文例
お歳暮の送り状 文例
ビジネス・個人・メール・添え状
お歳暮を百貨店や通販から直接送ると、相手には品物だけが突然届くことになります。そこで品物とは別に、「一年のお礼として、これこれを送りました」と先に知らせる挨拶状が送り状です。このページでは、最初に結論を早見表にまとめ、そのあと穴埋めで使える型と、取引先・お得意様・上司・恩師・義実家・親戚・友人あての文例、メール、同封する添え状の短文を、場面ごとに並べました。受け取った側のお礼の書き方はお歳暮のお礼状、贈る時期やのしは会社のお歳暮の贈り方を参照してください。
結論
お歳暮の送り状は、①頭語と時候の挨拶 ②一年のお礼 ③品物を送ったこと(品名と送り方) ④今後のお付き合いのお願いと相手を気づかう結び ⑤結語 ⑥日付と差出人で組み立てます。品物より先に届くように出し、間に合わない場合は品物に添え状を同封します。
結論:お歳暮の送り状の早見表
| 迷うこと | 結論 | 詳しく |
|---|---|---|
| いつ出す? | 品物より先に相手に届くように投函する。品物の発送日より前に出すのが安全 | 出さない場合・タイミング |
| 何で出す? | 目上・改まった相手は封書、毎年の取引先や親しい相手ははがき、メールでやりとりする担当者はメールでも | 送り状と添え状の違い |
| 何を書く? | 一年のお礼・品物を送ったこと・相手を気づかう結び。頭語と結語、日付と差出人も入れる | 基本の型 |
| 品名は書く? | 書いても書かなくてもよい。生もの・冷蔵品は品名と届く日を書くと相手が助かる | 品名の書き方 |
| 間に合わない | 品物に添え状(便箋・一筆箋・カード)を同封し、「別便にて」は使わない | 添え状の短文 |
| 手書き? | 手書きが丁寧とされる。印刷にするなら署名か一言だけでも手書きにする | 書き方の作法 |
| メールの件名 | 「歳末のご挨拶(会社名・氏名)」のように挨拶を主役にする | メールの文例 |
Point
迷ったら、封書で縦書き、「拝啓」で始めて「敬具」で終え、品物より先に届くように出す。この形にしておけば、取引先にも目上の個人にも使えます。
送り状と添え状の違い・形の選び方
配送でお歳暮を贈ると、相手と顔を合わせる機会がありません。その場で言うはずだった一年のお礼と「これを送りました」という知らせを、文面で先に届けるのが送り状です。品物と別に先に送るのが送り状、品物と一緒に入れるのが添え状です。
| 形 | 届き方 | 向いている相手・場面 | 改まりの度合い |
|---|---|---|---|
| 送り状(封書) | 品物より先に郵送 | 目上の相手、特にお世話になった取引先、初めて贈る相手 | 最も改まった形 |
| 送り状(はがき) | 品物より先に郵送 | 毎年贈っている取引先・お得意様、親戚、友人 | 封書より簡略 |
| メール | 発送の連絡を兼ねて送る | 日頃メールでやりとりしている担当者 | 連絡としての性格が強い |
| 添え状(便箋・一筆箋・カード) | 品物と一緒に届く | 送り状が間に合わないとき、百貨店の挨拶状サービスを使うとき | 短く簡略でよい |
- 相手が受け取りの準備をできる。生ものや冷蔵品は、届くと分かっていれば受け取りや保管の段取りがつく。不在が続く時期でも、再配達の手配がしやすい。
- 誰からの何かがすぐ分かる。会社には多くの荷物が届くため、差出人と品物を先に知らせておくと取り違えが起きにくい。
- 品物だけを送るより丁寧になる。持参できないかわりに、一年のお礼を言葉で伝えられる。
注意
送り状と添え状を両方付ける必要はありません。どちらか一つで十分です。会社として贈る場合は、社内のこれまでのやり方に合わせるのがいちばん確実です。
基本の型と穴埋めテンプレート
- 01
頭語と時候の挨拶
「拝啓 師走の候、」のように始め、会社あてなら「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」、個人あてなら「◯◯様にはお健やかにお過ごしのことと存じます」と続ける。
- 02
一年のお礼
