜と告別式の日時、式の宗教、名札の表記、数(一基か一対か)、請求書の宛先です。電話の後に名札の表記を文字で送り、確認してもらうと誤字を防げます。
会社として出すなら「株式会社◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯」、部署として出すなら「株式会社◯◯ 営業部一同」のようにします。社名が長いときは会社名だけにすることもあります。
会社ごとの慶弔規程で決まっていることが多いので、まず規程を確認してください。規程に無い場合は、総務に前例を確認して揃えます。
葬儀社のプランや花の大きさで変わるため、このページでは金額を載せていません。注文時に葬儀社に見積もりを聞き、会社の慶弔規程の範囲に収まるかを確認してください。
通夜があるなら通夜の開始より前に届くよう、注文時に締め切りを聞きます。間に合わない場合は、告別式からのお供えができるかを葬儀社に相談します。
花の種類や名札の扱いが変わることがあります。担当者が花を選ぶ必要はなく、葬儀社に式の宗教を伝えれば式に合う花を用意してもらえます。
辞退の案内があれば出しません。案内に何も書かれていない場合は、先方の窓口か葬儀社に確認してから手配します。気持ちを伝えたい場合は、後日お悔やみの手紙やメールにします。
重なると先方の祭壇の場所を取ることがあるので、社内で一本化するのが無難です。総務が窓口になり、誰の名義で出したかを関係部署に伝えます。