ビジネス文書
確認書の書き方と例文
テンプレート・同意書との違い
結論から書くと、確認書は「題名・日付・宛先と作成者・前置き・確認事項・未決事項・返事の取り方」の七つをそろえれば作れます。書き出しはこの一文で足ります。「◯月◯日のお打ち合わせにて決定いたしました事項について、下記のとおり確認いたします。」続けて、決まったことを番号つきの箇条書きで一項目ずつ書き、最後に「相違がございましたら◯月◯日までにご連絡ください」か署名欄を置きます。この記事では、空欄を埋めるだけのテンプレート、受注・依頼・仕様変更・支払条件・出演条件など十二の場面の例文、メールで交わす型、送る前のチェックリストまでを一つにまとめました。会議の流れ全体を残したい場合は議事録のほうが向いています。
結論
確認書は、当事者の間で決めた事項や事実を書面にし、互いの理解が同じであることを確かめるための文書です。似た文書に、相手の了承を得るための「同意書」、会議の経過を記録する「議事録」、契約を補う取り決めを書く「覚書」がありますが、題名の付け方は会社や業界によって揺れます。題名より、何が書かれ、誰が確認したかが分かることを優先して作ります。
結論:確認書に入れる七つの項目
| 項目 | 書き方の例 | ポイント |
|---|---|---|
| ①題名 | 「◯◯に関する確認書」 | 何の確認かを題名に入れる。後で探しやすい |
| ②日付 | 作成日(署名する形なら署名日も) | 打ち合わせの日と作成日を混同しない |
| ③宛先と作成者 | 相手の会社名・部署・氏名/自社の会社名・部署・氏名 | 誰から誰への確認かを最初に示す |
| ④前置き | 「◯月◯日の打ち合わせで決定した事項を、下記のとおり確認いたします」 | いつ・どの場で決めたことかを書く |
| ⑤確認事項 | 番号を振った箇条書き(記書き) | 一項目に一つ。期日は日付、数量は数、範囲は含む・含まない |
| ⑥未決事項 | 「次回までに決める事項」として分ける | 決まったことと混ぜない。誰がいつまでに決めるかも書く |
| ⑦返事の取り方 | 署名欄、または「相違があれば◯月◯日までにご連絡ください」 | 確認されたかどうかが分かる形にする |
Point
確認書で一番大切なのは、あいまいな言葉を残さないこと。「なるべく早く」「別途相談」「一式」は、受け取る人によって意味が変わります。決まったことだけを具体的に書き、決まっていないことは未決事項として外に出します。
そのまま使える確認書テンプレート
空欄(◯)を埋めれば使える横書きの基本形です。社内の書式がない場合はこの形から始めてください。
◯年◯月◯日
株式会社◯◯
◯◯部 ◯◯様
株式会社△△
◯◯部 □□
◯◯に関する確認書
◯年◯月◯日のお打ち合わせにて決定いたしました事項について、下記のとおり確認いたします。内容をご確認のうえ、相違がございましたら◯月◯日までにご連絡くださいますようお願いいたします。
記
一、件名 ◯◯
一、内容 ◯◯
一、数量・仕様 ◯◯
一、期日 ◯年◯月◯日
一、金額 ◯◯円(税別)
一、支払条件 毎月◯日締め、翌月◯日払い(◯◯にて)
一、未決事項 ◯◯(◯月◯日までに◯◯が決定)
以上
上記の内容に相違ないことを確認しました。
◯年◯月◯日 株式会社◯◯ ◯◯部 ◯◯(署名)
注意
最後の二行(署名欄)は、相手に署名して返送してもらう形にするときだけ入れます。メールで「相違ありません」と返事をもらう運用なら、署名欄を外し、返信期限の一文だけ残します。記書きと「以上」の位置は記書きの書き方、日付・宛先の配置は社外文書の基本形で確認できます。
作り方の手順
- 01
決まったことを書き出す
打ち合わせのメモから、決定事項と未決事項を分けて一行ずつ書き出す。
- 02
数字と日付に直す
「来週中」「多めに」などを、日付・数量・金額に置き換える。直せないものは未決事項へ回す。
- 03
テンプレートに流し込む
題名に何の確認かを入れ、前置きでいつ・どの場で決めたかを書き、記書きに並べる。
- 04
返事の取り方を決める
署名して返送してもらうか、メールの返信で了承をもらうかを決め、期限を書く。
- 05
送る前に読み返す
下のチェックリストで抜けを確かめ、控えを残してから送る。
縦書きにする場合の配置
確認書は箇条書きと署名欄を並べるため、横書きのほうが作りやすい文書です。改まった書状として縦書きにする場合は、題名を右端に置き、前置きの文、記書き(「記」を中央に、各項目は一つずつ行を改めて)、「以上」の順に書き、最後(左側)に日付と両者の名前・署名欄を並べます。
