挨拶
万歳三唱の挨拶 例文12選
音頭の言い方とやり方
万歳三唱の挨拶は1分ほどで足ります。話す順番は①名乗り ②お祝い・お礼を一言 ③「◯◯を祈念いたしまして、万歳三唱をいたしたいと存じます」 ④「ご唱和をお願いいたします」 ⑤「万歳、万歳、万歳」 ⑥お礼。そのまま読める基本形は次のとおりです。
「ご指名をいただきました◯◯でございます。本日は誠におめでとうございます。◯◯のますますのご発展を祈念いたしまして、万歳三唱をいたしたいと存じます。皆さま、ご起立のうえご唱和をお願いいたします。……万歳、万歳、万歳。ありがとうございました。」
場面によって変わるのは、③の「何を祈念するか」の一文だけです。下に周年式典・竣工式・祝賀会・就任・受賞・祝勝会・披露宴・送別会・定年退職・選挙事務所など12場面の例文と、言い換えに使える祈念の言葉の一覧を置いています。手締めで締める会なら一本締めのやり方を見てください。
結論
万歳三唱は、祝いの席で全員が「万歳」を3回唱え、喜びとこれからの発展を願う締め方です。周年の式典や祝賀会、竣工式、就任や受賞のお祝い、送別会、当選が決まったときの事務所などで行われます。音頭を取る人が祈念の言葉を述べ、その合図で全員が両手を上げながら声をそろえます。ここで紹介する作法は一例で、手の上げ方や唱え方は会によって違います。
挨拶の組み立てと穴埋めテンプレート
| 順番 | 言うこと | 例 |
|---|---|---|
| 1 | 名乗り | 「ご指名をいただきました、株式会社◯◯の◯◯でございます」 |
| 2 | お祝い・お礼を一言 | 「本日は創立◯周年、誠におめでとうございます」 |
| 3 | 祈念の言葉 | 「貴社のますますのご発展と、皆さまのご健勝を祈念いたしまして」 |
| 4 | 万歳三唱の案内 | 「万歳三唱をいたしたいと存じます。皆さま、ご唱和をお願いいたします」 |
| 5 | 発声 | 「万歳、万歳、万歳」(音頭に合わせて全員で) |
| 6 | お礼 | 「ありがとうございました」と一礼 |
下の【 】を入れ替えるだけで、どの場面でも使えます。
ご指名をいただきました、【会社名・団体名】の【氏名】でございます。
【主役】様、【お祝いの内容】、誠におめでとうございます。
それでは、【祈念すること】を祈念いたしまして、万歳三唱をいたしたいと存じます。お手元のグラスをお置きいただき、ご起立のうえご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
前に主催者や来賓の挨拶が続いているなら、2は一言で十分です。万歳三唱は会のいちばん最後に行われることが多いので、全体を1分ほどに収めます。原稿の長さはスピーチの文字数と時間で確かめられます。
場面別「祈念の言葉」一覧(③をここから選ぶ)
| 場面 | 祈念の言葉の例 |
|---|---|
| 周年・創立記念 | 「貴社のますますのご発展と、ご列席の皆さまのご健勝を祈念いたしまして」 |
| 竣工式・落成式・新社屋 | 「新しい◯◯が末永く地域に親しまれますことと、関係各位のご繁栄を祈念いたしまして」 |
| 社内の祝賀会 | 「当社のさらなる飛躍と、社員とご家族の皆さまのご健康を祈念いたしまして」 |
| 就任・昇進 | 「◯◯さんのご活躍と、株式会社◯◯のますますのご発展を祈念いたしまして」 |
| 受賞・表彰 | 「◯◯さんのこれからのさらなるご活躍を祈念いたしまして」 |
| スポーツの祝勝会 | 「チームのさらなる躍進と、次の大会での健闘を祈念いたしまして」 |
| 結婚披露宴 | 「お二人が笑顔の絶えないご家庭を築かれますことを祈念いたしまして」 |
| 送別会・転勤・栄転 | 「◯◯さんの新天地でのご活躍とご健康を祈念いたしまして」 |
| 定年退職 | 「◯◯さんのこれからの毎日が実り多いものとなりますよう祈念いたしまして」 |
| 選挙事務所(当選) | 「◯◯さんのこれからのご活躍を祈念いたしまして」 |
万歳三唱のやり方(一般的な作法)
- 01
司会が音頭を取る人を紹介する
「それでは万歳三唱を、◯◯様にお願いいたします」と呼ばれたら、マイクの位置へ進んで一礼します。
- 02
起立してもらい、グラスや荷物を置いてもらう
「ご起立のうえ、お手元のグラスをテーブルにお置きください」と声をかけます。手がふさがっていると両手を上げられません。
- 03
唱和の合図を説明する
「私が『万歳』と申しましたら、ご一緒に両手を上げてご唱和ください」と一言添えると、そろいます。
- 04
祈念の言葉を述べる
「◯◯を祈念いたしまして」と、何を願う万歳なのかをはっきり言います。
