ビジネス用語
シナジーとは?意味をわかりやすく
例文・言い換え・種類と反対語
結論:「シナジー」とは、別々のものが組み合わさることで、それぞれが単独で動くよりも大きな成果が出ることです。日本語なら「相乗効果」。
使った一文は「展示会とセミナーを同じ日にすれば、集客でシナジーが見込めます。」。
反対に、組み合わせたせいで成果が下がることは「マイナスのシナジー」「アナジー」と呼ばれることがあります。このページでは、意味と語源、シナジー効果の種類、生み出す方法、会議・メール・提案書・面接・振り返りでそのまま使える例文、言い換え、「シナジー」と言う前のチェックリスト、よくある失敗をまとめました。
結論
「シナジー」は英語のsynergyから来た言葉で、複数の要素が協力し合うことで、個々の働きを足し合わせた以上の効果が生まれることを表します。仕事の場では「シナジー効果」の形でもよく使われ、「シナジーを生む」「シナジーが働く」「シナジーが見込める」「シナジーを出す」のように言います。
ひと目でわかる「シナジー」
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 意味 | 組み合わせることで、足し算以上の成果が出ること |
| 日本語の言い換え | 相乗効果/組み合わせの効果/一緒にやることで生まれる効果 |
| よく使う形 | シナジーを生む・シナジーが見込める・シナジーを出す・シナジー効果 |
| 反対の意味 | マイナスのシナジー/アナジー(組み合わせて成果が下がること) |
| 似ているが違う言葉 | コラボ・アライアンス(一緒にやること自体を指す) |
| 社外で使うとき | 「相乗効果」と言うか、何と何を組み合わせて何が良くなるかを書く |
「シナジー」の意味と語源
英語の synergy は、もとをたどると「共に働く」という意味の古い語にさかのぼるとされ、医学・生物学などでも、複数の要素が組み合わさって働く場面で使われてきた言葉です。ビジネスでは、そこから「組み合わせることで、足し算以上の結果が出る」という意味で使われています。
「一足す一が二より大きくなる」とたとえられるように、組み合わせたからこそ生まれる上乗せ分を指すのがポイントです。二つのことを同時にやるだけでは、シナジーとは言いにくい点に注意します。
| 使われる場面 | おおまかな意味 |
|---|---|
| 医学・生物学 | 複数の薬や筋肉などが一緒に働き、単独より強い作用が出ること |
| 日常の会話 | 人や物が組み合わさって、良い効果が出ること(「あの二人はシナジーがある」など) |
| ビジネス・経営 | 部署・会社・事業・企画を組み合わせ、売上が増えたり費用が減ったりすること |
| 組み合わせ | シナジーと言える例 | シナジーとは言いにくい例 |
|---|---|---|
| 展示会とセミナー | ブースの来場者がセミナーにも流れ、セミナーの参加者がブースにも立ち寄る | 同じ日に別々の場所でやるだけで、お互いの案内をしない |
| 営業部と企画部 | 営業が集めた顧客の声を、企画がすぐに次の提案に生かす | 同じ会議に出ているだけで、情報が行き来しない |
| 協賛企業と主催者 | 協賛企業の商品を体験コーナーにし、来場者の満足と協賛企業の宣伝が両立する | ロゴを載せるだけで、来場者との接点がない |
| 社内の二つの研修 | 同じ講師・会場で続けて行い、受講者が前半の学びを後半の演習で使う | 日程が近いだけで、内容がつながっていない |
Point
「シナジー」は、組み合わせたからこそ生まれる上乗せの効果。使うときは「何と何を組み合わせて、何が良くなるのか」を一緒に言うと伝わります。
シナジー効果の種類
シナジー効果は、何を共有することで上乗せが生まれるかで分けると整理しやすくなります。このページでは、仕事の場で出てきやすい形を次のように分けました。
| 種類 | 共有するもの | 上乗せの中身 | イベント・催事の仕事での例 |
|---|---|---|---|
| 販売のシナジー | 顧客・販路・ブランド | 売上や集客が増える | 二つの催しで来場者に互いの案内を出し、どちらにも人が集まる |
| 生産・運営のシナジー | 設備・会場・人員・作業 | 費用や手間が減る | 同じ会場・同じ設営で二つの催しを続けて行い、会場費と設営費をまとめる |
