社内文書
研修報告書の書き方と例文12選
テンプレート・所感例つき
研修報告書は、研修に出なかった上司や人事が「何を学び、仕事のどこが変わるか」を判断するための文書です。感想文や資料の書き写しにすると、読む人は使いどころが分かりません。このページでは、そのまま使えるテンプレート、項目ごとの記入例、研修の種類別の例文12選、所感と締めの例文、よくあるNG例の直し方を並べました。研修を開いた側がまとめる「実施報告書」の書き方も載せています。社内で研修や勉強会を開く側の進め方は社内勉強会の進め方にまとめています。
結論
研修報告書は①研修名・日時・講師 ②参加の目的 ③内容の要点 ④学んだこと ⑤所感 ⑥今後の業務への生かし方の順に書きます。冒頭に結論を一文で置くと、読む人がすぐ要点をつかめます。例:「研修で学んだ面談の進め方を、来月の部下面談から取り入れます。」学んだことは三つ以内に絞り、それぞれに業務での使い方を一つずつ添えます。
コピーして使える研修報告書のテンプレート
社内に決まった様式がない場合は、次の型の◯◯を埋めれば報告書になります。不要な行は消してください。社内の様式がある場合は、その欄に同じ順で当てはめます。
◯年◯月◯日
◯◯部長
◯◯部 ◯◯(氏名)
件名:「◯◯研修」受講報告
1. 結論:◯◯(研修を受けて何を変えるかを一文で)
2. 研修名:◯◯
3. 日時・会場:◯月◯日(◯)◯時〜◯時/◯◯(会場名またはオンライン)
4. 講師・主催:◯◯株式会社 ◯◯氏/主催:◯◯
5. 参加の目的:◯◯のため
6. 内容の要点:
・◯◯について
・◯◯について
7. 学んだこと:
(1) ◯◯ → 業務では◯◯に使う
(2) ◯◯ → 業務では◯◯に使う
8. 所感:◯◯
9. 今後の生かし方:◯◯(いつから・何を)
10. 添付資料:◯◯(研修資料、配布物など)
以上
注意
資料が配られた研修なら、詳しい内容は資料を添付し、本文は要点だけにします。社外の研修資料を社内で共有してよいかは、主催者の決まりを確認してください。
項目ごとの書き方と記入例
| 項目 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 結論 | 研修を受けて何を変えるかを一文で | 学んだ見積書の確認手順を、今週の案件から使います。 |
| 研修名・日時・会場 | 正式な研修名、日時、会場またはオンライン | ◯◯研修/◯月◯日 ◯時〜◯時/オンライン |
| 講師・主催 | 講師の所属と氏名、主催者 | ◯◯株式会社 ◯◯氏(主催:人事部) |
| 参加の目的 | なぜ参加したか。会社から指名された研修でも、自分の業務とのつながりを書く | 今期から後輩の指導を任されたため、教え方を学ぶ。 |
| 内容の要点 | 研修の構成を見出しの粒度で | 前半:講義(◯◯の基本)/後半:グループ演習 |
| 学んだこと | 特に重要だと思った点を三つ以内 | 指摘は行動に対して行い、人柄の評価にしない。 |
| 所感 | 気づいたこと、これまでの自分、これからの行動 | これまでは結論を後回しに話していたと気づきました。 |
| 今後の生かし方 | いつから、何を、どう変えるか | 来週の定例から、報告を結論から始めます。 |
Point
読む人が知りたいのは「研修に出した意味があったか」です。 学んだことと今後の生かし方が一対一でつながっていれば、上司は次の研修に人を出すかどうかも判断しやすくなります。
受講報告書・実施報告書・感想文の違い
| 種類 | 書く人 | 中心になる内容 |
|---|---|---|
| 受講報告書 | 研修を受けた人 | 学んだこと、所感、業務への生かし方 |
| 実施報告書 | 研修を企画・運営した人(人事・教育担当など) | 実施の概要、参加者、アンケート結果、効果と課題、次回への改善 |
| 感想文 | 研修を受けた人 | 感じたこと。業務への生かし方がないと報告書としては不足 |
このページの例文1〜10は受講報告書、例文11は実施報告書、例文12はメールで報告する場合です。どの種類を求められているか分からないときは、提出先に確認してから書くと書き直しが減ります。
例文1・2:新人研修・内定者研修
例文1:新入社員研修(ビジネスマナー)
結論:報告・連絡・相談を、悪い知らせほど早く伝えるよう徹底します。
研修名:新入社員研修(ビジネスマナー) 日時:◯月◯日〜◯月◯日 講師:人事部 ◯◯
学んだこと:
