ビジネス用語
タスクとは?ビジネスでの意味と使い方
言い換え・例文・タスク管理の手順
結論:ビジネスの「タスク」は、仕事の中でやるべき一つひとつの作業のことです。日本語に言い換えるなら「作業」「業務」「やること」、文脈によっては「課題」。使った一文は「来週のイベントに向けて、残っているタスクを一覧にして担当を決めましょう。」。職場では「タスクを振る」「タスクを切る」「タスクを洗い出す」のような言い方もします。このページでは、意味と言い換えの早見表、似た言葉(ToDo・業務・プロジェクト・課題)との違い、マルチタスクやタスクフォースなどの派生語、場面別の例文、そのまま使えるタスク一覧のテンプレートと管理の手順をまとめました。
結論
ビジネスでいう「タスク」は、目標やプロジェクトを進めるために必要な作業を、担当と期限を決められる大きさに分けたものを指して使われることが多い言葉です。「資料作成」「会場の下見」「見積の依頼」のように、誰かが手を動かして終わらせられる単位がタスクにあたります。
「タスク」の意味と英語の元の語
元の英語はtaskで、課された仕事、やるべき作業を表す言葉です。日本のビジネスでは、プロジェクトや業務を進めるうえでの一つひとつの作業を指して使われ、それを一覧にして期限や担当を決め、進み具合を見ていくことを「タスク管理」と呼びます。
よいタスクには、次の3つがそろっています。
- 終わりが分かる:「案内文の下書きを共有したら完了」のように、終わった状態を言える
- 担当が一人に決まる:「みんなで」ではなく、手を動かす人の名前を書ける
- 期限が書ける:「◯月◯日まで」と日付を入れられる
Point
「準備をする」「検討する」のような大きな言い方のままだと、手が止まりやすくなります。動詞で始まり、終わりの状態が見える一文にすると、そのままタスクとして使えます。
言い換えの早見表(場面別)
| 場面 | 言い換え | 例 |
|---|---|---|
| 手を動かす一つの作業 | 作業 | 残りの作業を一覧にします |
| 受け持っている仕事 | 業務・担当業務 | ◯◯さんの担当業務を確認します |
| 今日・今週やること | やること | 今日のやることは三つです |
| 解決が必要なテーマ | 課題 | 次回までの課題として持ち帰ります |
| システムが行う処理 | 処理 | 夜間の処理が終わってから確認します |
| 社外へのお願い | お願いしたい事項・ご対応いただきたい点 | 御社にお願いしたい事項をまとめました |
社内のチャットでは「タスク」のままで十分通じます。社外の文書や、相手の仕事を指すときは日本語に直すと、事務的な印象がやわらぎます。
似た言葉との違い(ToDo・業務・プロジェクト・課題)
| 言葉 | 表す内容 | 大きさのイメージ | 使い分けの目安 |
|---|---|---|---|
| タスク | やるべき一つひとつの作業 | 小〜中 | 担当と期限を決めてチームで管理する |
| ToDo | やることの備忘・一覧 | 小 | 個人が忘れないためのメモ |
| 業務 | 仕事として受け持っている務め全般 | 大 | 継続する仕事も含めて言う |
| プロジェクト | 期限と目的のある、まとまった取り組み | 大 | 多くのタスクを束ねる単位 |
| スケジュール | いつ何をするかの予定 | — | タスクを日付に並べたもの |
| 課題 | 解決が必要な問題・テーマ | さまざま | 答えがまだ決まっていないもの |
関係で言うと、プロジェクトをタスクに分け、タスクを日付に並べたものがスケジュール、自分の手元で忘れないように書くのがToDo、という整理になります。ただ、職場によっては「タスク」と「ToDo」がほぼ同じ意味で使われています。
職場でよく聞く「タスク」の言い方
| 言い方 | 意味 | 日本語での言い換え |
|---|---|---|
| タスクを洗い出す | 必要な作業を漏れなく書き出す | 作業を書き出す |
| タスクを切る/分解する | 大きな仕事を、担当できる大きさの作業に分ける | 作業を細かく分ける |
| タスクを振る | 作業を誰かに割り当てる | 作業をお願いする/担当を決める |
| タスクを巻き取る | 人が持っていた作業を引き受ける | 作業を引き取る |
| タスクが詰まっている | 作業が多く、余裕がない | 作業が立て込んでいる |
| タスクを消化する | 作業を一つずつ片づける | 作業を進める・片づける |
| タスクが漏れる | 必要な作業が一覧から抜け落ちる | 作業が抜ける |
| タスクを寝かせる | すぐには手を付けず、あとで取りかかる | いったん保留にする |