場面別の例文(十二パターン)
記書きの中身だけを示します。題名・前置き・返事の取り方は上のテンプレートと同じ形で使えます。
例文1:打ち合わせ内容の確認書(基本形)
◯◯に関する確認書
◯年◯月◯日の打ち合わせにおいて決定した事項について、下記のとおり確認いたします。
記
一、作業内容 ◯◯の制作
一、納品物 ◯◯(データ形式◯◯)
一、納期 ◯年◯月◯日
一、金額 ◯◯円(税別)
一、未決事項 ◯◯の仕様は◯月◯日までに貴社にてご決定
以上
例文2:受注内容の確認書(受ける側から送る)
ご注文内容に関する確認書
このたびはご用命いただき、誠にありがとうございます。ご注文の内容を下記のとおり承りましたので、ご確認ください。
記
一、品名・業務名 ◯◯
一、数量 ◯◯
一、納品場所 ◯◯
一、納期 ◯年◯月◯日
一、金額 ◯◯円(税別、送料込み)
以上
例文3:依頼内容の確認書(頼む側から送る)
ご依頼内容に関する確認書
先日ご相談いたしました件について、弊社からのご依頼内容を下記のとおりまとめました。
記
一、ご依頼内容 ◯◯の撮影および編集
一、成果物 ◯◯(◯本)
一、提出期限 初稿◯月◯日、最終稿◯月◯日
一、修正対応 初稿後の修正は◯回まで
一、お支払い 納品月の翌月末
以上
例文4:仕様変更の確認書(修正確認書)
◯◯の仕様変更に関する確認書
◯月◯日のお打ち合わせにて決定いたしました仕様の変更について、下記のとおり確認いたします。なお、本書に記載のない事項は、◯月◯日付の確認書のとおりといたします。
記
一、変更前 ◯◯
一、変更後 ◯◯
一、変更に伴う納期 ◯年◯月◯日(当初◯月◯日から変更)
一、変更に伴う費用 ◯◯円の追加(税別)
以上
注意
変更の確認書では、どの確認書を書き換えるのか(日付)と、変わらない部分の扱いを一文入れておくと、新旧どちらが有効かで迷いません。
例文5:業務範囲(含む・含まない)の確認書
◯◯業務の範囲に関する確認書
記
一、本業務に含むもの ◯◯の企画、◯◯の手配、当日の進行管理
一、本業務に含まないもの 会場の原状回復、◯◯の印刷
一、含まないものが必要になった場合 別途お見積りのうえご相談
以上
注意
範囲は「含まないもの」を書くのが行き違いを減らすコツです。後から「それもやってもらえると思っていた」となりやすい作業を先に書き出します。
例文6:金額・支払条件の確認書
お取引条件に関する確認書
記
一、金額 ◯◯円(税別)
一、締め日・支払日 毎月末締め、翌月末払い
一、支払方法 銀行振込(振込手数料は貴社ご負担)
一、請求書の送付先 ◯◯部 ◯◯様
以上
例文7:スケジュールの確認書
◯◯のスケジュールに関する確認書
記
一、素材のご提供 ◯月◯日(貴社)
一、初稿の提出 ◯月◯日(弊社)
一、ご確認・修正指示 ◯月◯日まで(貴社)
一、納品 ◯月◯日(弊社)
一、前の工程が遅れた場合 以降の日程を両社で再調整
以上
注意
日程は誰の作業かを括弧で添えると、遅れたときにどこで止まっているかが分かります。
例文8:納品・検収の確認書
納品物の確認に関する確認書
記
一、納品物 ◯◯一式(内訳は別紙のとおり)
一、納品日 ◯年◯月◯日
一、検収の期限 納品日から◯営業日以内
一、期限までにご連絡がない場合 検収完了とさせていただきます
以上
注意
物を受け取ったことだけを証明する書面は受領書です。確認書は、受け取ったうえで条件や扱いを確かめるときに使います。
例文9:会場・設備の利用条件の確認書(イベント)
◯◯会場のご利用条件に関する確認書
◯月◯日の下見の際にご説明いただきました利用条件について、下記のとおり確認いたします。
記
一、搬入 ◯月◯日(◯)◯時から
一、搬出・退館 ◯月◯日(◯)◯時まで
一、持ち込み 飲食物は不可、展示物は可
一、原状回復 床の養生は主催者が行う
以上
認識に誤りがございましたら、ご指摘いただけますでしょうか。
例文10:出演・登壇条件の確認書(イベント)
ご登壇に関する確認書
記
一、日時 ◯年◯月◯日(◯)◯時〜◯時(ご登壇は◯分)
一、会場への入り時間 ◯時(控室◯◯)
一、内容 ◯◯をテーマとした講演と質疑応答
一、撮影・配信 当日の撮影と後日の配信あり(公開範囲◯◯)
一、謝礼・交通費 ◯◯円(税別)、交通費は実費
以上
注意
登壇では撮影・配信・資料の公開をするかどうかが後で問題になりやすいので、決めた内容を確認書に入れておきます。
例文11:電話・口頭で決めたことの確認書
◯月◯日のお電話でのご連絡内容について