- 05
万歳を3回唱える
音頭に合わせて全員が両手を上げながら声を出します。1回ごとに手を下ろす形がよく見られます。
- 06
拍手とお礼で終える
3回目のあとに拍手が起きたら、一礼して「ありがとうございました」と言い、司会に戻します。
Point
手の上げ方や声のかけ方は、会によって違います。手のひらの向きや、音頭の発声にどう合わせるかに決まった一つの形があるわけではありません。その会の慣行に合わせ、迷ったら司会と事前にそろえておきます。
万歳三唱・一本締め・三本締めの使い分け
| 締め方 | よく選ばれる場面 | 向いている会 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 万歳三唱 | 周年式典・祝賀会・竣工式・就任や受賞の祝い・当選 | 喜びをはっきり表したい会、立って締める会 | 両手を上げるのでグラスを置いてもらう |
| 一本締め・一丁締め | 宴会の中締め・忘年会・会議後の懇親会 | 短く区切りたい会 | 呼び名と回数は地域で違う |
| 三本締め | 式典・取引先を招いた大きな会 | 丁寧に締めたい会 | 時間がかかるので最初に説明する |
| 拍手のみ | 少人数の会・静かに締めたい会 | 大きな声を出しにくい会 | 締めの言葉で区切りをつける |
どれにするかの決まりはありません。万歳三唱のあとに手締めを重ねる会もあります。司会や幹事と、どの締め方を誰が行うかを事前に決めておきます。手締めの詳しいやり方は手締めのやり方、宴会の中締めは中締めの挨拶にあります。
場面・立場別の例文12選(1分前後)
1. 取引先の周年式典で、来賓として
ただいまご指名をいただきました、株式会社◯◯の◯◯でございます。
株式会社△△様、創立◯周年、誠におめでとうございます。長年にわたり変わらぬお付き合いをいただいておりますこと、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
それでは、株式会社△△様のますますのご発展と、本日ご列席の皆さまのご健勝を祈念いたしまして、万歳三唱をいたしたいと存じます。お手元のグラスをお置きいただき、ご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
注意
周年の挨拶全体は周年の挨拶にあります。
2. 自社の周年記念パーティーで、役員として
皆さま、本日は最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
当社が◯周年を迎えられましたのは、お取引先の皆さまのご支援と、社員一人ひとりの働きがあってこそでございます。
次の◯年に向けて、当社のさらなる飛躍と、皆さまのご健勝を祈念いたしまして、万歳三唱で締めさせていただきます。私が「万歳」と申しましたら、ご一緒に両手を上げてご唱和ください。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
3. 竣工式・落成式の直会(なおらい)で、施工会社の代表として
◯◯建設の◯◯でございます。◯◯様、このたびは新社屋のご竣工、誠におめでとうございます。
工事の間、近隣の皆さまにはご理解とご協力をいただき、関係者一同、心より御礼申し上げます。
この建物が末永く皆さまに親しまれますことと、◯◯様のますますのご繁栄を祈念いたしまして、万歳三唱をいたしたいと存じます。ご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
4. 新店舗の開所式で、店舗の責任者として
本日はお忙しいなか、◯◯店の開所式にお越しいただき、誠にありがとうございました。
この店舗を、地域の皆さまに長く頼っていただける場所に育ててまいります。
◯◯店の順調な門出と、本日お集まりの皆さまのご多幸を祈念いたしまして、万歳三唱をいたします。皆さま、ご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
5. 社内の祝賀会(目標達成・大型案件の受注)で、部長として
皆さん、お疲れさまでした。今期の目標達成は、全員が最後まで粘ってくれた結果です。本当にありがとう。
この勢いを来期につなげられるよう、当社のさらなる発展と、皆さんとご家族のご健康を祈念いたしまして、万歳三唱で締めたいと思います。グラスを置いて、ご唱和をお願いします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
6. 社長就任祝賀会で、同業の友人代表として
