敬語
「来年もよろしくお願いいたします」の言い換え
目上・取引先への年末の例文
「来年もよろしくお願いいたします」は、年末に、来年も変わらず付き合ってほしいとお願いする言葉です。取引先・お客様・上司など目上の相手にそのまま使えます。そのまま使える一文は「本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。」。年が明けてからは「本年もよろしくお願いいたします」に変え、来年の取引の予定がない相手には「また機会がございましたら」などに言い換えます。「よろしくお願いいたします」全般の言い換えは「よろしくお願いいたします」の言い換えにあるので、このページでは年末に「来年も」と添える言い方に絞って並べました。
結論
「来年もよろしくお願いいたします」は、今年のお礼に続けて、来年の付き合いをお願いする年末の決まった言い方です。改まった文書では「来年」を「明年(みょうねん)」と言うこともあり、意味は同じく次の年です。年末は「来年も」、年始は「本年も」と、どの年を指すかで言葉が変わります。
「来年もよろしくお願いいたします」の意味と使う時期
この言葉は、多くの場合「本年もお世話になりました」とセットで使います。今年のお礼を言い、そのうえで来年もお願いする、という順番です。お願いだけを先に書くと、今年のお礼が抜けて落ち着かない文面になります。
使う時期は、その相手との年内最後のやり取りです。年明けの最初のやり取りでは「本年もよろしくお願いいたします」と言うので、同じお願いでも年をまたぐと言葉が変わる点に注意します。年の区切りに関係なく続く関係をお願いするなら「今後とも」を使います(「引き続き」と「今後とも」の違い)。
Point
年末は「来年も」、年始は「本年も」、区切りを問わないなら「今後とも」。この三つを取り違えないように気をつけます。
使える場面・言い換えたほうがよい場面
| 場面 | 使い方 | 代わりの言い方 |
|---|---|---|
| 来年も取引が続く取引先 | そのまま使える | ― |
| お客様への年末のお知らせ | 改まった形で | 来年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます |
| 社内の上司 | そのまま使える | 来年もご指導のほど、よろしくお願いいたします |
| 社内の同僚・後輩 | くだけた形で | 来年もよろしくお願いします |
| 案件が年内で終わり、来年の予定がない相手 | 「来年も」は約束のように聞こえることがある | また機会がございましたら、よろしくお願いいたします |
| 年が明けてから | 使わない | 本年もよろしくお願いいたします |
| 年度で区切る仕事の相手(3月) | 年末の言葉ではない | 来年度もよろしくお願いいたします |
注意
年度末(3月)に「来年もよろしく」と書くと、暦の年を指しているように読めます。年度で区切る仕事なら「来年度も」とはっきり書きます。年度末のメールは年度末の挨拶メールを参考にしてください。
言い換え一覧(丁寧さの段階つき)
| 言い方 | 丁寧さ | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| 明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう、お願い申し上げます | 最も改まった言い方 | 挨拶状・役員名の文書 |
| 来年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます | 改まった言い方 | お客様・取引先への年末のお知らせ |
| 来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします | 改まった言い方(やわらかい) | 長く付き合いのある取引先 |
| 来年もどうぞよろしくお願いいたします | 丁寧 | 社内外どちらにも使いやすい |
| 来年もご指導のほど、よろしくお願いいたします | 丁寧 | 社内の上司・先輩 |
| 来年もよろしくお願いします | 標準 | 社内の同僚 |
| 来年もよろしく | くだけた言い方 | 後輩・親しい相手 |
「ご厚誼(こうぎ)」は心のこもった親しい付き合い、「お引き立て」はひいきにしてもらうことを敬って言う言葉です。どちらも文書向けなので、ふだんのメールでは「来年もどうぞよろしくお願いいたします」で十分です。
「何卒」を付けて「来年も何卒よろしくお願いいたします」とすると、お願いの気持ちが強くなります。取引先やお客様に改まって伝えたいときに使います。
場面別のメール例文
来年も取引が続く取引先へ
件名:◯◯の件と年内のご挨拶
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯の件、ご確認いただきありがとうございました。年明けは◯月◯日(◯)から作業を再開いたします。
本年も大変お世話になりました。
来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
来年に始まる案件がある相手へ
件名:来年の◯◯についてのご連絡
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
