手紙の書き方
追伸の書き方
ビジネスの手紙・メールで使ってよいか
結論から言うと、追伸は、手紙の本文を書き終えたあとに短く付け足す一文で、結語・日付・署名のあとに「追伸」と書いて、一、二行にまとめます。親しい取引先への手紙や社内のやり取りでは使えますが、目上の人への改まった手紙、お詫び状、お悔やみの手紙では避けるのが無難です。そのまま使える形は次のとおりです。
追伸 先日お話しした◯◯の資料も同封いたしました。ご参考になれば幸いです。
このページでは、追伸の決まりごとを表にし、使ってよい場面・避けたい場面、手紙とメールの見本を並べました。
結論
追伸(ついしん)は、手紙の本文のあとに書き添える文のことで、「二伸(にしん)」とも言います。本文で書きもらしたことや、本題とは別の軽い話題を添えるときに使います。英文の手紙の P.S. にあたります。
追伸の決まりごと(一覧)
| 項目 | 一般的な書き方 |
|---|---|
| 置く位置 | 結語・日付・署名・宛名(後付け)のあと |
| 書き出し | 「追伸」または「二伸」と書き、一字空けて本文を続ける |
| 長さ | 一、二行。長くなるなら本文に入れて書き直す |
| 内容 | 書きもらした軽い用件、同封物の案内、相手への一言 |
| 頭語・結語 | 追伸には付けない |
| 縦書きの位置 | 後付けのあと、本文より二、三字ほど下げて書き始めることが多い |
Point
追伸に大事な用件を書かない。追伸は「書き足し」なので、読み飛ばされることもあります。期限・金額・お願いなど大切なことは、本文に入れます。
ビジネスで使ってよい場面・避けたい場面
| 場面 | 追伸 | 理由 |
|---|---|---|
| 親しい取引先・社内へのお礼の手紙 | 使ってよい | 近況や一言を添えると、やわらかい印象になる |
| 同封物の案内を添える | 使ってよい | 本文の流れを切らずに書き足せる |
| 目上の人・社長あての改まった手紙 | 避けるのが無難 | 書き直さずに付け足した形になり、失礼に感じる人もいる |
| お詫び状 | 避けるのが無難 | お詫び以外の話題が目立ち、軽く受け取られることがある |
| お悔やみの手紙 | 避ける | 不幸が重なることを連想させるとして、重ねる書き方を避けるのが一般的 |
| 結婚のお祝いの手紙 | 避けるのが無難 | 「再び」「重ねて」を連想させる書き方を避ける人がいる |
追伸を書かずに済むなら、本文に入れて書き直すほうが丁寧です。パソコンで作る文書は書き直しが簡単なので、改まった文書では追伸を使わずに本文に組み込むのが無難です。
縦書きの追伸の位置
縦書きの手紙では、結語のあとに日付・差出人・宛名を書き、その次の行から追伸を書きます。本文の行の頭より少し下げて(二、三字ほど)書き始めることが多く、文字も本文よりやや小さめにすると、付け足しであることが伝わります。
横書きでは、署名の下に一行空けて、左端から「追伸」と書き始めます。
見本・例文(ビジネスの場面別)
お礼状に同封物の案内を添える
(本文・結語・日付・署名)
追伸 当日の写真を数枚同封いたしました。お手元に置いていただけますと幸いです。
親しい取引先への手紙に一言添える
(本文・結語・日付・署名)
追伸 先日教えていただいた◯◯のお店に、先週ようやく伺うことができました。おすすめのとおり、大変おいしくいただきました。
書きもらした軽い連絡を添える
(本文・結語・日付・署名)
二伸 ◯月から弊社の電話番号が変わります。新しい番号は同封の案内に記載しております。
社内の手紙(異動した先輩へのお礼)
(本文・結び・日付・署名)
追伸 ◯◯さんが残してくださった引き継ぎの資料、今も毎週使わせていただいています。
社外メールでは「なお、」で本文に入れる
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
本日は、お打ち合わせのお時間をいただき、誠にありがとうございました。
(本題)
なお、お話に出ておりました◯◯の資料を添付いたしましたので、ご参考になれば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
注意
メールは送る前に書き直せるので、追伸を付けるより「なお、」「また、」で本文に入れるほうが落ち着いて見えます。社内や親しい相手へのメールなら、署名の前に「追伸:」と書く人もいます。メールの構成はビジネスメールの基本の構成にまとめています。
よくある間違い
| ありがちな書き方 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| 追伸に締め切りや金額を書く | 読み飛ばされることがある | 大事な用件は本文に書く |
| 追伸が本文より長い | どちらが本題か分からない | 本文に組み込んで書き直す |
| お悔やみの手紙に追伸を付ける | 重ねる書き方は避けるのが一般的 | 追伸は付けない |
| 追伸のあとにまた「追々伸」を重ねる | 書き足しが続き、整理されていない印象になる | 書き直して一つにまとめる |
| 追伸に結語の「敬具」を付ける | 結語は本文の最後に一度だけ | 追伸には頭語・結語を付けない |
| 社長あての挨拶状に追伸を付ける | 改まった手紙では書き足しが失礼に見えることがある | 本文に入れて書き直す |
この記事の要点
- 追伸は結語・日付・署名のあとに「追伸」「二伸」と書き、一、二行で。
- 大事な用件は本文に。追伸は軽い一言や同封物の案内に。
- 目上の人への改まった手紙・お詫び状・お悔やみの手紙では避けるのが無難。
- 縦書きでは本文より少し下げて書き始めることが多い。
- 社外メールでは「なお、」で本文に入れるほうが落ち着く。
FAQ
よくある質問
親しい取引先や社内への手紙なら使えます。ただ、目上の人への改まった手紙、お詫び状、お悔やみの手紙では避けるのが無難です。書き直せるなら本文に入れるほうが丁寧です。
結語・日付・差出人・宛名のあとに書きます。縦書きでは、本文の行の頭より少し下げて書き始めることが多いです。
どちらも本文のあとに書き添える文を指し、同じように使われます。
失礼とまでは言えませんが、メールは送る前に書き直せるので、追伸より「なお、」で本文に入れるほうが落ち着いて見えます。
不幸が重なることを連想させる書き方を避けるのが一般的だからです。お悔やみの手紙では、言葉を重ねる表現も避けるようにします。