ご指名をいただきました◯◯でございます。◯◯さん、このたびの社長ご就任、誠におめでとうございます。
どんな時も現場に足を運ばれる◯◯さんの姿勢で、これからも会社を導いていかれることと存じます。
◯◯さんのご活躍と、株式会社◯◯のますますのご発展を祈念いたしまして、万歳三唱をいたしたいと存じます。ご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
7. 受賞・表彰の祝賀会で、上司として
◯◯部の◯◯でございます。◯◯さん、◯◯賞のご受賞、本当におめでとうございます。
日々の地道な積み重ねがこうして形になり、部の全員が自分のことのように喜んでおります。
◯◯さんのこれからのさらなるご活躍を祈念いたしまして、万歳三唱をいたします。皆さま、ご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
8. スポーツの祝勝会(社内チームの優勝)で、チームの部長として
皆さん、優勝おめでとう。そして応援に来てくださった皆さま、ありがとうございました。
練習時間の少ないなか、仕事との両立をやりきった選手たちを誇りに思います。
チームのさらなる躍進と、次の大会での健闘を祈念いたしまして、万歳三唱をいたします。ご唱和をお願いします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
9. 結婚披露宴のお開きで、新郎の上司として
新郎の勤務先で上司を務めております、◯◯でございます。
◯◯さん、◯◯さん、本日は誠におめでとうございます。お二人の晴れやかなお姿に、私どもも胸がいっぱいでございます。
お二人が笑顔の絶えないご家庭を築かれますことを祈念いたしまして、お開きにあたり万歳三唱をいたしたいと存じます。皆さま、ご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
注意
披露宴では「終わる」「切れる」「重ね重ね」などを気にする人がいます。締めの言葉は「お開き」を使い、下の「避けたい言葉」も確かめてください。主賓の祝辞は主賓の祝辞にあります。
10. 転勤・栄転の送別会で、同僚の代表として
◯◯さん、これまで本当にありがとうございました。困ったときにいつも相談に乗ってくれた◯◯さんがいなくなるのは寂しいですが、新しい職場でもきっと頼りにされることと思います。
◯◯さんの新天地でのご活躍とご健康を祈念いたしまして、万歳三唱で送り出したいと思います。皆さん、ご唱和をお願いします。
万歳、万歳、万歳。
◯◯さん、お元気で。ありがとうございました。
注意
送別会全体の挨拶は送別会の挨拶にあります。
11. 定年退職の送別会で、部長として
◯◯さん、長い間、本当にお疲れさまでした。◯年にわたり当社を支えていただいたこと、部を代表して心より御礼申し上げます。
これからは、ご家族との時間やご趣味を存分に楽しんでいただきたいと存じます。
◯◯さんのご健康と、これからの毎日が実り多いものとなりますよう祈念いたしまして、万歳三唱をいたします。ご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
注意
退職する本人の挨拶は退職の挨拶にあります。
12. 選挙事務所で、後援会の代表として(当選が決まったとき)
◯◯後援会の◯◯でございます。◯◯さん、当選、誠におめでとうございます。
選挙期間中、力を尽くしてくださった皆さま、本当にありがとうございました。◯◯さんには、この地域の声を届ける役目をしっかりと果たしていただけると信じております。
◯◯さんのこれからのご活躍を祈念いたしまして、万歳三唱をいたします。皆さま、ご唱和をお願いいたします。
万歳、万歳、万歳。
ありがとうございました。
注意
選挙の期日後には、法律で決められた制限があります。下の「選挙の期日後に気をつけたいこと」を読んでから準備してください。
避けたい言葉・話題
| 避けたい言い方・話題 | 理由 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 長い自分の話・会社の宣伝 | 締めなので、長いと間延びする | 名乗りとお祝いは一言にとどめる |
| 「最後に」「終わりに」を何度も言う | いつ唱和すればよいか分かりにくい | 「それでは」で万歳三唱の案内に移る |
| (周年・竣工で)「倒れる」「傾く」「失う」「燃える」など | 祝いの席では縁起を気にする人がいる | 「これまでの歩み」「これからの発展」 |