来年◯月の◯◯について、詳しい日程は、年明けに改めてご相談いたします。
本年は大変お世話になりました。
来年も、◯◯の成功に向けて、どうぞよろしくお願いいたします。
お客様へのお知らせの結び
件名:本年のお礼と年末年始の営業のお知らせ
◯◯様
いつも◯◯をご利用いただき、ありがとうございます。
年内は◯月◯日(◯)まで、年始は◯月◯日(◯)から営業いたします。
本年も格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました。
来年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
上司へ(社内)
件名:年内のご報告
◯◯部長
お疲れさまです。□□です。
◯◯の件は本日までに対応を終え、資料を共有フォルダに保存しております。
本年はご指導いただき、ありがとうございました。
来年もご指導のほど、よろしくお願いいたします。
案件が年内で終わり、来年の予定がない相手へ
件名:◯◯の完了のご報告とお礼
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯の件、本日すべての作業を終えましたので、ご報告いたします。
このたびは大変お世話になりました。
また機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
どうぞ良いお年をお迎えください。
年が明けてから(言い換えの例)
件名:新年のご挨拶(株式会社△△ □□)
◯◯様
新年あけましておめでとうございます。株式会社△△の□□です。
昨年中は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
注意
年賀状に書く場合の一言はビジネスの年賀状の文例、年明けの挨拶メールは新年の挨拶メールの例文にまとめています。
よくある間違い
| 書きがちな言い方 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| (年明けに)来年もよろしくお願いいたします | 年が明けてから「来年」と書くと、新しい年の次の年を指してしまう | 本年もよろしくお願いいたします |
| (年末に)本年もよろしくお願いいたします | 年末に「本年も」とお願いすると、残りわずかな今年を指すように読める | 来年もよろしくお願いいたします |
| (3月に)来年もよろしくお願いいたします | 年度の区切りなのか、暦の年なのか分かりにくい | 来年度もよろしくお願いいたします |
| 来年もよろしくお願いいたします(お礼なし) | 今年のお礼が抜けて、お願いだけが残る | 本年もお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします |
| (取引が終わる相手に)来年もよろしくお願いいたします | 来年も取引があるように受け取られることがある | また機会がございましたら、よろしくお願いいたします |
「来年もよろしくお願いいたします」と言われたときの返し方
返すときは「こちらこそ」と受けて、同じお願いを返します。今年のお礼もまだ伝えていなければ、ここで一緒に伝えます。
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
ご丁寧にありがとうございます。
こちらこそ、本年は大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
口頭なら「こちらこそ、来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください」で十分です。
この記事の要点
- 「来年もよろしくお願いいたします」は今年のお礼とセットで、年内最後のやり取りに使う。
- 年末は「来年も」、年始は「本年も」、区切りを問わないなら「今後とも」。
- 改まった場面は「来年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます」。
- 来年の取引の予定がない相手には「また機会がございましたら」。
- 返すときは「こちらこそ、来年もどうぞよろしくお願いいたします」。
FAQ
よくある質問
使えます。取引先・お客様・上司への年末の挨拶としてそのまま使えます。改まった場面では「来年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます」とします。
年が明けたら「本年もよろしくお願いいたします」と書きます。すでに送った場合は、意味は伝わっていることが多いので、次のやり取りで正しく書けば十分です。
「来年」の改まった言い方で、「みょうねん」と読みます。挨拶状など改まった文書で「明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう」のように使います。
「来年も」は年末に来年の付き合いをお願いする言い方で、「今後とも」は年の区切りに関係なく、これから先の付き合いをお願いする言い方です。年末の挨拶なら「来年も」が季節に合います。
「こちらこそ、本年は大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします」と、「こちらこそ」で受けて同じお願いを返します。