四字熟語
一意専心の意味と使い方
朝礼スピーチ・座右の銘の例文
「一意専心」は、わき目もふらず、ひとつのことに心を集中させることです。読み方は「いちいせんしん」。使った一文は「新しい役目に一意専心で取り組んでまいります。」。自分の決意や抱負を述べるときに使いやすく、年頭の挨拶・着任や昇進の挨拶・座右の銘によく選ばれる四字熟語です。このページでは、意味と由来、そのまま読める短いスピーチ例、会議・メール・面談での使い方、言い換えと反対の表現、間違えやすい点、目上の人に使うときの注意をまとめました。
結論
「一意専心」は、ほかのことに心を向けず、ひとつの物事にひたすら心を注ぐことを表す四字熟語です。「一意専心に取り組む」「一意専心で励む」「一意専心、努めてまいります」の形で使います。
「一意専心」の意味と由来・出典
「一意」はひたすらそのことだけに心を向けること、「専心」は心をひとつのことに集中させることです。似た意味の二語を重ねて、ひとつのことに打ち込む姿勢を強めて表しています。
出典としては、中国の古典『管子』が挙げられることがあります(辞書によって出典の示し方は異なります)。日本では、仕事や競技、学問などに集中して取り組む決意を述べる言葉として使われています。
Point
「一意専心」は「ひとつのことに心を集中させる」。「一生懸命」よりも、あれこれに気を散らさず、ひとつに絞るところに重心がある言葉です。
朝礼・年頭の挨拶・送別会・座右の銘での使い方(スピーチ例)
決意を述べる言葉なので、「何に」一意専心するのかを具体的に言うと、聞く側に伝わりやすくなります。以下はそのまま読める短いスピーチ例です。原稿の長さはスピーチの文字数・時間の目安ツールで確かめられます。
朝礼のスピーチ例
おはようございます。今日は私の好きな言葉、「一意専心」についてお話しします。ほかのことに気を取られず、ひとつのことに心を集中させる、という意味です。
恥ずかしながら私は、メールやチャットの通知が来るたびに手を止めてしまい、結局どの仕事も中途半端になることがよくありました。そこで最近は、午前中の◯時間だけは通知を切り、ひとつの作業に集中する時間をつくっています。
大きなことでなくても、目の前のひとつに集中する時間を持つことが、一意専心の第一歩だと思っています。今日も一日よろしくお願いいたします。
年頭の挨拶・新年の抱負の例
あけましておめでとうございます。今年の私の目標は「一意専心」です。
昨年は新しい取り組みに次々と手を広げた一年でしたが、振り返ると、ひとつひとつを深めきれなかったという反省があります。今年は◯◯の立ち上げに的を絞り、腰を据えて取り組んでまいります。
皆さんのお力をお借りする場面も多いと思いますが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
送別会での挨拶の例(送られる側)
本日はこのような会を開いていただき、ありがとうございます。◯年間、皆さんには本当にお世話になりました。
新しい部署では、これまでと違う仕事に挑戦することになります。慣れないことも多いと思いますが、一意専心、目の前の仕事にしっかり向き合ってまいります。
皆さんのますますのご活躍をお祈りしています。本当にありがとうございました。
座右の銘として紹介するとき(自己紹介・面接など)
座右の銘は「一意専心」です。ひとつのことに心を集中させる、という意味です。学生時代に◯◯に打ち込んだ経験から、決めたことは最後までやり通したいと考えるようになりました。
注意
年頭の抱負の組み立て方は仕事の新年の抱負の例文、朝礼の話題の選び方は朝礼スピーチのネタと例文、送別会の挨拶全体は送別会の挨拶の例文にまとめています。
ビジネスでの使い方の例文(会議・メール・面談)
会議で(社内)
今期は案件を広げるより、既存のお客様への対応に一意専心で取り組む方針にしたいと考えています。
着任・異動の挨拶メールで
件名:着任のご挨拶(◯◯部 □□)
◯◯部の皆様
このたび◯月◯日付で◯◯部に着任いたしました□□です。
至らない点も多いかと存じますが、一意専心、新しい業務に努めてまいります。
ご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
面談で(上司との目標設定)