1.悪い知らせほど早く伝えると、周りが早く動ける
2.電話は、名乗る・用件を先に言う・最後に復唱する
3.メールの件名で、用件と期限が分かるようにする
所感:学生の頃は、失敗をひとりで解決してから報告しようとしていました。仕事では、早く伝えることがチームを助けると分かりました。
今後の生かし方:配属後は、困ったことがあればその日のうちに上司に相談します。
例文2:内定者研修
結論:入社までに、配属予定部署の業務で使う◯◯ソフトの基本操作を身につけます。
研修名:内定者研修 日時:◯月◯日 会場:本社◯階 会議室
学んだこと:会社の事業の全体像と、配属予定部署の役割。先輩社員の一日の流れ。
所感:先輩方のお話から、入社後はまず社内の人の名前と担当を覚えることが仕事の早道だと感じました。
今後の生かし方:配布いただいた組織図を見ながら、入社までに各部署の役割を覚えておきます。
例文3・4:管理職研修・リーダー研修
例文3:管理職向け 部下育成研修
結論:来月の部下面談から、最初に本人の考えを聞く時間をとります。
研修名:管理職向け 部下育成研修 日時:◯月◯日(◯)◯時〜◯時 講師:◯◯株式会社 ◯◯氏
参加の目的:今期から新しく部下を持つにあたり、面談と指導の進め方を学ぶため
学んだこと:
1.面談では、話す時間より聞く時間を長くとる
2.指摘は行動に対して行い、人柄の評価にしない
3.目標は本人と一緒に決め、途中で確認の機会をつくる
所感:これまでの面談では、自分が話している時間が長かったと気づきました。
今後の生かし方:目標の確認は、月に一度の面談の冒頭で行います。
例文4:チームリーダー研修
結論:週に一度の定例会議を、報告の場から課題を話し合う場に変えます。
研修名:チームリーダー研修 日時:◯月◯日 形式:オンライン
学んだこと:会議の前に議題と決めたいことを共有しておくと、会議の時間が短くなり、発言も増えること。
所感:当チームの定例は、各自の進捗の読み上げで時間の大半を使っていました。
今後の生かし方:進捗は前日までに共有ファイルに書いてもらい、会議では困っている点だけを話す形を試します。一か月後に、メンバーに続けるかどうかを聞きます。
例文5・6:スキルアップ研修・営業研修
例文5:スキルアップ研修(表計算ソフト)
結論:毎月の売上集計を、手入力から関数で自動集計する形に切り替えます。
研修名:表計算ソフト 実務活用研修 日時:◯月◯日 講師:◯◯氏
学んだこと:
1.集計表は、入力用のシートと集計用のシートを分けて作る
2.検索や条件つきの集計は、関数を使えば手作業より転記ミスが減る
所感:これまで集計のたびに手で転記しており、確認にも時間がかかっていました。
今後の生かし方:来月分の集計から新しい表を使い、作り方を部内で共有します。
例文6:営業研修(ヒアリング)
結論:初回訪問では、提案より先に、お客様の困りごとを聞く時間をとります。
研修名:法人営業 ヒアリング研修 日時:◯月◯日 主催:営業企画部
学んだこと:質問は「はい・いいえ」で終わらない聞き方から始めると、お客様が話しやすくなること。
所感:ロールプレイで自分の商談を見直すと、最初の数分で商品の説明を始めていました。
今後の生かし方:訪問前に聞きたいことを三つ書き出してから商談に臨みます。
例文7・8:情報セキュリティ研修・ハラスメント防止研修
例文7:情報セキュリティ研修
結論:社外からのメールの添付ファイルとリンクは、送り主を確かめてから開くよう徹底します。
研修名:情報セキュリティ研修 日時:◯月◯日 形式:eラーニング
学んだこと:
1.取引先を名乗るメールでも、普段と違う依頼は電話など別の手段で確かめる
2.怪しいメールを開いてしまったら、隠さずにすぐ情報システム担当に連絡する
所感:知っている会社名のメールなら安全だと思い込んでいました。
今後の生かし方:支払先の変更など、お金に関わる依頼は必ず電話で確認します。部内にも確認の手順を共有します。
例文8:ハラスメント防止研修
結論:会議で意見を言うときは、まず相手の意見を受け止める一言から始めます。
研修名:ハラスメント防止研修 日時:◯月◯日 講師:人事部 ◯◯
学んだこと:同じ言葉でも、立場や関係によって相手の受け取り方が変わること。周囲が気づいたときに声をかけることも、防止につながること。
所感:自分の言葉が、立場によって相手に違う重さで届いている可能性を意識していませんでした。
今後の生かし方:後輩への指摘は人前ではなく、一対一で伝えるようにします。
