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マナー

応接室での待ち方と訪問マナー
座る位置・鞄の置き場所・お茶のいただき方

訪問先で応接室に通されたら、案内の人が勧めた席に座り、指定がなければ入口に近い席で待つのが基本です。鞄は足元、コートはたたんで鞄の上に置き、浅めに座って資料と名刺入れを出しておきます。担当者がノックをしたらすぐ立ち上がって挨拶し、名刺交換のあと「どうぞ」と言われてから座ります。出されたお茶は勧められてからいただきます。案内の人への一言は「ありがとうございます。失礼いたします」で十分です。このページでは、通されてから部屋を出るまでの動きを順番に並べ、場面ごとの一言、置き場所の早見表、出発前のチェックリストまでまとめました。

更新: 2026-11-01読了:約11分PRODUCER AGENT 編集部

結論

応接室での待ち方は①勧められた席に座る(指定がなければ入口側)②鞄は足元、コートはたたんで鞄の上 ③浅めに座り、資料と名刺入れを準備 ④担当者が来たら立って挨拶 ⑤お茶は勧められてから ⑥帰りは椅子を戻して一礼の六つです。上座は入口から遠い席とする考え方がよく知られていますが、部屋の形や相手先の慣行で変わるので、相手が勧めた席に従うのがいちばん確実です。

結論:応接室ですることと一言(早見表)

急いでいる人向けに、場面ごとに「すること」と「言うこと」を一つの表にしました。迷ったら相手に勧められるまで待つと覚えておけば、大きく外すことはありません。

場面することそのまま使える一言
部屋に通された入口で一礼して入る失礼いたします。
席を示された示された席に座るありがとうございます。失礼いたします。
「どちらでも」と言われた入口に近い席を選ぶありがとうございます。では、こちらで失礼いたします。
一人で待つ鞄は足元、浅めに座って資料と名刺入れを準備(声は出さない)
お茶を出された会釈してお礼。口をつけるのは勧められてからありがとうございます。
ノックの音がしたすぐ立ち上がる(立って待つ)
担当者が入ってきた立ったまま挨拶し、名刺交換本日はお時間をいただき、ありがとうございます。
「どうぞおかけください」相手が座るのに合わせて座る失礼いたします。
約束の時刻を過ぎても誰も来ないしばらく待ち、それでも来なければ近くの人に確認恐れ入りますが、ご確認いただけますでしょうか。
帰るとき椅子を戻し、ドアの前で振り返って一礼本日はありがとうございました。失礼いたします。

通されてから部屋を出るまでの流れ

  1. 01

    一礼して入る

    案内の人がドアを開けてくれたら「失礼いたします」と言って入ります。コートは建物に入る前に脱いで腕にかけておくと、部屋に入ってから慌てません。

  2. 02

    勧められた席に座る

    「こちらへどうぞ」と席を示されたら、その席に座ります。「どちらでもどうぞ」と言われたときや、何も言われないときは、入口に近い席を選びます。

  3. 03

    荷物を置く

    鞄は足元の床に、コートはたたんで鞄の上に置きます。空いている椅子やソファの上は、勧められない限り使いません。

  4. 04

    準備して待つ

    打ち合わせで使う資料、筆記用具、名刺入れを出しておきます。名刺は名刺入れからすぐ出せる状態にします。携帯電話は音を消して鞄にしまいます。

  5. 05

    ノックで立ち上がる

    ノックの音やドアの開く気配がしたら、座ったまま待たずに立ち上がります。椅子の横(入口側)に出ておくと、名刺交換に移りやすくなります。

  6. 06

    挨拶と名刺交換

    「本日はお忙しいところお時間をいただき、ありがとうございます」と挨拶し、名刺交換をします。手土産があれば、このあとの挨拶の流れで渡します。

  7. 07

    勧められてから座る

    「どうぞおかけください」と言われてから、「失礼いたします」と座ります。受け取った名刺は、名刺入れの上に載せて机の上に置いておきます。

  8. 08

    お茶は勧められてから

    出されたら「ありがとうございます」。相手に「どうぞ」と勧められてから、または相手が口をつけてからいただきます。

  9. 09

    帰り支度と退室

    話が終わったら資料と名刺をしまい、立ち上がって椅子を元の位置に戻します。ドアの前で振り返り「本日はありがとうございました。失礼いたします」と一礼して出ます。

注意

名刺交換の手順そのものは名刺交換のマナー、手土産を渡す言葉は手土産のマナー、受付での名乗り方は訪問先の受付での名乗り方にまとめています。

応接室の座る位置(番号つきの説明)