本日お電話にてご連絡いただきました件について、念のため下記のとおり確認いたします。
記
一、変更内容 ご来場人数を◯名から◯名に変更
一、変更の反映日 ◯月◯日
一、変更に伴う費用 変更なし
以上
例文12:社内向けの確認書(部署間の役割分担)
◯◯案件の役割分担に関する確認書
記
一、営業部 顧客との窓口、見積書・請求書の発行
一、制作部 制作物の作成と進行管理
一、総務部 会場・備品の手配
一、判断に迷う事項 営業部の◯◯が窓口となり、関係部署と相談して決める
以上
メールで確認書を交わす方法と文例
確認書は、書面を郵送して署名をもらう方法のほかに、メールに添付する方法、メールの本文に確認事項を書いて了承の返信をもらう方法があります。急ぎの案件や小さな取引なら、メールの本文で交わす形にすることもできます。
| 方法 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 書面に署名して郵送 | 金額が大きい、長く保管したい | 二通作り、一通ずつ保管する。返送用封筒を同封する |
| PDFを添付 | 社外文書として形を整えたい | ファイル名に件名と日付を入れる。返事の方法を本文に書く |
| メール本文に書く | 急ぎ、変更の連絡、小さな取引 | 件名に「確認書」と入れる。了承の返信をもらって保存する |
文例A:確認書を添付して送るメール
件名:◯月◯日お打ち合わせ内容の確認書送付のご連絡
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
先日はお打ち合わせのお時間をいただき、ありがとうございました。
決定事項を確認書にまとめましたので、添付にてお送りいたします。
内容をご確認のうえ、相違がございましたら◯月◯日までにお知らせいただけますでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
文例B:メール本文で確認書を交わす
件名:【確認書】◯◯制作のご依頼内容について
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
本日のお打ち合わせで決定した内容を、下記のとおりまとめました。
相違がなければ、本メールへのご返信にてご了承をいただけますと幸いです。
■件名 ◯◯の制作
■納品物 ◯◯
■納品日 ◯月◯日
■金額 ◯◯円(税別)
■未決事項 ◯◯(◯月◯日までに貴社にてご決定)
どうぞよろしくお願いいたします。
文例C:受け取った側の返信(相違なし/相違あり)
【相違なし】
確認書をお送りいただき、ありがとうございます。
内容を確認いたしました。記載のとおりで相違ございません。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
【相違あり】
確認書をお送りいただき、ありがとうございます。
一点、納品日について、お打ち合わせでは◯月◯日と伺っておりました。
お手数ですが、ご確認のうえ修正版をお送りいただけますでしょうか。
注意
結びの言い方は「ご確認のほどよろしくお願いいたします」の使い方、議事録を送る文面は議事録の送付メールの例文も参考になります。
郵送するとき・保管するときの注意点
- 送付状を付ける。何を何部送ったか、返送してほしいかを送付状に書く。書き方は送付状の書き方を参照。
- 署名をもらう形なら二通作る。両者が署名し、一通ずつ保管する。返送用の封筒を同封すると返事が早くなる。
- 控えを残す。送る前にコピーやPDFを保存し、返ってきた署名入りの書面やメールの返信と一緒に保管する。
- 確実に届けたいときは、記録が残る送り方を選ぶ。普通郵便では届いたかどうかが記録に残らない。
同意書・議事録・覚書・合意書との違い
| 文書 | 主な目的 | 作る人・使われ方の例 |
|---|---|---|
| 確認書 | 決めたことの理解をそろえる | 打ち合わせ後や受発注の際に、条件や範囲を書面にして返事をもらう |
| 同意書 | 相手の了承を得る | 了承を求める側が作り、了承する人が署名する(例:個人情報の利用、撮影への協力) |
| 議事録 | 会議の経過と決定を記録する | 出席者・議題・発言・決定事項・宿題を残す |
| 覚書 | 契約を補う取り決めを書く | 契約書の変更や細かな条件の追加に使われることが多い |
| 合意書 | 当事者の合意そのものを書面にする | 条件の取り決めや問題の解決の内容を書く |
