ビジネス用語
リードとは?ビジネスでの意味
MQL・SQLの違いと例文
結論:ビジネスの「リード」は、将来お客様になる可能性があり、名前や連絡先がわかっている見込み客のことです。日本語なら「見込み客」「見込み顧客」。展示会の名刺交換、セミナーの申込、資料請求、問い合わせなどで接点ができた相手を指します。社内では「展示会で集めたリードは、今週中に温度感で分けておきましょう。」のように使います。このページでは、営業とマーケティングでの意味の違い、ホット・コールドやMQL・SQLといった分類、獲得・育成・選別の流れ、場面別の例文、社外での言い換えと、よくある失敗をまとめました。
結論
「リード」は英語のleadから来た言葉です。lead には「導く」「先頭」などの意味があり、営業の分野では商談や受注につながる手がかり・見込みのある相手を指す使い方があります(sales lead とも言います)。日本の職場では、まだ取引はないが、接点があって連絡ができる見込み客を指して「リード」と呼びます。
まず結論:リードの意味を早見表で
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 意味 | 連絡先がわかっている見込み客 |
| 言い換え | 見込み客/見込み顧客/商談候補の方 |
| 顧客との違い | リードはまだ取引がない。取引が始まると顧客 |
| ターゲットとの違い | ターゲットは狙いたい層のイメージ。リードは実際に接点ができた相手 |
| 主な入手経路 | 展示会、セミナー、資料請求、問い合わせ、紹介 |
| 社外で使えるか | 業界の相手との会話なら可。見込み客本人には使わない |
「リード」の意味と元の英語
英語の lead は「導く・先導する」の意味でよく知られていますが、営業の世界では「受注につながるかもしれない手がかり」の意味で使われることがあります。日本語の「リード」はこの使い方から来ていて、名前や会社名、連絡先がわかっていて、こちらから連絡できる見込み客を指します。
Point
リードは「まだお客様ではないが、連絡できる相手」。名前も連絡先もわからないサイト訪問者や通行人は、リードとして数えないことが多いです。数え方は会社ごとに決めておくと、部門間の話がかみ合います。
営業とマーケティングで意味がずれる点
同じ「リード」でも、部門によって思い浮かべる相手が少し違います。会議で話がかみ合わないときは、この違いが原因になっていることがあります。
| 観点 | マーケティング部門 | 営業部門 |
|---|---|---|
| リードと呼ぶ相手 | 連絡先を得た見込み客全体 | 商談に進めそうな見込み客 |
| よく使う場面 | 獲得件数の報告、メール配信のリスト | アプローチ先の一覧、商談化の判断 |
| 関心ごと | どの施策から何件集まったか | どの相手にいつ連絡すれば会えるか |
| ずれたときの困りごと | 件数は多いのに営業が動かない | 渡されたリストに検討中の相手がいない |
対策は、「どの条件を満たしたら営業に渡すか」を部門間で文章にして決めておくことです。次の分類の言葉は、その受け渡しの基準として使われます。
リードの種類(温度感・段階での分け方)
検討の進み具合(温度感)で分ける
| 言い方 | 指しているもの | 見分ける手がかりの例 | 次の動き |
|---|---|---|---|
| ホットリード | 検討が進んでいて、すぐ商談になりそうな見込み客 | 見積の依頼、導入時期・予算が決まっている | 早めに営業から連絡し、アポを取る |
| ウォームリード | 関心はあるが、まだ検討の途中の見込み客 | 資料を読んで質問をくれた、比較中と話していた | 事例や比較資料を送り、検討を後押しする |
| コールドリード | 接点はあるが、今は関心が低い見込み客 | 名刺交換だけで話はしていない | 定期的な情報提供で関係を保つ |
部門間の受け渡しの段階で分ける
マーケティングから営業へ見込み客を渡す流れを管理するために、英語の略語で段階を呼ぶ会社もあります。名称と範囲は会社ごとに定義が違うため、社内で使う前に意味をそろえておきます。