このうち「タスクを振る」「タスクを巻き取る」は、くだけた社内向けの言い方です。上司や社外の人には「お願いする」「引き取る」と言い換えたほうが丁寧に聞こえます。担当を決める話はアサインの使い方、保留の伝え方はペンディングの使い方も参考にしてください。
「タスク」が付く言葉(マルチタスク・タスクフォースなど)
| 言葉 | 意味 | 使った一文 |
|---|---|---|
| タスク管理 | 作業を一覧にして、担当・期限・進み具合を見ていくこと | 今月からタスク管理を共有の表にまとめます。 |
| マルチタスク | 複数の作業を同時に、または切り替えながら進めること | 今週は問い合わせ対応と資料作成のマルチタスクになりそうです。 |
| シングルタスク | 一つの作業に集中して、終えてから次に移ること | 午前中は見積の作成だけにして、シングルタスクで進めます。 |
| タスクフォース | 特定の課題に取り組むため、部署をまたいで一時的に集めたチーム | 新サービスの立ち上げに向けて、営業と開発でタスクフォースを組みます。 |
| タスクバー(IT) | パソコン画面の端に並ぶ、起動中のアプリなどを表示する帯 | タスクバーのアイコンから共有フォルダを開いてください。 |
| タスクマネージャー(IT) | パソコンで動いているアプリや処理を確認・終了できる機能 | 固まったアプリはタスクマネージャーから終了できます。 |
IT分野では、コンピューターが行う一つひとつの処理の単位を「タスク」と呼ぶこともあります。会話の相手がシステムの話をしているのか、人の作業の話をしているのかで意味が変わるので、迷ったら確かめると安心です。
そのまま使える例文(場面別)
会議で
「まず、開催までに必要なタスクを全部洗い出しましょう。担当と期限はそのあと決めます。」
「『会場準備』だとタスクが大きすぎるので、下見・レイアウト作成・備品の手配に分けませんか。」
「今日決まったタスクを最後に読み上げます。担当の方は期限をご確認ください。」
上司に相談する(タスクが多いとき)
「いま◯件のタスクを抱えていて、◯日の締切に間に合わないおそれがあります。どれを先に進めるべきか、ご相談させてください。」
「◯◯と△△のどちらを優先すればよいか、ご判断をいただけますでしょうか。」
チームへの共有メール
件名:【共有】◯◯準備のタスク一覧と担当
◯◯チームの皆さん
お疲れさまです。□□です。
本日の打ち合わせで決めた、◯◯準備のタスクと担当を共有します。
・会場の下見:◯◯さん(◯月◯日まで)
・案内文の作成:△△さん(◯月◯日まで)
・備品の手配:□□(◯月◯日まで)
期限に間に合わなそうなときは、早めに声をかけてください。
上司への進捗報告(言い換えて使う)
件名:◯◯の進み具合のご報告
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
◯◯の準備状況をご報告いたします。
・完了:会場の手配、案内文の送付
・作業中:当日の進行表(◯日に完成予定)
・未着手:アンケートの作成
アンケートの作成は、◯◯さんに引き取っていただけないかご相談したく存じます。
取引先へのメール(「タスク」を使わない)
件名:◯◯の進め方と、お願いしたい事項について
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。□□の◯◯です。
◯◯の進め方について、弊社と御社で分担する事項を整理いたしました。
御社にお願いしたい事項は次の二点です。
・ロゴデータのご提供(◯月◯日まで)
・登壇者のお名前とご所属のご確認(◯月◯日まで)
ご都合が難しい点がございましたら、お知らせいただけますと幸いです。
チャットで
「このタスク、私が巻き取りますね。今日中にやります。」
「今日のタスク、残りあと◯件です。終わったら一覧を更新しておきます。」
「◯◯さん、このタスクの期限を◯日に延ばしてもよいでしょうか。△△の確認待ちです。」
後輩・新人にお願いする
「この作業をお願いしたいです。終わりの形は『表の◯列まで埋めて共有』で、期限は◯日です。途中で迷ったら気軽に聞いてください。」
注意
日々のタスクの報告は日報の書き方、会議で決まったタスクを残すなら議事録のテンプレートが使えます。日程に落とすときはスケジュール作成ツールも便利です。
タスク管理の進め方(4つの手順)
- 01
洗い出す
完成した状態を思い浮かべ、そこから逆にたどって必要な作業を書き出します。思いついた順でかまいません。
- 02
分ける
一人が手を動かして終わらせられる大きさまで分けます。「検討する」は「案を三つ出す」「◯◯さんに確認する」のように、動きが見える言葉にします。
- 03
優先順位を決める
「急ぐかどうか」と「大事かどうか」の二つで振り分けます。急いで大事なものから手を付け、急がないが大事なものは期限を先に決めておくと後回しになりにくくなります。
