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ビジネスの慣用句

「腰を据える」の意味とは?
例文と言い換え・類語

「腰を据える」は、落ち着いて一つの物事にじっくり取り組むことです。一つの場所や立場に落ち着いてとどまることにも使います。読み方は「こしをすえる」。すぐ使える一文は「新しい部署でも、腰を据えて取り組んでまいります。」。自分の決意を述べる形なら目上の人や社外にもそのまま使えます。このページでは、三つの意味の見分け方、場面別の例文、穴埋めで使える決意表明のテンプレート、似た表現・反対の表現、よくある間違いをまとめました。

更新: 2026-11-04読了:約8分PRODUCER AGENT 編集部

結論

「腰を据える」は、腰をどっしりと落ち着けて、一つのことに取り組むことを表す慣用句です。あちこちに気を散らさず、時間をかけて向き合うニュアンスがあり、「腰を据えて話し合う」「この土地に腰を据える」のように使います。

結論:「腰を据える」を一言で

知りたいこと答え
意味落ち着いて、じっくり一つのことに取り組む/一つの場所・立場に落ち着く
読み方こしをすえる(「据」は「す(える)」と読む)
いちばん使う形腰を据えて取り組む/腰を据えて話し合う
目上・社外に使えるか自分の姿勢を述べる形なら使える。相手に求める形は避ける
近い言い換えじっくり取り組む/腰を落ち着ける/本腰を入れる
反対の言い方腰が浮く/浮き足立つ/及び腰
取り違えやすい語話の腰を折る(話をさえぎる)、腰を上げる(取りかかる)

Point

「腰を据える」=「落ち着いて、腰を落として、長く向き合う」。着手の早さや気合いではなく、取り組み方の落ち着きと時間のかけ方を表します。

三つの意味と成り立ち

「据える」は、物をある場所にしっかり置いて動かないようにすることです。体の要である腰を低くどっしりと落ち着ける動作から、比喩として落ち着いて物事に取り組む、一か所に落ち着いてとどまるという意味が生まれました。

意味どんなとき例
① 腰を低く落として構える(体の動き)相撲・武道・スポーツ、重い物を持つときなど腰を据えて重い荷物を持ち上げる
② 落ち着いてじっくり取り組む仕事・勉強・話し合い(ビジネスで最も多い)腰を据えて課題を整理する/腰を据えて新製品の企画を練る
③ 一つの場所・立場に落ち着く勤め先・部署・住まい・地域生まれ育った町に腰を据える/この部署に腰を据える

ビジネスの文章や会話で出てくるのは、ほとんどが②と③です。②か③かは、「何に」腰を据えるかで見分けます。後ろに「取り組む」「考える」「話し合う」が続けば②、「〜に腰を据える」と場所・組織が来れば③です。

よく使う形(活用)

形例
腰を据えて〜する腰を据えて取り組む/腰を据えて考える/腰を据えて話し合う
腰を据えた〜腰を据えた議論/腰を据えた改善策
腰を据えてかかるこの案件は腰を据えてかからないと終わらない
〜に腰を据える新天地に腰を据える/現場に腰を据える
腰が据わる(状態)腰が据わった対応/若いのに腰が据わっている

使い方の例文(場面別)

会議で(社内)

この問題はその場しのぎで直しても繰り返すので、一度時間を取って、腰を据えて原因を洗い出しましょう。

今日は結論を急がず、来期の方針について腰を据えて話し合う回にしたいと思います。

注意

同僚・上司どちらがいる場でも使えます。「急がない」「時間を取る」とセットにすると意図が伝わりやすくなります。

朝礼で

今月は新しい取引先の立ち上げが続きます。目の前の作業に追われがちですが、腰を据えて一つずつ確実に進めていきましょう。

注意

全体への呼びかけに向く言い方です。朝礼で話す内容の組み立ては朝礼のスピーチ例文を参考にしてください。

面談で(上司から部下へ)

次の半年は、このプロジェクトに腰を据えて取り組んでほしいと考えています。ほかの業務の分担は私のほうで調整します。

数字だけ追うと苦しくなるので、まずは一つの顧客に腰を据えて向き合ってみてください。

注意

仕事を任せる場面で使えます。「ほかの業務は調整する」など、腰を据えられる条件も一緒に伝えると押しつけに聞こえません。

面談で(部下から上司へ)