「本年も格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます」など、一年分の感謝を一文で。具体的な出来事を一つ添えると型どおりに見えない。
- 03
品物を送ったこと
「心ばかりの品を別便にてお送りいたしました」。生ものなら品名と届く日、保管の注意を足す。
- 04
今後のお願い
「来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます」。
- 05
相手を気づかう結び
「寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください」「良いお年をお迎えください」。最後に「略儀ながら書中にて歳末のご挨拶を申し上げます」と添えると締まる。
- 06
結語・日付・差出人
頭語に合う結語(拝啓なら敬具)で閉じ、日付と差出人(会社名・役職・氏名)を書く。
穴埋めテンプレート(封書・はがき共通)
拝啓 【時候の言葉】の候、【貴社ますますご清栄/◯◯様にはお健やかにお過ごし】のこととお慶び申し上げます。
本年は【お礼の内容:格別のお引き立てを賜り/何かとお力添えをいただき】、誠にありがとうございました。【具体的な一言:◯◯の際には大変お世話になりました】。
つきましては、日頃の感謝のしるしとして【心ばかりの品/品名】を別便にてお送りいたしました。【届く日・保管の一言(生ものの場合)】
【寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください】。来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
略儀ながら、書中にて歳末のご挨拶を申し上げます。
敬具
令和◯年十二月◯日
【会社名・役職・氏名】
頭語と結語の組み合わせ
| 頭語 | 結語 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 拝啓 | 敬具 | 取引先・目上の個人など、ほとんどの送り状 |
| 謹啓 | 謹白・謹言 | 特に改まった相手(会社の代表者あて、初めて贈る大切な取引先など) |
| (頭語なし) | (結語なし) | 親しい友人・家族あて。時候の言葉や相手を気づかう一言から書き始める |
前文・末文の決まりは手紙の前文と末文で詳しく説明しています。
届く時期別の書き出しと結び
時候の挨拶は、書いた日ではなく相手に届く日の季節で選びます。十一月のうちに出すなら「初冬」、十二月に入ったら「師走」、年末が近ければ「歳末」が合います。
| 届く時期 | 改まった書き出し(漢語調) | やわらかい書き出し(口語調) |
|---|---|---|
| 十一月下旬 | 初冬の候/向寒の候 | 朝夕の冷え込みが厳しくなってまいりました |
| 十二月上旬 | 初冬の候/師走の候 | 師走に入り、何かと気ぜわしい時期となりました |
| 十二月中旬 | 師走の候/寒冷の候 | 寒さが日ごとに増してまいりました |
| 十二月下旬 | 歳末の候/歳晩の候 | 年の瀬も押し迫ってまいりました |
結びの言い換え
- 寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください。
- 年末ご多忙の折、皆様のご健康をお祈り申し上げます。
- 貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。(会社あて)
- どうぞ良いお年をお迎えください。
- ご家族の皆様にもよろしくお伝えください。(個人あて)
十二月の書き出しと結びをさらに知りたい場合は12月の時候の挨拶にまとめています。
ビジネスの文例(取引先・お得意様)
取引先の会社あて(封書・改まった形)
謹啓 歳晩の候、貴社いよいよご発展のこととお喜び申し上げます。
本年は◯◯の折、納期の面で多大なご協力をいただきました。おかげをもちまして、弊社も無事に一年を締めくくることができそうです。社員一同、深く感謝しております。
その御礼のしるしに、ささやかな品を別便にてお届けするよう手配いたしました。お納めいただければ幸いに存じます。
来年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
