展示会
展示会のブースプレゼン
台本の型とデモのコツ
展示会のブースで話を聞いてくれる人は、ほかにも見たいブースがある人です。会社の沿革から話し始めると、途中で離れていきます。このページでは、ブースでの説明・デモ・ミニプレゼンを相手の困りごとから始める台本の型で組み立て、そのまま直して使える台本例をまとめました。声かけの例はブーススタッフの教育にあります。
結論
ブースのプレゼンは、①相手の困りごと ②それに対してできること ③実物・画面を見せる ④ほかとの違い ⑤次の行動(資料・デモ・打ち合わせ)の順で組み立てます。長さの違う台本(短い説明・個別のデモ・ミニプレゼン)を用意しておくと、相手に合わせられます。
ブースのプレゼンの種類
| 種類 | 相手 | 長さの考え方 | ゴール |
|---|---|---|---|
| 短い説明 | 足を止めた人 | 立ち話で終わる長さ(ひと息で話せる程度) | もっと聞きたいかを確かめる |
| 個別のデモ | 関心を示した人 | 相手の質問に合わせて数分 | 相手の状況を聞き、次の約束をする |
| ミニプレゼン | 決まった時刻に集まった人 | ブースの前で数分〜十数分 | まとめて関心を集め、個別の説明につなぐ |
初めて出展する場合は、まず短い説明と個別のデモの二つを用意すれば足ります。長さの違う説明を用意する考え方は初めて展示会に出展するでも触れています。
台本の型
- 01
相手の困りごとから入る
「◯◯で手間がかかっていませんか」のように、相手が自分のことだと思える一言から入ります。社名や沿革は最後で構いません。
- 02
できることを一文で言う
「これは◯◯を自動で◯◯するものです」。機能を並べず、相手の困りごとに対する答えを一つだけ言います。
- 03
実物や画面を見せる
説明より先に、動いているところを見せます。相手に触ってもらえるならそのほうが伝わります。
- 04
違いを一つ伝える
ほかの方法や製品と比べて、何が違うのかを一つだけ伝えます。他社の名前を出して比べるのは避けるのが無難とされます。
- 05
次の行動で終える
「資料をお送りしてもよいですか」「ご状況に合わせた説明を後日させてください」。名刺交換とメモにつなげます。
Point
最後の「次の行動」を必ず台本に書いてください。 説明がうまくいっても、終わり方を決めていないと「ありがとうございました」で別れてしまい、会期後に連絡する理由が残りません。
台本の例(短い説明・個別のデモ)
短い説明(ひと息で話せる長さ)
◯◯の管理で、表計算に手入力していることはありませんか。こちらは、◯◯を読み取って自動で一覧にする仕組みです。(画面を指して)いま読み取ったものが、ここにすぐ並びます。入力の手間と転記の間違いが減らせるのが特長です。よろしければ、御社の使い方に近い形で少しお見せしましょうか。
個別のデモ(数分)
ありがとうございます。差し支えなければ、いまはどのように◯◯を管理されていますか。(相手の話を聞く)なるほど、月末に集計されるときがいちばん大変なのですね。では、その場面でお見せします。(操作しながら)こちらで期間を選ぶと、集計が自動で出ます。表計算に書き出すこともできるので、いまの社内の書式も使い続けられます。ご覧になって、気になるところはありましたか。(質問に答える)本日は概要だけなので、御社の件数や運用に合わせたご説明を後日させていただけますか。お名刺をいただければ、資料と一緒にご連絡します。
注意
製品の性能や効果を数字で言う場合は、根拠を説明できるものだけにしてください。広告や表示の考え方で迷ったら、社内の担当部署に確認します。
ミニプレゼンの進行台本
- 01呼び込み(開始前):「まもなく、◯◯のご紹介を始めます。数分で終わりますので、よろしければお立ち寄りください。」
- 02あいさつ:「足をお止めいただき、ありがとうございます。◯◯株式会社の◯◯です。」(短く)
- 03困りごとの提示:「◯◯の現場では、こんなことで時間を取られていないでしょうか。」
- 04デモ:画面や実物で、困りごとが解決するところを一場面だけ見せる。
- 05違い:ほかの方法との違いを一つ。
- 06次の行動の案内:「詳しくはブースの中でスタッフがご説明します。資料もご用意しています。」
- 07締め:「次回は◯時から行います。ありがとうございました。」
ミニプレゼンの時刻はブースの前に掲示し、スタッフ全員が答えられるようにしておきます。時刻の掲示はタイムテーブル作成ツール、時間を計るならタイマーが使えます。クイズや抽選で景品を出す場合はイベントの景品の上限を先に確認してください。
デモの準備のチェックリスト
- デモの場面を一つか二つに絞った(全部の機能を見せようとしていない)
- 通信がつながらないときのため、デモの動画を端末に保存した
- 画面の文字が、通路からでも読める大きさになっている
- デモ用のデータに、実在の顧客の情報が入っていない
- 説明する人が代わっても同じ内容になるよう、台本を共有した
- よく出る質問と答えを一覧にした
- デモ機の電源・充電・予備の機材を確認した
- 最後の「次の行動」の言い方をスタッフ全員でそろえた
会期中にスタッフが話した内容を名刺に残すことも、台本と同じくらい大切です。会期後の連絡は展示会後のフォロー電話にまとめています。
この記事の要点
- ブースのプレゼンは相手の困りごとから入る。
- 型は困りごと→できること→実物→違い→次の行動。
- 短い説明・個別のデモ・ミニプレゼンで長さを変える。
- 台本の最後に次の行動を必ず書く。
- デモは場面を絞り、通信が切れたときの動画を用意する。
FAQ
よくある質問
決まった長さはありません。足を止めた人への短い説明は立ち話で終わる長さ、関心を示した人へのデモは相手の質問に合わせて数分、決まった時刻のミニプレゼンは数分から十数分を目安に、来場者の流れを見て調整します。
相手の困りごとから入ります。「◯◯で手間がかかっていませんか」のように相手が自分のことだと思える一言を最初に置き、社名や会社の紹介は最後に回します。
通信や機材の不調に備えて、デモの動画を端末に保存しておき、すぐに切り替えます。動画もないときは、資料を見せながら説明し、後日あらためてデモを見せる約束につなげます。
開始の時刻をブースの前に掲示し、開始前にスタッフが通路に向けて案内します。内容を数分で終わる長さにし、終わったあとにブースの中で個別に説明を受けられることを伝えると、立ち止まりやすくなります。