司会者の手配
イベント司会者(MC)の探し方
依頼先の比較と、そのまま使える依頼文例
結論から言うと、イベントの司会者は①司会者の事務所・派遣会社 ②出演者の紹介・検索サイト ③フリーで活動する司会者 ④イベント制作会社や会場の紹介 ⑤社内の人の5つから探します。候補を比べたい・急病時の代わりも確保したいなら①か②、決まった人に続けて頼みたいなら③、会場の設備に慣れた人がよいなら④、社内向けの小さな会なら⑤が出発点です。ただし、どこに頼むかより先に決めるべきなのは司会者に何を任せるか(読み上げだけか、トークや時間調整までか)です。このページでは、依頼先の比較表、会の種類別の選び方、探してから当日までの手順、問い合わせから当日の差し替え、お礼までの文例を順に並べます。料金は条件で変わるため目安は示さず、見積の前提をそろえて比べる方法を書いています。
結論
司会者探しは①任せる範囲を決める ②日時・拘束時間・会場・会の性格などの条件を一枚にまとめる ③依頼先を選び、同じ条件で空き状況と見積を問い合わせる ④候補を比べて依頼を確定し、条件をメールか発注書で残す(選ばなかった候補にはお断りの連絡) ⑤打ち合わせで台本に書かれていない判断を決める ⑥当日は窓口と指示役を一人ずつにするの順で進めます。台本の書き方はイベント司会台本の例文で扱います。
結論:依頼先5つの比較(早見表)
まず、依頼先ごとの向き不向きを一覧にします。どれが正解ということはなく、会の性格と、主催者側でどこまで準備できるかで選びます。
| 依頼先 | 向いている場面 | 主催者側の手間 | 依頼前に確認すること |
|---|---|---|---|
| 司会者の事務所・派遣会社 | 候補を複数見て選びたい、急病時の代役も確保したい | 条件を伝えれば候補の提案を受けられる | 代役の手配の有無、台本作成や打ち合わせが見積に含まれるか |
| 出演者の紹介・検索サイト | 地域やジャンル(司会・ナレーター・芸人の司会など)で幅広く探したい | 掲載情報から自分で絞り込む、または提案を依頼する | 契約の相手(サイトの運営会社か出演者本人か)、交通費・宿泊の扱い、トラブル時の窓口 |
| フリーで活動する司会者 | 過去の司会を見て指名したい、毎年同じ人に頼みたい | 条件の取り決めと連絡を直接行う | 体調不良時の対応、請求書の発行、条件を書面で残す方法 |
| イベント制作会社・会場の紹介 | 会場の設備や進行の流れに慣れた人がよい | 紹介元に条件を伝えるだけで済むことが多い | 紹介元と司会者のどちらと契約するか、連絡の窓口 |
| 社内の人 | 社内向けで、参加者をよく知る人がよい | 準備と練習の時間を確保する必要がある | 業務としての扱い、リハーサルの機会、台本を誰が書くか |
Point
迷ったときの決め方:社外の来賓が来る、配信がある、表彰や登壇が多いなど「崩れると取り返しがつかない会」はプロ(①〜④)に、社内の懇親会など「多少崩れても場が許す会」は社内の人でも回せます。判断用のチェックは後半の章にあります。
依頼先より先に「任せる範囲」を決める
同じ「司会」でも、会によって求められる仕事は違います。依頼の前に次の表のどこまでを任せるかを決めてください。ここが曖昧だと見積の前提が依頼先ごとにずれ、当日に「そこまでは聞いていない」が起きます。
| 任せる範囲 | 具体的な仕事 | 向く会の例 | 依頼時に伝えること |
|---|---|---|---|
| 読み上げ | 台本どおりの開会・紹介・閉会のアナウンス | 式典、表彰式、総会 | 台本を誰が書くか、読み方の確認方法 |
| 場の進行 | 読み上げに加え、拍手の誘導、転換中の場つなぎ | パーティー、懇親会、周年行事 | 転換の長さと回数、場つなぎで触れてよい話題 |
| トーク・インタビュー | 登壇者・ゲストへの質問、掛け合い | 発表会、ファンイベント、トークショー | 相手のプロフィール、聞いてよい/いけない話題 |
| 時間の調整 | 押した・巻いたときに尺を伸縮させる | プログラムが多い催し、生配信つきの催し | 削ってよい項目と順番、時間の合図の出し方 |
