四字熟語
不撓不屈の意味と読み方
朝礼スピーチ・ビジネスの例文
「不撓不屈」は、どんな困難にあっても心がくじけないことです。読み方は「ふとうふくつ」。使った一文は「不撓不屈の精神で、最後までやり抜きます。」。困難に立ち向かう決意や、逆境を乗り越えた人をたたえる場面で使われます。「撓」は日常であまり見かけない字なので、読み方と書き方もあわせて確認しておきましょう。このページでは、意味と字の成り立ち、そのまま読める短いスピーチ例、会議・メール・面談での使い方、言い換えと反対の表現、間違えやすい点、目上・社外に使うときの注意をまとめました。
結論
「不撓不屈」は、どんな困難に出あっても、心がくじけないこと・そのさまを表す四字熟語です。「不撓不屈の精神」「不撓不屈の努力」「不撓不屈の姿勢」の形でよく使われます。
「不撓不屈」の意味と字の成り立ち
「撓」はたわむ・曲がるという意味の字で、「不撓」はたわまない(くじけない)こと、「不屈」は屈しない(負けない)ことを表します。同じ方向の意味の二語を重ねて、困難に負けない強い意志を表しています。
古くから使われてきた言葉ですが、由来や出典の示し方は辞書や解説によって異なります。スピーチでは出典の書名に触れず、意味を伝えるだけにしておくのが無難です。
Point
「不撓不屈」は「困難にくじけない」。前提に困難や逆境がある言葉なので、順調なときの話より、苦しい状況に向き合う話に合います。
朝礼・年頭の挨拶・送別会・座右の銘での使い方(スピーチ例)
「不撓不屈」は困難とセットで語ると生きる言葉です。以下はそのまま読める短いスピーチ例です。原稿の長さはスピーチの文字数・時間の目安ツールで確かめられます。
年頭の挨拶・新年の抱負の例
あけましておめでとうございます。昨年は◯◯の影響で、思うように進まない場面が多い一年でした。それでも、皆さんが粘り強く工夫を重ねてくれたおかげで、年末にはお客様から嬉しい声をいただくことができました。
今年も簡単な年にはならないと思います。だからこそ、不撓不屈の精神で、一つひとつの課題に向き合っていきたいと考えています。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
朝礼のスピーチ例
おはようございます。今日は「不撓不屈」という言葉を紹介します。どんな困難にあっても心がくじけない、という意味です。
私は入社して最初の◯か月、なかなか契約が取れず、正直なところ辞めようかと思ったこともありました。そのとき先輩から「断られた理由を一件ずつメモしてごらん」と言われ、続けてみたところ、少しずつ話し方を変えることができました。
くじけないというのは、気合いだけで耐えることではなく、うまくいかなかった理由を見て、やり方を変え続けることだと思っています。今日も一日よろしくお願いします。
送別会での挨拶の例(送る側・定年退職の方へ)
◯◯さん、長い間本当にお疲れさまでした。
◯◯さんは、工場の移転や大きな仕様変更など、何度も難しい局面に立ち会ってこられました。そのたびに、誰よりも先に現場に立ち、粘り強く解決策を探す姿を、私たちは見てきました。まさに不撓不屈という言葉がふさわしい方だと思います。
これからはどうぞお体を大切に、新しい毎日を楽しんでください。
座右の銘として紹介するとき
座右の銘は「不撓不屈」です。どんな困難にもくじけない、という意味です。◯◯の大会で負けが続いた時期に、この言葉を支えにして練習を続けました。
注意
定年退職の方に贈る言葉は定年退職のメッセージの例文、送別会の挨拶全体は送別会の挨拶の例文、朝礼の話題の選び方は朝礼スピーチのネタと例文を参考にしてください。
ビジネスでの使い方の例文(会議・メール・面談)
会議で(立て直しの方針を話すとき)
今期の数字は厳しいですが、ここで方針を投げ出さず、不撓不屈の姿勢で改善を続けていきましょう。
社内報・表彰の推薦文で
◯◯さんは、度重なる仕様変更にも粘り強く対応し、不撓不屈の努力で◯◯を完成に導きました。
面談で(自分の決意を伝えるとき)
前回の失敗は悔しかったですが、不撓不屈のつもりで、次の◯◯に向けて準備を進めています。
取引先へのメールで(困難な案件のお礼)
件名:◯◯完了のお礼
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
このたびの◯◯では、度重なる日程の変更にも最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