注意
ハラスメント研修や情報セキュリティ研修の報告では、研修で扱った事例に社内の人物や取引先が特定できる情報を書かないよう注意してください。
例文9・10:外部セミナー・オンライン研修
例文9:外部セミナーの参加報告書
件名:「◯◯」セミナー 参加報告
結論:◯◯ツールは、全社一斉ではなく一部署での試験導入から始めることを提案します。
日時:◯月◯日(◯) 主催:◯◯株式会社 形式:オンライン
参加の目的:当社でも検討している◯◯ツールの導入事例を知るため
内容の要点:導入の進め方、社内での定着のさせ方、導入企業の事例紹介
学んだこと:導入の成否は、ツールの機能より、最初に使う部署を絞って成功例をつくれるかで決まる、という説明が印象に残りました。
今後の対応:試験導入する部署の候補を挙げ、◯月の部内会議で提案します(資料は共有フォルダに保存しました)。
例文10:オンライン研修・eラーニング
結論:学んだ文書の書き方を、来週提出の企画書から使います。
研修名:ビジネス文書研修(eラーニング) 受講期間:◯月◯日〜◯月◯日
学んだこと:一文を短くし、結論を最初の段落に置くと、読む人の確認が早く済むこと。
所感:これまでの自分の企画書は、背景の説明が長く、提案が最後に来ていました。
今後の生かし方:企画書の一行目に提案内容を書き、提出前に上司に見てもらいます。
セミナーの主催者や講師にお礼を伝えるときは講師へのお礼メール 例文が使えます。出張を伴うセミナー参加は出張報告書の書き方の様式で出す会社もあります。
例文11:研修の実施報告書(主催者側)
研修を企画・運営した担当者が、上司や経営層に出す報告書です。受講者の学びではなく、研修を実施した結果と次回の改善を書きます。
件名:新入社員研修 実施報告
結論:予定の内容をすべて実施しました。電話応対の演習の時間が足りなかったため、次回は演習の時間を増やします。
実施日:◯月◯日〜◯月◯日 会場:本社◯階 研修室 講師:人事部 ◯◯、◯◯株式会社 ◯◯氏
参加者:新入社員 ◯名(欠席 ◯名)
目的:配属前に、社会人としての基本の行動とビジネスマナーを身につける
内容:会社の理念と事業の説明、ビジネスマナー、電話応対の演習、報告・連絡・相談の演習
アンケート結果:満足度 平均◯点(◯段階)。「演習の時間をもっと長くしてほしい」という声が多くありました。
効果と課題:演習後の確認テストでは、◯名中◯名が合格基準に達しました。電話応対は個人差が大きく、配属後のフォローが必要です。
次回への改善:電話応対の演習時間を増やす。配属先の上司に、研修後の確認項目を共有する。
費用:講師料 ◯◯円、会場費 ◯◯円(予算内)
添付:アンケート集計表、研修資料
注意
アンケートの点数や合格者数は、実際に集計した数字だけを書きます。人数が少ない研修では、個人が特定されないよう自由記述の書き方に注意してください。
例文12:メールで研修報告を送る場合
件名:【研修報告】◯月◯日 ◯◯研修の受講報告
◯◯部長
お疲れさまです。◯◯です。
◯月◯日に受講した◯◯研修について、ご報告いたします。
■結論
研修で学んだ◯◯を、来週の◯◯から取り入れます。
■学んだこと
1.◯◯
2.◯◯
■今後の生かし方
◯◯
研修資料を添付いたします。
研修の機会をいただき、ありがとうございました。
◯◯部 ◯◯
所感・学んだことの例文と、締めの一文
所感は「気づいたこと → これまでの自分 → これからの行動」の順で書くと、感想文になりません。次の文の◯◯を自分の研修に置き換えて使えます。
- 研修を通して、◯◯が◯◯の原因になっていたと気づきました。今後は◯◯から見直します。
- これまでは◯◯を感覚で判断していましたが、研修で学んだ◯◯の手順を使って判断するようにします。
- 演習で自分の◯◯を客観的に見て、◯◯が足りないと分かりました。次の◯◯で試します。
- ◯◯という講師の説明が、当部署の◯◯の課題にそのまま当てはまると感じました。部内で共有し、進め方を相談します。
- 研修で学んだ内容のうち、◯◯はすぐに使えますが、◯◯は当社のやり方に合わせる工夫が必要だと考えます。
- 他部署の参加者と話し合う中で、◯◯部では◯◯をしていると知りました。当部署でも取り入れられないか検討します。
締めの一文
- 今回学んだことを、日々の業務の中で実践してまいります。
- 研修の機会をいただき、ありがとうございました。学んだ内容は、部内の会議でも共有いたします。