| 参加型企画の仕切り | クイズ・抽選・ゲームの進行 | 社内イベント、販促イベント、地域のお祭り | 企画のルール、景品の扱い、盛り上げの度合い |
| 呼び込み・場内アナウンス | 通行人への声かけ、整列や休憩の案内 | 展示会ブース、店頭イベント、屋外イベント | 立つ場所、声かけで言ってよいこと、案内する時刻 |
会の種類別:どんな司会者を探すか
会の種類ごとに、司会者に求める力と、問い合わせで一言添えるとよいことをまとめます。候補のプロフィールや映像を見るときの観点にもなります。
| 会の種類 | 求める力 | 問い合わせで添える一言 |
|---|---|---|
| 式典・表彰式・周年行事 | 落ち着いた声、固有名詞と肩書きの正確な読み上げ | 「来賓・受賞者の読み上げが多い式です」 |
| 社内パーティー・懇親会 | 場を温める話術、社内の空気に合わせた砕け具合 | 「社員向けで、くだけすぎない程度に盛り上げたい」 |
| 商品発表会・記者発表 | 製品名や専門用語の正確さ、質疑の仕切り | 「質疑応答の進行もお願いしたい」 |
| セミナー・カンファレンス | 登壇者の紹介、時間管理、質疑の整理 | 「登壇者が複数で、時間管理を重視しています」 |
| 地域のお祭り・子ども向け | 子どもや家族連れへの呼びかけ、屋外での声の通り | 「屋外で、子どもの参加企画があります」 |
| 展示会ブース・店頭 | 通行人を立ち止まらせる呼び込み、短い説明の繰り返し | 「ブースでの呼び込みとミニステージの進行です」 |
| 配信つき・オンライン | カメラ目線での進行、配信の遅延を前提にした間の取り方 | 「会場と配信の両方の参加者がいます」 |
| 英語など日本語以外の進行 | バイリンガル進行の経験、通訳との段取り | 「日英両方で進行してほしい(または通訳あり)」 |
注意
配信つきの会の段取りはハイブリッドイベントの進め方、オンラインの会はオンラインイベントの運営を参照してください。
探してから当日までの手順
- 01
任せる範囲と条件をまとめる
前の章の表から任せる範囲を選び、日時・拘束時間・会場・参加者・台本の担当・配信の有無を一枚にまとめます。
- 02
依頼先を選び、候補を集める
比較表から依頼先を選びます。地方の会場なら、その地域で活動する司会者も候補に入れると、交通費や宿泊の条件を比べられます。
- 03
同じ条件で問い合わせる
空き状況・プロフィール・司会の映像・見積を、すべての依頼先に同じ文面で依頼します。返信の期限も書きます。
- 04
候補を比べ、確定する
見積の内訳と映像を見比べて決めます。確定したら条件をメールか発注書で送り、選ばなかった候補にはお断りの連絡を入れます。
- 05
打ち合わせをする
台本を渡すだけでなく、削る順番・触れない話題・想定外のときの指示役など、台本に書かれていない判断を決めます。
- 06
受け入れの準備をする
控室、飲み物、到着時の連絡先、マイク、台本の印刷物を用意し、当日の窓口担当を決めます。
- 07
当日と終了後
リハーサルで立ち位置ときっかけを確認し、変更は紙のメモで渡します。終了後はお礼を伝え、請求と支払いの流れを確認します。
問い合わせの前にそろえる条件
空き状況と見積を聞く前に、次の条件を一枚にまとめます。揃っていないと、依頼先は前提を自分で置くしかなく、見積を比べられません。
| 項目 | 書くこと | 抜けると起きること |
|---|---|---|
| 日時と拘束時間 | 本番の時刻に加え、集合・リハーサル・終了後の解散まで | リハーサルに来られない、延長の扱いで揉める |
| 会場 | 会場名と所在地、ステージの有無、マイクの種類(有線・ワイヤレス) | 立ち位置や移動の想定、交通費の見積がずれる |
| 会の性格と参加者 | 社内/社外、参加者の属性と規模、フォーマル度 | 言葉づかいや盛り上げの度合いが合わない |
| 任せる範囲 | 前の章の表のどれか | 見積の前提が依頼先ごとにずれる |
| 台本 | 主催者が書く/司会者に依頼する/共同で作る | 台本作成が見積に入っていない |
