挨拶
社葬・お別れの会の挨拶 例文
葬儀委員長の挨拶・喪主の謝辞
社葬やお別れの会では、会社側の代表(葬儀委員長など)と遺族側の代表(喪主など)が、それぞれ参列者にお礼を述べることがあります。会社側は会葬へのお礼→故人の功績→会社としての決意→結び、遺族側は会葬へのお礼→生前のご厚誼へのお礼→故人の様子の一言→今後のお願い→結びの順で、どちらも1〜3分に収めます。いちばん短い会社側の形なら「本日はご多用のところ、故 ◯◯◯◯の社葬にご会葬を賜り、誠にありがとうございました。故人の遺志を継ぎ、社員一同力を合わせてまいります。今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。」です。式の形や挨拶の順番は会社・式場・宗教で違うので、葬儀社と事前にすり合わせてください。
結論
社葬は、会社が主催して行う葬儀です。遺族と会社が一緒に行う形は合同葬と呼ばれます。近親者で葬儀を済ませた後、日を改めて会社が開くお別れの会・偲ぶ会は、ホテルなどで献花を中心に、宗教色を抑えた形で行われることが多いとされます。挨拶をする人の呼び名(葬儀委員長、施主、発起人代表など)や順番は、式ごとに決まります。
挨拶の順番と構成
式の中での位置(一例)
| 式の流れ(一例) | 話す人 |
|---|---|
| 開式の辞 | 司会 |
| 読経・祈りなど(宗教による) | 宗教者 |
| 弔辞 | 取引先の代表、社員代表など |
| 弔電の紹介 | 司会 |
| 葬儀委員長の挨拶 | 会社側の代表(社長など) |
| 喪主の謝辞 | 遺族側の代表 |
| 閉式の辞 | 司会 |
上は一例で、挨拶を告別式の最後にまとめる形、喪主の謝辞を出棺のときに述べる形などもあります。お別れの会では、主催者挨拶の後に献花へ進む形がよく見られます。会食を伴う偲ぶ会の挨拶や献杯の言葉は偲ぶ会の挨拶 例文にまとめています。誰がどこで話すかは、葬儀社と会社の担当者で決めて、式次第に書いておきます。弔辞の書き方は弔辞の書き方と例文、黙祷を入れる場合の司会の言葉は黙祷の司会 例文にあります。
挨拶の構成
| 会社側(葬儀委員長・主催者) | 遺族側(喪主・遺族代表) | |
|---|---|---|
| 1 | 会葬・参列へのお礼 | 会葬・参列へのお礼 |
| 2 | 故人の経歴・功績を短く | 故人が生前に受けたご厚誼へのお礼 |
| 3 | 故人の人柄が分かる一言 | 故人の最期の様子や家族から見た人柄を一言 |
| 4 | 故人の遺志を継ぐという会社の決意 | 会社の皆さまへのお礼(社葬を開いてもらったこと) |
| 5 | 変わらぬ支援のお願いと結び | 今後も変わらぬお付き合いのお願いと結び |
Point
社葬では、会社側は故人を身内として扱います。参列者に向けて話すときは「故 ◯◯◯◯」「弊社会長 ◯◯」のように呼び、「様」は付けません。故人に語りかける弔辞とは、ここが違います。
立場別の挨拶 例文
葬儀委員長の挨拶(社葬・会長が亡くなった場合)
葬儀委員長を務めます、株式会社◯◯ 代表取締役社長の◯◯◯◯でございます。
本日はご多用のところ、弊社取締役会長 故 ◯◯◯◯の社葬に際し、多くの皆さまにご会葬を賜り、過分なるご弔辞、ご弔電を頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
故人は、◯年に弊社を創業して以来、「◯◯」を信条に、事業の礎を築いてまいりました。厳しい時期にも社員の雇用を守り抜き、取引先の皆さまとの信頼を何より大切にしておりました。晩年まで、新しく入った社員の名前までよく覚え、声をかけていた姿が忘れられません。
故人を失いましたことは、弊社にとって大きな痛手でございます。しかし、故人が残した教えを胸に、社員一同、力を合わせて事業に励んでまいる所存です。
皆さまには、故人の生前と同様に、変わらぬご指導ご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
喪主の謝辞(社葬・遺族として)
遺族を代表いたしまして、ひと言ご挨拶を申し上げます。故人の長男、◯◯◯◯でございます。
本日はご多用のなか、亡き父◯◯のためにご会葬いただき、誠にありがとうございました。
株式会社◯◯の皆さまには、このような立派な葬儀を執り行っていただき、心より御礼申し上げます。
父は家では仕事の話をあまりいたしませんでしたが、皆さまのお話を伺い、父がどれほど多くの方に支えられて仕事をしてきたのかを、身にしみて知りました。最期は家族に見守られ、穏やかに旅立ちました。
生前、父が賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに、残されました私ども家族にも、変わらぬご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
お別れの会の主催者挨拶(会社側)
本日はご多用のところ、故 ◯◯◯◯ お別れの会にお越しいただき、誠にありがとうございます。発起人を代表いたしまして、株式会社◯◯ 代表取締役の◯◯◯◯より、ひと言ご挨拶を申し上げます。
◯◯は、◯月◯日に永眠いたしました。葬儀は故人の遺志により近親者のみで執り行いましたが、生前お世話になった皆さまに感謝をお伝えしたく、本日の会を設けました。