入口のある応接室に、長椅子(ソファ)と一人掛けの椅子が向かい合っている配置で説明します。番号が小さいほど上座です。ここで挙げるのはよく紹介される考え方で、部屋の形や相手先の慣行によって違うことがあります。

番号位置主に座る人
①入口から最も遠い側の、長椅子の奥訪問した側でいちばん立場が上の人
②①と同じ長椅子の、入口寄り訪問した側の二番目の人
③①の向かいにある一人掛けの椅子のうち、入口から遠いほう迎える側でいちばん立場が上の人
④③の隣の一人掛けの椅子(入口寄り)迎える側の二番目の人
⑤入口に最も近い椅子・補助の椅子迎える側の三番目の人・担当者

部屋の形が違うときの目安

部屋の形上座とされやすい席訪問した側の動き
長椅子と一人掛けの椅子入口から遠い長椅子勧められたら長椅子へ。勧められなければ入口側で待つ
長机が一つの会議室入口から遠い側の、列の中央か奥相手が来る側(入口から遠い側)を空けて待つことが多い
一人掛けの椅子だけ入口から遠く、肘掛けのある椅子入口に近い椅子で待つ
窓や絵が見える部屋景色や絵がよく見える席とする考え方もある相手に勧められた席を優先する
入口が二つある・部屋が細長い決めにくい自分で判断せず、案内の人に聞く

席がわかりにくいときは、案内の人に「どちらにおかけすればよろしいでしょうか」と聞いて構いません。黙って上座に座るより、ひと言たずねるほうが感じのよい対応です。訪問した側が自分ひとりなら、①を勧められることが多いでしょう。

Point

自分から①に座らないでください。案内の人が①を勧めたら座って構いませんが、何も言われないうちは入口側で待ち、担当者が来て勧められてから移ります。席の順位の一般論は席次とは?上座・下座の順位を見てください。

荷物の置き場所の早見表

持ち物置き場所ひと言・注意
鞄足元の床(自分の座る席の横)椅子やソファ、テーブルの上には置かない
コート裏返しにたたみ、鞄の上か自分の席の横ハンガーを勧められたら「ありがとうございます。お借りします」
傘入口の傘立て。なければ案内の人に聞く濡れた傘を部屋に持ち込まない
手土産紙袋のまま自分の座る席の端か膝の上。挨拶のあとで渡す食べ物なので床に直接置かないほうが無難。テーブルに先に出しておかない
資料・筆記用具机の上の自分の前相手の席の前まで広げない
名刺入れすぐ出せるよう手元か上着の内ポケット受け取った名刺は名刺入れの上に載せて机に置く
携帯電話音を消して鞄の中机の上に出しっぱなしにしない
大きな荷物・キャリーケース案内の人に置き場所をたずねる「こちらに置かせていただいてもよろしいでしょうか」

待っている間の座り方・振る舞い

  • ソファには浅めに座り、背もたれに深くもたれない。
  • 膝と足をそろえ、足は組まない。
  • 手は膝の上に置くか、資料を確認して待つ。
  • 部屋の中を歩き回ったり、置いてある物を手に取ったりしない。
  • 打ち合わせで話す要点、相手の名前と役職をもう一度確かめておく。
  • 社員が出入りしたら、軽く会釈する。
  • 同行者がいる場合も、私語は小声で短く。応接室の声は廊下に聞こえることがある。

待っている時間は、最初の数分の話し方を決めておく時間でもあります。雑談のきっかけは打ち合わせの最初の雑談も参考になります。

お茶・コーヒーのいただき方

出された飲み物は、相手に「どうぞ」と勧められてから、または相手が口をつけてからいただくのが無難です。運んできてくれた人には、話の途中でも軽く会釈して「ありがとうございます」と伝えます。

出されたものいただき方の目安
蓋つきの湯のみ蓋はそっと外し、しずくが落ちないよう裏返して茶托の脇へ。飲み終えたらかぶせ直す
茶托つきの湯のみ湯のみだけを持ち上げ、もう一方の手を底に添えて飲む。茶托ごと持ち上げない
コーヒー・紅茶砂糖やミルクを入れたらスプーンはカップの奥に置く。カップの持ち手を持って飲む
ペットボトル勧められてから開ける。飲み残したら持ち帰ってよいか一言たずねる
お菓子勧められてからいただく。食べきれなければ、包み紙ごとまとめておく
飲まなかった無理に飲まなくてもよい。帰り際に「ごちそうさまでした」と一言添える