| (披露宴で)「終わる」「切れる」「別れる」「重ね重ね」「たびたび」など | 別れや繰り返しを連想させるとして気にする人がいる | 「お開き」「心より」「末永く」 |
| (送別会で)退職や異動の事情に触れる話 | 本人が話したくない場合がある | これまでのお礼と、これからの活躍への願いに絞る |
| (選挙で)相手候補や落選した人を下げる話 | 場の外にも伝わりやすく、印象を損ねる | 支えてくれた人へのお礼に絞る |
気にされる言葉は人や地域によって違います。原稿は前向きな言葉でまとめておくと安心です。
よくある失敗と防ぎ方
| よくある失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 何を祈念する万歳かを言わない | 唐突に聞こえ、唱和が遅れる | 「◯◯を祈念いたしまして」を必ず入れる |
| グラスを持ったまま始める | 手を上げられず、こぼす人が出る | 最初に「グラスをお置きください」と言う |
| 合図を説明しない | 1回目の声がそろわない | 「私が『万歳』と申しましたら」と一言添える |
| 音頭の声が小さい | 後ろの席がついてこられない | マイクを口元に寄せ、普段より大きく長めに発声する |
| 万歳のあとに話を続ける | 締まった空気がゆるむ | お礼だけ言って司会に戻す |
| 手締めと万歳の両方を頼まれていたのを忘れる | 司会の進行とずれる | 当日の締め方を事前に司会と確認する |
選挙の期日後に気をつけたいこと
公職選挙法第百七十八条は、選挙の期日後に、当選や落選に関して選挙人に挨拶する目的で行う行為の一部を禁じています。その中に「当選祝賀会その他の集会を開催すること」や、「自動車を連ね又は隊を組んで往来する等によつて気勢を張る行為をすること」が挙げられています(e-Gov法令検索 公職選挙法)。
当選が決まった場で万歳三唱をすることがこの規定に当たるかどうかは、集まりの目的や形によって判断が分かれうるので、ここでは断定しません。支援する立場で音頭を頼まれたら、陣営の責任者に確認し、必要に応じて選挙管理委員会に問い合わせてください。会社として支援者の集まりに出る場合も同じです。
音頭を頼まれたら確認するチェックリスト
- 呼ばれるタイミングと立つ位置(壇上か、前方のマイクか)を司会に確認した
- 締めは万歳三唱だけか、手締めも続けるかを確認した
- 主役の名前・肩書き・お祝いの内容(何周年か、何の賞か)を正確に控えた
- 何を祈念するかの一文を決めた(上の一覧から選べる)
- 立食か着席か、グラスを置く場所があるかを確認した
- 原稿を声に出して1分以内に収まるか測った
- 披露宴なら忌み言葉、選挙なら公職選挙法の制限を確かめた
- 服装は案内状の指定どおりにした
この記事の要点
- 万歳三唱の挨拶は1分ほど。名乗り→お祝い→祈念の言葉→ご唱和のお願い→万歳×3→お礼。
- 場面で変わるのは「何を祈念するか」の一文だけ。上の一覧から選べば、多くの場面にそのまま使える。
- 起立とグラスを置くことを最初に頼み、合図を一言説明するとそろう。
- 披露宴は忌み言葉、送別会は退職の事情に触れないよう気をつける。
- 選挙の期日後は公職選挙法の制限があるので、陣営の責任者や選挙管理委員会に確認する。
FAQ
よくある質問
名乗り、お祝いやお礼を一言述べてから、「◯◯のますますのご発展を祈念いたしまして、万歳三唱をいたしたいと存じます。皆さま、ご唱和をお願いいたします」と続け、「万歳、万歳、万歳」と唱えます。
両手を上げて声をそろえる形がよく見られますが、手のひらの向きなどは会によって違い、決まった一つの形があるわけではありません。周りや音頭を取る人に合わせれば問題ありません。
1分ほどが目安です。前に主催者や来賓の挨拶があることが多いので、お祝いの言葉は一言にとどめ、すぐに唱和に移ります。
決まりはありませんが、主催者が来賓や役員、主役と親しい人に頼むことが多く見られます。頼まれた人は、司会と呼ばれるタイミングや締め方を事前にそろえておきます。
どちらでも行われることがあります。会の雰囲気や主催者の意向に合わせ、披露宴では「終わる」「切れる」などの言葉を避け、送別会では退職や異動の事情に触れないようにします。
決まりはなく、会の慣行に合わせます。両方を続けて行う会もあるので、司会と事前に確認してください。
公職選挙法第百七十八条は、選挙の期日後に、当選や落選に関して選挙人に挨拶する目的で当選祝賀会その他の集会を開くことなどを禁じています。個々の集まりがこれに当たるかどうかは状況によるので、陣営の責任者に確認し、必要なら選挙管理委員会に問い合わせてください。