略儀ながら、書中にて歳末のご挨拶を申し上げます。
謹白
令和◯年十二月◯日
株式会社△△
代表取締役 △△△△
毎年贈っている取引先(はがき)
拝啓 師走の候、貴社いよいよご隆盛のこととお慶び申し上げます。
本年も格別のお引き立てをいただき、誠にありがとうございました。
お礼のしるしに、例年の品を別便にてお送りいたしました。皆様で召し上がっていただければ幸いです。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
敬具
今年初めて贈る取引先
拝啓 初冬の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
本年は新たにお取引を賜り、誠にありがとうございました。至らぬ点も多々あったかと存じますが、丁寧にご指導くださったことに深く感謝いたしております。
ささやかではございますが、感謝のしるしとして心ばかりの品を別便にてお送りいたしました。お納めいただければ幸いです。
今後とも末永いお付き合いのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
取引先の担当者個人あて
拝啓 寒さが日ごとに増してまいりましたが、◯◯様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
本年は◯◯の件で、急なお願いにも快くご対応いただき、本当にありがとうございました。
ほんの気持ちばかりですが、◯◯を別便でお送りしました。皆様で召し上がっていただけましたら嬉しく存じます。
どうぞお体を大切に、良いお年をお迎えください。
敬具
担当が替わって初めての年
拝啓 師走の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
本年◯月より貴社を担当しております△△でございます。前任の△△に引き続きお引き立てをいただき、誠にありがとうございました。
日頃の感謝のしるしとして、心ばかりの品を別便にてお送りいたしました。
来年もより一層お役に立てるよう努めてまいりますので、変わらぬご指導のほどお願い申し上げます。
敬具
お得意様・お客様あて(店舗から)
拝啓 師走を迎え、何かと気ぜわしい時期となりましたが、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
本年も当店をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
日頃の感謝の気持ちを込めまして、ささやかではございますが◯◯をお送りいたしました。皆様で召し上がっていただければ幸いです。
来る年も皆様にとって実り多い一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
敬具
令和◯年十二月◯日
◯◯店 店主 △△△△
個人あての文例(上司・恩師・義実家・親戚・友人)
会社の上司あて
拝啓 師走の候、◯◯部長にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
本年は◯◯の立ち上げで壁にぶつかるたびに、的確なご助言をいただきました。最後までやり遂げられたのは部長のおかげです。
ほんの気持ちですが、◯◯を別便にてお送りいたしました。ご家族の皆様と召し上がっていただければ幸いです。
来年も変わらぬご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具
恩師・お世話になった目上の方あて
拝啓 初冬の候、先生にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
本年も折にふれて励ましのお言葉をいただき、ありがとうございました。おかげさまで、新しい職場にもようやく慣れてまいりました。
ささやかではございますが、日頃の感謝を込めて◯◯をお送りいたしました。お口に合えば幸いです。
寒さに向かう折、どうぞお体を大切になさってください。
敬具
義実家の両親あて
拝啓 寒さが一段と身にしみる頃となりましたが、お義父さん、お義母さんにはお元気でお過ごしでしょうか。