| 投資のシナジー | 資金・開発の成果・仕組み | 一度の投資を何度も生かせる | 一度作った受付の仕組みや動画素材を、別の催しでも使い回す |
| ノウハウ・人材のシナジー | 経験・知識・管理の手法 | 判断が早くなり、品質がそろう | 大型案件で身につけた進行管理を、小さな案件のチームにも広げる |
見方を変えて、「売上が増えるシナジー」と「費用が減るシナジー」に分けて考えることもできます。提案や企画書では、どちらの効果を狙っているのかを先に書くと、相手が判断しやすくなります。
反対の意味:マイナスのシナジー(アナジー)
組み合わせたことで、かえって単独のときより成果が下がることを「マイナスのシナジー」と言い、「アナジー」と呼ぶこともあります。シナジーを狙った組み合わせでも、進め方しだいでこちらに転ぶことがあります。
| 起きやすい原因 | 起きること | 防ぐ手立て |
|---|---|---|
| 狙っている相手が食い違う | どちらの客にも響かない中途半端な内容になる | 組む前に「誰に向けた企画か」をそろえる |
| 決める人があいまい | 確認が二重になり、準備が遅れる | 最終判断をする人を一人決めておく |
| やり方や文化の違い | 連絡や品質の基準が合わず、手戻りが増える | 連絡手段・締め切り・確認の流れを最初に文書にする |
| 片方だけが得をする | 協力する側の熱が下がり、続かない | お互いの得るものを最初に書き出して合意する |
注意
「シナジー」の反対の意味を表す日本語としては、「相殺」「足を引っ張り合う」などに言い換えると伝わりやすくなります。
シナジーを生み出す方法
シナジーを狙う組み合わせは、どの単位で組み合わせるかで準備の重さが変わります。身近な単位から考えると、無理のない計画にしやすくなります。
| 組み合わせる単位 | 身近な例 | 先に決めておくこと |
|---|---|---|
| 企画と企画 | 展示会とセミナーを同じ日に開く/体験コーナーと物販を隣に置く | 来場者をどちらからどちらへ案内するか |
| チームと部署 | 営業が集めた顧客の声を企画に渡す場を月に一度つくる | 情報を渡す担当と、渡す頻度 |
| 素材と仕組み | 一度作った受付の仕組みや動画を、別の催しでも使う | 使い回すときに直す範囲と、その担当 |
| 自社と他社 | 協賛企業や取引先と共同で企画を立てる | 役割・費用の分け方と、お互いが得るもの |
一つの企画で組み合わせを考えるときは、次の順で進めると「言っただけのシナジー」になりにくくなります。
- 01
組み合わせる二つを決める
部署・企画・会社など、何と何を組み合わせるのかを書き出します。
- 02
上乗せの中身を一文で書く
「◯◯と△△を組み合わせることで、◯◯が増える/減る」と一文にします。書けなければ、まだシナジーとは言えません。
- 03
共有するものを決める
顧客リスト・会場・人員・素材など、実際に何を共有するのかを決めます。
- 04
確かめる目安を置く
来場者数・申込数・費用など、効果が出たかを後で確かめる目安を決めておきます。
- 05
終わったら振り返る
目安と結果を比べ、上乗せが出たか、マイナスになった点はないかを確認します。
使い方の例文(場面別)
会議で(社内)
展示会とセミナーを同じ日にすれば、ブースの来場者をセミナーに案内できるので、集客でシナジーが見込めます。
営業部と企画部で顧客の声を共有する場を作れば、提案の精度が上がるシナジーが期待できると考えています。
この二つの企画は、狙っているお客様がほぼ同じです。別々に進めるより、まとめたほうがシナジーが出るのではないでしょうか。
会場と設営を共通にすれば、費用面のシナジーは出ます。ただ、集客のシナジーはまだ見えていないので、案内の仕方を詰めたいです。
チャットで(社内)
◯◯社さんとの共同セミナー、お互いの顧客リストに案内を出せるので、シナジーありそうです。条件を詰めてみます。
体験コーナーと物販を隣に置いたら、購入につながる人が増えました。配置のシナジー、次回も生かしたいです。
前回作った受付の仕組み、今回の催しでもそのまま使えそうです。準備がかなり楽になります。
提案書・企画書で
期待できる効果(相乗効果)
・展示会の来場者をセミナーへ案内し、セミナーの参加者を増やす
