四字熟語
初志貫徹の意味と使い方
例文・類語・対義語・座右の銘
「初志貫徹」は、最初に心に決めた志を、最後まで貫き通すことです。読み方は「しょしかんてつ」。例文は「途中で迷いもありましたが、初志貫徹で資格を取りました。」。似た言葉は首尾一貫・終始一貫・徹頭徹尾、反対の言葉は三日坊主・竜頭蛇尾・朝令暮改です。「初心貫徹」と書く例も見かけますが、文書では「初志貫徹」と書くのが無難です。このページでは、早見表、成り立ち、場面別の例文、座右の銘・抱負のスピーチ例とテンプレート、類語・対義語の比較表、間違えやすい使い方、目上の人への言い方、使う前のチェックリストをまとめました。
結論
「初志貫徹」は、「初志」=はじめに立てた志(目標・決意)と、「貫徹」=最後まで貫き通すことを組み合わせた四字熟語です。「初志貫徹する」「初志貫徹で臨む」「初志を貫徹する」の形で使います。
「初志貫徹」早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | しょしかんてつ |
| 意味 | 最初に心に決めた志(目標・決意)を、最後まで貫き通すこと |
| 使い方の形 | 初志貫徹する/初志貫徹で臨む/初志を貫徹する/初志貫徹の姿勢 |
| よく使う場面 | 座右の銘、新年の抱負、入社・異動の挨拶、送別の言葉、目標面談、寄せ書き |
| 似た言葉 | 首尾一貫、終始一貫、徹頭徹尾、志を貫く、やり遂げる |
| 反対の向きの言葉 | 三日坊主、竜頭蛇尾、朝令暮改、意志薄弱 |
| 表記の注意 | 文書では「初心貫徹」より「初志貫徹」が無難。「貫徹」を「完徹」と書かない |
「初志貫徹」の意味・読み方・成り立ち
意味
字のとおり、はじめに決めた目標や決意を、途中であきらめずに最後までやり通すことを表します。困難や迷いがあってもぶれない、という意志の強さをほめたり、自分の決意を示したりするときに使われます。
読み方
「しょしかんてつ」と読みます。「初志」は「しょし」、「貫徹」は「かんてつ」です。
成り立ち(由来)
故事成語のように特定の物語に結びつけて語られることは少なく、「初志」と「貫徹」という二つの語の意味から理解できる四字熟語です。このページでは出典の書名には立ち入らず、二語の意味から説明します。
「初志」は最初に立てた志、「初心」は最初の気持ち・物事に慣れていない状態を指すことが多く、意味の重なりはありますが、同じ言葉ではありません。
Point
「初志貫徹」は、目標をやり通す意志の言葉。やり方を一切変えないことではなく、目指すところを変えないことに重きがあります。
場面別の例文(日常・学校・就活・仕事・手紙)
日常会話で
マラソン大会に申し込んだからには、初志貫徹で最後まで走り切るつもりだよ。
途中で別の教室に移ろうか迷ったけれど、初志貫徹でこのピアノ教室に通い続けてよかった。
学校・部活で
入部したときに決めた「最後の大会でレギュラーになる」という目標を、初志貫徹で達成しました。
受験・資格の勉強で
仕事が忙しい時期もありましたが、初志貫徹で勉強を続け、目標の資格に合格できました。
就活・面接で
就職活動では業界を絞りすぎだと言われたこともありましたが、初志貫徹で志望を変えず、準備を重ねてきました。
会議で
スケジュールは見直しますが、「初めて来た人にも分かりやすい会場にする」という目的は初志貫徹でいきましょう。
面談・目標設定で
期初に立てた目標は、途中で状況が変わっても初志貫徹するつもりです。やり方は、毎月の面談でご相談させてください。
上司から部下へのコメントで
一度決めた企画を、反対意見にも丁寧に答えながら最後まで形にしてくれました。初志貫徹の姿勢は、チームのよい手本になっています。
社内報・メールの結びで
新しい部署でも、入社のときに抱いた思いを忘れず、初志貫徹で取り組んでまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
年賀状のひと言で
今年は初志貫徹を心に、昨年始めた取り組みを形にしてまいります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
寄せ書き・色紙で
◯◯さんなら、新しい場所でも初志貫徹で夢をかなえられるはず。ずっと応援しています!