今年も何かと気にかけていただき、本当にありがとうございました。今年は年末に伺えそうになく、申し訳なく思っております。
お二人の好きな◯◯を別便でお送りしました。温かくして召し上がってください。
年末はお忙しいと思いますが、どうぞお体を大切に、良いお年をお迎えください。
敬具
実家の両親あて(はがき・カード)
お父さん、お母さん、今年もいろいろとありがとう。
なかなか帰れないけれど、二人の好きな◯◯を送ったので、ゆっくり味わってね。
寒くなるので、くれぐれも体に気をつけて。お正月に会えるのを楽しみにしています。
親戚あて
拝啓 冬至も近づき、日の暮れるのが早くなりました。叔父様、叔母様にはお障りなくお過ごしでしょうか。
本年は◯◯の折に親身になって相談に乗っていただき、心強く思いました。
こちらの名物の◯◯を別便でお送りしましたので、皆様で召し上がっていただければ嬉しいです。
年末はお忙しいことと存じますが、どうか風邪など召されませんように。
敬具
友人あて
◯◯さん、すっかり寒くなったけれど元気にしていますか。
今年は引っ越しのときに手伝ってくれて本当に助かりました。ありがとう。
お礼の気持ちに◯◯を送ったので、ご家族で楽しんでもらえたら嬉しいです。
風邪などひかないよう気をつけて、良いお年を。
注意
身内や友人あてでも、相手が年配なら頭語と結語を付けた形のほうが落ち着きます。くだけた文面にするのは、普段から気軽に話している相手に限ると安心です。
同封する添え状・一筆箋の短文
品物に同封する添え状は、二〜三行で十分です。同封なので「別便にて」ではなく「お届けいたします」「お送りいたします」と書きます。百貨店や通販には挨拶状やメッセージカードを同封できる店もありますが、扱いは店によって違うので、注文のときに確かめてください。一筆箋の書き方は一筆箋の書き方にまとめています。
| 相手 | 添え状の文例 |
|---|---|
| 取引先 | 本年も格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました。感謝のしるしに心ばかりの品をお届けいたします。来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。 |
| 取引先の担当者 | 今年も大変お世話になりました。皆様で召し上がっていただければ幸いです。来年もどうぞよろしくお願いいたします。 |
| 上司・恩師 | 本年も温かいご指導をありがとうございました。ささやかですが感謝の気持ちです。どうぞご自愛のうえ、良いお年をお迎えください。 |
| 親戚・義実家 | 今年も何かとお世話になりました。皆様でどうぞ召し上がってください。寒さ厳しき折、お体を大切に。 |
| 友人 | 今年もありがとう。ほんの気持ちだけど、楽しんでもらえたら嬉しいです。来年もよろしくね。 |
| 冷蔵・冷凍品 | 冷蔵の品のため、お受け取り後は冷蔵庫で保管のうえ、お早めにお召し上がりください。 |
メールで送るときの件名と本文
日頃メールでやりとりしている担当者には、発送の連絡を兼ねてメールで送り状を出す会社もあります。メールでよいかどうかは相手との関係や会社の慣習で違います。目上の相手や改まった関係では、メールのあとにはがきや手紙を出すと丁寧です。
件名の例
- 歳末のご挨拶(株式会社△△ △△)
- 歳末のご挨拶と品物発送のお知らせ(株式会社△△)
- 本年のお礼(株式会社△△ △△)
- 【ご連絡】歳末のご挨拶の品をお送りしました(株式会社△△)
本文の例(取引先の担当者あて)
株式会社◯◯
営業部 ◯◯様
いつも大変お世話になっております。株式会社△△の△△です。
本年も格別のお引き立てをいただき、誠にありがとうございました。
日頃の感謝のしるしとして、心ばかりの品を本日お送りいたしました。◯日ごろに貴社へ届く予定です。皆様で召し上がっていただければ幸いです。
年末のご多忙の折、どうぞご自愛ください。来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
株式会社△△ 営業部 △△△△
本文の例(冷蔵品を送る場合)
