会場
イベント会場の選び方
6つの手順と下見チェック42項目
会場は、決めたあとでやり直しが最も効きにくい手配です。結論から言うと、会場は「目的→人数と形式→足切り条件→候補→下見→総額と契約条件」の順で選び、後から変えられない条件(搬入出・電源容量・天井高と柱・利用できる時間)を最初に確かめるのが失敗しない方法です。この記事では、目的別・会場タイプ別の比較表、下見チェック42項目、そのまま使える候補比較シートと問い合わせメール例文5通をまとめました。
結論
イベント会場の選定で最も重いのは収容人数・必要面積・搬入出条件・電源容量・天井高・持ち込み制限の6点です。アクセスや料金は候補同士の比較で決めればよいのに対し、搬入出条件と電源容量は契約後に変えられないため、候補に残す前の「足切り条件」として扱います。
結論:会場は6つの手順で選ぶ
- 01
目的と成功の条件を一文にする
「新製品を取引先に体験してもらい、商談の約束を取る」のように、誰に何をしてもらえたら成功かを書きます。目的が決まると、アクセス重視か、演出重視か、飲食重視かが決まります。
- 02
人数・形式・日時の幅を決める
想定人数は「最少〜最多」の幅で、形式(スクール・シアター・立食・円卓・ブース)と、第1〜第3希望日を出します。日程に幅があるほど、候補が増えます。
- 03
必須条件と加点条件を分ける
「これが無理なら候補から外す」必須条件(搬入口の大きさ、電源、天井高、利用時間など)と、「あればうれしい」加点条件(駅からの近さ、内装の雰囲気など)を分けます。
- 04
会場タイプを絞り、候補を数か所に絞る
下の比較表で目的に合うタイプを選び、必須条件を満たす候補だけを残します。候補が多すぎると下見が回りません。
- 05
照会して仮押さえし、下見する
メールで空き状況と条件を照会し、有力な候補を仮押さえしてから下見に行きます。仮押さえの期限は必ず控えてください。
- 06
総額と契約条件で決める
基本料金ではなく、付帯設備・延長・持ち込み料まで入れた総額と、キャンセル料・原状回復の条件を並べて決めます。
| 優先度 | 条件 | 理由 |
|---|---|---|
| 最優先(後から変えられない) | 搬入口と搬入経路、電源容量と系統、天井高と柱、床の耐荷重、利用できる時間帯 | 契約後に会場側でも変えられない。不足が分かった時点で企画の作り直しになる |
| 次点(変えにくい) | 収容人数と面積、アクセス、指定業者と持ち込みの制限、飲食の規定 | 変えるには会場を替えるか、予算を大きく足す必要がある |
| 後から補える | 音響・映像機材、ネット回線、備品、装飾 | 持ち込みが許可されていれば、レンタルや協力会社で補える。持ち込み可否だけは先に確認する |
イベントの目的・種類別に重視する条件
同じ「会場」でも、イベントの種類で見るべき点が変わります。自分のイベントに近い行を見て、必須条件の候補にしてください。
| イベントの種類 | 重視する条件 | 向く会場タイプ | 見落としやすい点 |
|---|---|---|---|
| セミナー・講演会 | アクセス、スクリーンの見やすさ、マイクの数 | 貸し会議室、ホール | 後方の席から投影資料の文字が読めるか |
| 社員研修・ワークショップ | 机の配置の自由度、グループ作業の広さ | 貸し会議室、研修施設 | グループごとの声が干渉しないか、ホワイトボードの数 |
| 社員総会・キックオフ | 全員が入る広さ、舞台と映像演出 | ホテル宴会場、ホール | 懇親会を同じ会場で続けるなら転換時間 |
| 表彰式・記念式典 | 舞台の高さ、格式、控室 | ホテル宴会場、ホール | 受賞者の待機場所と登壇の動線 |
| 懇親会・パーティー | 料理と飲み物の提供、歓談しやすい広さ | ホテル宴会場、レストラン貸切、イベントスペース | 料理台の前に列ができる位置、二次会への移動 |