◯◯様のご尽力のおかげで、無事に完了することができました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
注意
最後の例のように、取引先や目上の人の働きをたたえるときは、四字熟語で評するより「ご尽力のおかげで」とお礼の形にするほうが自然です。言い方は「ご尽力」の意味と使い方を参考にしてください。
似た表現・言い換え・反対の表現
| 表現 | 意味・ニュアンス | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| 不撓不屈 | どんな困難にあっても心がくじけない | 決意表明・表彰・逆境を語るとき |
| 七転び八起き | 何度失敗しても、そのたびに立ち上がる | 話し言葉・やわらかく励ますとき |
| 初志貫徹 | 最初に決めた志を最後まで貫き通す | 目標を守り抜く話 |
| 堅忍不抜 | じっと耐えて、心を動かさない | 我慢強さを強調したいとき(硬い言葉) |
| 粘り強く | あきらめずに続ける | 社内外のメール・ふだんの会話 |
| (反対)意志薄弱 | 意志が弱く、物事をやり通せない | 反省の話 |
| (反対)音を上げる | 苦しさに耐えられず弱音を吐く | 話し言葉 |
「不撓不屈」は困難に負けない強さ、「初志貫徹」は最初の目標を貫くことに重心があります。くじけそうな状況を乗り越える話なら「不撓不屈」、ぶれずに目標を守る話なら「初志貫徹」がなじみます。
間違えやすい使い方
| ありがちな言い方・書き方 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| 不倒不屈 | 「倒れない」の連想で「撓」を「倒」と書く間違い | 不撓不屈 |
| 「ふぎょうふくつ」「ふじょうふくつ」と読む | 「撓」の読み間違い | ふとうふくつ |
| (順調な話で)不撓不屈で頑張りました | 困難が前提の言葉なので、話とかみ合わない | 最後まで手を抜かずに取り組みました |
| (部下に)不撓不屈で耐えてください | 無理な我慢を強いる響きになりやすい | 困ったときは早めに相談してください、一緒に考えましょう |
「撓」は日常であまり目にしない字なので、社内報や配布資料ではふりがなを添えると読みやすくなります。
目上・社外に使うときの注意
「不撓不屈の精神で取り組んでまいります」は自分の決意なので、目上の人や社外の相手に使って問題ありません。ただし、困難を強く意識させる言葉なので、取引先へのメールで使うと「それほど厳しい状況なのか」と受け取られることもあります。
目上の人の働きをたたえたいときは、表彰や送別など改まった場で、周りを代表して述べる場合は使えますが、個別のメールでは「ご尽力」を使ったお礼の形にするのが無難です。
| 相手・場面 | おすすめの言い方 |
|---|---|
| 自分の決意(社内の挨拶) | 不撓不屈の精神で取り組んでまいります |
| 取引先へのメール | 最後まで粘り強く対応いたします |
| 目上の人の働きへのお礼(メール) | ◯◯様のご尽力のおかげで〜 |
| 送別・表彰の場で目上の人をたたえる | まさに不撓不屈という言葉がふさわしい方です |
この記事の要点
- 「不撓不屈(ふとうふくつ)」はどんな困難にあっても心がくじけないこと。
- 「撓」はたわむ・曲がるの意味。「不撓」はたわまない、「不屈」は屈しない。
- 困難や逆境とセットで語ると生きる言葉。
- 「不倒不屈」は書き間違い。資料ではふりがなを添えると親切。
- 取引先の働きへのお礼は「ご尽力」の形にする。
FAQ
よくある質問
「ふとうふくつ」と読みます。
どんな困難にあっても、心がくじけないことです。「撓」はたわむ・曲がるという意味で、「不撓」はたわまないこと、「不屈」は屈しないことを表します。
困難や逆境に負けず、くじけずに立ち向かう心の持ち方のことです。決意表明や、困難を乗り越えた人をたたえる場面でよく使われます。
どちらも困難に負けないことを表しますが、「不撓不屈」は心がくじけない強さ、「七転び八起き」は何度失敗しても立ち上がることに重心があります。「七転び八起き」のほうがやわらかい言い方です。
座右の銘としてよく選ばれる言葉です。紹介するときは、その言葉に支えられた経験を一言添えると伝わりやすくなります。