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の△△です。
本年のお礼のしるしに、◯◯(冷蔵)を◯日午前着でお送りいたしました。お手数ですが、お受け取り後は冷蔵庫での保管をお願いいたします。
ご不在の日がございましたら、お知らせいただければ配達日を変更いたします。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
Point
件名は「お歳暮」と入れるより「歳末のご挨拶」とする書き方もあります。贈り物を件名で打ち出すより、挨拶が主役だと伝わりやすいという考え方です。社内に決まった件名があれば、それに合わせてください。一年のお礼だけを伝える場合は年末の挨拶メールを参照してください。
品名の書き方と言い換え
送り状に品名を書くかどうかは、どちらでも構いません。生もの・冷蔵品・冷凍品のように受け取りに気をつかってもらう品なら、品名と届く時期を書いておくと相手が助かります。そうでなければ「心ばかりの品」「ささやかな品」とぼかす書き方が無難です。
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| 品名をぼかす | 心ばかりの品を別便にてお送りいたしました。 |
| 品名を書く | ◯◯産の◯◯を別便にてお送りいたしました。 |
| 品名と届く日を書く(生もの) | ◯◯を◯日ごろお届けするよう手配いたしました。冷蔵の品のため、お手数ですがお受け取り後は冷蔵庫で保管のうえ、お早めにお召し上がりください。 |
| 地元の品を送る | 当地の名産の◯◯をお送りいたしました。お口に合えば幸いです。 |
| 例年と同じ品 | 例年の品で恐縮ですが、別便にてお送りいたしました。 |
| 選んだ理由を一言添える | 皆様で分けていただけるよう、個包装の品を選びました。 |
| 店から直送する | ◯◯(店名)より直接お届けするよう手配いたしました。 |
注意
「つまらないものですが」は相手を立てる謙遜の言い方として長く使われてきましたが、近年は「心ばかりの品」「ささやかな品」のほうが無難だとする考え方もあります。「ご笑納ください」と「お納めください」の使い分けは「ご笑納ください」の意味と使い方を参照してください。
書き方の作法(縦書き・手書き・宛名)
縦書きの形(便箋・はがき)
- 01右端から書き始め、頭語(拝啓)を一行目の上から書く。時候の挨拶は頭語のあと一字あけて続ける。
- 02段落の書き出しは一字下げる。相手の会社名や名前が行の下のほうに来ないように、改行の位置を調整するとよいとされる。
- 03結語(敬具)は本文の最後の行の下、または次の行の下寄せに書く。
- 04左側に日付(行の上から少し下げて)、その次の行の下寄せに差出人(会社名・役職・氏名)を書く。
- 05縦書きでは数字を漢数字にする(十二月◯日 など)。
縦書きの手紙の配置は縦書きのビジネス文書、便箋の折り方と封筒への入れ方は便箋の折り方と入れ方で図解しています。
手書きか印刷か
- 個人あて・目上の相手には手書きが丁寧とされる。書き慣れていなければ、下書きを作ってから清書すると書き損じが減る。
- 会社として多くの取引先に出す場合は印刷でもよい。その場合も、署名や「本年は◯◯でお世話になりました」の一言を手書きで添えると、形式だけの挨拶に見えにくい。
- 筆記具は黒の万年筆やボールペン、筆ペンなど消えないものを使い、鉛筆や消せるペンは避ける。
宛名
会社や部署あてなら「御中」、個人あてなら「様」とし、両方は重ねません。「株式会社◯◯ 営業部 部長 ◯◯様」のように役職は名前の前に書きます。詳しくは封筒の宛名の書き方を参照してください。
よくある失敗と直し方
| 失敗 | なぜ困るか | 直し方 |
|---|---|---|
| 送り状が品物のあとに届く | 先に知らせる意味がなくなる | 品物の発送より前に投函する。間に合わなければ添え状に切り替える |
| 同封の添え状に「別便にて」 | 品物と一緒に届いているので文面が合わない | 「お届けいたします」「お送りいたします」に直す |
| 頭語と結語が合っていない | 「謹啓…敬具」のように格がそろわないと、形が崩れて見える | 拝啓なら敬具、謹啓なら謹白・謹言にそろえる |