| 入社式・内定式 | 全員が着席できる広さ、写真撮影の場所 | ホール、貸し会議室、自社施設 | 保護者や来賓の席が必要か |
| 展示会・製品体験 | 床の耐荷重、電源、搬入口、天井高 | 展示場、イベントスペース | 体験待ちの列と、商談スペースの確保 |
| 株主総会 | 受付の広さ、当日の運営体制、予備の部屋 | ホテル宴会場、ホール、貸し会議室 | 想定より来場が多いときの第二会場 |
| ファンイベント・体験型 | 入場待ちの列を置ける場所、音量の制限 | イベントスペース、ホール、展示場 | 近隣や同じ建物内への音の配慮 |
| 配信を伴うイベント | 有線のネット回線、音の取り込み、配信卓の場所 | スタジオ、配信設備のある会議室・ホール | 会場のWi-Fiだけに頼らないこと |
会場タイプ別の比較
ここでは会場を8つのタイプに分けて比べます。料金の高い・安いはタイプよりも個別の会場と条件で大きく変わるため、「何が得意で、どこに注意するか」を軸にしました。
| 会場タイプ | 得意なこと | 注意する点 | 向くイベント |
|---|---|---|---|
| 貸し会議室 | 机と椅子・プロジェクターがそろい、少人数から借りやすい | 天井が低い部屋が多い。飲食や音量の制限を確認 | セミナー、研修、説明会 |
| ホテル宴会場 | 料理・サービス・控室・クロークまで一括で任せられる | 料理や施工が指定業者のことが多く、持ち込み料が発生しやすい | 式典、表彰式、パーティー、総会 |
| 公共ホール・文化施設 | 舞台・客席・音響照明が常設 | 申込の時期や方法、利用者の区分が条例や規則で決まっている。営利利用の扱いを確認 | 講演会、式典、発表会 |
| 展示場 | 広い床、搬入口、床の耐荷重 | 空調や電源が別料金のことがある。広い分、装飾と施工の費用がかかる | 展示会、大型の体験イベント |
| イベントスペース・スタジオ | 内装の自由度が高く、演出しやすい | 備品が少なく持ち込み前提のことがある。搬入経路を確認 | 発表会、ファンイベント、撮影・配信 |
| レストラン・バー貸切 | 料理の質と雰囲気 | 人数の上限が小さい。映像や音響の設備が限られる | 懇親会、少人数の招待会 |
| 研修施設・宿泊施設 | 宿泊・食事・会議室が1か所で完結 | 移動に時間がかかる立地が多い。部屋割りの手配が必要 | 合宿研修、宿泊付きの社内イベント |
| 屋外・公園・広場 | 開放感、大人数、出店 | 電源・給排水・トイレ・雨天対応を仮設で用意する。行政の手続きが必要 | フェス、マルシェ、地域イベント |
会議室で開く場合の部屋選びの細かい点は、貸し会議室の選び方にまとめています。
必要面積の出し方
「この人数だからこの広さで足りる」は危険です。同じ人数でも、形式によって必要な面積が大きく変わります。まず会場が公表している形式別の収容人数(スクール・シアター・立食・正餐など)を確認し、そのうえで次の要素を足し引きしてください。
| 形式 | 面積を左右するもの | 確かめ方 |
|---|---|---|
| スクール形式(長机) | 机の大きさと、机の間の通路 | 会場のスクール形式の定員を確認し、机の配置図をもらう |
| シアター形式(椅子のみ) | 椅子の間隔と、通路の数 | シアター形式の定員を確認する。最も多く入る形式 |
| 立食パーティー | 料理台・ドリンクカウンターの数と位置 | 立食の定員を確認し、料理台の配置を会場と相談する |
| 着席パーティー(円卓) | 円卓の大きさと、卓の間を人が通れるか | 1卓あたりの人数と卓数で配置図を描く |
| 展示・体験ブース | ブースの大きさと、体験待ちの列の長さ | ブース図面を先に描き、列ができる場所を確保する |
Point