注意

作法は流派や地域、会社ごとに違うことがあります。ここにある手順は「迷ったときの一つの目安」と考え、相手のふるまいに合わせてください。お茶を出す側の作法はお茶出しのマナーにあります。

場面別の言い方(そのまま使える一言)

案内の人に「こちらでお待ちください」と言われた

ありがとうございます。失礼いたします。

どの席に座ればよいかわからない

恐れ入ります。どちらにおかけすればよろしいでしょうか。

上座を勧められた

ありがとうございます。それでは、失礼いたします。

遠慮して入口側にいたら、もう一度勧められた

恐れ入ります。では、お言葉に甘えて失礼いたします。

コートの置き場所を聞きたい

恐れ入りますが、コートはこちらに置かせていただいてもよろしいでしょうか。

ハンガーを勧められた

ありがとうございます。お借りいたします。

お茶を出してくれた社員に

(軽く会釈して)ありがとうございます。

担当者に「どうぞ、召し上がってください」と勧められた

ありがとうございます。いただきます。

担当者が「お待たせしました」と入ってきた

(立ち上がって)いえ、本日はお時間をいただき、ありがとうございます。

初めて会う担当者に

(立ち上がって)はじめまして。株式会社△△の□□と申します。本日はお忙しいところ、ありがとうございます。

担当者の上司が後から入ってきた

(立ち上がって)お忙しいところ恐れ入ります。株式会社△△の□□と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

手土産を渡す

皆さまで召し上がっていただければと思い、お持ちしました。どうぞお納めください。

長く待っていて、様子を確かめたい

(受付や近くの社員に)恐れ入ります。株式会社△△の□□と申します。◯時から◯◯様とお約束をいただいているのですが、ご確認いただけますでしょうか。

担当者が遅れて「お待たせして申し訳ありません」と言った

いえ、資料を見直すことができましたので、どうぞお気になさらないでください。

待っている間にお手洗いを借りたい

恐れ入りますが、お手洗いをお借りしてもよろしいでしょうか。

お茶をこぼしてしまった

大変失礼いたしました。恐れ入りますが、拭くものをお借りできますでしょうか。

帰るとき(部屋を出る前)

本日はお忙しいところ、ありがとうございました。失礼いたします。

お茶を出してくれた人・案内の人にも

ごちそうさまでした。ありがとうございました。

注意

長く待たされても、苛立ちを表に出さないでください。前の会議が長引いていることもあります。約束の時刻を過ぎてもしばらく誰も来ないときに、ひと声かけるくらいで十分です。次の予定があるなら「◯時に次の約束がございまして」と事情を添えると伝わりやすくなります。

帰り際・退室のマナー

  1. 01

    片付けてから立つ

    資料、受け取った名刺、筆記用具を鞄にしまいます。名刺は相手の前でぞんざいに扱わず、名刺入れに入れてからしまいます。

  2. 02

    椅子を戻す

    立ち上がったら、椅子を元の位置に戻します。湯のみは動かさず、そのままで構いません。

  3. 03

    コートは部屋を出てから

    コートは腕にかけて持ち、着るのは建物を出てからにします。「どうぞお召しになってください」と勧められたら、お礼を言ってその場で着ても構いません。

  4. 04

    ドアの前で一礼

    ドアの前で振り返り、「本日はありがとうございました。失礼いたします」と一礼します。

  5. 05

    見送りにお礼

    エレベーターや玄関まで見送ってもらったら、扉が閉まる前、建物を出る前にもう一度お礼を伝えます。

迎える側から見た見送りの流れはお客様のお見送りのマナーにまとめています。

やりがちなNG

  • 案内される前に自分で上座に座る
  • 鞄をテーブルの上や隣の椅子に置く
  • ソファに深くもたれかかって座る、足を組む
  • 待っている間に部屋の中を歩き回る、置いてある物を手に取る
  • 携帯電話で通話する、机の上に出しっぱなしにする
  • 担当者が入ってきても座ったまま挨拶する
  • 名刺交換が済む前に、勧められないうちに座ってしまう
  • 勧められる前にお茶に口をつける
  • 帰るときに椅子を出したままにする、部屋の中でコートを着る

訪問前・待つ間のチェックリスト

  • 名刺は名刺入れに十分な枚数入っているか
  • 資料はすぐ出せる順番で鞄の上のほうに入れたか
  • 携帯電話の音を消したか
  • コートは建物に入る前に脱いだか
  • 手土産は紙袋ごと持ち、渡す言葉を決めたか
  • 相手の名前・役職・部署を確かめたか
  • 最初に話す挨拶と本題の一言目を決めたか
  • 約束の時刻と、次の予定までの余裕を把握したか