寄せ書き全体の書き方は送別の寄せ書きの例文にまとめています。
座右の銘・新年の抱負・挨拶・送別会でのスピーチ例
座右の銘として挙げるとき(テンプレート付き)
面接や自己紹介で座右の銘を聞かれたときは、言葉 → その言葉を選んだ理由(体験)→ 今どう生かしているかの順で答えると伝わります。
| 順番 | 話す内容 | 空欄を埋める形 |
|---|---|---|
| 言葉 | 座右の銘を名乗る | 私の座右の銘は「初志貫徹」です。 |
| 理由 | そう思うようになった体験 | ◯◯のとき、途中で__しそうになりましたが、最初に決めた__を思い出して最後までやり切りました。 |
| 今 | 仕事や生活での生かし方 | 今も__のときほど、「そもそも何のためにやるのか」に立ち返るようにしています。 |
私の座右の銘は「初志貫徹」です。学生時代、途中で投げ出しそうになった研究を、最初に立てた問いを思い出して最後までやり切った経験があります。今の仕事でも、計画が変わったときほど「そもそも何のためにやるのか」に立ち返るようにしています。
自己紹介全体の組み立ては自己紹介の例文(社会人)を参考にしてください。
新年の抱負(朝礼・仕事始め)のスピーチ例
あけましておめでとうございます。今年の抱負は「初志貫徹」です。
去年の年初にも目標を立てましたが、正直に言うと、春ごろには忙しさを理由に後回しにしてしまいました。
そこで今年は、目標を一つに絞り、毎月の終わりに進み具合を確かめる日を手帳に入れておくことにしました。忘れないための仕組みがあれば、最後までやり通せると考えています。
一年後、この場で「やり切りました」と報告できるよう頑張ります。今年もよろしくお願いいたします。
ゆっくり読んで1分ほどの長さです。抱負の立て方は新年の抱負(仕事)の例文、仕事始めの挨拶は仕事始めの挨拶の例文にまとめています。
入社・異動の挨拶の結びに
この仕事を選んだときの「お客様に安心して任せていただける担当になる」という思いを忘れず、初志貫徹で努めてまいります。ご指導のほど、よろしくお願いいたします。
送別会(送る側から)の例
◯◯さん、ご退職おめでとうございます。
◯◯さんは入社したときから「いつか自分の店を持ちたい」と話していましたね。忙しい毎日の中でも勉強を続け、その目標をとうとう形にされる。まさに初志貫徹だと思います。
私たちも、◯◯さんの姿を見習って、それぞれの目標を大事にしていきます。新しい門出を心から応援しています。
類語・言い換えと対義語(比較表)
類語・言い換え
| 表現 | 意味・ニュアンス | 使い分けの目安 |
|---|---|---|
| 初志貫徹 | はじめに立てた志を最後まで貫く | 目標・決意を言うとき |
| 首尾一貫(しゅびいっかん) | 最初から最後まで、方針や態度が筋道立って変わらない | 主張や説明に筋が通っていることを言うとき |
| 終始一貫(しゅうしいっかん) | 始めから終わりまで、態度などが変わらない | 姿勢がぶれないことを言うとき |
| 徹頭徹尾(てっとうてつび) | 最初から最後まで、あくまで | 「徹頭徹尾反対する」など態度の強さを言うとき。目標の話には初志貫徹のほうが合う |
| 頑固一徹(がんこいってつ) | かたくなに自分の考えを押し通す | 意志の強さだが「頑固」の響きがあるので、人をほめる場面では選ばない |
| 志を貫く/思いを貫く | 決めた目標をやり通す | やわらかい言い換え。挨拶文にも使いやすい |
| やり遂げる/やり抜く | 最後までやって成し遂げる | 会話・メールで使いやすい |
対義語・反対の向きの言葉
| 表現 | 意味・ニュアンス | 使うときの注意 |
|---|---|---|
| 三日坊主 | 飽きやすく、物事が長続きしない | 自分のことを言うときに。人に向けると失礼になりやすい |
| 竜頭蛇尾(りゅうとうだび) | 始めは勢いがよいが、終わりはふるわない | 計画や企画の経過を言うとき |
| 朝令暮改(ちょうれいぼかい) | 命令や方針がたびたび変わって定まらない | 方針の側を言う言葉。人の意志には三日坊主のほうが合う |
| 意志薄弱(いしはくじゃく) | 意志が弱く、決めたことを続けられない | 強い言葉なので、自分のことを謙遜して言う程度に |