| 打ち合わせ | 回数の希望と方法(対面・オンライン) | 当日まで顔を合わせないまま本番になる |
| 配信・撮影 | 配信や録画の有無、映像の使い道 | 後から映像の使用範囲で揉める |
| 服装 | 指定の有無(会の雰囲気、色の指定) | 登壇者と服装の印象がぶつかる |
| 予算の考え方 | 上限があるなら伝えるか、条件に合わせた提案を求めるか | 条件に合わない候補ばかり届く |
候補を比べるときのチェックリスト
人を見るとき
- 同じ種類の会(式典・パーティー・発表会など)を担当した経験があるか
- 司会している映像や音声を見聞きできるか(声の質、話す速さ、間の取り方)
- トークやインタビューを任せるなら、台本なしの部分の対応が分かる材料があるか
- 日本語以外の進行が必要なら、その実績
- 服装・立ち居振る舞いが会の雰囲気に合うか
- 打ち合わせに応じられる日程と方法
見積・条件を見るとき
- 基本の報酬に含まれる範囲(拘束時間、リハーサル、打ち合わせ、台本作成)
- 交通費・宿泊費の扱い(実費精算か、報酬に含むか)
- 延長したときの扱い
- 中止・延期・日程変更のときの扱い
- 急病などで来られなくなったときの代役の有無
- 契約の相手と請求書の発行元(事務所・サイトの運営会社・本人のどれか)
- 録画・配信での出演部分の使用範囲
- 支払いの時期と方法
注意
見積の依頼文の書き方は見積依頼メールの書き方、催し全体の見積の見方はイベントの見積書の見方を参照してください。
プロに頼むか、社内の人に頼むか
次のうち当てはまるものが多いほど、プロの司会者に頼む理由が強くなります。
- 社外の来賓・取引先・報道関係者が参加する
- 配信や録画があり、言い間違いが記録に残る
- 表彰・登壇・転換が多く、時間の調整が必要になる
- ゲストとのトークやインタビューがある
- 屋外や大きな会場で、声の通りやマイクの扱いに慣れが要る
- 社内に、準備と練習の時間を業務として確保できる人がいない
社内の人に頼む場合でも、台本・削る順番・時間の合図を出す人をプロに頼むとき以上に具体的に決めておくと、当日の崩れを抑えられます。司会の言い回しは司会の言い回し集にまとめています。
そのまま使える文例
① 空き状況と見積の問い合わせ(事務所・サイト・個人共通)
◯◯株式会社(または ◯◯様)
ご担当者様
はじめてご連絡いたします。株式会社◯◯の◯◯と申します。
下記の催しの司会をお願いできる方を探しており、ご都合と概算のお見積りを伺えればと存じます。
■催しの名前:◯◯
■日時:◯年◯月◯日(◯) 本番 ◯:◯◯〜◯:◯◯(集合 ◯:◯◯、リハーサル ◯:◯◯〜)
■会場:◯◯(所在地:◯◯/ステージあり/ワイヤレスマイク使用)
■参加者:取引先・社員など 約◯名
■お願いしたい範囲:開会から閉会までの進行、ゲストとのトーク(◯分程度)、転換中の場つなぎ
■台本:当社で作成し、事前にお送りします
■打ち合わせ:オンラインで事前に一度、当日リハーサル
■配信・撮影:社内向けに録画します(社外公開はしません)
ご都合のつく方がいらっしゃいましたら、プロフィールと司会の映像(あれば)をお送りいただけますと幸いです。
お見積りには、打ち合わせ・リハーサルの扱い、交通費、延長時の条件も含めていただけますでしょうか。
ご多用のところ恐れ入りますが、◯月◯日までにご返信いただけますと助かります。
何卒よろしくお願いいたします。
――――――――
株式会社◯◯ ◯◯部
◯◯ ◯◯
電話:◯◯ メール:◯◯
② 指名したい司会者への日程の打診(短い版)
◯◯様
突然のご連絡失礼いたします。株式会社◯◯の◯◯と申します。
◯◯(過去の催し名・映像など、知ったきっかけ)で拝見し、ぜひ当社の催しの司会をお願いしたくご連絡しました。
◯年◯月◯日(◯)の◯:◯◯〜◯:◯◯ごろ、◯◯(会場)での◯◯(会の種類)です。
まずはこの日のご予定が空いているかだけでも伺えますでしょうか。
空いているようでしたら、詳しい条件をお送りしてお見積りをご相談させてください。
何卒よろしくお願いいたします。
③ 知人・会場・制作会社に紹介を頼む