形式別の定員は来場者が滞在する面積の目安です。実際にはこれに加えて、舞台・受付・クローク・控室・機材置き場・通路が必要になります。これらを図面に描き込んでから広さを判断してください。図面の描き方は会場レイアウトの作り方にまとめています。
注意
会場が示す最大収容人数は安全上の上限であり、快適に過ごせる人数とは別物です。最大収容人数いっぱいに体験型の企画で人を入れると、身動きが取れません。企画の性質に応じて、定員より少なめに抑える判断が必要です。
アクセスと来場の導線の見方
アクセスは「最寄り駅から何分か」だけでは判断できません。来場者が迷わず、雨でも困らずに受付まで着けるかを見ます。
- 駅の出口から受付までの経路:曲がり角の数、地下通路の有無、案内看板を置ける場所。
- 雨の日の経路:屋根のない区間の長さ、傘の置き場。
- 車での来場:駐車場の台数と料金、来賓の車寄せ、タクシーの乗り場。
- 遠方からの参加者:主要駅や空港からの乗り換え、宿泊先からの移動。
- 建物の入口から会場まで:エレベーターの台数と混み具合、受付前に列を置ける場所。
費用の見方:見積もりの内訳と追加料金
会場費は、基本料金だけで比べると判断を誤ります。次の項目をすべて見積もりに入れてもらい、総額で比べてください。
| 費用の項目 | 確認すること |
|---|---|
| 基本料金(室料) | 時間区分の単位、設営・撤収の時間が利用時間に含まれるか |
| 付帯設備 | 音響・映像・照明・机と椅子が基本料金に含まれるか、別料金か |
| 空調・電気 | 空調や電気の使用量が別料金になっていないか |
| 延長料金 | 延長の単位と、延長できない時間帯があるか |
| 持ち込み料 | 施工・音響・ケータリングを外部に頼む場合の金額 |
| 飲食 | 1人あたりの料金と、最低保証人数(人数が減っても請求される人数) |
| 人員 | 会場側の技術スタッフや警備の手配が必須か |
| 原状回復・清掃 | 清掃費、ごみの処分費、養生の費用 |
| キャンセル料 | 何日前から、何割かかるか。仮押さえの段階で発生するか |
公共施設の料金表で分かること(一次情報の例)
公表されている料金表を読むと、見積もりで確かめるべき点がよく分かります。例として、大田区産業プラザPiOの料金表(公益財団法人 大田区産業振興協会)には、次の記載があります。
- 利用時間には設営、準備、撤収、後片付けも含むと明記されている。
- 展示ホールで設営や撤去の作業だけに使う日は、利用料金の50%相当額を減額する定めがある。
- 入場料等を徴収する場合などは「入場料等徴収する利用者」の高い料金区分になり、その例として、利用申請者が施設利用を事業として受託している場合(イベント会社など)が挙げられている。大展示ホールの前半または後半の区分では、現行で区内利用者150,000円に対し、この区分は225,000円(1.5倍)。
- 冷房料が時間単位で別にかかる(大展示ホールは現行で5,800円/時間)。
注意
これは1つの公共施設の例で、会場費の相場ではありません。料金表は改定されます(同施設は令和9年4月利用分からの改定後料金を公表しています)。申込前に必ず最新の料金表を確認してください。出典: 大田区産業プラザPiO 料金
下見チェックリスト42項目
下見の当日の回り方や持ち物は会場の下見チェックリストに分けています。ここでは、会場を選ぶ段階で判定に使う項目をまとめました。
空間・レイアウト(7項目)
- 床面積と天井高(吊り物がある場合は特に重要)
- 柱の位置と本数(視界を遮る柱は致命的)
- 床の耐荷重(重量物や車両の搬入がある場合)
- 床の素材(什器の設置可否、養生の要否)
- 自然光の有無と遮光の可否(映像投影に影響)
- 分割利用の可否(控室や倉庫として使える部屋)
- バリアフリー対応(段差、エレベーター、多目的トイレ)
アクセス・来場の導線(5項目)
- 最寄り駅の出口から受付までの経路と、案内看板を置ける場所