- 実践してみて分からない点が出てきた際は、改めてご相談させてください。
- ◯か月後に、取り組みの結果をあらためてご報告いたします。
よくあるNG例と直し方
| NG例 | 何が足りないか | 直した例 |
|---|---|---|
| 大変勉強になりました。 | 何が勉強になったかが分からない | 見積書の確認では、数量と単価を別々に確かめる手順が特に役立ちました。 |
| 今後の業務に生かしていきたいと思います。 | いつ、何を、どう変えるかがない | 来週の発注分から、確認表を使って二人で確認します。 |
| 研修資料の内容を順に書き写している | 要点が絞れておらず、読む人の手間が増える | 要点を三つ以内に絞り、詳しい内容は資料を添付する |
| 講師の話がわかりにくかった。 | 感想だけで、報告書としての情報がない | 演習の時間がもう少しあると理解が深まると感じました(研修の改善点として記載)。 |
| 学んだことを五つ以上並べている | どれが重要かが伝わらない | 自分の業務に関係の深い順に三つまで選ぶ |
研修に改善してほしい点がある場合は、批判ではなく「次回に向けた提案」として書くと、主催者が受け取りやすくなります。
研修報告書を早く書くコツ
- 01
研修前に目的の欄を埋めておく
研修名・日時・講師・参加の目的は、研修前に書けます。目的を先に書いておくと、研修中に何をメモすべきかがはっきりします。
- 02
研修中はメモを三つに分ける
講師の説明の要点、自分の業務に使えそうなこと、疑問点の三つに分けてメモします。報告書の「学んだこと」と「生かし方」はここから選びます。
- 03
その日のうちに結論の一文を書く
記憶が新しいうちに、結論の一文と今後の生かし方だけでも書いておきます。残りの項目は、メモと資料を見ながら埋められます。
提出前のチェックリスト
- 冒頭に結論(何を変えるか)の一文がある
- 学んだことが三つ以内に絞られている
- 学んだことそれぞれに、業務での使い方がある
- 今後の生かし方に「いつから・何を」が書かれている
- 資料の書き写しや感想だけになっていない
- 研修名・講師名・日時が正しい
- 社外秘の内容や、個人・取引先が特定できる情報を書いていない
- 受講報告書か実施報告書か、求められている種類で書いている
この記事の要点
- 研修報告書は研修名・目的・要点・学んだこと・所感・生かし方の6項目。
- 冒頭に結論を一文。学んだことは三つ以内に絞る。
- 所感は気づき→これまでの自分→これからの行動。
- 「勉強になった」「生かしたい」で終わらせず、いつから・何を変えるかを書く。
- 主催者側は実施報告書として、結果・アンケート・次回の改善を書く。
FAQ
よくある質問
研修名・日時・講師、参加の目的、内容の要点、学んだこと、所感、今後の業務への生かし方です。冒頭に「研修を受けて何を変えるか」を一文で置くと、読む人がすぐ要点をつかめます。
「これまでの面談では、自分が話している時間が長かったと気づきました。来月の面談から、最初に本人の考えを聞く時間をとります」のように、気づいたこと、これまでの自分、これからの行動の順で書きます。
「今回学んだことを、日々の業務の中で実践してまいります。研修の機会をいただき、ありがとうございました」のように、学びを生かす意思とお礼で締めます。取り組みの結果をあとで報告する一文を添えてもよいでしょう。
感想だけでは、上司や人事が研修の効果を判断できません。感想は所感の欄にとどめ、学んだことと、業務で何を変えるかを必ず添えてください。
すでに知っていた内容でも、自分のやり方を見直すきっかけになった点や、部内に共有すると役立つ点を書きます。内容が業務に合わなかった場合は、次回に向けた提案として書くと主催者の参考になります。
社内に決まりがあればそれに従います。決まりがなければ、読む人が数分で読める分量を目安にし、詳しい内容は研修資料の添付に回します。
社内で期限が決まっていればそれに従います。決まっていない場合も、記憶が新しいうちに出すと、正確な内容を残せます。
セミナー名、日時、主催者、参加の目的、内容の要点、学んだこと、所感、今後の対応です。社内で検討中の案件に関係する学びがあれば、次に誰が何をするかまで書くと報告が業務につながります。
受講報告書は研修を受けた人が学びと業務への生かし方を書くもの、実施報告書は研修を企画・運営した人が実施の概要、アンケート結果、効果と課題、次回の改善を書くものです。