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。
◯月◯日に◯◯(会場)で◯◯を開くことになり、司会をお願いできる方を探しております。
◯◯様のお付き合いのある方で、◯◯(例:式典の進行に慣れた方/子ども向けの企画を仕切れる方)がいらっしゃいましたら、ご紹介いただけないでしょうか。
日時・会場・お願いしたい範囲をまとめた資料を添付しました。
ご紹介いただける場合、その後のご連絡とお見積りのご相談は当社から直接いたします。
お手数をおかけしますが、ご検討いただけますと幸いです。
④ 依頼の確定(条件を残す)
◯◯様
お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。
このたびは司会をお引き受けいただき、ありがとうございます。
ご依頼の内容を下記のとおりお送りします。相違がありましたらお知らせください。
■業務の内容:◯月◯日 ◯◯の司会進行(開会〜閉会、ゲストトーク、場つなぎ)、事前打ち合わせ一回、当日リハーサル
■拘束時間:◯:◯◯集合〜◯:◯◯解散
■報酬の額:◯◯円(税別/税込のいずれかを明記)、交通費・宿泊費の扱い:◯◯
■支払期日:◯月◯日(請求書受領後、◯◯にお振込み)
■台本の送付:◯月◯日までに初稿、◯月◯日に確定版
■延長・中止・延期の場合:◯◯
■録画の使用範囲:社内での視聴のみ
引き続きよろしくお願いいたします。
⑤ 選ばなかった候補へのお断り
◯◯様
お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。
先日はご多用のところ、プロフィールとお見積りをお送りいただきありがとうございました。
社内で検討しました結果、今回は別の方にお願いすることになりました。
ご丁寧にご対応いただいたにもかかわらず、ご期待に沿えず申し訳ございません。
また別の催しの際にご相談させていただけますと幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
⑥ 確定後の変更連絡(時間・内容の変更)
◯◯様
お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。
◯月◯日の◯◯について、下記のとおり変更が生じましたのでご連絡いたします。
■変更前:◯◯
■変更後:◯◯
■理由:◯◯
拘束時間やお願いする範囲が変わるため、条件に影響がある場合はお知らせください。
修正した台本は◯月◯日までにお送りします。
ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
⑦ 終了後のお礼
◯◯様
昨日は◯◯の司会をお務めいただき、誠にありがとうございました。
◯◯(具体的な場面:例 ゲストの到着が遅れた際の場つなぎ)のおかげで、予定どおりに閉会できました。
参加者からも「◯◯」との声が届いております。
ご請求書は◯◯宛にお送りください。◯月◯日にお振込みいたします。
また機会がございましたら、ぜひお願いさせてください。
今後ともよろしくお願いいたします。
注意
金額・支払期日・中止時の扱いは、口頭やチャットだけで済ませずにメールか発注書に残してください。発注書の文面は発注メールの書き方、断りの文面の考え方は見積を断るメール、報酬が講演料などに当たる場合の源泉徴収は講演料・出演料の源泉徴収を参照してください。
フリーの司会者に頼むとき:条件は書面かメールで
個人の司会者に業務を委託する場合、相手が従業員を使用しない個人(または代表者一人だけで役員・従業員のいない法人)であれば、フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の対象になりえます(同法第2条第1項)。
同法第3条第1項は、業務委託をした場合は直ちに、給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を書面又は電磁的方法により明示しなければならないと定めています。