確認書と同意書の違いを一言でいえば、確認書は「お互いの理解が同じか」を確かめ、同意書は「相手が了承したか」を残す文書です。どの文書も境目がはっきり決まっているわけではなく、同じような内容でも会社によって題名が違います。権利・義務にかかわる内容を書面にするときは、題名にかかわらず社内の法務担当に確認してから取り交わすのが安全です。
Point
制作会社などに仕事を委託する場合の注意。下請法(現 製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律)の対象となる取引では、委託事業者は製造委託等をした場合に直ちに、給付の内容・製造委託等代金の額・支払期日・支払方法などを、書面または電磁的方法で中小受託事業者に明示しなければならないと定められています(第4条第1項)。確認書を作ったからといってこの明示を満たすかどうかはこの記事では判断できないため、該当しそうな取引では法務担当や公正取引委員会の案内で確認してください。
送る前のチェックリスト
- 題名に「何の確認か」が入っている
- いつ・どの場で決めたことかを前置きに書いた
- 期日は日付、数量は数、金額は税別・税込みまで書いた
- 「一式」「なるべく」「別途相談」などのあいまいな言葉が残っていない
- 業務の範囲は「含むもの」と「含まないもの」を分けた
- 決まっていないことは未決事項に分け、誰がいつまでに決めるかを書いた
- 変更の確認書なら、どの確認書を書き換えるのかを書いた
- 返事の取り方(署名欄か返信期限)を入れた
- 相手の会社名・部署・氏名に誤字がない
- 送る前に控えを保存した
よくある失敗と直し方
| ありがちな書き方 | 困ること | 直し方 |
|---|---|---|
| 「納期:なるべく早く」 | 期日として読めない | 「◯年◯月◯日」と日付で書く |
| 「作業一式」 | 何が含まれるかが分からない | 含むもの・含まないものを書き出す |
| 「金額◯◯円」だけ | 税別か税込みか、交通費などを含むかで揉める | 税別・税込みと、含む費用を書く |
| 決まったことと検討中のことが混ざっている | どこまで決まったのか分からない | 「未決事項」として分ける |
| 返事の方法が書いていない | 確認されたのか分からないまま進む | 署名欄か「◯日までにご連絡ください」を入れる |
| 変更のたびに前の確認書との関係を書かない | どれが最新か分からなくなる | 「◯月◯日付の確認書を次のとおり変更」と書く |
| 打ち合わせから日がたってから送る | 記憶がずれて修正が増える | 打ち合わせの直後に送る |
この記事の要点
- 確認書は決めたことを書面にして、理解をそろえる文書。同意書は相手の了承を残す文書。
- 入れる項目は題名・日付・宛先と作成者・前置き・確認事項・未決事項・返事の取り方の七つ。
- 確認事項は番号つきの箇条書き。期日は日付、範囲は含む・含まないで書く。
- 変更のときはどの確認書を書き換えるのかを明記する。
- メール本文で交わすなら、件名に「確認書」と入れ、了承の返信を保存する。
FAQ
よくある質問
確認書は決めた内容について互いの理解が同じかを確かめる文書、同意書は相手が了承したことを残す文書です。同意書は了承を求める側が作り、了承する人が署名する形が多く使われます。
会議の流れや発言まで残したいなら議事録、決まった条件だけを相手と確かめたいなら確認書が向いています。議事録の決定事項だけを抜き出して確認書にすることもできます。
必ず必要というわけではありません。相手の確認を形に残したい場合は署名欄や押印欄を設けます。メールで「相違ありません」と返信をもらう形にすることもあります。
メールに添付する方法や、本文に確認事項を書いて了承の返信をもらう方法も使われています。その場合は件名に「確認書」と入れ、相手の返信を保存しておくと後で見返せます。
扱いは書かれた内容や取り交わし方によって変わるため、題名だけでは決まりません。金額が大きい取引や権利・義務にかかわる内容は、契約書の形にするか、法務担当や専門家に確認してください。
確認書は決めた内容の理解をそろえるため、覚書は契約を補う取り決めを書くために使われることが多い文書です。ただし呼び方は会社や業界によって揺れます。
修正内容を確かめ、合意できる部分を直した版を作り直して送ります。どこを直したかを本文やメールで示すと、相手が見比べやすくなります。
「◯◯に関する確認書」のように、何の確認かが分かる題名にしておくと、後で探すときにも見つけやすくなります。