| 略語 | 元の英語 | おおまかな意味 |
|---|---|---|
| MQL | Marketing Qualified Lead | マーケティング部門が「関心が高い」と判断したリード |
| SAL | Sales Accepted Lead | 営業部門が受け取り、対応すると決めたリード |
| SQL | Sales Qualified Lead | 営業部門が「商談に進める」と判断したリード |
注意
電話やメールで状況を確かめる担当(インサイドセールス)を置く会社では、その担当が商談化を確認した段階を別の呼び方で区切ることもあります。
リードの獲得・育成・選別の流れ
リードの扱いは、大きく集める(獲得)→育てる(育成)→選ぶ(選別)の流れで考えると整理しやすくなります。
| 段階 | よく使う言い方 | すること | 担当になりやすい部門 |
|---|---|---|---|
| 獲得 | リードジェネレーション | 展示会・セミナー・資料請求などで連絡先を得る | マーケティング |
| 育成 | リードナーチャリング | メール・事例紹介・セミナーで関心を高める | マーケティング/インサイドセールス |
| 選別 | リードクオリフィケーション | 検討状況を確かめ、営業に渡す相手を決める | インサイドセールス/営業 |
- 01
渡す条件を決める
どんな相手を、どの状態になったら営業に渡すかを部門間で決める。
- 02
接点ごとに記録する
どの施策で得たか、話した内容、関心のある製品を一件ずつ残す。
- 03
温度感で分ける
見積依頼や導入時期の有無などで、ホット・ウォーム・コールドに分ける。
- 04
ランクに合わせて連絡する
ホットは早めに電話、ウォームは資料送付、コールドは定期的な情報提供。
- 05
結果を振り返る
どの施策から来たリードが商談・受注になったかを確かめ、次の施策に反映する。
注意
育成の詳しい進め方はナーチャリングの意味、商談後の成果の数え方はコンバージョンの意味にまとめています。
リードを獲得する方法の一覧
| 方法 | オンライン/オフライン | 得られる情報 | 向いている相手 |
|---|---|---|---|
| 資料請求・ホワイトペーパー | オンライン | 連絡先と関心のあるテーマ | 情報収集中の相手 |
| 問い合わせフォーム | オンライン | 連絡先と具体的な相談内容 | 検討が進んだ相手 |
| ウェビナー | オンライン | 申込情報とアンケート回答 | テーマに関心がある相手 |
| メールマガジンの登録 | オンライン | メールアドレス | 継続的に情報がほしい相手 |
| 無料診断・無料トライアル | オンライン | 連絡先と利用状況 | 試してから決めたい相手 |
| 展示会への出展 | オフライン | 名刺と会話の内容 | 業界の幅広い相手 |
| 自社セミナー・勉強会 | オフライン | 申込情報と当日の質問 | 課題がはっきりした相手 |
| 紹介(既存顧客・取引先) | オフライン | 紹介者からの事前情報 | 信頼関係を前提にした相手 |
| 電話・手紙での案内 | オフライン | 反応した相手の連絡先 | 対象がはっきり絞れている相手 |
展示会での「リード」の使い方
展示会は、リードを集める場として出展されることが多いイベントです。ブースで名刺を交換したり、来場者のバーコードを読み取ったりして得た連絡先が、そのまま展示会で獲得したリードになります。
ただ、名刺の数が多くても、その場で話していない相手ばかりなら商談にはつながりにくくなります。会期中に話した内容や関心の度合いをメモしておき、会期後すぐに温度感で分けるのが、リードを活かすための基本です。
| 展示会の段階 | リードについてすること |
|---|---|
| 会期前 | どんな相手をリードとして集めたいかを決める |
| 会期中 | 名刺に話した内容・関心・次の約束をメモする |
| 会期直後 | 名刺をリスト化し、温度感でランク分けする |