上の文例④のように、業務の内容・報酬の額・支払期日をメールで送っておけば、確認の行き違いも防げます。事務所やサイトの運営会社と契約する場合も、誰と契約し、誰が請求するのかを確定時に書いてください。
打ち合わせで確認する事項
打ち合わせは「台本を渡して終わり」にしないでください。司会者が当日に迷うのは、台本の文字ではなく台本に書かれていない判断です。次のチェックリストを議題にします。
- 会の目的と、主催者がいちばん伝えたいこと(司会者の言葉の選び方が変わる)
- 固有名詞の読み方(社名・人名・役職・商品名)。ふりがなを台本に振る
- 来賓・登壇者の肩書きと、紹介の順番の根拠
- 触れてはいけない話題(業績、人事、競合、個人的な事情)
- 押したときに削る項目と順番、巻いたときに足す話題
- 時間の合図の出し方(カンペ、タイマー、合図を出す人の位置)
- 司会者の立ち位置、移動のきっかけ、マイクの受け渡し
- 機材トラブル・登壇者の遅刻など、想定外のときに誰の指示で動くか
- 台本の最終版を受け取る日と、当日の差し替えの受け取り方
Point
「想定外のときに誰の指示で動くか」は、必ず一人に決めてください。主催者、制作会社、舞台監督がそれぞれ指示を出すと、司会者は動けなくなります。指示系統の決め方は舞台監督の役割と、いない場合の進行の回し方を参照してください。
受け入れの準備チェックリスト
- 控室(または着替え・待機ができる場所)と、そこまでの案内
- 到着時の連絡先と、会場の入口・搬入口・駐車場の案内
- 飲み物(本番中に手元に置けるもの)と、食事の有無
- 台本・キューシートの印刷物(差し替え用の予備も)
- 司会台の位置、マイクの種類と本数、予備の電池
- 時間の合図を出すための道具(タイマー、カンペ)
- 参加者数、来賓の出欠、当日の変更点のメモ
- 当日の窓口担当(司会者の質問を受ける人)と、進行の指示役
注意
催しの事故や中止に備える保険はイベント保険の選び方で扱っています。司会者側の補償の有無は、依頼先に確認してください。
当日の運用:到着からお見送りまで
| タイミング | 主催者側がすること | 担当 |
|---|---|---|
| 到着 | 控室へ案内し、最新の台本・キューシート・参加者数を渡す | 司会者の窓口担当 |
| リハーサル | 立ち位置・マイク・きっかけを確認し、変更点を台本に反映する | 進行の指示役 |
| 開演前 | 差し替えの有無を最終確認。来賓の欠席・代理を伝える | 司会者の窓口担当 |
| 本番中 | 時間の合図を出し、変更はメモで渡す | 進行の指示役 |
| 終了後 | お礼を伝え、精算・請求の流れを確認する | 司会者の窓口担当 |
当日の差し替えを渡すメモの文例
・来賓の◯◯様はご欠席。代理として◯◯様(◯◯部長)がご挨拶
読み方:◯◯(ふりがな)
・表彰は◯番目と◯番目の順番を入れ替え
・押しているため、◯◯の紹介は短い版で
注意
変更は口頭で伝えず、紙のメモで渡します。本番中の司会者は次に話すことに集中しており、耳打ちは聞き違いの元になります。来賓の代理の言い方は来賓紹介の司会に文例があります。
よくある失敗
| 失敗 | 起きる理由 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 見積を比べられない | 任せる範囲と拘束時間を伝えずに問い合わせた | 条件を一枚にまとめ、全社に同じ内容で送る |
| 交通費・宿泊で予算を超える | 会場の所在地を伝えず、遠方の候補に決めた | 所在地を問い合わせに書き、交通費・宿泊の扱いを見積で確認する |
| 知人に頼んで進行が崩れる | 台本と時間の合図を用意せず、本人の慣れに任せた | 社内・知人に頼むときほど、削る順番と合図を出す人を決める |
| 当日に名前を読み間違える | ふりがなが台本になく、確認の機会もなかった | 固有名詞にふりがなを振り、打ち合わせで読み上げてもらう |
| 押したときに司会者が判断できない | 削ってよい項目を決めていなかった | 削る順番を台本に書き、合図を出す人を決める |
| 指示が二重に出る | 主催者と制作会社が別々に司会者へ指示した | 司会者への指示を出す人を一人に決める |