- 雨の日に屋根のない区間
- 駐車場・車寄せ・タクシー乗り場
- 受付前に列を置ける場所と、クロークの場所
- トイレの数と位置(休憩時間に混まないか)
搬入出(6項目)
- 搬入口のサイズ(高さ・幅。大型什器が通るか)
- トラックの横付け可否と、駐車可能な車両サイズ
- 搬入経路(エレベーターのサイズ、養生の要否、距離)
- 搬入出が可能な時間帯(深夜作業の可否と割増)
- 前日搬入の可否(当日設営のみだと選択肢が狭まる)
- 資材の一時保管スペースの有無
設備・通信(9項目)
- 電源容量(総容量と、系統ごとの容量)
- 電源の位置(分電盤の場所、延長の必要距離)
- インターネット回線(有線の可否、帯域、同時接続数)
- 携帯電話の電波(受付で二次元コードの読み取りやスマホ決済を使うなら、その場所で実際に通信を試す)
- 常設の音響設備(使えるか、持ち込みが必要か)
- 常設の照明設備(調光の可否)
- 映像設備(スクリーン、プロジェクター、後方の席からの見え方)
- 空調(個別制御の可否、稼働時間、満員時の効き)
- 給排水(ケータリングや体験企画で必要な場合)
制約条件(7項目)
- 指定業者の有無(施工・音響・ケータリング)
- 持ち込み料の有無と金額
- 火気使用の可否
- 飲食の持ち込み可否
- 音量の制限(近隣配慮、時間帯規制)
- 装飾の制限(壁面・天井への取り付け可否)
- 原状回復の範囲(どこまで戻す必要があるか)
運営・スタッフ(4項目)
- 当日の会場側の担当者と、技術スタッフの常駐の有無
- 控室の数と、出演者・来賓の動線
- 備品(机・椅子・演台・ホワイトボード)の数と追加の可否
- ごみの処理方法(持ち帰りか、会場で処分できるか)
契約・運用(4項目)
- キャンセル料の発生時期と料率
- 延長料金の単位と金額
- 併催イベントの有無(同日に他のイベントが入るか)
- 緊急時の連絡体制と避難経路
候補会場の比較シート(テンプレート)
候補が2つ以上になったら、同じ表に並べて比べます。必須条件が1つでも✕の会場は、加点がいくら高くても外します。加点条件は3段階(◎○△)で付け、最後に総額を並べます。
| 項目 | 区分 | 会場A | 会場B | 会場C |
|---|---|---|---|---|
| 希望日に空いているか(第1〜第3希望) | 必須 | |||
| 形式別の定員が最多人数を上回るか | 必須 | |||
| 搬入口・搬入経路を大型什器が通るか | 必須 | |||
| 電源容量が演出に足りるか(系統ごと) | 必須 | |||
| 設営・撤収を含めて利用時間に収まるか | 必須 | |||
| 持ち込みたい業者・機材が使えるか | 必須 | |||
| 駅から受付までの分かりやすさ | 加点 | |||
| 内装・雰囲気が目的に合うか | 加点 | |||
| 控室・クローク・受付の広さ | 加点 | |||
| 会場スタッフの対応(照会への回答の早さと正確さ) | 加点 | |||
| 見積もり総額(付帯・延長・持ち込み料込み) | 比較 | |||
| キャンセル料の発生時期 | 比較 | |||
| 仮押さえの期限 | 管理 |
Point
照会への回答の早さと正確さは、そのまま当日の対応力の目安になります。質問への回答が遅い、回答が担当者ごとに違う、といった会場は、加点を下げて判断してください。
会場への問い合わせ・依頼メールの例文5通
会場への照会は、聞く項目を最初からそろえておくと、回答が早く、比較もしやすくなります。◯の部分を差し替えて使ってください。
例文1:空き状況と条件の問い合わせ(初回)