下期は◯◯の改善に一意専心で取り組みたいと考えています。そのため、□□の担当は一度外していただけないでしょうか。
社内報の寄稿で
入社以来、一意専心を心がけてきました。ひとつの仕事をやり切ると、次の仕事の見え方が変わることを実感しています。
注意
着任や昇進の挨拶の全体は昇進の挨拶の例文を参考にしてください。
似た表現・言い換え・反対の表現
| 表現 | 意味・ニュアンス | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| 一意専心 | ほかに心を向けず、ひとつのことに集中する | 抱負・決意・座右の銘 |
| 一心不乱 | ひとつのことに心を集中し、ほかのことで乱れない | 打ち込んでいる様子を描くとき |
| 専心 | 心をひとつのことに注ぐ | 「◯◯に専心する」と短く言うとき |
| わき目もふらず | よそ見をせず、ひとつのことに打ち込む | 話し言葉・社内向け |
| 集中して取り組む | ひとつのことに力を注ぐ | 社外のメール・やわらかく言いたいとき |
| (反対)目移りする | あれこれに気を取られ、ひとつに絞れない | 反省の話・注意の話 |
| (反対)二兎を追う者は一兎をも得ず | 同時に二つを狙うと、どちらも得られない | 絞り込みの大切さを伝えるとき |
「一意専心」と「一心不乱」はよく似ていますが、一般的には「一意専心」は決意や姿勢を述べる言葉、「一心不乱」は打ち込んでいる様子を描く言葉として使われることが多いです。自分の抱負には「一意専心」のほうがなじみます。
間違えやすい使い方
| ありがちな言い方・書き方 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| 一意専念 | 「専心」を「専念」と混ぜた形 | 一意専心 |
| 一意先心/一意専身 | 字の書き間違い | 一意専心(「専心」は心をもっぱらひとつに注ぐこと) |
| あれもこれも一意専心で頑張ります | ひとつに絞る意味の言葉なので、複数を並べると意味がぶつかる | まず◯◯に一意専心で取り組みます |
「一意専心」はひとつに絞ることが中心の言葉です。抱負で使うときは、何に集中するのかをひとつ挙げると言葉の意味と話の中身がそろいます。
目上・社外に使うときの注意
「一意専心」は自分の決意を述べる言葉なので、目上の人や社外の相手に向けて「一意専心で努めてまいります」と言うのは失礼にはあたりません。一方で、相手に「一意専心で取り組んでください」と求めると、目上の人には指図に聞こえることがあるので避けるのが無難です。
| 相手・場面 | おすすめの言い方 |
|---|---|
| 自分の抱負(社内・社外どちらも) | 一意専心、努めてまいります |
| 取引先へのメール | ◯◯に専心してまいります/精一杯努めてまいります |
| 部下・後輩を励ます | まずは◯◯ひとつに集中してみよう |
| 目上の人の姿勢をたたえる | (四字熟語で評するより)いつも◯◯に打ち込まれる姿勢を見習いたいと思っています |
四字熟語は硬い印象になりやすいので、メールでは一通にひとつまでにしておくと文章が重くなりません。
この記事の要点
- 「一意専心(いちいせんしん)」はほかに心を向けず、ひとつのことに集中すること。
- 出典として中国の古典『管子』が挙げられることがある。
- 抱負・着任の挨拶・座右の銘に使いやすい。何に集中するかをひとつ挙げると伝わる。
- 書き間違いは「一意専念」「一意先心」に注意。
- 自分の決意に使う言葉。目上の人に求める形では使わない。
FAQ
よくある質問
「いちいせんしん」と読みます。
ほかのことに心を向けず、ひとつの物事にひたすら心を集中させることです。
どちらもひとつのことに集中する意味ですが、一般的に「一意専心」は決意や姿勢を述べるとき、「一心不乱」は打ち込んでいる様子を描くときに使われることが多いです。
中国の古典『管子』が出典として挙げられることがあります。辞書によって示し方が異なるので、スピーチで触れるときは「〜に由来するとされる」程度の言い方にしておくと安心です。
おかしくありません。座右の銘としてよく選ばれる言葉です。紹介するときは、意味とあわせて、その言葉を大切にしている理由や経験を一言添えると伝わりやすくなります。