| 時候の挨拶が届く日とずれる | 十二月下旬に届くのに「初冬の候」など季節が合わない | 届く日の時期で選ぶ(上の表) |
| 「お送りさせていただきました」 | 許可を得る場面ではないため回りくどく聞こえる | 「お送りいたしました」で十分 |
| 相手の会社名・役職の誤り | 名前の誤りは失礼に当たり、社名変更や異動にも気づいていない印象になる | 名刺や最近の書面・メール署名と照らし合わせる |
| 贈答品を受け取らない会社に送る | 返送や辞退の連絡の手間を相手にかける | 事前に受け取りの方針を確かめる(贈り方の記事) |
| 喪中の相手に祝いの言葉 | お歳暮は祝い事の贈り物ではないが、祝う言葉は相手の気持ちにそぐわない | 「おめでとう」などは使わず、相手を気づかう言葉で結ぶ |
出すタイミングと送り状を出さない場合
送り状は品物より先に相手に届くように出します。百貨店や通販で配送日を指定した場合は、その日から逆算して投函日を決めます。年末は郵便も荷物も混み合うため、余裕を持って出すと安心です。
- 持参して手渡す場合は、その場で挨拶するので送り状は要らない。
- 毎年同じ時期に贈っていて、相手も承知している場合は、送り状を省く会社もある。
- 省く場合でも、届いたころに電話やメールで一言伝えると、届いたかどうかの確認にもなる。
- お歳暮の時期を過ぎてしまう場合は、表書きを切り替える。時期と表書きは会社のお歳暮の贈り方にまとめている。
- 品物より先に届くように投函日を決めた(間に合わなければ添え状に切り替えた)
- 時候の挨拶は届く日の季節に合っている
- 頭語と結語の組み合わせが合っている(拝啓・敬具/謹啓・謹白)
- 相手の会社名・部署名・役職・氏名を名刺や過去の書面と照らし合わせた
- 生もの・冷蔵品なら品名と届く時期、保管の一言を書いた
- 同封の添え状に「別便にて」と書いていない
- 日付と差出人(会社名・役職・氏名)を入れた
- 相手の会社が贈答品を受け取れるかどうかを確かめた
この記事の要点
- 送り状は品物より先に届くように出す。間に合わなければ添え状を同封し、「別便にて」は使わない。
- 中身は一年のお礼+何を送ったか+相手を気づかう結びの三つ。頭語・結語、日付と差出人で形を整える。
- 時候の挨拶は届く日の季節で選ぶ(十一月下旬は初冬、十二月は師走、年末は歳末)。
- 品名は「心ばかりの品」でよいが、生ものは品名と届く時期を書く。
- メールなら件名は「歳末のご挨拶」とし、挨拶を主役にする。
FAQ
よくある質問
品物より先に相手に届くように出します。配送日を指定しているなら、その日から逆算して、品物の発送より前に投函すると安全です。間に合わない場合は、品物に添え状を同封する形でも構いません。
送り状は品物とは別に先に郵送する挨拶状、添え状は品物と一緒に入れる短い挨拶です。送り状のほうが改まった形ですが、どちらか一つを付ければ十分です。
日頃メールでやりとりしている担当者なら、発送の連絡を兼ねてメールで送る会社もあります。目上の相手や改まった関係では、はがきや手紙を出すほうが丁寧です。会社としての慣習があれば、それに従ってください。
目上の相手や初めて贈る相手には封書、毎年贈っている取引先や親しい相手にははがきが向いています。迷ったら封書にしておけば失礼になりません。
手書きが丁寧とされますが、会社として多くの取引先に出す場合は印刷でも構いません。その場合も署名や一言を手書きで添えると、気持ちが伝わりやすくなります。
どちらでも構いません。生ものや冷蔵品など、受け取りに気をつかってもらう品は、品名と届く時期を書いておくと相手が助かります。それ以外は「心ばかりの品」とぼかしてもよいでしょう。
持参して手渡す場合は送り状は要りません。配送で贈る場合も、毎年の慣例として省く会社はあります。ただ、品物だけが届くと誰からか分かりにくいことがあるので、送り状か添え状のどちらかは付けておくと安心です。
お歳暮は祝い事の贈り物ではないため、喪中の相手に贈ることもあります。送り状では祝いの言葉を避け、相手の体調を気づかう言葉で結びます。気になる場合は、時期をずらして寒中見舞いとして贈る方法もあります。