件名:【空き状況のお問い合わせ】◯月◯日(◯)◯◯ホールのご利用について ◯◯ご担当者様 突然のご連絡失礼いたします。 株式会社◯◯の◯◯と申します。 下記のイベントで、貴施設のご利用を検討しております。 ■ 希望日:第1希望 ◯月◯日(◯)/第2希望 ◯月◯日(◯) ■ 利用時間:設営開始 ◯時〜撤収完了 ◯時(本番 ◯時〜◯時) ■ 人数・形式:◯〜◯名、スクール形式(後半は立食の懇親会) ■ 内容:新製品の発表会(映像投影、マイク4本、製品の展示) つきましては、次の点をお教えいただけますでしょうか。 1. 上記日程の空き状況 2. 形式別の定員と、図面 3. 料金表(付帯設備・延長料金を含む) 4. 搬入口の大きさと、搬入できる時間帯 5. 電源の容量(系統ごと) 6. 指定業者の有無と、持ち込み料 お忙しいところ恐縮ですが、◯月◯日(◯)までにご回答いただけますと幸いです。 どうぞよろしくお願いいたします。 (署名)
例文2:仮押さえの依頼
件名:【仮予約のお願い】◯月◯日(◯)◯◯ホール ◯◯様 お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。 先日はご丁寧なご回答をいただき、ありがとうございました。 社内で検討しました結果、下記の日程で仮予約をお願いしたく、ご連絡いたしました。 ■ 日程:◯月◯日(◯)◯時〜◯時(設営・撤収を含む) ■ 部屋:◯◯ホール(全面) あわせて、次の2点をお教えいただけますと幸いです。 ・仮予約の期限と、本契約へ切り替える手続き ・仮予約の段階で費用が発生するかどうか どうぞよろしくお願いいたします。 (署名)
例文3:下見の依頼
件名:【下見のお願い】◯月◯日(◯)ご利用予定の件 ◯◯様 お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。 仮予約をお受けいただいている◯月◯日(◯)の件で、会場の下見をお願いできますでしょうか。 ■ 候補日時:◯月◯日(◯)◯時ごろ/◯月◯日(◯)◯時ごろ ■ 人数:3名(当社の担当者、施工担当、音響担当) ■ 見せていただきたい場所:ホール、搬入口と搬入経路、分電盤、控室 本番と同じ時間帯に拝見できますと、光の入り方や周囲の音も確認でき、大変助かります。 ご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです。 (署名)
例文4:見積もりと条件の確認(追加の質問)
件名:Re: お見積もりの件(◯月◯日 ◯◯ホール) ◯◯様 お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。 お見積もりをお送りいただき、ありがとうございました。 社内で比較するにあたり、念のため次の点を確認させてください。 1. 設営と撤収の時間は、利用時間に含まれますか。 2. 空調・電気の料金は、お見積もりに含まれていますか。 3. 延長は何分単位で、いくらかかりますか。 4. キャンセル料は、何日前から何割かかりますか。 5. 原状回復と清掃は、どこまでこちらで行う必要がありますか。 お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 (署名)
例文5:仮押さえを取り消すとき
件名:【仮予約の取り消し】◯月◯日(◯)◯◯ホール ◯◯様 お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。 ◯月◯日(◯)に仮予約をお受けいただいておりました件ですが、 社内で検討しました結果、今回は見送らせていただくことになりました。 ご丁寧にご対応いただいたにもかかわらず、申し訳ございません。 仮予約の取り消しをお願いいたします。 次の機会には、あらためてご相談させてください。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 (署名)
注意
仮押さえは、使わないと決めた時点ですぐに取り消しの連絡を入れます。期限まで黙って待つと、会場はほかの申込みを断ったままになります。