- 04
担当と期限を書き、見えるようにする
一覧に担当・期限・状態(未着手/作業中/完了)を書き、チームが見られる場所に置きます。日程の長いものはガントチャートにすると重なりが分かります。
| 大事 | 大事ではない | |
|---|---|---|
| 急ぐ | すぐ自分で取りかかる | 短時間で済ませる・人に頼めないか考える |
| 急がない | 期限を決めて予定に入れる | やらなくてよいか見直す |
優先順位の付け方は仕事の優先順位の付け方、個人のやること一覧はToDoリストのコツで詳しく扱っています。
そのまま使えるタスク一覧のテンプレート
| タスク(動詞で書く) | 担当 | 期限 | 状態 | 完了の条件 | メモ |
|---|---|---|---|---|---|
| 会場を下見する | ◯◯ | ◯月◯日 | 完了 | 写真と気づきを共有した | ◯月◯日完了 |
| 案内文の下書きを作る | △△ | ◯月◯日 | 作業中 | チームに共有した | 日程の確定待ち |
| 備品の数を確認して発注する | □□ | ◯月◯日 | 未着手 | 発注の控えを保存した |
表計算ソフトにこの6列をそのまま作れば使えます。「完了の条件」の列があると、終わったかどうかで迷う時間が減ります。
タスクを書いたら確認すること
- 動詞で始まり、何をするかが一目で分かる
- 終わった状態(完了の条件)が書いてある
- 担当が一人に決まっている
- 期限が日付で入っている
- 一人で終えられる大きさになっている
- ほかのタスクの終了待ちなら、そのことが書いてある
- 終わったら消さずに、完了の印と日付を残す
よくある失敗と直し方
| よくある失敗 | 起こること | 直し方 |
|---|---|---|
| タスク:イベント準備 | 大きすぎて、何から始めればよいか分からない | 会場の下見、案内文の作成、備品の手配に分ける |
| 期限・担当なしでタスクを並べる | 誰も手を付けないまま残りやすい | 担当と期限を一つずつ書く |
| 担当を「全員」にする | 誰かがやると思って、誰もやらない | 手を動かす人を一人決め、ほかは協力者として書く |
| (目上に)このタスク、振りますね | 上から割り当てるように聞こえることがある | ◯◯をお願いできますでしょうか |
| (社外に)御社のタスク | 事務的で、押しつけているように聞こえることがある | 御社にお願いしたい事項 |
| 終わったタスクを一覧から消すだけ | 誰がいつ終えたか分からなくなる | 完了の印と日付を残す |
| 抱えきれないのに黙って進める | 期限の直前に遅れが分かる | 早めに上司に優先順位を相談する |
仕事が多すぎて回らないときの相談の仕方はキャパオーバーの伝え方にまとめています。
この記事の要点
- 「タスク」はやるべき一つひとつの作業。言い換えは「作業」「業務」「やること」「課題」。
- よいタスクは終わりが分かる・担当が一人・期限が書けるの3つがそろっている。
- プロジェクトをタスクに分け、日付に並べたものがスケジュール。ToDoは個人のやること一覧。
- 「タスクを振る」「巻き取る」は社内向け。目上・社外には「お願いする」「お願いしたい事項」。
- 管理は洗い出す→分ける→優先順位→担当と期限を見える化の順で。
FAQ
よくある質問
「仕事の中でやるべき、一つひとつの作業」です。日本語なら「作業」「やること」が近い言葉です。
作業を誰かに割り当てる、という意味の社内向けのくだけた言い方です。上司や社外には「◯◯をお願いできますでしょうか」と言い換えると丁寧に聞こえます。
「ToDo」は自分が忘れないためのやること一覧という色が強く、「タスク」はチームで担当と期限を決めて管理する作業を指すことが多い言葉です。職場によってはほぼ同じ意味で使われています。
「業務」は受け持っている仕事全体を指し、継続して行う仕事も含みます。「タスク」はその中の、担当と期限を決めて終わらせる一つひとつの作業です。
特定の課題に取り組むために、部署をまたいで一時的に集めたチームのことです。課題が片づけば解散することを前提にしています。
仕事の中身によります。集中が必要な作業はシングルタスクで区切って進め、待ち時間のある作業は切り替えながら進めるなど、使い分けると進めやすくなります。
ゴールの姿を先に決めて、そこに至るまでに要る作業をさかのぼって並べるのが近道です。最初は粒の大きさをそろえず書き出し、あとから一人で終えられる単位に分けていきます。
通じる言葉ですが、相手の仕事を「タスク」と呼ぶと事務的に聞こえることがあります。「作業」「お願いしたい事項」と言い換えるとやわらかく伝わります。