| 急病で穴があく | 代役の扱いを確認していなかった | 依頼時に代役の有無を確認し、社内にも読み上げられる人を決めておく |
| 選ばなかった候補と気まずくなる | 返事をしないまま期限を過ぎた | 確定したらその日のうちにお断りの連絡を入れる |
| 録画の扱いで揉める | 社内視聴のつもりが、後で社外に公開した | 映像の使い道を依頼時に書き、変えるときは改めて相談する |
この記事の要点
- 探し先は、司会者の事務所・出演者の紹介サイト・フリーの司会者・制作会社や会場の紹介・社内の5つ。
- 依頼先より先に「司会者に任せる範囲」を決める。読み上げだけか、トークや時間調整までか。
- 問い合わせの前に、日時と拘束時間・会場の所在地・会の性格・台本の担当・配信の有無を一枚にまとめ、全社に同じ内容で送る。
- 見積は、含まれる範囲・交通費と宿泊・延長・中止・代役・契約の相手を確認して比べる。
- 確定したら条件をメールや発注書に残し、選ばなかった候補にはお断りを入れる。
- 打ち合わせでは台本に書かれていない判断を決め、当日は窓口と指示役を一人ずつにする。
FAQ
よくある質問
司会者の事務所や派遣会社、出演者の紹介・検索サイト、フリーで活動している司会者、イベント制作会社や会場からの紹介、社内の人の5つが主な探し先です。候補を比べたい・急病時の代わりを確保したいなら事務所やサイト、特定の人を指名したいならフリーの司会者、というように、会の性格と主催者側の準備の度合いで選んでください。
催しの名前、日時(集合・リハーサルを含む)、会場の名前と所在地、マイクの種類、参加者の属性と規模、任せたい範囲、台本を誰が作るか、打ち合わせの希望、配信・録画の有無です。返信の期限も書いておくと、比較の段取りが立てやすくなります。
拘束時間、任せる範囲、台本作成や打ち合わせの有無、交通費・宿泊、延長の扱いで変わるため、このページでは目安を示していません。条件を一枚にまとめて複数の依頼先に同じ内容で問い合わせ、見積の前提をそろえて比べてください。
報酬に含むのか、実費で別に精算するのかを見積の段階で確認し、確定時のメールに書いてください。会場の所在地を問い合わせに書いておくと、依頼先が交通費を見込んだ見積を出せます。地方の会場なら、その地域で活動する司会者も比べると選択肢が広がります。
依頼先によって、台本の作成を引き受ける場合と、主催者が用意する前提の場合があります。問い合わせの段階で「台本は当社で作成」「作成も依頼したい」のどちらかを書き、見積に含まれるかを確認してください。主催者が書く場合の書式はイベント司会台本の例文を参照してください。
候補を複数持っている事務所や紹介サイトに、条件をまとめた文面を送るのが早道です。日時・会場・任せる範囲だけでも先に伝え、空いている人がいるかを確認してから詳細を詰めます。直前ほど台本と打ち合わせの時間が取れないため、任せる範囲を読み上げ中心に絞ることも検討してください。
会の目的、固有名詞の読み方、触れてはいけない話題、押したときに削る項目と順番、時間の合図の出し方、立ち位置とマイクの受け渡し、想定外のときに誰の指示で動くかです。台本に書かれていない判断を決めておくことが目的です。
準備と練習の時間を確保してください。参加者をよく知っている反面、本番の時間調整や機材トラブルへの対応に慣れていないことがあります。押したときに削る項目と、合図を出す人を、プロに頼む場合以上に具体的に決めておくと安心です。
必要です。プロフィールや見積を用意してもらった相手には、確定したらできるだけ早く、お礼とお断りを伝えてください。日程を仮で押さえてもらっている場合は特に、返事が遅れると相手が別の仕事を受けられなくなります。
相手が従業員を使用しない個人であれば、フリーランス法の対象になりえます。同法第3条第1項は、業務委託をした場合は直ちに、給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を書面又は電磁的方法により明示しなければならないと定めています。条件はメールや発注書で残してください。