契約前に必ず聞く7つの質問
- 01
「この会場で、過去にどんなイベントが行われましたか?」
類似規模・類似形式の実績があれば、必要な手続きや注意点をまとめて教えてもらえます。実績がない形式の場合は、会場側も不慣れなため、確認事項が増えると考えてください。
- 02
「電源の総容量と、1系統から取れる最大値は?」
総容量だけでなく、系統ごとの制限を聞きます。「総容量は足りるが1系統からは取れない」というケースがあり、これは当日発覚すると対応できません。
- 03
「搬入出で、過去にトラブルになった例はありますか?」
エレベーターのサイズ、共用部の養生範囲、近隣への配慮。会場が把握している注意点を引き出せます。
- 04
「指定業者以外の持ち込みは、どこまで可能ですか?」
施工・音響・ケータリングのどれが指定制かで、予算構造が変わります。持ち込み料が発生する場合は金額も確認してください。
- 05
「同じ日に、他のイベントは入りますか?」
共用部の混雑、音の干渉、搬入出の競合。併催がある場合は、搬入時間の調整が必要になります。
- 06
「設営と撤収の時間は、利用時間に含まれますか?」
含まれる会場では、本番の時間だけで借りると準備ができません。搬出完了までを利用時間として申し込みます。
- 07
「キャンセル料は、いつから、どの金額にかかりますか?」
基本料金だけにかかるのか、飲食や付帯設備にもかかるのかを確認します。仮押さえの段階で費用が発生するかもあわせて聞きます。
予約から終了後までの流れ
| 段階 | やること | 決めること・残すもの |
|---|---|---|
| 候補探し | 目的・人数・形式・希望日を整理し、会場タイプを選んで照会 | 必須条件と加点条件の一覧 |
| 仮押さえ | 有力な候補を仮予約 | 仮押さえの期限、費用の有無 |
| 下見 | 施工・音響担当と現地を確認し、写真を撮る | 比較シートの記入、追加の質問 |
| 本契約 | 見積もり総額と契約条件を比べて決定し、ほかの仮押さえを取り消す | 契約書、キャンセル料の条件 |
| 事前の打ち合わせ | 図面・搬入計画・電源計画・進行表を会場と共有 | 搬入出の時刻、当日の担当者 |
| 当日 | 搬入・設営・本番・撤収 | 変更点の記録 |
| 終了後 | 原状回復の確認、追加料金の精算、お礼の連絡 | 次回のための記録(よかった点・困った点) |
全体の日程の組み方はイベントのスケジュールの作り方を参照してください。
会場選定でよくある失敗
図面だけで決める
図面には柱の圧迫感も、天井の設備の位置も、共用部からの導線も表れません。最終候補は必ず現地を見てください。可能であれば、本番と同じ時間帯に見ると、自然光や周辺の音の状況が分かります。
最大収容人数で広さを決める
最大収容人数は形式ごとの上限です。受付・舞台・機材置き場・通路を描き込むと、入る人数は減ります。図面に描いてから判断してください。
基本料金だけで比べる
付帯設備、空調、延長、持ち込み料が別料金の会場は、総額で逆転することがあります。見積もりは同じ条件で、総額で並べます。
電源を後回しにする
演出内容が固まってから電源を確認すると、容量不足で企画の作り直しになります。会場を押さえる段階で総容量を聞き、大きな演出が入る可能性を伝えておいてください。
撤収時間を甘く見る
撤収は、機材の梱包と搬出、原状回復まで含めると想定より長くかかります。会場の利用終了時刻が厳格な場合、超過料金が発生します。撤収の所要時間を施工・音響の担当者に確かめ、搬出完了までを利用時間に含めて契約してください。
仮押さえの期限を切らす
社内の決裁を待つ間に仮押さえの期限が過ぎ、ほかの申込みが入ってしまう失敗です。期限は比較シートに書き、決裁の日程を逆算してください。
許認可の制約を確認しない