◯◯の業務について、もう少し腰を据えて学びたいと考えております。しばらく担当を続けさせていただけますでしょうか。

注意

自分の希望や決意を述べる形なので、目上の人にも使えます。

異動・着任のあいさつで

本日より◯◯部に着任いたしました□□です。一日も早くお役に立てるよう、腰を据えて取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

注意

あいさつ全体の例文は異動のあいさつメールの例文にあります。

取引先へのメールで

今回いただいたご指摘は、弊社としても腰を据えて改善に取り組むべき点と受け止めております。対応の方針がまとまりましたら、あらためてご報告いたします。

御社との取り組みは単発で終わらせず、腰を据えてご一緒できればと考えております。

注意

自社の姿勢を伝える形なので、社外にも使えます。より改まった文書では「真摯に取り組んでまいります」とすることもあります。

採用面接・自己PRで

前職では一つの顧客を長く担当し、腰を据えて関係を築くことを大切にしてきました。御社でも同じ姿勢で取り組みたいと考えております。

注意

「腰を据えて」だけでは抽象的なので、何に・どのくらい向き合ったかを具体的に添えると説得力が出ます。自己紹介の組み立ては自己紹介の例文も参考になります。

転職・定住の話で(③の意味)

しばらくは今の会社に腰を据えて、現場の経験を積むつもりです。

家族と相談して、地元に腰を据えて働くことに決めました。

勉強・資格・研究で

繁忙期が明けたら、腰を据えて資格の勉強を始めます。

日常会話・スポーツで(①の意味を含む)

週末は腰を据えて部屋の片づけをしよう。

立ち合いで腰を据えて、相手の当たりを正面から受け止めた。

そのまま使える決意表明のテンプレート

◯の部分を差し替えるだけで使えます。

場面テンプレート
着任・異動本日より◯◯を担当いたします□□です。◯◯の経験を生かし、腰を据えて取り組んでまいります。
新規案件の開始本件は長期にわたる取り組みになりますので、弊社としても腰を据えて進めてまいります。
改善の約束(社外)ご指摘の点は一時的な対応で終わらせず、腰を据えて改善に取り組んでまいります。◯月◯日までに方針をご報告いたします。
上司への希望◯◯について、腰を据えて取り組む時間をいただけないでしょうか。その間、□□の業務は△△さんと分担いたします。
チームへの呼びかけ◯◯は近道のない課題です。今期は腰を据えて、一つずつ片づけていきましょう。

注意

社外向けでは「腰を据えて」のあとに期限や次の報告を書くと、気持ちだけの宣言で終わりません。

似た表現・言い換え・反対の表現

表現意味・ニュアンス使いやすい場面
本腰を入れる本気になって取り組む。気合いを入れる響きが強い社内の会話・決意表明
腰を入れる本気で取り組む会話
腰を落ち着ける一つの場所・立場に落ち着く(③に近い)勤め先・住まいの話
尻を据える一か所に落ち着いてとどまる。くだけた響き会話
根を下ろすその土地や組織にしっかり定着する地域・組織の話
腰が据わる落ち着いていて、物事に動じない(状態)人の態度や姿勢を言うとき
じっくり取り組む時間をかけて丁寧に向き合う社内外のメール全般
真摯に/着実に取り組む誠実に、一歩ずつ取り組む改まった文書・おわび

反対の表現

表現意味
腰が浮く/腰を浮かす落ち着かず、その場を離れかける
浮き足立つ落ち着きを失い、そわそわする
及び腰自信がなく、中途半端な構えで臨む
腰掛け(仕事)長く続けるつもりがなく、一時的に身を置く

「腰を据える」は落ち着き・時間をかけること、「本腰を入れる」は本気度・意気込みに重心があります。決意表明ではどちらも使えますが、長く向き合う姿勢を伝えたいなら「腰を据える」、今から力を入れ直すと伝えたいなら「本腰を入れる」が合います。

英語で近い言い方

英語近い意味
settle down to (work)落ち着いて(仕事に)取りかかる
buckle down本気で取り組む(「本腰を入れる」寄り)
take a long-term approach長い目で取り組む
settle down in (a place)(ある場所に)落ち着く(③の意味)