| 会期後 | ランクに合わせてお礼メール・電話・資料送付をする |
注意
名刺をリストにしてランク分けする手順は展示会の名刺管理とリスト作り、会期後の電話は展示会のフォロー電話、お礼メールは展示会のお礼メールにまとめています。名刺の個人情報の扱いは名刺と個人情報を見てください。
リードを受け取ったときのチェックリスト
- 名前・会社名・連絡先がそろっているか
- どの施策(展示会・セミナー・資料請求など)で得たリードか記録したか
- 話した内容や関心のある製品をメモしたか
- 見積依頼・導入時期・予算など、温度感の手がかりを確かめたか
- 以前に別の担当者や部署が連絡していないか、履歴を確認したか
- 営業に渡す条件を満たしているか
- 次に誰が、いつ、何で連絡するかを決めたか
- 連絡先の利用目的を本人に示した範囲で使っているか
使い方の例文(会議・チャット・メール・報告)
会議で(社内)
今回の展示会では、名刺の数より、導入時期が決まっているホットリードをどれだけ集められるかを重視したいと思います。
セミナー経由のリードは、申込時のアンケートで関心のある製品がわかるので、担当者を分けて連絡しましょう。
マーケティングと営業で「リード」の範囲がずれているようなので、営業に渡す条件を今日決めてしまいませんか。
先月のリードのうち、商談に進んだ相手がどの施策から来たかを見て、来期の予算配分を考えたいです。
チャットで(社内)
昨日の展示会のリード、スプレッドシートにまとめました。ホットの方には今日中にお礼の電話をお願いします。
このリード、以前に別の部署が商談していたようです。連絡する前に履歴を確認してもらえますか?
資料請求から来たリード◯件、温度感の欄を埋めておきました。ホットの◯件は営業チームに回します。
ウェビナーの質問欄で具体的な相談があった方がいます。ホットリードとして扱って、明日連絡します。
メールで(社内の上司へ)
件名:◯◯展 獲得した見込み客のご報告
◯◯部長
お疲れさまです。□□です。
◯◯展で名刺を交換した方について、検討の進み具合で分けた結果をご報告します。
・すぐに商談につながりそうな方:◯件
・情報収集の段階の方:◯件
・名刺交換のみの方:◯件
商談につながりそうな方には、今週中に営業担当から連絡いたします。
メールで(営業への引き継ぎ)
件名:見込み客のお引き継ぎ(株式会社◯◯ ◯◯様)
営業部 ◯◯さん
お疲れさまです。マーケティング部の□□です。
下記の方を引き継ぎます。
・接点:◯月◯日のウェビナーに参加、質問あり
・関心:◯◯の導入費用と期間
・時期:来期中に決めたいとのこと
今週中に一度ご連絡いただけますでしょうか。
メールで(見込み客へ・リードとは書かない形)
件名:◯◯展へのご来場のお礼
株式会社◯◯
◯◯様
先日は◯◯展の弊社ブースにお立ち寄りいただき、ありがとうございました。株式会社△△の□□です。
ブースでお話しした◯◯の資料をお送りいたします。
導入の時期やご予算に合わせたご提案もできますので、ご興味がございましたらお気軽にお知らせください。
件名:資料のご請求ありがとうございます
◯◯様
株式会社△△の□□です。このたびは◯◯の資料をご請求いただき、ありがとうございます。
ご覧いただいたうえで、気になる点がございましたら、このメールへの返信でお気軽にお尋ねください。
似た言葉との違い
| 言葉 | 表す内容 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| リード | 連絡先がわかっている見込み客 | マーケティング・営業の社内の話 |
| 見込み客 | 将来お客様になりそうな相手 | 社内外どちらでも |
| 顧客(お客様) | すでに取引のある相手 | 取引が始まった後 |
| ターゲット | 狙いたい相手の層(個人が特定されていなくてもよい) | 企画・広告の設計 |
| ペルソナ | 狙いたい相手を一人の人物像として描いたもの | 施策や文面を考えるとき |
| アポ(アポイント) | 会う約束 | リードと会う日時が決まったとき |