◯◯は営業の第一線で長く働き、「会って話すことがいちばんの近道」と言って、どこへでも足を運ぶ人でした。本日お集まりいただいた皆さまのお顔を拝見し、その言葉どおりの歩みであったのだと感じております。
このあと、献花の時間を設けております。どうぞ◯◯との思い出を語り合いながら、ゆっくりとお過ごしください。
本日は誠にありがとうございます。
お別れの会の遺族代表の謝辞
遺族を代表いたしまして、御礼のご挨拶を申し上げます。故人の妻、◯◯◯◯でございます。
本日はご多用のなか、夫◯◯のためにお集まりいただき、誠にありがとうございました。会社の皆さまには、このような会を開いていただき、心より感謝申し上げます。
夫は、家でもよく仕事の仲間の話をしておりました。本日、皆さまから夫の知らない一面を伺い、家族一同、あたたかい気持ちになりました。
生前、夫が賜りましたご厚情に、深く御礼申し上げます。
本日は本当にありがとうございました。
合同葬で、会社側から短く述べる場合(現職の社員が亡くなったとき)
株式会社◯◯の◯◯でございます。会社を代表いたしまして、ひと言御礼を申し上げます。
本日はご多用のなか、弊社◯◯部 故 ◯◯◯◯の葬儀にご会葬いただき、誠にありがとうございました。
◯◯は、誰に対しても丁寧に接し、職場の皆から頼りにされておりました。共に働いた仲間を失い、社員一同、悲しみに堪えません。
ご遺族の皆さまには、会社としてできる限りのお手伝いをさせていただく所存です。
本日は誠にありがとうございました。
注意
身内の呼び方は、遺族側なら「父」「夫」「亡き父◯◯」、会社側なら「故 ◯◯◯◯」「弊社会長 ◯◯」とします。原稿が時間に収まるかはスピーチの文字数と時間で確かめられます。
避けたい言葉・話題
| 避けたいもの | 例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 重ね言葉 | 重ね重ね、たびたび、ますます | 「深く」「心より」に言い換える |
| 直接的な表現 | 死ぬ、死亡 | 「永眠いたしました」「旅立ちました」 |
| 宗教に関わる言葉 | ご冥福、成仏、供養 | 宗教色を抑えたお別れの会では、宗教を問わない言葉にする |
| 経営・後継の話の長い説明 | 今後の体制、業績、人事 | 必要なら「遺志を継いでまいります」の一言にとどめ、詳しくは別の機会に |
| 死因・闘病の詳しい話 | 病名、経過 | 遺族の意向を確かめ、公にしていないことは触れない |
社葬は取引先や業界の関係者が多く集まるため、今後の経営体制を伝えたくなる場面です。ただ挨拶の場は故人を送る場なので、体制の説明は別に文書などで知らせるほうが落ち着きます。どの言葉を避けるかの考え方は宗教や地域で違うこともあるので、迷えば宗教を問わない言葉を選びます。
当日のマナーと確認すること
- 挨拶する人と順番:葬儀委員長・喪主・発起人代表など、誰がどこで話すかを式次第に書いておく
- 持ち時間:弔辞・弔電と合わせて、式全体の時間に収まるか
- 故人の呼び方と経歴:役職名、創業年や入社年などは遺族と会社の記録で確かめる
- 言葉の宗教色:宗教・宗派に合わせた言葉を使うか、宗教を問わない言葉にするか
- 服装:主催側は喪服。お別れの会で参列者に「平服で」と案内する場合は、どの程度の服装を指すのかを案内状に書き添えると迷われにくい
- 献花・焼香の流れ:誰から順に行うか、係の誘導の仕方
- 席:遺族席・会社関係者席・来賓席の位置。主催側の人は参列者より先に着席しておく
原稿は見ながら読んで構いません。紙は胸の高さで持ち、ゆっくり話します。服装の考え方は式典の服装、社内への訃報の流し方は訃報の社内通知、供花の受け方は会社からの供花の手配にあります。宗派・式場・会社の規程によって違うことは、葬儀社と会社の担当者に確認してください。
この記事の要点
- 会社側はお礼→功績→会社の決意→支援のお願い、遺族側はお礼→ご厚誼へのお礼→故人の一言→今後のお願い。
- 長さは1〜3分。弔辞・弔電と合わせて式全体に収める。
- 社葬では会社側も故人を身内として扱い、「故 ◯◯◯◯」と呼んで「様」を付けない。
- 経営体制の説明は挨拶ではなく別の機会に。
- 誰がどこで話すか、言葉の宗教色は葬儀社・遺族と事前に決めて式次第に書く。
FAQ
よくある質問
会葬と弔辞・弔電へのお礼、故人の経歴と功績を短く、人柄が分かる一言、故人の遺志を継ぐという会社の決意、変わらぬ支援のお願いの順に話します。長さは1〜3分が目安です。
会葬へのお礼、故人が生前に受けたご厚誼へのお礼、社葬を執り行ってくれた会社へのお礼、家族から見た故人の一言、今後のお付き合いのお願いを述べます。故人は「父」「亡き父◯◯」のように身内として呼びます。
「本日はご多用のところ、故 ◯◯◯◯ お別れの会にお越しいただき、誠にありがとうございます」と参列へのお礼から始めます。近親者で葬儀を済ませた事情を一言添え、このあとの献花などの流れを伝えて結びます。
主催する会社側が参列者に向けて話すときは、故人を身内として扱い「故 ◯◯◯◯」「弊社会長 ◯◯」と呼ぶのが一般的です。故人に直接語りかける弔辞では「◯◯会長」のように呼びかけます。
社葬は会社が主催して行う葬儀で、宗教儀礼を伴うことがあります。お別れの会は、近親者で葬儀を済ませた後に日を改めて開く会で、献花を中心に宗教色を抑えた形で行われることが多いとされます。形は会社や式場によって違います。