よくある間違い・失敗

ありがちな言い方気になる点無難な言い方
腰が座っている「すわる」は「据わる」と書く(「腰が据わる」)腰が据わっている
腰を座える「据える」の字を「座」と書くのは誤り腰を据える
話の腰を据える「話の腰を折る」(話をさえぎる)との混同腰を据えて話し合う
腰を据えてすぐ取りかかる「腰を上げる」(取りかかる)との混同。「腰を据える」は着手の早さではなく、取り組み方の落ち着きを表す重い腰を上げて取りかかる/腰を据えて取り組む
(すぐ終わる作業に)腰を据えて対応します大げさに聞こえるすぐに対応します
(目上へ)もっと腰を据えて考えてください相手の姿勢を注意する言い方になる一度お時間をいただき、一緒に整理できればと存じます
(おわびで)腰を据えて反省いたします反省の深さではなく取り組み方の言葉なので、おわびには合いにくい深く反省し、再発防止に取り組んでまいります

目上・社外に使うときの注意

「腰を据える」は自分や自社の姿勢を述べる形なら、目上の人や取引先にも使えます。一方、相手に「腰を据えて」と求める言い方は、指導や注意のように聞こえることがあるので、目上の人には避けるのが無難です。

相手・場面おすすめの言い方
同僚・部下この件は腰を据えてやりましょう
上司(自分の決意)腰を据えて取り組んでまいります
上司(相手に時間を取ってほしい)一度、ご相談のお時間をいただけますでしょうか
取引先(自社の姿勢)腰を据えて改善に取り組んでまいります
改まった文書真摯に取り組んでまいります/着実に取り組んでまいります

着任や昇進のあいさつで決意を述べるときは、昇進のあいさつの例文もあわせて見てください。

使う前のチェックリスト

  • 時間をかけて向き合う話か(すぐ終わる作業ではないか)
  • 主語は自分・自社か(目上の相手に求める形になっていないか)
  • 「据える」「据わる」の字になっているか(「座」と書いていないか)
  • 「話の腰を折る」「腰を上げる」と取り違えていないか
  • 社外向けなら、期限や次の報告など具体的な行動を添えたか

この記事の要点

  • 「腰を据える(こしをすえる)」は落ち着いて一つの物事にじっくり取り組むこと。
  • 一つの場所・立場に落ち着く意味と、腰を落として構える体の動きの意味もある。
  • 「本腰を入れる」は本気度、「腰を据える」は落ち着き・時間をかけることに重心。
  • 「腰が据わる」は「据わる」と書く。「話の腰を折る」「腰を上げる」とは意味が違う。
  • 自分の決意なら目上・社外に使える。相手に求める形は避ける。

FAQ

よくある質問

01「腰を据える」とはどういう意味ですか?

落ち着いて一つの物事にじっくり取り組むことです。また、一つの場所や立場に落ち着くこと、腰を低く落として構えることにも使います。

02「腰を据える」の読み方は?

「こしをすえる」と読みます。「据」は「す(える)」と読み、「座る」の「座」ではありません。

03「腰を据えて取り組んでまいります」は目上の人に使えますか?

使えます。自分の決意を述べる形なので、上司や取引先へのあいさつ・メールでも失礼にはなりません。

04「腰を据える」と「本腰を入れる」の違いは?

どちらも真剣に取り組むことを表しますが、「腰を据える」は落ち着いて時間をかけること、「本腰を入れる」は本気になって力を入れることに重心があります。

05「腰を据える」と「腰が据わる」は同じ意味ですか?

近いですが使い方が違います。「腰を据える」は自分から落ち着いて取り組むこと、「腰が据わる」は人が落ち着いていて動じない様子を表すときによく使われます。

06「腰を据える」の言い換えにはどんな言葉がありますか?

「じっくり取り組む」「腰を落ち着ける」「本腰を入れる」などがあります。改まった文書では「真摯に取り組む」「着実に取り組む」とすることもあります。

07「腰を据える」の反対の言葉は?

落ち着かない様子を表す「腰が浮く」「浮き足立つ」、中途半端な構えを表す「及び腰」などが反対寄りの言葉です。

08自己PRや面接で使っても大丈夫ですか?

使えます。ただし「腰を据えて取り組みます」だけでは抽象的なので、何にどう向き合ったかの具体例を添えると伝わりやすくなります。

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