屋外や公園では、会場を押さえられても行政手続きが間に合わないことがあります。屋内でも、たとえば東京消防庁の管内では、観覧場や展示場で多くの人(概ね1000人以上)が集まる催物について、開催の3日前までに開催届出書を出す手続きがあります。届出者は主にイベントの興行主とされているため、会場側の手続きとの分担を事前に会場と確認してください。詳しくはイベントに必要な許認可一覧を参照してください。
確認作業を仕組みにする
会場への照会は、毎回同じ項目を聞くことになります。定型化しておくと、漏れが減り、回答も早くなります。
PRODUCER AGENTでは、案件条件から会場・協力会社への照会メール文面を自動作成し、返信を解析して条件(搬入時間・電源容量・禁止事項など)を抽出します。会場の技術情報と施工側の情報に矛盾がないかのチェックも行います。詳しくは会場の機能をご覧ください。
この記事の要点
- 会場は「目的→人数と形式→必須条件→候補→下見→総額と契約条件」の順で選ぶ。
- 後から変えられないのは搬入出・電源容量・天井高と柱・利用できる時間。必須条件として最初に確かめる。
- 広さは最大収容人数ではなく、受付・舞台・通路まで描いた図面で判断する。
- 料金は付帯設備・空調・延長・持ち込み料まで入れた総額で比べ、設営・撤収が利用時間に含まれるかを確認する。
- 最終候補は本番と同じ時間帯に、施工・音響の担当者と一緒に現地を見る。
FAQ
よくある質問
イベントの目的と、人数の幅・形式・希望日です。この3つが決まらないと、会場タイプも必要な広さも決まりません。そのうえで、搬入出・電源・天井高・利用時間など後から変えられない条件を「必須条件」として書き出してください。
まず設備のうち後から補えないもの(搬入出、電源容量、天井高)を満たしているかで候補を絞り、残った候補の中でアクセスを比べます。音響や映像の機材は持ち込みが許可されていれば補えますが、駅からの距離や搬入口の大きさは変えられません。
自分で集める物が少ないのは、机・椅子・映像設備が備え付けの会場と、料理・控室・当日の運営を会場側に任せられる会場です。反対に、何もない空間を借りるイベントスペースや屋外は、機材や仮設設備をすべて自分で手配する前提になるため、照会と見積もりの件数が一気に増えます。
空間とレイアウト(床面積、天井高、柱の位置、耐荷重)、アクセスと来場の導線、搬入出(搬入口の大きさ、横付けの可否、搬入できる時間帯)、電源容量、通信環境、持ち込みの制限です。なかでも搬入出と電源は後から変更できないため、下見で必ず実物を見て確かめてください。
本契約の前に、日程を一定期間押さえておく仮の予約です。期限を過ぎると自動で取り消される会場があるため、期限と本契約の手続きを必ず確認してください。仮押さえの段階で費用が発生するかどうかも会場によって異なります。使わないと決めたらすぐに取り消しの連絡を入れます。
決まった期限はなく、会場の人気や時期、公共施設なら申込の受付開始日によって変わります。公共施設は申込の時期が規則で決まっていることが多いため、候補が決まった時点で受付開始日を確認してください。日程に幅を持たせると候補が増えます。
電源・給排水・トイレ・雨天対応の4点が屋内との大きな違いです。使用料自体は安くても、仮設設備の費用が加わるため総額では屋内を上回ることがあります。また公園や公道を使う場合は行政手続きの期間が制約になります。
平日やオフシーズンの開催、午前のみ・午後のみなど時間区分の調整で下がることがあります。公共施設は料金表が公表されていて比べやすい一方、利用者の区分や持ち込みの条件が決まっているため、自社の利用がどの区分に当たるかを確認してください。いずれの場合も、付帯設備や延長を含めた総額で比べます。
可能であれば施工担当と音響・映像担当を同行させてください。プロデューサーだけでは気づけない制約(吊り点の位置、電源の系統、仕込みの動線)を現地で確認できます。同行が難しい場合は、天井や分電盤を含めて写真を多めに撮っておいてください。