言葉の使い分け
特徴・特長の違い
使い分けと例文、覚え方
結論から言うと、良い悪いに関係なく、ほかと比べて目立つ点なら「特徴」、ほかより特に優れている点(長所)なら「特長」と書くのが一般的です。読みはどちらも「とくちょう」。見分け方のコツは、その点を「良いところ」として打ち出したいかどうか。たとえば「本製品の特長は、設定の手間がかからないことです」(優れた点)、「この会場は天井が低いのが特徴で、大型の機材は入りにくいです」(良し悪しを含めた目立つ点)と書き分けます。このページでは、それぞれの意味、早見表、メールの例文、迷いやすい書き方、覚え方をまとめました。
結論
特徴は、ほかと比べて特に目立つ点。良い点にも悪い点にも、どちらとも言えない点にも使います。特長は、ほかと比べて特に優れている点。長所と重なる言葉で、良い意味にだけ使います。辞書によって説明の言い回しは少しずつ違いますが、おおむねこの区別で使われています。
「特徴」と「特長」それぞれの意味
特徴:ほかと比べて目立つ点
「特徴」は、ほかのものと比べて、特に目立つ点・ほかと区別できる点のことです。「特徴がある」「顔の特徴」「地域の特徴」「特徴的なデザイン」のように使います。良い点・悪い点のどちらにも、どちらとも言えない点にも使えるのが特徴です。
特長:特に優れている点
「特長」は、ほかと比べて特に優れている点のことです。「長」は長所の「長」で、良い意味にだけ使います。「製品の特長」「サービスの三つの特長」「特長を生かす」のように、良さを打ち出す紹介文・提案書・カタログでよく使われます。
Point
良し悪しを問わない目立つ点なら特徴、優れた点だけなら特長。「特長」は「特徴」のうち良いものに限った言い方、と考えると整理しやすくなります。
優れた点を「特徴」と書いても誤りとまでは言えず、意味は通じます。どちらにするか迷ったときは「特徴」を使えば無難です。一方、短所や注意点を「特長」と書くと、意味がちぐはぐになるので避けます。
使い分けの早見表
| 言葉 | 意味 | よく組む語 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 特徴 | ほかと比べて目立つ点(良し悪しを問わない) | 特徴がある・特徴的・地域の特徴・特徴をつかむ | この会場は、駅から近いことと、天井が低いことが特徴です。 |
| 特長 | ほかと比べて特に優れている点 | 製品の特長・サービスの特長・特長を生かす | 新サービスの特長は、導入までの期間が短いことです。 |
ビジネス文書・メールでの例文(場面別)
製品を紹介する(社外)
件名:新製品◯◯のご紹介
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
このたび、新製品◯◯を発売いたしました。
最大の特長は、専門の知識がなくても、その日のうちに使い始められることです。
詳しい資料を添付いたしますので、ご覧いただけますと幸いです。
提案書の構成を伝える(社内)
提案書の二ページ目に、他社のサービスと比べたときの当社の特長を三つにまとめて入れてください。
会場の候補を報告する(社内)
候補の◯◯ホールは、駅から近いのが特長です。ただし、搬入口が狭いという特徴があるため、大型の展示物は分けて運ぶ必要があります。
お客様の傾向を共有する(社内)
今回のセミナーの申込者は、初めて参加する方が多いのが特徴です。冒頭で基本的な説明を入れる構成にしましょう。
人を紹介する(社外)
後任の◯◯は、細かな確認を欠かさない丁寧な仕事ぶりが持ち味です。今後ともよろしくお願いいたします。
社内報で部署を紹介する
◯◯部の特徴は、年齢や役職に関係なく、誰でも意見を出しやすい雰囲気があることです。
注意
製品の発表の場づくりは新製品発表会の進め方、人を紹介するメールは紹介メールの例文、会場の比べ方は会場の選び方を参考にしてください。人について「特長」と書くとかたい印象になりやすいので、紹介の場面では「持ち味」「強み」と言い換えると自然です。
迷いやすい例と一般的な書き方
| 迷いやすい書き方 | 気になる点 | 一般的な書き方 |
|---|---|---|
| 故障しやすいのが特長です | 短所に「特長」を使うと意味がちぐはぐになる | 故障しやすいのが難点です/故障しやすい点に注意が必要です |
| 注意すべき特長 | 注意点は良し悪しを含む「特徴」が合う | 注意すべき特徴/注意点 |
| 特長的なデザイン | 「特長的」という形はあまり使われない | 特徴的なデザイン |
| 犯行の特長(事件の報道など) | 良い点ではないので「徴」が一般的 | 犯行の特徴 |
| (カタログで)製品の三つの特徴 | 誤りではないが、良さを打ち出すなら「特長」がよく使われる | 製品の三つの特長 |
最後の例のように、良い点を「特徴」と書くのは誤りではありません。社内の資料やカタログで表記を決めている場合は、それに合わせます。
覚え方
Point
「長」は長所の長。長所だけを言うなら特長、良いところも悪いところも含めて「目立つしるし」を言うなら特徴。
「徴」にはしるしという意味合いがあり、「象徴」「徴候」のように使われます。ほかと見分けるための「しるし」が特徴、ほかより「長けている」ところが特長と覚えると、字と意味がつながります。
この記事の要点
- 良し悪しを問わず、ほかと比べて目立つ点なら「特徴」。
- ほかと比べて特に優れている点なら「特長」。
- 製品紹介・提案書で良さを打ち出すときは「特長」がよく使われる。
- 短所・注意点に「特長」は使わない。迷ったら「特徴」が無難。
- 「長」は長所の長、「徴」はしるし、と字の意味で覚える。
FAQ
よくある質問
製品の優れた点を打ち出すなら「特長」がよく使われます。良し悪しを含めて目立つ点を説明するなら「特徴」です。良い点を「特徴」と書いても誤りではありません。
「とくちょう」と読みます。「特徴」と同じ読みです。
「特徴的」が一般的です。「特長的」という形はあまり使われません。
どちらも優れた点を表しますが、「特長」はほかと比べて特に目立つ優れた点に、「長所」は人や物の良いところ全般に使われます。人について言うときは「長所」「強み」のほうが自然なことが多いです。
はい。「特徴」は良し悪しに関係なく目立つ点を表すので、短所や注意点にも使えます。「特長」は良い意味に限られるので、短所には使いません。