「臨機応変」が反対の言葉として並べられることもありますが、目的は初志貫徹、手段は臨機応変という形で両立します。詳しくは臨機応変の意味と使い方を参照してください。
間違えやすい使い方
| ありがちな使い方 | 気になる点 | 直し方の例 |
|---|---|---|
| 「初心貫徹」と書く | 見かける表記だが、一般的な四字熟語としては「初志貫徹」 | 文書では「初志貫徹」と書くのが無難 |
| 「初志完徹」「初志貫哲」と書く | 一般的な表記は「貫徹」 | 初志貫徹 |
| 方針を変えないことの言い訳に使う | 目的を貫く言葉で、手段の見直しを拒む言葉ではない | 目的は変えず、やり方は見直します |
| 「初心忘るべからず」と同じ意味で使う | こちらは始めたころの謙虚な気持ちを忘れるな、という意味で重心が違う | 決意をやり通すなら初志貫徹、謙虚さを言うなら初心忘るべからず |
| 人の頑固さを責める意味で使う | 初志貫徹はほめ言葉として使われることが多く、批判の意味なら「頑固一徹」に近い | 批判したいなら「方針にこだわりすぎている」など具体的に |
目上の人・社外に使うときの注意
自分の決意を伝える言葉として使う分には、目上の人や社外の相手にもそのまま使えます。一方、目上の人に向けて「初志貫徹してください」と言うと、指図しているように聞こえることがあります。
| 場面 | 言い方の例 |
|---|---|
| 自分の決意を伝える | 初志貫徹で取り組んでまいります |
| 目上の人の目標達成をたたえる | 最初に掲げられた目標を最後までやり遂げられたこと、心より敬服いたします |
| 退職・独立する目上の人へ | かねてからの夢を実現されるとのこと、心より応援しております |
| 取引先との共同の取り組みで | 当初の目的を見失わず、最後まで取り組んでまいります |
相手の努力を評価する言い方は、上から評価しているように聞こえないよう、敬意や感謝の言葉で包むのが落ち着きます。
使う前のチェックリスト
- 表記は「初志貫徹」になっている(「初心貫徹」「初志完徹」になっていない)
- 何を貫くのか(目標・決意)が一文の中で分かる
- 座右の銘・抱負なら、理由になる体験か、具体的な行動を一つ添えている
- 手段の見直しを拒む言い訳として使っていない
- 目上の人に「初志貫徹してください」と指図する形になっていない
- 相手をほめるときは、敬意や応援の言葉で包んでいる
この記事の要点
- 「初志貫徹(しょしかんてつ)」は最初に立てた志を最後まで貫き通すこと。
- 「初志」=はじめに立てた志、「貫徹」=やり通す。文書では「初心貫徹」より「初志貫徹」が無難。
- 類語は首尾一貫・終始一貫・徹頭徹尾、反対は三日坊主・竜頭蛇尾・朝令暮改。
- 目的を貫く言葉で、手段の見直し(臨機応変)とは両立する。
- 座右の銘・抱負では理由(体験)と具体的な行動を添える。
- 目上の人に「初志貫徹してください」は避け、敬意や応援の言葉に言い換える。
FAQ
よくある質問
「しょしかんてつ」と読みます。最初に心に決めた志や目標を、途中であきらめず最後までやり通すことを表す四字熟語です。
一般的な四字熟語として辞書に載っているのは「初志貫徹」です。「初心貫徹」と書く例も見かけますが、文書では「初志貫徹」と書くのが無難です。
特定の故事に結びつけて語られることは少なく、「初志」と「貫徹」の二語の意味から理解できる言葉です。
「首尾一貫」「終始一貫」「徹頭徹尾」のほか、やわらかく言うなら「志を貫く」「やり遂げる」「やり抜く」があります。
長続きしない「三日坊主」、始めの勢いが続かない「竜頭蛇尾」、方針がたびたび変わる「朝令暮改」、意志が弱い「意志薄弱」などが反対の向きの言葉です。
目指すところを変えないのが初志貫徹、状況に合わせてやり方を変えるのが臨機応変です。目的と手段の話なので、両方を同時に心がけることができます。
その言葉を選んだ理由になる体験と、今の仕事でどう生かしているかを一言ずつ添えると、言葉だけで終わらず人柄が伝わります。
目指すところを変えないという意味で、やり方を一切変えないという意味ではありません。状況に合わせて手段を見直しながら目的を貫く、という使い方なら頑固な印象にはなりにくいです。