言ってはいけない・避けたい言い方

避けたい言い方理由言い換え
あ、どうも(だけ)挨拶として短すぎるありがとうございます。失礼いたします。
座らさせていただきます「さ」が余計に入っている(さ入れ言葉)失礼いたします。
いいです、いいです断っているのか受けているのか分かりにくい恐れ入ります。では、お言葉に甘えて。
お茶、いただきますねくだけすぎているありがとうございます。いただきます。
まだですか?相手を責める言い方になるご確認いただけますでしょうか。
全然大丈夫ですくだけた印象になるいえ、どうぞお気になさらないでください。
つまらないものですがへりくだりすぎと受け取る人もいる皆さまで召し上がっていただければと思い、お持ちしました。

注意

「させていただく」は使いすぎると回りくどく聞こえます。「失礼いたします」で足りる場面では、そちらを使うとすっきりします。

後日のフォロー(お礼・お詫び)

応接室でのことを後日のメールで触れる必要は、ふつうはありません。丁寧にもてなしてもらったときや、お茶をこぼすなど迷惑をかけたことがあれば、お礼メールに一言添えます。

本日はお忙しいところ、ご準備のうえ丁寧にお迎えいただき、ありがとうございました。

本日は応接室でお茶をこぼしてしまい、大変失礼いたしました。ご対応いただき、ありがとうございました。

お礼メールの書き方は訪問後のお礼メール、打ち合わせのお礼メールを見てください。

この記事の要点

  • 座るのは案内の人が勧めた席。指定がなければ入口に近い席。わからなければ聞いてよい。
  • 鞄は足元、コートはたたんで鞄の上。椅子やテーブルには置かない。
  • 浅めに座り、資料と名刺入れを出して待つ。ノックの音がしたらすぐ立つ。
  • 名刺交換のあと、勧められてから座る。お茶も勧められてから。
  • 帰りは椅子を戻し、ドアの前で一礼。コートは建物を出てから着る。

FAQ

よくある質問

01応接室では、案内されたらすぐ上座に座ってよいですか?

案内の人が上座を示して「こちらへどうぞ」と勧めたら、座って構いません。何も言われなければ入口に近い席で待ち、担当者が来て勧められてから移ります。

02応接室の上座はどこですか?

入口から最も遠い席を上座とする考え方がよく知られています。長椅子と一人掛けの椅子がある部屋では、長椅子のほうを客用の上座とする考え方もあります。部屋の形や相手先の慣行によって違うので、勧められた席に従うのがいちばん確実です。

03どの席に座ればよいかわからないときは?

案内の人に「どちらにおかけすればよろしいでしょうか」と聞いて構いません。すでに案内の人がいなくなっていたら、入口に近い席で待ちます。

04鞄はどこに置けばよいですか?

足元の床に置きます。椅子やソファの上、テーブルの上には置かないようにします。大きな荷物で置き場所に困るときは、案内の人に「こちらに置かせていただいてもよろしいでしょうか」と確かめます。

05コートは応接室のどこに置けばよいですか?

建物に入る前に脱いでたたみ、部屋では鞄の上か自分の席の横に置きます。ハンガーを勧められたら、お礼を言って借ります。

06待っている間は座っていてよいですか、立っていたほうがよいですか?

座って待って構いません。ノックの音がしたり、ドアが開いたりしたら、すぐ立ち上がって迎えます。

07出されたお茶はいつ飲めばよいですか?

相手に「どうぞ」と勧められてから、または相手が口をつけてからいただくのが無難です。飲まずに帰っても構いません。帰り際に「ごちそうさまでした」と添えると丁寧です。

08一人で待っている間、資料を読んだりスマホを見たりしてもよいですか?

打ち合わせに使う資料を確認したり、メモの準備をしたりして待つのは自然です。携帯電話は音を消してしまい、急ぎの確認が要るときだけ短く済ませます。通話は避けます。

09約束の時刻を過ぎても担当者が来ないときは?

前の予定が長引いていることもあるので、まずは落ち着いて待ちます。しばらくたっても誰も来なければ、受付や近くの社員に名乗ったうえで「ご確認いただけますでしょうか」とたずねます。

10帰るとき、出された湯のみは片付けたほうがよいですか?

片付けずにそのまま置いて構いません。椅子を元の位置に戻し、ドアの前で一礼して出ます。

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