・セミナー後にブースで個別相談を受け、商談につなげる
・会場と運営人員を共通にし、準備の費用をまとめる
本企画では、◯◯の集客力と△△の体験型の内容を組み合わせることで、単独の開催では届きにくかった層への接点づくりを目指します。
メールで(社内の上司へ)
件名:◯◯と△△の同日開催のご提案
◯◯部長
お疲れさまです。□□です。
◯月に予定している◯◯展示会と△△セミナーについて、同じ会場・同じ日に開催する案をご提案いたします。
・展示ブースの来場者をセミナーへご案内できる
・セミナー後にブースで個別相談を受けられる
・会場費と運営人員をまとめられる
集客と商談の両面で相乗効果が見込めると考えております。ご検討いただけますと幸いです。
メールで(取引先へ・言い換えた形)
件名:共同セミナー開催のご相談
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
このたび、御社と弊社で共同のセミナーを開催できないかと考え、ご相談のご連絡を差し上げました。
御社の◯◯と弊社の△△を組み合わせてご紹介することで、お互いのお客様に、より具体的な活用のイメージをお持ちいただけると考えております。
一度、お打ち合わせのお時間をいただけますでしょうか。
振り返り・報告で
会場を共通にしたことで、設営の費用はまとめられました。一方で、来場者が二つの催しを行き来する導線が弱く、集客のシナジーは想定より小さい結果でした。
二つのチームを一緒にしたことで確認の手順が増え、準備が遅れました。次回は最終判断をする人を一人に決め、マイナスのシナジーを防ぎます。
面接・自己紹介で
前職で身につけた催事の進行管理と、御社の持つ会場の運営の仕組みを組み合わせることで、準備の期間を短くすることに貢献できると考えております。
注意
面接や取引先とのやり取りでは「シナジーを生みたい」とだけ言うより、自分の何と相手の何を組み合わせて、何が良くなるのかを言うほうが伝わります。
言い換えの表現
| 言い換え | 合う場面 | 例文 |
|---|---|---|
| 相乗効果 | 社内外の文書・メール全般 | 二つの施策を同時に行うことで、相乗効果が見込めます。 |
| 組み合わせの効果 | やわらかく伝えたいとき | 展示と体験を組み合わせた効果で、滞在する時間が延びました。 |
| 一緒にやることで生まれる効果 | カタカナ語に慣れていない相手 | 一緒に開催することで、お互いのお客様に知っていただく機会が増えます。 |
| 相互補完 | お互いの弱みを補い合う話 | 弊社の企画力と御社の運営力は、相互補完の関係にあると考えております。 |
| 掛け合わせ | 企画や商品の発想を説明するとき | 音楽と食の掛け合わせで、新しい層の来場を狙います。 |
似た言葉との違い
| 言葉 | 表す内容 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| シナジー | 組み合わせることで、足し算以上の成果が出ること | 社内の会議、事業や企画の検討 |
| 相乗効果 | シナジーとほぼ同じ意味の日本語 | 社内外の文書・メール全般 |
| 相互補完 | お互いの足りないところを補い合うこと | 提携・協業の説明 |
| コラボ(コラボレーション) | 複数の人・会社が一緒に何かを作ること(行為) | 共同企画・共同商品 |
| アライアンス | 企業どうしの提携・協力関係 | 事業提携の話 |
| アナジー(マイナスのシナジー) | 組み合わせたことで、かえって成果が下がること | 振り返り・リスクの検討 |
「コラボ」や「アライアンス」は一緒に取り組むこと(行為や関係)を指し、「シナジー」はその結果として生まれる上乗せの効果を指す、と分けて考えると使い分けやすくなります。「コラボしたけれど、シナジーは出なかった」という言い方もできます。企業どうしの提携そのものについてはアライアンスの意味と使い方にまとめています。
社外・目上の人に使ってよいか
「シナジー」は失礼な言葉ではなく、事業計画や提案の場では社外でも使われます。ただ、カタカナ語に慣れていない相手には通じにくいことがあり、また中身を言わずに「シナジーがあります」とだけ言うと、根拠のない売り文句に聞こえると受け取る人もいます。