| 商談 | 具体的な取引の話し合い | リードが検討段階に進んだとき |
「ターゲット」「ペルソナ」は狙いたい相手のイメージで、「リード」は実際に接点ができて連絡先がわかっている相手、と分けると区別しやすくなります。リードと連絡をとり、会う約束ができたら「アポ」、具体的な取引の話に入ったら「商談」です。人物像の作り方はペルソナの意味を見てください。
社外・目上の人に使ってよいか
「リード」は社内の営業・マーケティングで使う言葉です。社内や同じ業界の相手との会話なら問題ありませんが、見込み客本人に向かって「リード」と呼ぶのは避けます。売り手側から見た言い方なので、相手によっては品物のように扱われていると感じることがあるためです。
| 相手・場面 | おすすめの言い方 |
|---|---|
| 社内の営業・マーケティングの会議 | リード/ホットリード |
| 社内の他部署・上司へのメール | 見込み客/商談につながりそうな方 |
| 協業先・代理店 | 見込み客/ご紹介いただいたお客様 |
| 見込み客本人 | (呼び方を使わず)お客様・◯◯様 |
| マーケティング用語に慣れていない相手 | これからお客様になってくれそうな方 |
よくある失敗と直し方
| ありがちな失敗 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| 名刺を何枚集めたかだけを報告する | 商談につながるかどうかがわからない | 温度感ごとの件数と、次の連絡予定も書く |
| 見込み客へのメールに「リード様」 | 相手を売り手の都合で呼んでいるように見える | ◯◯様/お客様 |
| 他部署に「リードを回します」とだけ伝える | どの段階の相手か、何をすればよいかがわからない | 接点・関心・時期と、お願いしたい対応を書く |
| リストを長く放置する | 時間がたつほど相手の記憶が薄れる | 会期後早めにお礼と次の連絡をする |
| コールドリードにいきなり営業電話をかける | 関心が低い相手には負担になりやすい | まず役に立つ情報を送り、反応を見てから連絡する |
| 部門ごとに「リード」の範囲が違うまま話す | 件数の認識がずれ、責任の押し付け合いになる | 営業に渡す条件を文章で決めて共有する |
| 獲得の件数だけを目標にする | 商談にならないリードばかり増える | 商談・受注につながった件数もあわせて見る |
この記事の要点
- ビジネスの「リード」は連絡先がわかっている見込み客。
- 日本語なら「見込み客」「見込み顧客」。
- 温度感でホット・ウォーム・コールド、受け渡しの段階でMQL・SQLなどと分けて呼ぶ。
- 扱いは獲得→育成→選別の流れで考え、営業に渡す条件を部門間で決めておく。
- 見込み客本人には「リード」と言わず「お客様」「◯◯様」。
FAQ
よくある質問
営業・マーケティングでは、将来お客様になる可能性があり、連絡先などがわかっている見込み客のことを指します。展示会の名刺交換、セミナーの申込、資料請求などで接点ができた相手がリードと呼ばれます。
見込み客の名前や連絡先を手に入れることです。リードジェネレーションとも呼ばれ、展示会への出展、セミナーの開催、資料請求の受付などが方法の例です。
検討が進んでいて、すぐに商談につながりそうな見込み客のことです。見積を依頼された、導入時期が決まっている、などの相手を指して使われます。
MQLはマーケティング部門が関心が高いと判断したリード、SQLは営業部門が商談に進めると判断したリードです。範囲は会社ごとに定義が違うため、社内で基準をそろえて使います。
「リード」はまだ取引のない見込み客、「顧客」はすでに取引のある相手です。リードと商談を重ね、取引が始まると顧客になります。
マーケティングでは連絡先を得た見込み客全体、営業では商談に進めそうな相手を指して使うことが多く、範囲がずれることがあります。営業に渡す条件を決めておくと話がかみ合います。
見込み客本人に向けて使うのは避けたほうが無難です。売り手側から見た言い方なので、メールや会話では「お客様」「◯◯様」と呼びます。