| 相手・場面 | おすすめの言い方 |
|---|---|
| 社内のチーム・会議 | シナジーが見込めます/シナジーを出したい |
| 社内の上司への提案 | 相乗効果が見込めます(理由を箇条書きで添える) |
| 取引先への提案 | 組み合わせることで、◯◯が◯◯になります |
| 提案書・企画書 | 相乗効果(シナジー)/期待できる効果 |
| カタカナ語に慣れていない相手 | 相乗効果/一緒にやることで生まれる効果 |
協賛や共同企画を持ちかけるときの提案の組み立ては協賛営業の進め方、企画書全体の書き方はイベント企画書の書き方にまとめています。
「シナジー」と言う前のチェックリスト
- 何と何を組み合わせるのかを言える
- 上乗せの中身(増えるもの・減るもの)を一文で言える
- 同時にやるだけでなく、お互いに影響し合う仕組みがある
- 効果を後で確かめる目安(申込数・費用など)を決めてある
- マイナスのシナジーになりそうな点(決める人・やり方の違い)を確認した
- 社外の相手には「相乗効果」や具体的な説明に言い換えた
よくある失敗と直し方
| ありがちな言い方 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| シナジーが期待できます(だけで終わる) | 何がどう良くなるのかが伝わらず、聞き手が判断できない | ◯◯と△△を組み合わせることで、◯◯が見込めます |
| 同時にやるだけのものを「シナジー」と呼ぶ | 上乗せの効果がない場合、言い過ぎと受け取られることがある | 同日開催で、準備の手間をまとめられます |
| 相乗的なシナジー効果 | 同じ意味の言葉が重なってくどい | 相乗効果/シナジー |
| (取引先に)御社とのシナジーを最大化し | 大きな言葉が続き、中身が見えにくい | 御社の◯◯と弊社の△△を組み合わせ、◯◯を目指します |
| 良い面だけを並べる | マイナスのシナジーへの備えがなく、計画が甘く見える | 起こりうる問題と、その防ぎ方も一行添える |
注意
シナジーを提案で使うなら、あとで本当に効果が出たかを確かめる目安も決めておくと説得力が増します。目安の決め方はイベントのKPIの決め方を参考にしてください。
この記事の要点
- ビジネスの「シナジー」は組み合わせることで、足し算以上の成果が出ること。日本語なら「相乗効果」。
- 種類は何を共有するか(顧客・設備や人員・投資・ノウハウ)で分けると整理しやすい。
- 組み合わせて成果が下がることは「マイナスのシナジー」「アナジー」。
- 「コラボ」は一緒にやること、「シナジー」はその結果の上乗せ。
- 使うときは「何と何を組み合わせて、何が良くなるのか」を一緒に言い、確かめる目安も決める。
FAQ
よくある質問
別々のものが組み合わさることで、それぞれが単独で動くよりも大きな成果が出ることです。英語の synergy から来ていて、日本語では「相乗効果」と言い換えられます。
ほぼ同じ意味で使われています。「シナジー」だけでも効果の意味を含むため、「シナジーを生む」「シナジーが見込める」のように使えます。
何を共有するかで分けると、顧客や販路を共有して売上が増えるもの、設備や人員を共有して費用が減るもの、一度の投資を何度も生かすもの、ノウハウや人材を共有するものなどに整理できます。
組み合わせたことで、かえって成果が下がることを「マイナスのシナジー」と言い、「アナジー」と呼ぶこともあります。日本語では「相殺」「足を引っ張り合う」などで言い換えられます。
「相乗効果」「組み合わせの効果」「一緒にやることで生まれる効果」「掛け合わせ」などがあります。取引先には、何がどう良くなるのかを具体的に書くと伝わりやすいです。
「コラボ」は一緒に何かを作ったり取り組んだりする行為を指し、「シナジー」はその結果として生まれる上乗せの効果を指すことが多い言葉です。
日常の会話では「あの二人はシナジーがある」のように、組み合わせると良い結果が出る間柄を表すことがあります。仕事の文書では「お互いの強みが生きる組み合わせ」のように具体的に言うほうが伝わります。
失礼な言葉ではありません。ただ、カタカナ語に慣れていない相手には通じにくいことがあり、中身を言わずに使うと売り文句に聞こえることもあるので、「相乗効果」と言い換えたり、効果の中身を添えたりすると安心です。